梶裕貴、「プリキュア」シリーズ初参戦に喜び 「いずれ子どもができたら見せてあげたい」【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

梶裕貴、「プリキュア」シリーズ初参戦に喜び 「いずれ子どもができたら見せてあげたい」【インタビュー】

「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役などで知られる人気声優・梶裕貴が「プリキュア」シリーズに初参戦する。

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梶裕貴インタビュー 「プリキュア」シリーズ初参戦に喜び噛み締め「いずれ子どもができたら見せてあげたい」
  • 梶裕貴インタビュー 「プリキュア」シリーズ初参戦に喜び噛み締め「いずれ子どもができたら見せてあげたい」

 「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役などで知られる人気声優・梶裕貴が「プリキュア」シリーズに初参戦。3月16日(土)に公開される劇場版最新作『映画プリキュアミラクルユニバース』にゲスト出演する。本作では今年2月から放送がはじまった「スター☆トゥインクルプリキュア」の主人公・ひかるたちと、「HUGっと!プリキュア」「キラキラ☆プリキュアアラモード」のプリキュアが共演。梶は、あるきっかけからプリキュアを追うことになる、惑星ミラクルの星々を司る大統領の側近にして宇宙警備隊のヤンゴ役を演じる。アフレコを直前に控えた梶に、役づくりや、子ども向け作品に出演する喜びなど、たっぷり語ってもらった。

「アニメは、子どもに夢を与えるものなんだ」と実感

――ヤンゴ役に決まったとき、どう思われましたか?


梶:お声がけいただいたときは、本当に驚きました。「プリキュア」シリーズは15年以上続いている作品で、今の女の子たちが必ず通る道と言っても過言ではないような大きな作品なので、まさか、その劇場版のゲストキャラクターとして出演できるとは思ってもみませんでした。とても光栄で、うれしかったですね。同時にプレッシャーといいますか…しっかりやらなきゃなという思いも生まれました。


――「プリキュア」シリーズはご覧になったことはありますか?


梶:僕には9つ下の妹がいるので、第1作(「ふたりはプリキュア」)は一緒に拝見していました。いわば“戦う女の子ヒーロー”の誕生に、当時、衝撃を受けましたね。それまでも同じ放送枠で女の子に向けたいろいろなシリーズがありましたが、なかでも意外性を感じました。


――出演が決まったとき、周囲の方からの印象的な反応はありましたか?


梶:妹に出演を報告したときは喜んでくれましたね。僕以上に、彼女はのめりこんで「ふたりはプリキュア」を観ていたと思いますから、兄が出ることはやっぱりうれしかったようです。最近、この『映画プリキュアミラクルユニバース』以外にも、劇場公開される作品に関わらせていただくことがとても多かったんですね。そうすると、子どもたちのキラキラした瞳だとか、ご家族皆さんでいらっしゃっている様子を目にすることが多くて。もっと身近な話だと、僕を担当してくださっているメイクさんの甥っ子さんが、僕が演じているアニメ映画のキャラクターが大好きで「将来なりたい」とまで言ってくれているようで。そういった想いに触れると、役者としてお芝居をすることの意義や満足度、評価を超えたもの――“子ども向けアニメ”と呼ばれるジャンルがもっている意味合いの大きさを感じるんです。「アニメには本当に夢を与える力があるんだ」と実感していたタイミングで、こういった作品に関わらせていただける。とても感慨深いです。僕もいずれ、子どもができたら見せてあげたいな、なんて思いますね。「パパ、プリキュア出たことあるんだよ」みたいな(笑)。


――子ども向けの作品に出演するとき、とくに心がけていることはありますか。


梶:「子ども向け作品と意識しないこと」を意識することでしょうか。子ども向けアニメだからといって、記号的なお芝居をしてはいけない、普段やっていることをそのままやるべきだと思っています。子ども達は当然、大人に比べれば経験値は低いし、フィルターもない。耳や目から入ってくる情報をストレートに受け取ると思うんです。だからこそ僕がやるのは、たとえばこの作品でいうならヤンゴをきちんと演じること。作品の雰囲気やバランスを考えつつ、ヤンゴがちゃんとそこに生きていることがわかるようなお芝居ができたらなと思っています。


――梶さんが演じるヤンゴは、カラスのキャラクターです。


梶:出演のオファーをいただいたとき、役どころは簡単にですがうかがっていました。そのときは、すっかり人の形をしたキャラクターかなと思っていましたが…その後、資料をいただいて初めて、「あ、鳥か」と驚きましたね(笑)。作品の世界だとカッコいいジャンルに属すると思うんですけど…冷静に考えると、ただただかわいいですよね(笑)。


――どんなキャラクターでしょうか。


梶:大統領の側近であり、宇宙警備隊の若手隊員。若くして大統領の側近になれるということはかなりの実力者だと思いますし、セリフからはとてもキビキビしている様子が伝わってくる。若手にも関わらず、他の隊員に指示を飛ばす側なんです。仕事に対してすごくプロフェッショナルで、まっすぐで責任感がある。台本を読んだ限り、あまり笑顔を見せている印象がなく、淡々と職務をこなしているキャラクターですね。そして、実はある重大な秘密があって……。今はアフレコ前なので、そういったところからキャラクターのイメージを膨らませようと思っています。我々の仕事は、監督が目指すものにどれだけ近づけられるか、ですから。あとは現場で臨機応変に対応しつつ。楽しみながらやりたいと思っています。


――ヤンゴは大統領の側近ですが、もし、梶さんが誰かの側近や部下になるとしたら?


梶:現場においては、声優は会社組織で動いているわけではないですし、現場で指示してくださるのはあくまで音響監督さんなので、イメージするのが難しいですね……。同じ役者さんで考えるとすると、森久保祥太郎さんですかね。森久保さんには新人のころから本当にお世話になっていて。面倒見がよくて、男気があって、でも優しいだけじゃない。そういうところも含めて、「この人についていきたい」と思える人には、リーダーの資質を感じます。


――作品には、ヤンゴが仕える大統領や、プリキュア映画の応援アイテム「ミラクルライト」を作る見習い職人のピトン、そしてもちろん主人公のプリキュアなど、キャラクターが多数登場。梶さんが気になるのは?


梶:ピトンは物語の軸になるキャラクターですし、田中裕二さんが演じられる大統領とヤンゴの関係性も意識していますし、プリキュアたちの変身シーンは胸が高まりますし……選べないですね!(笑)でも何より、この作品の魅力は観客のお子さんたちが、ミラクルライトを持ってプリキュアを応援し、一緒に戦えるところ。来場してくださる皆さんも作品の出演者だと思うので、強いて挙げるとすれば、そんな皆さんが“気になるキャラクター”ですかね。


――TVシリーズとの合同会見では、実際にミラクルライトも手にしていらっしゃいましたね。


梶:僕が小さいころにも、来場特典のような形でこういうお土産…おもちゃがありました。やっぱりうれしいですよね。キャラクターアイテムでありつつ、この映画に関しては、それを使って実際に映画に参加できる場面がある。そして家に帰った後も、ミラクルライトを見るたびに、「プリキュアと一緒に戦ったんだ!」と思い出せる。子どもたちにとって、本当に宝物になるんだろうなと思います。僕も持つことができて、ちょっとうれしかったですもん(笑)。


幼い頃に憧れたのは「戦隊ヒーローのレッド」

――「プリキュア」シリーズは昨年15周年を迎えました。梶さんから見て、これほど長く愛される理由は?


梶:チャレンジ精神を持ち続けて、いろいろなメッセージを多くの子どもたちに届けているところ。前シリーズ「HUGっと!プリキュア」では、はじめて男の子がプリキュアに変身したことや、最終回での出産シーンが話題を呼びました。大人にもしっかり伝わってくるメッセージ性がある作品だなと思います。僕も戦うヒーローを演じさせていただくことが多いのですが…けっこうクヨクヨするシーンが多かったりするんです。それは、僕がいただく役がたまたまそうなだけかもしれないんですけれど。(笑)そのせいか、プリキュアたちがすごく前向きに凛々しく戦っている姿を見ると、女性の強さ、明るさ、まぶしさをすごく感じます。今は男性がこう、女性がこうという世の中ではなくなっていますが、そういったところも含めて本シリーズの魅力なんじゃないかなと思いますね。


――梶さんにとって、幼い頃のヒーローは?


梶:戦隊ヒーローですね。幼稚園から小学校低学年ぐらいまで毎週楽しみに見ていました。他の日は、朝の時間帯なので「まだ眠い」と思うのに、戦隊モノの放送がある日曜日には不思議と目が覚めて、「まだかな、まだかな!」とTVの前にスタンバイするくらい好きでした。その中でも、僕はとにかくレッド好き。みんなのリーダーで、苦しくても立ち上がっていくその姿にすごく勇気づけられたんです。「ヒーローとはこういうものだ」と教えてもらったような気がしていますね。それが原点にあるからこそ、自分もそんなヒーローを演じたいという思いがずっと心の中にあるのかもしれません。


――この作品の見どころを教えてください!


梶:ミラクルライトの見習い職人・ピトンの成長物語でしょうか。人間誰しも、働く中でうまくいくことばかりじゃないですよね。当然、それは惑星ミラクルの星々で働く彼らも同じで、くさりかけてしまうこともあるけれど、出会いひとつで、変わることができる。思いがあれば、伝わっていく。そういったピトンの心の葛藤や成長が見どころですね。


――ピトンは見習い職人として働いているから、大人から見ても共感できるんですよね。


梶:そうなんです。上手くいかなくて落ち込んだり、とてもリアルですよね。できた! すごい! 楽しい! だけでは終わらず、そう簡単にはいかないところに、子どもはもちろん、大人も共感するのではないでしょうか。アニメだからって、仕事はそんなに簡単なものじゃないよっていう(笑)。そして「ミラクルユニバース」のタイトル通り、ミラクルは起きるんだっていうところも大事かなと思います。


――ピトンは物語を通じ、職人として成長します。梶さんもお仕事をされるなかで、未熟さを感じることはあるのでしょうか?


梶:いやいや、未熟さを感じることばかりです。日頃から、責任をもって、誇りをもってやらなくてはいけないと思って、声優という仕事に取り組んでいます。そのあまり、現場に求めすぎてしまう瞬間があるんです。いいものを作り上げることが一番で、一緒に作る以上は、みんなが全力で作品に向き合っていてほしい。そこに足りない熱があると感じると、どうしていいかわからないというか…なかなかスマートに伝えられないことがあるんですよ。もっと上手に、現場をひとつの方向に導いていけるようになっていけたらいいなと思いますね。


――ファンの方へメッセージをお願いします。


梶:『映画プリキュアミラクルユニバース』にゲスト出演させていただくことになり、とても嬉しいです。子どもたちが主なターゲットの作品ではあるかもしれませんが、間違いなく大人の皆さんも、男女問わず楽しんでいただける作品になっていると思います。もしかしたら僕みたいに、小さいころ家族と一緒に観ていたとか、当時ご自身がご覧になっていて、今度は親の立場で観るという方もいらっしゃるかもしれません。お友達やご家族みんなで楽しんでいただければと思います。(子どもたちは)ミラクルライトを振って、プリキュアを応援しながら一緒に戦えますし、劇場版ならではのダンスシーンもあります。遊園地でアトラクションに乗るような気持ちで楽しんでいただけるとうれしいです。ぜひ映画館でご覧ください!

ストーリー

 「スター☆トゥインクルプリキュア」の星奈ひかる、羽衣ララ、天宮えれな、香久矢まどかが天体観測をしていると、突然、キラキラ星の世界へワープしてしまう。そこで出会ったのは、惑星ミラクルの星々でミラクルライトを作る見習い職人のピトン。ピトンはある悩みを抱えていて……。「HUGっと!プリキュア」「キラキラ☆プリキュアアラモード」のプリキュアと合流したものの、ひかるたちはあるきっかけから大統領の側近・ヤンゴ率いる宇宙警備隊に追われることに! そのうえ、<伝説の宇宙大魔王>復活の危機が迫る! ひかるたちはこの大ピンチを乗り越えられるのか!?


『映画プリキュアミラクルユニバース』は3月16日(土)公開

梶裕貴インタビュー 「プリキュア」シリーズ初参戦に喜び噛み締め「いずれ子どもができたら見せてあげたい」

《AbemaTIMES》
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