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「ID-0」スペシャル掘削ナイト! 谷口悟朗監督らスタッフ陣が制作秘話をトーク

現在放送中のSFロボットアニメ『ID-0』。物語の佳境に入る第9話を前に、これまでのエピソードを振り返るイベント『第9話直前!「ID-0」スペシャル掘削ナイト』が、6月3日にAsagaya/Loft Aにて開催された。

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現在放送中のSFロボットアニメ『ID-0』。物語の佳境に入る第9話を前に、これまでのエピソードを振り返るイベント『第9話直前!「ID-0」スペシャル掘削ナイト』が、6月3日にAsagaya/Loft Aにて開催された。
イベントにはミクリ・マヤ役・津田美波、クレア・ホウジョウ役・金元寿子に加え、谷口悟朗監督、シリーズ構成・脚本・黒田洋介、リサーチャー・白土晴一、チーフプロデューサーの平澤直・湯川淳の総勢7名が登壇。門外不出の発言が入り乱れる、一夜限りのトークショーがスタートした。

谷口監督の乾杯の発声で始まったイベントは、まずは企画の成り立ちの話題に。初めに世界最大のコスプレイベント「世界コスプレサミット」の代表でもあり、谷口監督の幼馴染でもある小栗徳丸からオリジナルアニメ作品を作ってほしいという依頼があり、その際に「谷口監督で!」という熱烈なオファーがあったことが明かされた。制作費の問題やアニメの方向性など様々な紆余曲折があった後、「ロボットアニメ」に決定。具体的なアニメの詳細が固まったのはアニメ制作会社・サンジゲンと合流してからだったという。

続いて特報で使用された「ソーラン節」の話題に。OP主題歌アーティスト・佐咲紗花が歌うソーラン節が特報に起用されたのは「宇宙を舞台にした作品ということでクラシック音楽は定番ですが、それだとありがちでほかの作品に埋もれてしまう。そこで“労働歌”はどうだろうかという話になった」と谷口監督。さらに、本作はオリハルトと呼ばれる鉱物を掘削する“探鉱”がテーマであることからリサーチャー・白土が「『ソーラン節』は漁師のもの。そこは『炭坑節』だろ!」と熱弁したが、結局、プロモーションの“ノリ”が重視され『ソーラン節』となったそう。その裏話を聞いた観客たちは大いに盛り上がった。

さらに、声優の起用についても話が及んだ。イド役の興津和幸について谷口監督は、「興津さんの場合は声の根っこに正義感があること。イドは表情がわからないので」と語った。さらにマヤを担当した津田については「興津さんとのバランスを考えて、完成しすぎてない、と同時に馬鹿でもない声、そしてどこか鈍感(笑)」ということで音響監督と相談し選んだそう。

前半パートが終了し、休憩を挟んだ後に後半パートがスタート。「監督のやめてほしいところは?」と質問された津田は「特にはないんですけど…強いて言うならもっとアフレコでコミュニケーションをとってほしい」と話す。谷口監督は「自分が直接声優さんに言うとキツくなってしまう。だから音響監督を通して、要望を伝えている。音響監督は私の言いたいことを訳してくれる“翻訳家”みたいなもの」と語り、演者が委縮せず、のびのびと演技ができるように心がけているとのことだ。

そして、第9話以降の制作状況の話題となるとチーフプロデューサー・平澤は「すでに完成している」と発表。さらに今回のサンジゲン『ID-0』のCG班は4班であり、「各CG班が3周目に入ってCG作画がパワーアップしている」と語った。
それを受けて谷口監督は「3周目に入って各スタッフの欲が出てくる。1周目では監督や作品全体のやりたいことに合わせようとし、2周目はさらに理解を深めてつくる。3周目に入るとそれまでの経験を活かして自分なりの答えを出そうとしてくる。怒られるのを覚悟して作っているんだな、というのが分かるんです。それで、『その気持ちを買いましょう!』ってOKを出す」と制作現場の意欲的な作品作りの様子を伝えた。

さらに谷口監督は「おそらく『ID-0』は予算や期間などのもろもろの条件を踏まえて、セルルックCGの現状のテレビアニメとしてベスト」と本作に対する自信を語った。
残りわずかとなった『ID-0』終盤戦。ストーリー展開だけでなく、制作陣の熱い想いが乗った本作品に目が離せない。
《冴島友貴》
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