アニメーション制作を担当していたマングローブの経営破綻で、制作中止と公開が延期されていた劇場アニメ『虐殺器官』の制作継続がこのほど発表された。新たに設立するアニメスタジオ「ジェノスタジオ」が制作を引き継ぐ。村瀬修功監督をはじめとするメインスタッフが、再び制作に携わる。本編映像は2016年内の完成を目指す。一方、公開時期は未定としている。本編完成後、新たに配給と公開時期を探ることになりそうだ。アニメ『虐殺器官』は、故人となったSF作家・伊藤計劃にゆかりの3本の長編小説を相次いで劇場アニメ化、3ヵ月連続で公開する大型企画「Project ITO」の一作品であった。各作品を異なるアニメスタジオ、スタッフが制作にあたることでも話題を呼んでいた。しかし、9月末に『虐殺器官』の制作を担当していたマングローブが経営破綻したことで、本作の制作中止と11月13日に予定されていた公開の延期を余儀なくされていた。その後、映画前売券の払い戻しが実施され、作品の行方を危ぶむ声もあった。そうしたなかでの制作継続は、ファンにとって朗報だ。制作を引き継ぐジェノスタジオは、「Project ITO」3部作のチーフプロデューサーを務める山本幸治氏が2015年11月中に設立する。スタジオの名称は『虐殺器官』の英語タイトル『GENOCIDAL ORGAN』に由来するとのことだ。ジェノスタジオが、『虐殺器官』をきっかけに立ち上がることを示している。ジェノスタジオは山本幸治氏が代表取締役を務めるツインエンジンが100%出資、代表取締役は山本幸治氏となり、制作担当取締役に米内則智氏、管理担当役員に宇田英男氏が就任する。会社は現在登記中で、登記が完了次第『虐殺器官』の制作に入る。『虐殺器官』監督 村瀬修功「誰も予想できない事態が起こってしまいましたが、こうして制作継続が決まったのは、伊藤計劃さんが与えてくれた好機のようにも考えることができます。山本チーフプロデューサーが立ち上げてくださった“ジェノスタジオ”には、主要スタッフも再び集まってくれています。皆さんの期待に応え良い作品を作る為、スタッフ一同制作に邁進する所存です。」『虐殺器官』http://project-itoh.com/#/geno/top/(C)Project Itoh / GENOCIDAL ORGAN
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