国内ではアニメ、マンガ、ゲームなどを原作・原案とした舞台が一大ムーブメントを巻き起こしている。2.5次元ミュージカルと呼ばれる作品は、拡大する一方だ。さらにこうした流れは海外にも広がりつつある。近年、こうした作品を海外で公演するケースが増えている。国内では東京、福岡、大阪、宮城の4ヵ所で開催し、大好評を博した2.5次元ミュージカル「ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』」もそのひとつだ。国内公演を終了後、海外ツアーに突入、海外でも大好評を博した。海外公演はマカオ、マレーシアを終了現地で喝采を浴び、6月6日、7日にはシンガポールで最終公演を迎える。日本、そして海外を含めた公演の最後になる。この最終公演に先駆けて、6月3日、公演先シンガポールのワールドリゾートシアターでプレスカンファレンスが行われた。うずまきナルト役の松岡広大、うちはサスケ役の佐藤流司、春野サクラ役の伊藤優衣、我愛羅役の須賀健太、それに脚本・演出の児玉明子が登壇し、抱負を語った。当日は現地メディアも多数出席し、衣裳に身を包んだキャストが姿を見せると大きな拍手が巻き起こった。 主演の松岡は最終公演にあたり、「多くのお客さんに支えられ、こうして最終公演地、シンガポールに来られたことを本当に光栄に思います」と胸の内を披露した。伊藤さんも「全62公演のうち、58公演が終了し、残り4公演かと思うとなんだか寂しいですが、最後の4公演も頑張りたい」と語り、これまでの公演を振り返った。ワールドツアーの幕開けを飾ったマカオ公演に話が及ぶと、須賀さんは「最初、やはり緊張したがマカオのお客さんの大きな拍手や歓声に不安も吹き飛び、公演を重ねるごとに自信につながった」とコメント。佐藤さんはマレーシア公演について「お客さんの反応がまさに“ライブスペクタクル”。キャストの台詞や動き一つ一つに一喜一憂してくれて、サスケの『サクラ、うざい』の台詞にブーイングが起きた時は、キャラクターへの愛情を感じた」と、ファンの熱い想いに感激した様子を見せた。脚本・演出の児玉さんは「日本と海外のお客様の違いを直接体験できる貴重な機会となった。日本は作り手が驚くほど作品の細かい部分を観てくれる。一方、マカオやマレーシアでは、これも私たちが驚くほど楽しもうとしてくれる。このことは、自分を含め、スタッフ、キャストにとっても大変刺激的で、それがいい形で作品に反映されていると思う」と、新たな表現の可能性についても言及した。最後に松岡さんは「日本の原作を日本人が舞台化し、日本人のキャストで、海外でもこうして公演出来ることを誇りに思う。最終公演となるシンガポールの皆さんにもぜひ、見て欲しい」とメッセージを伝え、他のキャストも集大成となるべく最後まで頑張りたいとの抱負を明かした。[高橋克則]「ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』」http://naruto-stage.jp/
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