アニプレックス 独社と合弁会社設立へ ヨーロッパでもファンコミュニケーションのアニメビジネス目指す | アニメ!アニメ!

アニプレックス 独社と合弁会社設立へ ヨーロッパでもファンコミュニケーションのアニメビジネス目指す

アニプレックスが、ヨーロッパでのアニメ市場拡大を目指す。3月20日、アニプレックスはドイツ・ミュウヘンに拠点を持つペパーミントと合弁会社peppermint anime GmbHを設立すると発表した。

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国内アニメ関連ビジネスの大手のアニプレックスが、ヨーロッパでのアニメ市場拡大を目指す。3月20日、アニプレックスはドイツ・ミュウヘンに拠点を持つpeppermint enterprises Ltd. & Co KG(ペパーミント)と合弁会社peppermint anime GmbHを設立すると発表した。2月27日に合弁契約書を締結、近日中に新会社を設立し、営業を開始する。
ペパーミントはドイツで日本アニメの関連事業を行う大手、ドイツ語圏でBlu‐rayやDVDの発売、動画配信、イベントの運営、劇場上映などを行ってきた。ドイツはヨーロッパ最大の経済規模を持つが、日本のアニメやマンガでは長年フランスが先行し、市場規模が大きかった。しかし、近年はドイツでも日本アニメ、マンガの人気は拡大しており、関係者からの注目が高まっている。

アニプレックスは、ソニーミュージックグループのアニメ事業会社で、『魔法少女まどか☆マギカ』や『〈物語〉シリーズ』『ソードアート・オンライン』などの人気作品を手掛ける。アニメの映像ソフト事業ではバンダイビジュアルと並び国内有数の存在だ。さらにアニメの製作出資や、近年はより幅広い関連事業も積極的に手掛ける。海外市場の開拓もそのひとつだ。

新会社はドイツ・ミュウヘンに本社を置き、アニプレックスから後藤秀樹氏と末平アサ氏の2名が、ペパーミントからはPatrick Keller氏、Volker Kirchmann氏の2名が代表に就任する。新会社はアニプレックスとペパーミントの経験と知識、経営資源を活かし、ヨーロッパでの日本アニメビジネスの拡大を目指す。映像ソフト販売、放送局などへのライセンス、さらに劇場公開やオンライン配信、関連グッズ販売やイベント開催など幅広い事業を拡大する。

アニプレックス 代表取締役の植田益朗氏は新会社設立について、アニプレックスは、アニメビジネスの将来を考え海外市場を重要な成長領域と考えているとし、2005年には米国・ロサンゼルスにAniplex of Americaを設立し、日本でアニメファン向けに展開するファンコミュニケーションを重視するビジネスモデルを北米に持ち込み成功を収めた。
今回のpeppermint animeの設立は、ドイツの有力企業と連携することでこうしたビジネスモデルをさらにヨーロッパに広げる。同地域での日本アニメビジネス、カルチャーにもインパクトを与えそうだ。

アニプレックス代表取締役の植田益朗氏は、今回の合弁会社について、ペパーミントのファンを大切にし、放送、DVD等の販売、イベントを融合したビジネス展開を行うマーケティングに共感を覚えたとする。企業カルチャーの一致も今回の決めてになったようだ。そして「今後、アニメを作った人たちの想いと情熱を、新会社peppermint anime GmbHがドイツのファンにダイレクトに伝えていくことができるように願っています。」とする。
ペパーミントのマネージングディレクターであるPatrick Keller氏は、アニプレックスとはこれまで、『ソードアート・オンライン』『Fate/stay night [UBW]』などを通して良好な関係を築いてきたが、この関係をさらに一歩進めるとコメントする。アニプレックスとの関係を密にする一方で、従来の他の日本企業とのつながりも活かした、総合アニメ企業を目指すとみられる。peppermint animeが今後、ヨーロッパの日本アニメビジネスにどんなインパクトを与えるか、大きな関心を呼びそうだ。

[/アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.bizより転載記事]
《アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.biz》
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