VRはアニメの未来を変える?ソニーHMDで「アイマス」765プロ潜入! [AnimeJapan 2014ブースレポ] | アニメ!アニメ!

VRはアニメの未来を変える?ソニーHMDで「アイマス」765プロ潜入! [AnimeJapan 2014ブースレポ]

ソニーヘッドマウントディスプレイブースでは、ソニーのHMDで『アイドルマスター』の765プロダクション事務所に潜入することができた。アニメの未来を変えるかもしれないヘッドマウントディスプレイを紹介していく。

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HMD装着時の様子。前面モニターには装着者が見てる映像が映し出されている
  • HMD装着時の様子。前面モニターには装着者が見てる映像が映し出されている
  • ブースの様子
  • 展示されていたHMD
  • SONYロゴが見える四角い装置がヘッドトラッカー
  • アイドルマスター360°視聴体験
  • Project Mopheus
熱狂のうちに閉幕したAnimeJapanの目玉といえば、ステージイベントと新作アニメの展示が真っ先にあげられるだろう。
しかし、アニメ以外のコンテンツも多くの人気を集めていた。一際目立ったのが、「ソニーヘッドマウントディスプレイブース」だ。『アイドルマスター』の会場限定特別コンテンツの詳細とともに、アニメの未来を変えるかもしれないヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)をご紹介していこう。

ブースで展示されていたのは、ソニーのHMD「HMZ-T3W/T3」。本製品は、昨年11月に発売されたソニーのHMD「HMZ」シリーズの最新モデルである。
ご存知の方も多いとは思うが“ヘッドマウントディスプレイ”とは、頭部に装着するメガネ型のディスプレイで、眼前に大きなスクリーンが広がる感覚を得られる映像機器だ。本製品は映画鑑賞やアニメ鑑賞、またはゲームプレイなど、映像と親和性の高いシーンで用いられることが多い。
ブースの担当者に話しを聞いたが、「映画を鑑賞する際に使用するユーザーが多いが、アニメファンにもご好評頂いている」とのことだ。

さて、AnimeJapanのブースでは人気ゲーム『アイドルマスター』シリーズの最新作となるPS3ソフト『アイドルマスター ワンフォーオール』から特別コンテンツが展示されていた。本作では、シリーズで初めて作中に登場する765プロダクションの事務所が3Dで描かれるということもあり、その内部を完全再現するのはもちろん、「ヘッドトラッカー」という端末を装着することで360°顔の動きにあわせて事務所内を堪能することができた。

会場限定の『アイマス』コンテンツの展示ということもあり、ブースには長蛇の列ができていた。筆者も実際に試着して、765プロ事務所に潜入してみたが、まさに“プロデューサーとしてそこにいる感覚”を得ることができたといっても過剰な表現ではないだろう。ソファや机に事務所所属のアイドル達が思い思いに座って会話をしたり、突然ドアを開けて入ってきたりするという日常風景が完全に再現されていた。
また、映像はもちろん、ヘッドフォンのサラウンド効果もお見事。部屋中で繰り広げられる会話、気になるアイドルの声がする方向に顔を向ければそのアイドルが楽しそうに会話をしている。まるで自分が作品の中に入り込んだかのような印象を受けた。

ただ、こうした体験をさせるには、専用のコンテンツがなければならない。今回の展示についても、スマートフォンのイベント特別アプリからの出力という形での体験だった。地上波で放送されるアニメそのものをVRで体験するというのは現実的に考えると不可能に近いかもしれない。
しかし、アニメの魅力を引き出すコンテンツとしては、十分に期待できるのではないだろうか。アニメーションは普通に鑑賞しながら、ヘッドトラッカーを装着し、スマホなどと接続することで、作品のVRコンテンツを楽しむというように、これまで以上に作品との関わりを深めていくというような使い方はきっとできるはずだ。

ちなみに、現在はゲームの分野でも盛んに同様のデバイスが発表されている。ソニー・コンピュータエンタテインメントもつい先日「Project Morpheus」(プロジェクト モーフィアス)というVRヘッドマウントディスプレイを発表したばかりだ。
ブース担当者に取材したところ今回展示された「ヘッドトラッカー」と「Project Morpheus」は全く別で開発が進んでいるとのこと。前者はソニーが、後者はソニー・コンピュータエンタテインメントが開発しているという。既存の製品を活用し、映像鑑賞の延長線上にVR体験を提供する「HMZ」のヘッドトラッカー、ゲームに特化させた「Project Morpheus」という位置づけになるのだろうか。
現状について担当者は「どちらも開発が始まったばかりなので、この先のことについては分からない」と話していたが、どのような展開になるか注目が集まるところだ。

本展示は参考展示ということで、現時点での一般の製品化等は検討されていないという。ただ、“アニメの世界に入ってみたい、二次元の世界に没入したい”という感情はアニメファンなら誰しもが抱くもの。そうしたファンの夢を実現する可能性にワクワクを感じられずにはいられなかった。
《宮崎 紘輔》
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