国内では2013年に全国公開された映画『キャプテンハーロック』が、フランスとイタリアで好調だ。フランスでは2013年12月25日にOcean Filmsの配給で、イタリアでも2014年1月4日からLucky Redの配給でそれぞれ全国公開をしている。フランスでは上映は237スクリーンでのスタートと、ハリウッド映画などの400スクリーンから800スクリーンに及ばないなかで、初週末興収ランキングで6位につけた。またイタリアでも初週末で3位につけるなど好調なスタートを切っている。東映アニメーション ヨーロッパは1月21日に、自社公式サイトにてフランスでの動員数は60万人以上、イタリアでの動員数は35万人以上と発表している。フランスとイタリアの両国で約100万人の動員が期待できそうだ。『キャプテンハーロック』は国内の興行収入が4億円台半ば程度と見られる。動員数は60万人を下回ることから、フランスだけで日本より多くのファンが『キャプテンハーロックのために映画館に足を向けたことになる。フランスの人口は約6500万人、イタリアの人口約6000万人と、いずれも日本の半分程度であることを考えれば、その人気の高さも理解できる。映画のヒットは、もともとフランスとイタリアでは、1980年代よりテレビアニメシリーズ『宇宙海賊キャプテンハーロック』が高い人気を博していたことが理由であろう。作品の原作者である松本零士さんの知名度も高い。また、荒牧伸志さんによるフルCGによるアニメ映像も、2Dアニメがより馴染まれている日本よりもヨーロッパのほうが受け入れられやすいこともありそうだ。映画の公開はまだ続いており、数字のさらなる積み上げはありそうだ。また、フランス、イタリア以外での劇場公開にもはずみがつく。映画製作は『キャプテンハーロック』のキャラクターブランドの活性化も当初より狙っていたとみられる。映画公開に合わせてフランスでは、テレビアニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』の再放送を12月から平日夕方にスタート、グッズ展開も進んでいる。
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