士郎正宗さんの人気SFマンガ『攻殻機動隊』のハリウッドでの実写映画化企画に大きな進展があったようだ。米国の映画情報サイトDeadline.comは1月24日(現地時間)、映画製作会社ドリームワークスが、本企画の監督としてルパート・サンダースと交渉中と伝えている。ルパート・サンダースは1971年、イギリス生まれ、『スノー・ホワイト』の監督として知られている。映画はウィリアム・ウィーラーが新たに執筆した脚本をもとにする。また、アビ・アラド、アリ・アラド、スティーヴン・ポールがプロデューサーとなる。『攻殻機動隊』のハリウッド実写映画化企画が最初に世に出たのは2007年1月である。本作のアニメシリーズの製作でも知られるアニメ製作会社のプロダクションI.Gが、講談社からエージェント権を獲得、米国企業と交渉に入ったと発表された。2008年春に今回製作会社として挙げられたドリームワークスが実写化権を獲得したことが大手映画メディアで報道された。しかし、その後は長い間、新たな動きはなく、本作も数ある映画企画のひとつとして、製作進行が難航しているとも見られていた。今回のニュースは、新展開として注目される。通常、米国の映画製作は、企画の立ち上がり、脚本の完成とゴーサイン、映画製作会社・配給会社との契約、監督などスタッフの決定、出演俳優の決定、撮影などいくつもの段階を重ねる。日本のマンガ・アニメなどのハリウッド映画化は最初の企画の立ち上がりで止まってしまうことが多い。今回の『攻殻機動隊』は、脚本の完成、監督の決定と新たな段階に進んでいることになり、実現により近づいたことになる。もちろんこれが直ぐに全米公開につながるわけでないが、今後の動きは目が離せない。
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