世界最大規模のアニメーションの映画祭とMIFA(国際アニメーション映画見本市)が、フランス南東部、スイスとの国境に近いアヌシー市で6月4日から5日間開催された。11万枚もの上映チケットが販売され、MIFAは7000人を超すプロを世界中から集めた。 コンペティションには例年より多い日本作品がノミネートされ、水江未来が『Modern No. 2』で最優秀オリジナル音楽賞に輝いた。 また、日本のデジタル・ガーデンに所属する、フランス出身のフロリアン・ピエントが、津波が押し寄せても行列を乱すことなく突き進む“日本人”を描いた、日仏合作の『The People Who Never Stop(動じない)』で初監督賞に当たるJean-Luc Xiberras賞を受賞した。ピエントはMTV Japanのヒットシリーズ「ウサビッチ」にも参加していた。
短編部門には、『ベルーガ』(監督:橋本新)、『リリタアル』(泉原昭人)、『Modern No.2』(水江未来)、『ヨナルレ: Moment to Moment』(中田彩郁、サキタニ ユウキ)もノミネートされた。『一輪化 -Monocyclic Flower-』(永楽壮尚/多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科)、『就活狂想曲』(吉田まほ/東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻)、『空の卵』(大川原亮/東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻)、そして、大西香織がイギリスのUCA芸術大学で制作した『When I Was Young』の4本が卒業制作・学生作品部門で上映された。 東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻は、『頭山』で2003年のグランプリを受賞したアニメーション作家の山村浩二が指導することで知られる。