『刀語』第一話、立命館大学にて先行試写会開催‐1‐ | アニメ!アニメ!

『刀語』第一話、立命館大学にて先行試写会開催‐1‐

『刀語』第一話、立命館大学にて先行試写会開催 

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『刀語』第一話、立命館大学にて先行試写会開催 

西尾維新アニメプロジェクト第二弾の詳細が、作品の上映と、鳥羽洋典プロデューサーならびに高橋祐馬宣伝担当の熱いトークでついに解禁

katanaCAP004.jpg 来年1月25日(月)から、フジテレビ・毎日放送及びBSフジで、1年間に渡って放送されるアニメ『刀語』の先行試写会が、12月18日、京都の立命館大学充光館地下のシアター型教室にて開催された。本試写会は同学部のプロデュース実習という授業の一環。トークセッションの構成台本などすべてが学生の手によって企画、実施され、当日は、試写会とそれに続いて行われた、『刀語』のプロデューサーである鳥羽洋典氏と、宣伝担当である高橋祐馬氏による熱いトークで、70名強の学生たちが大いに盛り上がった。
 『刀語』は『化物語』に続く、西尾維新アニメプロジェクトの第二弾。「大河ノベル」と銘打ち、2007年1月から毎月1冊、12か月、講談社BOXから刊行された時代小説。「王道」をメインコンセプトとしてアニメ化が進んだ本作品は、放送形態、キャラクターデザインなど全てに渡って、小説の世界観をアニメで忠実に再現。一話完結型の作品の中で、刀を使わない剣術である「虚刀流」の七代目当主、鑢七花(やすりしちか)が、伝説の刀鍛冶、四季崎記紀(しきさぎきき)によって完成した十二本の変体刀を、奇策士と名乗る謎の女性、とがめとともに探し求めていく。
 今回上映された第1話は、鑢七花が生まれ育ち、姉とともに暮らしている無人島に、とがめが訪れ、変体刀探しの協力を求めるところから、交渉中を襲った真庭蝙蝠(まにわこうもり)との死闘を繰り広げる有様とその顛末までが描かれた。小説版の挿絵として使用されている竹氏のイラストを忠実に再現したというころもあり、キャラクターデザインそのものはシンプルにまとめられているものの、動画としての丁寧なつくりこみが本作の大きな特徴。作品の肝でもある絶刀・鉋(ゼットウ・カンナ)の細かな描写や真庭蝙蝠の忍法の禍々しさ、鑢七花が放つ奥義のスピード感は圧倒的だ。また、昨今のアニメではあまり挿入されなくなったナレーションを『銀河鉄道999』のメーテル役を務め一世を風靡した池田晶子が務め、最後のエンドクレジットでの演出とともに作品の重厚感を高めていた。

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     画面から、鳥羽洋典プロデューサー(左)、高橋祐馬宣伝担当(右)

「王道」を中心に集約された『刀語』アニメ化のコンセプト

katanaCaP005.JPG 後半は、「『刀語』の挑戦~西尾維新アニメプロジェクトに見るクロスメディアの可能性」をテーマに鳥羽洋典プロデューサー、ならびに宣伝担当の高橋祐馬氏によるトークセッションが行われた。セッションは、50分という枠を大幅に超えて繰り広げられたにも関わらず、観客のほとんどが席を立つことなく食い入るように見入る程の充実した内容だった。まず、最初に『刀語』の原作者である西尾維新作品の魅力について双方が語った。
 鳥羽氏は登場人物の優れたキャラクター性を挙げ、これを如何に映像にするのか、というのが作り手として、チャレンジのしがいがある大いなるテーマであるとした。
 一方、高橋氏は、デビューから8年間で50冊以上も執筆し、且つジャンルやアプローチが各作品全て違う点を挙げたうえで、「西尾維新氏は天才といって差し支えない」と高く評価。また、セリフにも注目。西尾作品のアニメにおけるセリフの多さについて指摘しつつも「これでも相当削った。」と高橋氏。『化物語』の際は、100ページ程削ることもあったという。そのような中、会話の面白さを意識しつつ何を生かすかを重視してセリフを構成していったという。

katanaCAP007.JPG また、『刀語』が、西尾維新アニメプロジェクトの第二弾として選ばれた大きな理由のひとつとしては、「同じ事をやらない」という意識が根底にあると高橋氏。『化物』がShaftによる前衛的な演出で、ひとつのスタイルを確立したが、『刀語』を制作するうえで、一旦リセットしたとのこと。ここで鳥羽氏がリセット後のコンセプト出しについて言及。試行錯誤しながら思い浮かんだ言葉が「ド直球の王道」だったという。昨今のアニメ業界において全般的に避けられる傾向にあった直球を視聴者に投げ、それが、どこまで伝わるかチャレンジしたかったとのこと。結果的に絵柄、話、演出、ナレーターも含めた場面づくりから、元宮慶太郎氏といったベテラン監督や、丁寧な作品づくりで知られるアニメスタジオWhite Foxの起用まで、全てにおいて、王道のチャンバラ活劇を目指したという。
作品画像: ©西尾維新 / 講談社 ©西尾維新・講談社 / 「刀語」製作委員会

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立命館大学 /http://www.ritsumei.jp/

『刀語』 公式サイト /http://www.katanagatari.com/
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