マッドハウスが手掛けふたつのアニメ「青い文学」シリーズと劇場映画『マイマイ新子と千年の魔法』が、12月6日に開催される「文学フリマ」に出展する。「文学フリマ」は文学系同人誌の展示即売会として知られており、今年はおよそ380のサークルが集まり大田区産業プラザPiOにて行われる。 開催は2002年から歴史は短いが、昨年は講談社BOXと共同で出版デビューが約束された批評家コンテスト「東浩紀のゼロアカ道場」を開催するなど注目を集めている。期間中に、2000名の来場者見込む文学特化の大型イベントになっている。 「青い文学」シリーズと『マイマイ新子と千年の魔法』は、この文学フリマで作品の紹介や物販を行う。『マイマイ新子と千年の魔法』はコピー本、「青い文学」シリーズは12月から劇場公開が始まる『人間失格 ディレクターズカット版』の前売り券を販売する。 今回の文学フリマへの出展は、両作品が文学作品に基づいて制作されていることからイベントとの親和性が高いとみられるためだ。「青い文学シリーズ」は夏目漱石や太宰治、芥川龍之介、坂口安吾など、誰もが知っている文豪の作品を、オムニバス形式にて深夜アニメとした。その意欲的な試みに大きな関心が集まっている。 一方、『マイマイ新子と千年の魔法』は文学作家髙樹のぶ子さんの描く自伝的小説『マイマイ新子』を映像化した。作品の世界が見事に再現された、映画が注目されている。 もともと同人誌の源流は、文学小説・評論の活動にある。明治、大正、昭和と名だたる文豪が同人誌からそのキャリアをスタートさせた。現代のマンガ作家がしばしばコミケから旅立つのに似てところもある。 そうしたなかで文学フリマは、既成の文壇や文芸誌の枠にとらわれず文学を発表出来る場を提供する。同人誌イベントのかたちを取ることで、文学の活性化を目指す。「青い文学」シリーズと『マイマイ新子と千年の魔法』は、こうした昔ながらの同人誌ともうひとつの同人誌文化の核であるアニメ・マンガの世界をつなぐものともなりそうだ。 当日は物販だけでなく、『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督による「文学をアニメ化するということ」と題したイベントも行う。小川びいさんを司会に監督が、『マイマイ新子と千年の魔法』や自作を紐解き、文学作品をいかにアニメとして翻案したかなどを語る。 また、イベント終了後は「青い文学シリーズ」の『人間失格』1話の上映も行う。いずれの参加も当日12時半より配布される整理券が必要となる。文学フリマ開催日時: 12月6日 11時~16時来場者: 2000人見込み参加サークル数: 380)場所: 大田区産業プラザPiO ブース番号「青い文学シリーズ」V-14『マイマイ新子と千年の魔法』V-15、16『マイマイ新子と千年の魔法』より―監督・片渕須直が語る 文学をアニメ化するということ開催日時: 12月6日 17時~18時半予定(延長の可能性もあり)開催場所:大田区産業プラザPiO A、B会議室出演者:片渕須直(『マイマイ新子と千年の魔法』監督)司会: 小川びい(アニメ雑誌ライター)※整理券を12時半より本ブースにて発券(なくなり次第終了)第二部「青い文学シリーズ」『人間失格』1話上映(上記整理券を持つ方のみ)『マイマイ新子と千年の魔法』 /http://www.mai-mai.jp/「青い文学」シリーズ /http://www.ntv.co.jp/bungaku/