フランス アングレームの遺産賞に水木しげる「総員玉砕せよ」 | アニメ!アニメ!

フランス アングレームの遺産賞に水木しげる「総員玉砕せよ」

 1月29日から2月2日まで、フランスのアングレーム市で開催されたアングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinée)で、日本のマンガ家水木しげる氏の『総員玉砕せよ』が遺産賞受賞作に選ばれた。アングレーム

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 1月29日から2月2日まで、フランスのアングレーム市で開催されたアングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinée)で、日本のマンガ家水木しげる氏の『総員玉砕せよ』が遺産賞受賞作に選ばれた。アングレームはバンドデシネやコミックス、マンガをテーマにしたヨーロッパ最大のイベントで、これらの中から毎年、優れた作品から様々な賞を選び出している。
 このうち遺産賞(ESSENTIEL PATRIMOINE)は未来への遺産として残したい作品として、多くの巨匠の作品から1作品を選び出す。アングレームの中でも特に注目されている賞である。今年は日本から横山光輝さんや辰巳ヨシヒロさんも含む8人の作品の中から水木さんの『総員玉砕せよ』が選ばれた。

 水木しげる氏は2007年には『のんのんばあとオレ』で、日本人として初めてアングレームの大賞とされる最優秀コミック賞(FAUVE D'OR : PRIX DU MEILLEUR ALBUM)を受賞している。今回はこれに続く快挙となる。作品は先の『のんのんばあとオレ』と同様、水木氏の自伝的作品で、太平洋戦争が行なわれていて昭和20年の南太平洋での戦争が舞台となっている。
 また今年のアングレームでは、ヨーロッパ初となる水木しげる氏の回顧展も開催されている。展覧会ではこれらの作品だけでなく、水木しげる氏の軌跡や『ゲゲゲ鬼太郎』、さらにアニメなどの映像作品も紹介している。フランスにおける水木氏の評価の高さを感じさせるものとなっている。

 このほか今年のアングレームでは、オフィシャルセレクションとして日本から数多くの作品がリストアップされたが、受賞は水木氏だけにとどまった。 
 そして、今年の最優秀コミック賞にはヴィンシュルス氏の『ピノキオ』が選ばれた。ヴィンシュルス氏は、2007年にアニメーション化された『ペルセポリス』の作者で、本名ヴァンサン・パロノー名義で同作の共同監督も行っている。アングレームは『ピノキオ』について、セリフを用いることなく、様々な感情を絵画のオペラとして表現していると評している。

アングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル公式サイト 
/http://www.bdangouleme.com/
《animeanime》
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