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斉藤守彦の「特殊映像ラボラトリー」
第11回 もーろー日記 3Dで飛び出す!?特殊映像の夏!!(1)
斉藤守彦
【乱立する3Dフォーマット。
どれが一番飛び出して見える?】
7月某日。
TOHOシネマズ川崎にて、「モンスターVSエイリアン」を鑑賞。例の3Dアニメの新作である。飛び出すのが売りの3D映像だが、まあ言ってみれば、アニメの場合はそういう演出を制作レベルで出来るわけだから、「モンスターVSエイリアン」みたいに、思いっきりシナリオを単純化して、とにかく巨大ヒロイン・スーザン(世代のヒトたちは、巨大フジ隊員を思い出すだろうなあ)の活躍というか暴れっぷりを見せた作品。
昨今3D映画がたくさん公開されているが、同時に上映システムも乱立していので、分かる範囲でちょっと解説。
現行の3Dデジタルシステムは、主に3つのフォーマットで上映されている。「RealD」「ドルビー3D」「XpanD」だ。この中で、目下急速な勢いで普及しているのが、XpanDというフォーマット。
国内シネコン・チェーンで最大のスクリーン数を持つTOHOシネマズが導入したことから国内シェアを伸ばし、筆者がTOHOシネマズ川崎で「モンスターVSエイリアン」を見た時も、このフォーマットであった(川崎地区のシネコンは、TOHOシネマズ、チネチッタ、109シネマズは3サイトともこのフォーマット)。この3Dメガネの写真、はい、出してください(なぜに淀川調?)
シネコンとしては、このフォーマットだと、既設のスクリーンで運用が可能で、しかも3Dシステムの価格も他のよりリーズナブル。ただしメガネに関しては、基本的に映画館サイドが購入しなくてはならず、これが1個5800円ナリ。しかも内部に乾電池を使用するので、定期的にメンテナンスをして、しかるべきタイミング(250時間持つとか)で交換しなくてはならない。流星人間ゾーンのマーカー・チェンジみたいなもんか。ただしシネコン内のスクリーン移動が可能な上に、大規模な設置工事を必要としないあたりが普及のカギかと。
新宿バルト9をはじめ、ティ・ジョイ系列のシネコンに、比較的早く導入されたのがドルビー3Dのフォーマットで、これまた既設スクリーンでの運用は可能なれど、他の2フォーマットが20mまでのスクリーン・サイズまで対応出来るのに対して、12mが限界であるあたりが、ちょっと苦しい。なのでバルト9も座席数200席以上には使っていないはず。
シネコン内のスクリーン移動も困難と、融通が利かないフォーマットだが、同一の作品を複数のフォーマットで見た人によると、クォリティとしては、最もこのドルビー3Dが高いとのこと。過去にティ・ジョイ系列で「ルイスと未来泥棒」「ベオウルフ・呪われし勇者」の3D上映に使用された。
残るRealDフォーマットも、スクリーン移動が出来ないことから、シネコンには適さないが、国内シェア第2位のワーナー・マイカルがこれを大々的に導入している。アメリカ国内ではシェア95%を持つフォーマット故、本国からの指示だった模様。専用のシルバースクリーンを設置しなくてはならないのと、大規模な工事が必要なあたりも普及の障害になっているが、メガネは安価で、この方式での上映だと、観客が3Dメガネをおみやげに持って帰れるという良さがある。
デジタル3D創世記に、ディズニーの「チキン・リトル」を舞浜のシネマイクスピアリが上映。また最近ユナイテッド・シネマ豊洲が、このフォーマットを導入した。
とまあ、この3つのフォーマットは、いずれも一長一短あれど、とりあえず3D効果については、それなりに楽しめる。
で、なぜに筆者が川崎くんだりまで3D映画を見に行ったかといえば、同じ日に「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のIMAX 3Dバージョンの試写会が、同じ川崎の109シネマズであるから。「モンスターVSエイリアン」を見た後は、ハリポタIMAX 3D。立体映画2本立てとシャレこんだわけだ。
IMAXの3Dは、上記3つのフォーマットどれにも該当しない、IMAXのオリジナルだが、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、冒頭13分間だけが3Dで、それが終わると画面の四隅にメガネをかけた少年の顔面マークが表示され(心なしか、ハリー君に似ている)、そこからはメガネを外して通常バージョン…とは言ってもIMAXだからそれなりに大きいけど、以前新宿にあった高島屋のIMAXほど大きなスクリーンではないのが残念。3Dシーンは、迫力あったなあ。冒頭の“闇”の襲来シーンとか。
(2) 「劇場版仮面ライダーディケイド」と、 「ボルト」3Dバージョン
(3) 大ヒット!!「劇場版ディケイド」と、3D効果抜群の「シンケンジャー銀幕版」
(4) この夏休み興行のトピックは、やはり「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」であった。
[筆者の紹介]
斉藤守彦
1961年生れ。静岡県浜松市出身。
映画業界紙記者、編集長の経験の後、映画ジャーナリスト、アナリストとして独立。「INVITATION」誌で「映画経済スタジアム」を連載するほか、多数のメディアで執筆。データを基にした映画業界分析に定評がある。「宇宙船」「スターログ日本版」等の雑誌に寄稿するなど、特撮映画は特に得意な分野としている。
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