世界SF大会 ライブオークションで1万7000ドルも登場! | アニメ!アニメ!

世界SF大会 ライブオークションで1万7000ドルも登場!

byミルミル

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byミルミル

9月2日、日本初の世界SF大会 ワールドコン2007会場にて、作品を直接販売するライブオークションが行われ、目玉商品に17000ドルもの値がつくなど大いに盛り上がった。
ワールドコンでは、アートショーという企画がある。これは、国内外の作家が自分の作品を展示・即売できるというものだ。作品に参加者が最低価格以上で自由に値をつけ、その入札が5つ以上になるとライブオークションに移行するというシステムだ。

ミルミルはボブ・エグルトン氏のドラゴンの油絵3点に入札。1点は130ドルで無事落札。残り2点がオークションに移行した。
しかし何ということだろう。オークション開始の2時は、エグルトン氏のサイン会の時間でもあった。ミルミルは真っ先に駆けつけ、一番にサインを頂きながら言った。
「アートショーで貴方のイラストを落札しましたよ!」
「ホント? すごい!」
「3点入札したんだけど、2点はオークションになっちゃいました。今から戻って参加しないと」
「そりゃあすぐに戻らないと!」

ボブ・エグルトン氏はアメリカではドラゴンのイラストで著名なイラストレーターだ。そしてゴジラを愛する大の親日家でもある。残念ながら日本での知名度はイマイチだが、日本で開催のワールドコンに喜んで駆けつけてくれた今回の大会の立役者の1人でもある。
ミルミルは急いでオークション会場に戻った。時刻、2時10分。ミルミルの入札した油絵はまだオークションにかかってなかった。
さてこのオークションには目玉商品があった。それは、8月31日、同じ会場で加藤直之氏、マイケル・ウィラン氏、ボブ・エグルトン氏がライブペイントした油絵数点である。都合3時間3者は立ちっぱなしで油絵を描いた。
誰かが下絵を描き、他のメンバーが仕上げ、また別のメンバーが細部を書き込むという合作である。
文字通り夢の競演だ。

auction1.JPG油絵の表面も乾かぬ、それらがオークションにかかった。
最初の作品は一声1000ドルで決まった。会場に沸く拍手。
それでも安いと思ったが、ミルミルはふと、今の入札者は本気でお金持ちの人だな、と感じた。
その予感は外れなかった。
彼は高額な絵画を次々と落札、ホンモノのお金持ちの本気を見せつけた。
しかし、一方でお金に限度はあるけれど、好きな絵を欲しい、と思う人もいる。
死闘はグリーンドラゴンと女性騎士の絵画で爆発した。
価格がとめどなく上がっていくのだ。

1000ドル…5000ドル…10000ドル…15000ドル…

マイケル・ウィラン氏のゴールドドラゴンの原画が、アートショーで最低入札価格が15000ドルだったから、まあ、ないとはいえない価格。しかし…
ミルミルの隣りで必死の入札を繰り返すお兄さんは、「え、今いくら? いくら?」と混乱のていでつぶやいた。ミルミル「今、7000ドルだから 77万円ぐらい」と囁く。
その前の席が強敵、ホンモノのお金持ちの入札者で、お兄さんが「7100ドル!」 と叫ぶとすかさず8000ドル!と叫んで値を吊り上げる。
オークションには魔物が潜む。それは、「ここで負けられない」という意地というか、「これを手に入れるのは運命なんだ」という思い込みとか、そういう常軌を逸した気分が支配する。周りで見ている分にはおもしろいが、これはキケンだ。
15000ドルになった辺りから、ミルミルはお兄さんの腕に手をおき、「そろそろあきらめなさい。本物のお金持ちにはかなわないから」と促した。
「加藤さんにお願いして、他の絵を描いてくださいって口添えしてあげるから」
「いや、欲しいのはこれなんだ。これは見た時から欲しいと思ったんだ」その気持ちはわかる。
でも、お金の勝負で本当のお金持ちにはかなわない。勝負は17000ドルで決した。

喜ぶ観客。そしてオークショニア。売り上げは全額、大会の運営資金に当てられる。
そして、死闘が終わってちょっと気が抜けたころ、ボブ・エグルトン氏が登場。
ミルミルが「貴方の作品が2点 オークションに移行した」と言ったので気になっての登場かもしれない。

auction2.JPG
ちなみにミルミルの入札作品は…
85ドルだった作品250ドルに。190ドルだった作品は350ドルに高騰!
ミルミル、ちょっと残念ながらも「ああ、落札は1点で充分だからこれでよし」とほっとしたり。
ボブ・エグルトン氏、サインもイラスト入りでいただいたし、ミルミルの中で好感度急上昇!
今までお名前知らなかったけど、今後はひいきします!

皆様、次回はぜひ大挙してご参加を。
そして今回のワールドコンに携わった皆様、お疲れ様。

著者の紹介 ミルミル
カードからドール、セル画、アンティークまで幅広い知識も持ち、日々コレションを続けている。また、おたく分野の株式投資を得意としており、著書「萌える株式投資」(ベストセラーズ)ほか、雑誌記事の掲載も多数ある。趣味で作る同人誌も人気が高い。

ミルミルのオタクな株式投資blog  /http://blog.livedoor.jp/mujinakko_2009/

「第65回世界SF大会/第46回日本SF大会 Nippon2007」
/http://www.nippon2007.org/jpn/
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