フランスのマンガ・コミックスにあたるバンド・デシネ(BD)の中でも、特にSF作家として知られる二人の巨匠がこの5月に来日する。SFバンド・デシネの名作と『ヴァレリアンとロールリーヌ』の作者として知られるジャン=クロード・メジエールさんとピエール・クリスタンさんである。 ジャン=クロード・メジエール氏は、40年間連載が続く『ヴァレリアンとロールリーヌ』の作画を担当する。その業績は1984年のアングレーム国際バンド・デシネ・フェスティバルでグランプリ受賞というかたちで讃えられている。 一方、ピエール・クリスタン氏は、多くの作家に原作を提供する原作者として活躍する。『ヴァレリアンとロールリーヌ』のほかエンキ・ビラルさんの初期作品なども有名で、ビラル監督の映画『バンカー・パレス・ホテル』の脚本も担当様々な分野で活躍する。 5月の来日では二人は、フランスのSFバンド・デシネの魅力を紹介する。来日に合わせた企画展が京都国際マンガミュージアムで行われるほか、京都・横浜での多彩なライブ企画が計画されている。海外作家の作品、生の声に触れるチャンスとなる。 企画展は3月27日から始まっている「ヴァレリアン―パリから京都へ 40年にわたる宇宙の旅」と「日仏SFマンガの世界―想像力の彼方」のふたつである。「ヴァレリアン」では作品の複製原画で、この名作を楽しむ。また「日仏SFマンガの世界」では、日本とフランスのSF作品を並べて展示するユニークなものである。 トーク関連は全部で5つ。マンガミュージアムでは5月3日に二人の作家がマンガ家谷口ジロー語る日仏SFマンガサミットPart1、5月4日はPart2では安彦良和さんが二人と語る。日本を代表するマンガ家がフランス作家と対峙する。 5月7日は京都精華大学に会場を移し講演会「フランス・コミックスの巨匠が語るSFバンド・デシネの世界」が行われる。さらのユニークな企画はリュック・ベッソン監督の映画『フィフス・エレメント』の美術設定にも協力したメジエールさんが自らの映画を語る上映会「ジャン=クロード・メジエールと観る『フィフス・エレメント』」だ。 5月10日には横浜でも複数の大学が共同で運営する横浜・北仲スク-ルの公開講座「映像的想像力の愉悦―3人のクリエイターに聞く」を行う。映像作家の手塚眞さんとの対話となっている。 フランスのバンド・デシネは、日本ではまだまだその存在は知られていない。しかし、クリエイターの中ではよく知られており、そのクリエイティブの魅力は日本の映画、マンガ、アニメ、SFなど様々な表現文化に影響を与えている。 今回の企画は、日本とフランスの相互影響関係、フランスSFバンド・デシネの魅力に触れることが出来るものばかりとなっている。画像: (c)Dargaud-Mézières-Christinピエール・クリスタン ©Dargaud-Rita Scagliaジャン=クロード・メジエール ©Dargaud-Rita Scagliaメジエール×クリスタンの世界 フランスSFマンガの想像力<京都国際マンガミュージアム>■ 2010年5月3日(月・祝) 13:30~15:30日仏SFマンガサミットPart1 谷口ジロー×メジエール×クリスタンによるトークショー■ 2010年5月4日(火・祝) 13:30~15:30日仏SFマンガサミットPart2 安彦良和×ジャン=ダヴィッド・モルヴァンによるトークショー ■ 企画展 2010 年3月27日(土)~5月31日(月) ヴァレリアン――パリから京都へ 40年にわたる宇宙の旅 展日仏SFマンガの世界――想像力の彼方 展 <京都精華大学>2009年5月7日(金) 16:30~18:30講演会 フランス・コミックスの巨匠が語るSFバンド・デシネの世界<関西日仏学館>2009年5月8日(土) 16:00~18:00トークショー ジャン=クロード・メジエールが語る『フィフス・エレメント』<横浜・北仲スクール>2009年5月10日(月)17 :00~19 :00公開講座 ヴィジュアル映像的イマジネーション想像力の愉悦―3人のクリエイターに聞く 手塚眞×メジエール×クリスタンイベントの詳細は下記アドレスにて確認ください。【主催】京都精華大学/http://www.kyoto-seika.ac.jp/京都国際マンガミュージアム /http://www.kyotomm.jp/【共催】北仲スクール(横浜文化創造都市スクール)/http://kitanaka-school.net/
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