『Halo Legends 』日本のトップスタジオが世界的ゲームをアニメ化
                 
スタッフ陣とSTUDIO 4℃に聞く(3)
  
■ Haloの魅力と日本のアニメスタイル

アニメアニメ

先ほどもバリエーションという話が出たんですが、オコナーさんに伺わせてください。
技術的には、3Dと2D、ハイブリッドもありますが、そういった違いはかなり意識されているのですか。
 

オコナー

多様性は考えました。例えばカシオエンターテイメントが純粋な3Dですし、4℃はハイブリッドですね。ほかにセルタッチのものや2Dなどもあります。
ゲームの『Halo』のほとんどは3Dの要素で構成されているので、人々はそれに慣れています。荒牧監督がカシオと行った質の高い映像は、きっと大きな関心を呼ぶでしょう。

その一方で私たちは、『Halo』を2Dに翻訳することを目指しました。異なったアーティストが異なったビジョンでこれにあたってくれました。こうした異なった表現が『Halo』の世界を強化するのだと思っています。 


「The Package」
(c)2009 Microsoft Corporation. All rights reserved.

AA

そうしたバリエーションを広げることが作品展開の可能性を今後さらに広げると考えてもいいんでしょうか。 

オコナー

そうですね。既に私たちは5つの小説とマーベルによる3つのコミックスがあります。そして『Halo』のグラフィクノベルも。そして現在のアニメプロジェクトです。

こうした展開の理由は、ファンにいろいろな体験をして貰いたいというものです。これはビジネス的な決定というよりも、アーティステックあるいは、エモーションな面が大きいですね。

チョウ

『Halo』というのはあまりにも大きなフランチャイズなのです。みんな『Halo』という話は聞いていると思います。「ああ、すごいな」、「すごい売れた」、「何千万本売れました」とかという話はあります。
けれども、『Halo』は何かと疑問を持っている方も結構多いと思います。
 
それも考えて、じゃあ、このチャンスがあるから、その魅力を感じてもらいたいという気持ちも入っています。

例えば4℃さんにお願いした『Origins』という作品は、『Halo』の世界観に新しく入る人にも、こんな広い世界、こんな深いストーリーがあるのだということを分かって貰えます。

田中

『Origins』の二村(秀樹)監督は、今、ものすごいボリュームの情報で『Halo』について詳しくなって、この世界にはまっています。
 
監督だけでなく日本のアニメ界がかなり『Halo』マニアになったことだけは確かですね。
『Halo』を作ることで日本のアニメ界が『Halo』のことをまず知りましたね。 


「Origins」
(c)2009 Microsoft Corporation. All rights reserved.

AA

オコナーさんに、日本のアニメスタイルの魅力についてお話していただいて宜しいですか。

オコナー

私たちはこのプロジェクトのコードネームを「ノーススター」と呼んでいたんですよ。
私は初めてアニメを見た時のことを覚えています。とても新鮮でエキサイティングな経験でした。

アニメーションのスタイルはそれまでは、西洋のものでした。そしてそれは、子供のためのもので、コメディでした。アニメはそうでなく物語をテーマにしています。
そして2Dのアニメスタイルが、私を興奮させるんですね。

AA

『Halo』のプロジェクトがアニメとしても成功した理由はどういったことでしょうか。 

チョウ

僕も長い間、アニメのファンだったし、それでこの業界にも入りました。最初に出合った時から『Halo』というゲームのイメージが魅力的で、これは日本のアニメのスタイルや感覚も入っているのじゃないかと思っていたのです。 
ゲーム業界で違うかたにお会いした時に、やっぱりアニメファンがいたことを思い出したんです。何かあるんだと思いました。
また荒牧さんとお話をして、これはやはり日本人にアピール出来ると考えました。 
 
日本のアニメは、「アニメ」という名詞になったことで世界中に通用するスタイルになったんですね。だからアニメの表現力はアメリカの実写にも影響しています。

『アニマトリックス』というかたちでも実現したように、魅力的なアクションシーンやビジュアル、ストーリーとかでこの世界を実現できるのではないか。日本人の感情移入させるようなストーリーテリングのやり方は、うまくバランスを取れば非常に素晴らしい作品になるとずっと思っていました。
いろいろな作品にプロデューサーとして参加することになって、本当に幸せだと思います。今回もぜひ成功すればと思います。

AA

荒牧監督は常に新しいものを追い続けているのですが、今回の新しいところはどこなのでしょうか。 

荒牧

僕は自分が『Halo』のゲームをやっていて感じたバックグラウンドのストーリーを抽出して、純粋なノンストップ・アクションをずっとやりたかったのです。
新しいとかでなくて、ただやりたくてやらせていただきました。ありがとうございました、みたいな感じです。非常に気持ちよくこの1年間作れました。いい意味で、迷いなく作れたんです。
 
こういうのをやりたいというのをそのまま映像に出来た気がしています。今回は100%ファン心理で作りました。それは特に『Halo』をやったことあるファンの人には、意外と通じているみたいです。

AA
『Halo』を見たことがある人、そうでない人にも監督からメッセージをお願い出来ますか。

菅野

英語圏の方にはもちろん楽しんでもらいたいです。
けれど、『Halo』をこれまで知らない方にはとにかく触れてほしいなという感じです。簡単に気軽に見られるかなと思っています。

田中
二村監督の代わりに『Origins』のことを言うと、私は二村監督のエロチシズムみたいなものがよく出たなと思っています。
『Halo』のドラマチックな世界の中でコルタナを通して、エロチシズムを感じてもらえたら、すごく面白いんじゃないかと思います。

STUDIO4℃では、『アニマトリックス』それから『ゴッサムナイト』、この作品で続けて、オコナーさんとお仕事をさせていただけていることを大変誇りに思います。絶対にいいものが出来ています。 
 
それともうひとつは今回の菅野さんの作品は、4℃にしてみるとキャラクターも少し新しいイメージがあるんです。
私たちの作品はいつも分かりにくいと言われているんですけど、今回は菅野さんの分かりやすいドラマで感動を届けるのだと、かなりそこにシフトしています。

AA

本日はどうもありがとうございました。

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