長々と3回にわたってファンサブ問題について述べてきましたが、今回は今後どうなっていくのか業界の行方を考えてみたいと思います。なぜアニメ業界は憂鬱なのでしょうか?
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| アニメ業界「憂鬱」の影 |
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アニメ!アニメ!でも記事になっていましたが、今年日本アニメとマンガの配給会社(ディストリビューター)として老舗のセントラルパークメディア(CPM)が経営危機に陥りました。
(http://animeanime.jp/biz/archives/2006/05/528.html)
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そしてこちらも今年なのですが、大手のアニメ配給会社に勤めていた私の友人も突然、解雇を言い渡されました。彼は長年多くの有名作品を手がけてきただけに、リストラは私にとっても大きな衝撃でした。
大手でありながら有能なスタッフを解雇しなければならないという事実は、業界がかなりまずい状態になっている証拠です。
こうした経営危機やダウンサイジング(リストラ)の理由は簡単で、DVDの売上が大幅に落ちて企業の業績が悪化しているためです。
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上述の解雇された元業界関係者は、ファンサブが北米アニメ業界に与えた影響と、業績悪化の要因について次のように語ってくれました:
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過去、アメリカのアニメ配給会社は海賊版を販売している小売業者やウェブサイトに対し販売を止めるように勧告する書面を送ってきたけれども、ファンサブはこれよりも扱いが難しい。
基本的にファンサブファイルはすぐに場所を移動できるIRCチャンネルやウェブサイトでの受渡しが多く、追跡するのがより困難なためだ。
そうした追跡には時間もかかり、ビジネス的には何の利益も生み出さない。 もし小売業者が海賊版を販売していれば、金銭的な解決も可能だが、(金儲けをしていない)ファンサブではそれもできない。
この他、インターネットには国境がないため、法的手段に訴えることが厳しいことも問題としてあげられる。*
業界のファンサブへの正式な見解は、ほとんどの場合が「違法行為である」というもの。そして同時に、ビジネスにとって有害である、としている。
ファンサバー(ファンサブを行っている人たち)は「一旦作品がライセンスされればファンサブの配布は停止する」とは言うものの、皆が皆そうするわけではない。
例えば「攻殻機動隊 S.A.C」のように、作品が北米企業との共同製作である、と日本国内で発表されたにもかかわらず、ファンサブが出回っている。
よって、もしファンサバーが自ら公言した「倫理規定(モラル)code of ethics」に準ずるならば、この作品のファンサブは存在してはならないはずである。発表当初、すでにライセンスされていたのだから。
さらに、ファンサブを観てもその作品のDVDが発売されれば正規版を購入してくれる人も中にはいるだろう。
しかしそれはファンサブをダウンロードしたすべての人のうち、割合としてはとても低い。
アニメ作品のDVD売上低迷には、いくつもの要因がある:
(アニメ業界だけでなく)映像業界全体でDVDセールスが落ち込んでいること、毎月のDVDリリース数があまりに多いこと、アニメDVDが他のメインストリームの作品に比べて高価なこと。
ファンサブだけのせいにするのはフェアではないけれども、要因の一つである可能性は非常に高い。
もちろん、日本のライセンサーは販売数の減少については不満ではあるだろう。
けれども、彼らは自分たちの製品を守るために、国内とインターネット上でより積極的な行動に出る必要がある。
なぜなら最終的には、作品の所有権は彼らが有しているのであり、彼らがそれらを守る責任も負っているからだ。
(*著者註:これは前回述べたウェブストリーミングには「国境がある」のに対し、違法行為のファンサブには「国境がない」という皮肉な状況です。インターネットにもインターポールのようなものが必要なのかもしれませんね。インターポールと聞いて、思わず銭形やLを想像してしまいますが…)
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ローカライズする会社の現場で働いていたスタッフが解雇となっている現実。私は彼の言葉を非常に重く受け止めています。
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上で述べられたことを裏付けるように、こんな記事がありました:
米国広告会社 ファンサブベスト50調査開始(10/24)
http://animeanime.jp/biz/archives/2006/10/501024.html
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記事からの引用です:
また、ファンサブ利用者の間では米国でライセンスの発表された作品は、ファンサブの配信はしないとの不文律があるとされてきた。
しかし、ランキングには既に米国で放映が開始されている『NARUTO』や『Bleach』、『ワンピース』さらに米国で紹介されて久しい『ドラゴンボール』や『天空のエスカフローネ』の名前などもあがっている。
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その4(最終回)-2へ続く
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ファンサブ論争に思う『アニメ業界の憂鬱』 その1はこちら その2はこちら その3はこちら
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