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2009.05.30
米国 ]
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 北米地域を中心に、日本の放送とほとんど時差を置かず、アニメ番組をインターネットで配信するケースが増えている。こうした同時展開も含めて、北米でのアニメ配信は一体どの位視聴され、どの位人気があるのだろうか。
 その日本のアニメ番組のインターネット配信での人気の一部が、米国の大手動画配信サイトHuluの人気ランキングで伺うことが出来る。そして、意外なほど日本のアニメが健闘していることが判る。

 最新のHuluの番組チャンネル別の人気ランキングで、日本のアニメ番組が好調なのだ。現在Huluには、800以上のTV番組のチャンネルがある。いずれもメジャー局を中心とした人気番組ばかりだ。
 この5月30日時点の過去1ヶ月のランキングで、『NARUTO 疾風伝』の16位を筆頭に、200位までに18の日本アニメ番組がランキング入りしている。
 『NARUTO疾風伝』以外に、『NARUTO』も24位、『NARUTO』シリーズトータルではさらにランキングは上位になるだろう。『NARUTO 疾風伝』のすぐした17位、18位は、米国で人気の高い『STARGATE』、『24』が位置しており、『NARUTO』がこうした作品並みにポピュラーであることが判る。

 さらにその後には、36位『Bleach』、63位『DEATH NOTE』と、早くからHuluを活用しているVIZメディアが展開する作品が並ぶ。56位には『鋼の錬金術師 Fullmetal Alchemist』が入った。こちらはこの4月に展開を開始したばかりである。
 『鋼の錬金術師 Fullmetal Alchemist』は、同じSF番組の『バビロン5』やテレビ版『ターミネーター』にほぼ挟まれており、ネット上でかなりの人気を博していると言っていいだろう。

 Huluは2007年に、米国のメディアコングロマリットのNBCユニバーサルとニューズグループが共同出資で設立した動画配信サイトである。YouTubeに対抗して始まったが、一般からの動画投稿機能はなく、人気番組の公式配信だけで構成されている。
 配信番組の質が安定していることから人気を呼び、この4月にはYahoo!を抜き、YouTubeに次ぐ世界第2位の動画配信サイトに成長した。また、投稿動画がないことから権利関係がクリアーとして、コンテンツ提供側からの信頼も厚い。4月30日には新たにディズニーグループがHuluへの出資を決めるなど、破竹の勢いだ。

 Huluの最大の特徴は、現在は米国でしかサービスを行なっていないことだ。そして、公式チャンネルは、いずれもある程度以上の人気がある作品となっている。
 つまりこうした順位が意味を持つのは、公式サイトでの配信やクランチロールなどのアニメ専門配信サイトと異なり、他の米国で一般的な番組と比較出来ることだ。地上波放送や大手専門局の人気番組とほぼ互角となっている順位は、少なくともネット上では日本アニメがかなり支持されていることを示す。

 一般に、日本のアニメが米国でテレビ放送にかからないのは、ニッチで大衆層に受け入れられないため、また、米国は他国に較べて日本アニメが支持されない国とされている。しかし、Huluでの現実は、こうした見方に疑問を投げかける。
 一方で、Huluのような動画配信サイトが、地上波チャンネルや大手専門チャンネルになかなか進出出来ない日本のアニメにビジネスチャンスをもたらすとも考えられる。ただし、Huluの配信はコマーシャルが付加されているが、そこからの収入は必ずしも大きくない。ネットでの人気をビジネスの利益につなげる方法が、これから必要になるだろう。
 
Hulu http://www.hulu.com/
 
【Hulu 直近1ヶ月の人気チャンネル総合ランキング】
(アニメ番組抜粋・5月30日現在)

 16位 『NARUTO 疾風伝』  
 24位 『NARUTO』  
 36位 『Bleach』  
 56位 『鋼の錬金術師 Fullmetal Alchemist』
 63位 『DEATH NOTE』  
 82位 『創聖のアクエリオン』  
 86位 『獣王星』  
 97位 『蟲師』  

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2009.05.28
米国 ]
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 ドリームワークス・アニメーションとCEO契約を2013年まで延長したばかりの、ジェフリー・カッツエンバーグは、米国エンテインメント業界誌バラエティとのインタビューで今後のドリームワークス・アニメーションの製作、上映予定を明らかにした。
 今回言及されたタイトルは、これまで明らかにされていたものも多いが、今後の企画として『Super Secret Ghost Project(仮題)』などが挙げられるなど新しい企画にも言及されている。さらに、タイトルが変更され、制作順調に進んでいると感じさせるものもある。

 2010年11月5日に公開される『Oobermind』は、そのひとつである。これまでは『Master Mind』と呼ばれていた作品で、ロバート・ダウニーJrとティナ・フェイが声の出演をすることが明らかになった。カッツエンバーグ氏によれば、『Oobermind』は目玉作品である。
 『Oobermind』はこれまで公開されている情報では、スーパーヒーローものだとされている。映画『アイアンマン』で大ヒットを飛ばしたロバート・ダウニーJrに、相応しい役柄と言えそうだ。

 今回、ジェフリー・カッツエンバーグ氏が米国の有力メディアに対して、今後の予定を明らかにしたのは、本年の公開作品が『モンスターvsエイリアン』の1本しかないことも理由にあるだろう。『モンスターvsエイリアン』が記録的なヒットであるとは言え、これまで年2本のペースで劇場公開を行ってきたドリームワークス・アニメーションの売上高、収益は、2009年に減収減益になる可能性が極めて高いからだ。
 ここで2010年の3本の映画の力強さと、2010年以降のライナップを明らかにすることは、同社の中長期的な経営に対する信頼感を増すことが出来る。

 『Oobermind』以外の2010年の上映映画は、既報どおり『How to Train Your Dragon』、そして今回正式タイトルが『シュレック Forever After』と決まった『シュレック』シリーズの第4弾である。『シュレック』シリーズは、さらにスピンオフ作品『Puss in Boots』の公開を決めており、2012年5月30日公開となる。
 経営の安定を目的としたヒット作品の続編量産は、『シュレック』シリーズに限ったものでない。昨年公開されたヒットになった『カンフー・パンダ』の続編『カンフー・パンダ: The Kaboom of Doom』は2011年6月3日、さらに同じく昨年第2弾が公開された『マダガスカル』のシリーズ3作目が、2012年の5月27日の公開を予定する。

 続編でない映画では、2011年11月にウィリアム・ジョイス原作で『The Guardians』も映画化される。こちらは、ファンタジー風の世界が舞台になる。
 シリーズ以外の作品では『The Croods』、『Truckers』、『Super Secret Ghost Project(仮題)』の3作品が挙がった。この3作品は、2012年11月公開の候補作品としている。

 以上を見ると、2009年の公開作品は1本、2010年は3本、2011年が2本、2012年が3本と10年以降は、年2本から3本のペースにピッチがあがることになる。
 既にドリームワークス・アニメーションは、今後の映画を全て3‐Dアニメーションで制作するとしている。客単価が高く、利益率が高い3‐Dアニメーションの公開は、同社により多くの売上と利益をもたらすことになるだろう。

バラエティ http://www.variety.com/ 
DreamWorks animates its output

ドリームワークス・アニメーション http://www.dreamworksanimation.com/

[ドリームワ-クス アニメーション 劇場映画のラインアップ]

2010年3月26日
  『How to Train Your Dragon』 
2010年5月21日
  『シュレック Forever After』
2010年11月5日
  『Oobermind』
2011年6月3日
  『カンフー・パンダ: The Kaboom of Doom』
2011年11月4日
  『The Guardians』
2012年3月20日
  『Puss in Boots』
2012年5月27日
  『マダガスカル3』
2012年11月12日
     未定

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2009.05.23
米国 ]
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 米国の大手アニメーション専門チャンネルのカートゥーンネットワーク(Cartoon Network)は、全米最大の日本アニメ・マンガイベント アニメエキスポ2009(Anime Expo2009)の会場で、一般参加者から持ち込まれた作品のレビューを行う。
 カートゥーンネットワークのスタッフが、クリエイターが持ち込んだ作品に対して、プロの立場から批評やアドバイスを行う。詳細は発表されていないが、イラストレーションやマンガを中心に幅広い作品が対象になりそうだ。

 この企画はアマチュアやセミプロのクリエイターが集めるアーティストアレイ(Artist Alley)で行われる。開催2日目から4日目までの3日間の朝10時から正午12時、それと14時から16時までの4時間、参加希望者は誰でも作品を持ち込むことが出来る。
 レビューは先着順となっており、コンベンションのエキビジョンホール内アーティストアレイにあるカートゥーンネットワークのコーナーで申し込みが必要となる。

 アーティストアレイは、アニメエキスポをはじめとする日本のアニメ・マンガイベントや米国コミックス、SF関連のイベントでも見られる一般的な企画だ。いずれもアマチュアとプロの双方が参加出来る。
 しかし、米国コミックス、SF関連のイベントではプロの参加が多く、アニメ・マンガイベントではアマチャアがより多い特徴がある。これはオリジナルのアニメ・マンガで生活出来るアーティストが、まだまだ米国では少ないということを反映していると考えられる。
 アニメ・マンガイベントのそれは、日本で行われている同人誌イベントに近い。しかし、イベント全体における規模は日本のイベントのそれよりも遥かに小さく、2次創作よりもオリジナルが多い。むしろ、北米のアニメ・マンガイベント独自の文化と言える。

 カートゥーンネットワークは、『NARUTO』や『ポケットモンスター』などの日本のアニメの放映ではよく知られている。しかし、近年は日本アニメの放映本数を急激に減らしており、日本アニメ離れを強めている。
 その一方で、2008年からアニメエキスポへの参加を始めた。昨年は、カートゥーンネットワークのアダルトスイム枠で放映されるストップモーション・アニメーション『ロボット・チキン:ROBOT CHICKEN』の上映とパネルと呼ばれるトークイベントを行った。今回の企画は、それに続くものである。

 カートゥーンネットワークの日本アニメの放映離れと日本のアニメ・マンガのコンベンションの参加は、一見矛盾するように映る。しかし、これはカートゥーンネットワークが自局オリジナルのテレビアニメ、番組の製作志向を強めていることと無関係ではない。
 同局のオリジナル番組の幾つかは、日本アニメスタイルに影響を受けているとしばしば指摘されている。そうした番組のターゲットがこれまで日本アニメを観ていた視聴者であるとすれば、アニメ・マンガイベントへの接近は納得が行くものだ。

 さらに今回の持ち込み企画は、オリジナルコンテンツのためのクリエイターの発掘も兼ねているというのは考えすぎだろうか。
 特にカートゥーンネットワークは昨年から大手マンガ出版のデル・レイと共に、日本マンガスタイルの米国産作品の出版をスタートした。マンガスタイルのクリエイターを必要としていることは間違いないだろう。

カートゥーンネットワーク(Cartoon Network) 
http://www.cartoonnetwork.com/
アニメエキスポ2009(Anime Expo2009) http://anime-expo.org

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2009.05.15
米国 ]
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 現在、日本の少年マンガで最も人気のある作品、そのひとつが尾田栄一郎さんの描く『ONE PIECE』であることは間違いないだろう。そのマンガを映像化したフジテレビ系で放映されるテレビアニメシリーズも、マンガと同様大人気である。
 このアニメ『ONE PIECE』の最新エピソードが、日本の放映と同時に北米(米国・カナダ)のインターネットで無料配信されることが発表された。5月30日日曜の第403話からスタートする。

 このプロジェクトは、アニメを制作する東映アニメーション、原作の集英社、作品を放映するフジテレビ、それに米国のアニメーション流通会社ファニメーション4社の提携によって実現する。
 番組はテレビ放映から1時間後、プロがつけた英語字幕をつけて、北米版『ONE PIECE』を通じて動画配信サービスを提供する。サイトの運営は、ファニメーションが行う。また、番組はテレビの放映に合わせて毎週更新される予定である。

 『ONE PIECE』は、実は2004年から数年間米国の地上波テレビFOXで放映が行われたことがある。しかし、その際には、地上波放送という制限や、当時のライセンス会社4キッズエンタテインメントの方針もあり大幅に内容を編集されていた。こうした内容はアニメファンからは歓迎されず、ビジネス的には中途半端なままテレビ放映が終了している。
 その後、2007年に北米でライセンスをファニメーションが新たに獲得したことが発表された。しかし、日本アニメのテレビ放映枠が減少するなか、『ONE PIECE』のプロモーション方法も苦戦を強いられてきた。
 今回は、インターネットによる日米同時リリースを実現することで、北米市場に新たに乗り出すことになる。人気作品では既に『NARUTO』や『鋼の錬金術師』の日米同時リリースが実現しており、これに『ONE PIECE』が加わることで、このビジネスモデルは定着しつつあると言えるだろう。

 さらに北米では現地のマンガ出版社VIZメディアが、この秋から日本の週刊少年ジャンプで連載された最新エピソードを米国版少年ジャンプで並行連載を開始するとしている。現在のところテレビ放映は発表されていないので、インターネットとマンガ連載を組み合わせた新しいマーケティングに挑戦することになるようだ。
 『ONE PIECE』は日本ではアニメ化10周年を迎える。この冬には、原作者栄一郎さんが自ら製作総指揮を執る劇場第10作『ONE PIECE FILM Strong World』の公開も決定している。
 アニメ化10周年を期に『ONE PIECE』関係者は、日本やアジア、ヨーロッパで人気の高いこの作品を、北米でも大きく展開するために動き出したようだ。

東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/tv/onep/
集英社 http://www.j-onepiece.com/
フジテレビ http://www.fujitv.co.jp/b_hp/onepiece/
ファニメーション http://www.funimation.com/

VIZメディア http://www.viz.com/

当サイトの関連記事
新「ハガレン」世界展開開始 北米、欧州、アジア、豪で一斉リリース

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2009.05.14
米国 ]
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 北米で最大の日本アニメ・マンガイベントであるアニメエキスポ(Anime Expo)を運営するSPJA(日本アニメーション振興会)のCEOが、3月27日付で辞任していることが北米のアニメ情報サイトアニメニューズネッワーク(ANN)の報道で明らかになった。
 辞任したのは2007年8月からSPJAのCEOを務めていたトゥルーリー・カラハシ氏である。CEOの役職はまだ任期を残しており、ANNはカラハシ氏本人の発言から、今回の辞任が自発的なものでなく事実上の解任であったとしている。

 現在、SPJAは新しいCEOを検討中としており、SPJAの運営方針を決定する評議会の議長であるマルク・ペレス氏が暫定的にCEOに就任している。
 また、今回のCEOの辞任は、7月2日から5日までロサンゼルス・コンベンションセンターで開催されるアニメエキスポ2009の運営には影響がないともしている。

 就任から1年8ヶ月でのカラハシ氏の突然のCEO辞任は、過去10年間で急激に組織を成長させたアニメエキスポとその運営団体SPJAのマネジメントの難しさを垣間見せるものだ。カラハシ氏自身のCEOも、前任のジェニファー・ポン氏の退任後、暫定CEOを置かれた後の就任だった。
 アニメエキスポ自体も、組織委員長が2005年からドナルド・ヒガ氏、ジョイス・リム氏、そして現在のリーイン・リャン氏まで短期間の交代が続いている。CEO辞任の理由については伝わっていないが、今回の辞任は現在アニメエキスポが様々な課題を抱えていることとも関連するかもしれない。

 国内外でのアニメエキスポの知名度の高まりと来場者増加の一方で、アニメエキスポもまた米国の日本アニメ産業の後退の影響を受けているとみられるからだ。
 それはアニメエキスポの主要な収入のひとつであるエキビジョン・ホールの企業出展に表れている。アニメコンベンションを宣伝の場として利用するはずの流通会社の撤退が目立つ。
 2009年に関しては、現時点の企業出展リストにはファニメーションと中堅のメディアブラスターの名前のみが挙がっている。事業を大幅に縮小したADヴィジョンやジェネオンUSAだけでなく、VIZメディアやバンダイエンタテインメントなども見られない。

 またアニメエキスポは、一方でもうひとつの核であるマンガ出版社の取り込みに失敗している。北米最大のマンガ出版社であるVIZメディア、それに次ぐTokyopop、デルレイと3大マンガ出版社がいずれも出展を行っておらず厳しい状況だ。
 アニメ流通会社やマンガ出版社とのつながりが薄れることは、そうした会社が中心となって日本から招くイベントの公式ゲストの減少につながる。日本からのゲストは、アニメコンベンションの最大の目玉だけに無視出来ない問題だ。

アニメニューズネッワーク(Anime News Network) 
http://www.animenewsnetwork.com/
Anime Expo's Parent Organization Seeks New CEO

SPJA(The Society for the Promotion of Japanese Animation:日本アニメーション振興会)
http://www.spja.org/
アニメエキスポ(Anime Expo) http://www.anime-expo.org/jp

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2009.05.12
米国 ]
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 日本でも人気の高い『遊戯王』シリーズの最新作『遊戯王ファイブディーズ』が、この夏から米国のカートゥーンネットワークで放映される。米国のポップカルチャー情報のICv2が、『遊戯王ファイブディーズ』の北米でのライセンスを管理する4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)のアル・カーン社長の発表として伝えている。
 『遊戯王ファイブディーズ』はこの6月から月曜日から金曜まで放映される。さらに4キッズエンタテインメントは、同社の独自のアニメーション番組『カオテック: Chaotic』についても、月曜日から土曜日までカートゥーンネットワークで放映するという。

 『遊戯王』シリーズは米国に進出して既に10年経つが、依然子供たちの間で人気が高い。子供向けの主要放送局とされているカートゥーンネットワークでの放映は、『遊戯王ファイブディーズ』の米国でのビジネスのプロモーションに大きな力を発揮するとみられる。
 一方で、気になるのは『遊戯王ファイブディーズ』と『カオテック: Chaotic』が、既に4キッズ自身が編成する地上波テレビCWの土曜日の午前中の「The CW4Kids」で放映されていることである。両作品は、この「The CW4Kids」の目玉番組となっている。

 これまで4キッズが地上波局で放映していた作品では、『ポケットモンスター』や『ONE PIECE』が、カートゥーンネットワークに放映を移した例はある。しかし、いずれも北米でのライセンス会社の移動によるものであった。
 CWは一般には米国の5大ネットワークとされるが、2006年にWBとUPNが合併して出来た新興勢力である。視聴率では、他の4局に遅れを取っている。土曜日朝の子供番組の視聴率競争でも苦戦している。今回は放送回数が多く、露出も多い、カートゥーンネットワークを評価するかたちとなる。そうなれば番組の宣伝媒体としての「The CW4Kids」の今後の存在意義も微妙なところだ。

 5月11日には、この4キッズエンタテインメントの2009年第1四半期の決算発表も行われている。その結果は、依然厳しいものとなっている。
 昨年末から同社が続けているリストラの成果もあり、第1四半期3ヶ月間の損失は前年同期の640万ドルから200万ドルまで減少した。しかし、赤字決算から抜け出すことは出来なかった。また、売上高は1500万ドルから1020万ドルに減少した。

 今後は、『遊戯王ファイブディーズ』や『恐竜キング』などの日本からの人気作品のプロモーションを行う一方で、より利益率の高い『カオテック』に注力することになるだろう。また、2011年に公開を目指して『忍者タートルズ』の新たな劇場映画化が発表されたのはポジティブな材料だ。今後は、キャラクター再活性化も期待出来そうだ。
 しかし、株価の低迷による時価総額の減少などから、ニューヨーク証券取引所から上場廃止基準抵触の警告を受けるなど、経営的には厳しい局面がしばらく続くことになる。

4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)
http://www.4kidsentertainment.com/

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米国 ]
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 米国で日本アニメを専門に放映するケーブルチャンネルのファニメーション・チャンネル(FUNimation Channel)が、この5月から大手ケーブル会社コムキャスト(Comcast)での放映を開始した。
 コムキャストは、米国最大のケーブル放送会社で、全米で2400万以上の契約世帯を抱える。これによりファニメーション・チャンネルの視聴可能世帯は一挙に広がる。

 ファニメーション・チャンネルは、ビデオオンデマンドで日本アニメを提供する。作品には『D. Gray-Man』や『Devil May Cry』、『xxxHOLiC』、『ツバサ・クロニクル』などがあり、今後も『蟲師』、『桜蘭高校ホスト部』、『Black Blood Brothers』といった人気作品が加わる。
 また、DVD発売前の作品も数多く提供される予定だという。放送は定額の一般的なサービスに加えて、作品ごとの視聴によるペイ・パー・ビューも行われる。

 ファニメーション・チャンネルは、その名前の通り北米最大の日本アニメの流通会社ファニメーションの子会社である。2005年に日本のアニメだけを放映するチャンネルとして設立された。
 これまではベライゾンFiOSやAT&T U‐verseTVなど通信会社系の放映サービスや地方のケーブル会社に番組を提供して来た。しかし、視聴可能世帯数が限られていたことや、放映作品のほとんどがファニメーションの権利を持つ作品であったことからその影響力は限られていた。

 今回、視聴可能世帯が一気に拡大したことで、ファニメーション・チャンネルのビジネスチャンスも拡大することになる。
 さらにファニメーション・チャンネルは今年4月に、別の大手アニメ流通会社であるVIZメディアの人気アニメ『NANA』、『ハチミツとクローバー』、『MONSTER』、『武装錬金』、『HUNTER X HUNTER』を放映することも発表している。他社作品の取り込みも、ポジティブな材料だ。

 近年、米国では地上波テレビやアニメーション専門チャンネルでの日本アニメの放映が急減している。作品の露出の減少は、関連商品やDVD、マンガの売上げにも影響しているとされる。
 そのためアニメ関連企業はインターネットを通じた番組配信などで、独自の作品プロモーションに力を入れている。しかし、それだけでは従来のファンに作品を届けることは出来ても、より広い視聴者を獲得するのは難しい。そうしたなかアニメ専門チャネルは、お茶の間に作品を届ける点で、今後注目をされそうだ。

ファニメーション・チャンネル http://www.funimationchannel.com/

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2009.05.11
米国 ]
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 JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)実行本部は、5月18日から31日までの2週間、米国カリフォルニア州のテレビチャンネル ユナイテッドテレビ放送網(United Television Broadcasting Systems , Inc)の紹介映像が放映されることを明らかにした。
 この番組は長さ12分程度のもので、昨年開催されたコ・フェスタ2008の記録映像となっている。ゲーム、アニメ、マンガから放送、音楽、映画まで、幅広い日本のコンテンツを紹介する。

 ユナイテッドテレビ放送網は、カリフォルアニ州ハリウッド地区に拠点を持つ、日本の情報発信の専門チャンネルである。放送地域は南カリフォルニア州一帯で、およそ1600万人をカバーする。このうち現地の日本人、日系人、アジア文化に関心のある米国人など300万人を視聴者にしている。
 また2009年4月1日からは地上波デジタルテレビ放映を開始するなど、より幅広い日本の情報専門チャンネルを目指している。
 放映番組には、日本のドラマやバラエティ番組、映画のほかアニメも含まれている。現在は『true tears』や『交響詩篇エウレカセブン』、『ファンタスジック・チルドレン』などを放映している。日本アニメのテレビ放映が減少している米国では、隠れた日本アニメ放映チャンネルともなっている。

 今回はそうしたネットワークを使い、5月18日から31日までの毎日16時半から17時の間に、コ・フェスタの紹介映像を放映する。日本語バージョンと英語バージョンのふたつあり、それぞれが一日おきとなる。
 海外の中でもコンテンツ産業の活発な南カリフォルニア地域で、コ・フェスタの認知度の向上を狙う。JAPAN国際コンテンツフェスティバルでは今年も日本のコンテンツの海外に向けた発信に、さらに取り組んでいくとしている。

 今年のJAPAN国際コンテンツフェスティバル2009は、今年で開催3回目。世界最大規模の統合的コンテンツフェスティバルとして、日本コンテンツの情報とブランドを世界に向けて発信する。
 本年は9月24日から開催される東京ゲームショウ2009を皮切りに、ゲーム、アニメ、マンガ、放送、音楽、映画、ファッション、CGまで、18の公式イベントを行う。様々な領域を縦断するコ・フェスタが今年も注目されそうだ。 

JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)
http://www.cofesta.jp/2009/jp/

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2009.05.08
米国 ]
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 講談社の現地法人による北米でのマンガ出版が、いよいよ動き出した可能性が高い。北米のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、カナダのアマゾン・ドットコムの出版予定リストに大友克洋さんの『AKIRA』第1巻と士郎正宗さんの『攻殻機動隊』第1巻がリストアップされた。
 カナダのアマゾン・ドットコムでの発売日は10月13日、発売レーベルは「講談社コミックス:Kodansha Comics」である。今回はカナダのアマゾンでの情報だが、通常北米の書籍出版は米国ドルとカナダドルの両併記で同一商品を販売することが多い。今後、両作品が、米国のアマゾン・ドットコムにもリストアップされる可能性が高い。

 注目されるのは、出版元となるレーベルが講談社コミックスとなっている点である。講談社コミックスのレーベルは、これまで北米地域では用いられたことはない。これが講談社自身による、新レーベルと見られている。
 これまで講談社の北米でのマンガ出版は、全て現地の出版社に対するライセンス出版で行っている。『AKIRA』と『攻殻機動隊』についても、既に米国の現地出版社により発売された実績がある。このため今回出版予定に挙がって2作品は、いずれも講談社があらためて自ら出版し、また同社初の現地直接出版のマンガ作品となる可能性が高い。

 講談社は、昨年、夏に北米でのマンガ事業の直接進出を目的に、講談社USAと講談社USAパブリッシングの2社をニューヨークに設立している。当初の予定では2008年秋にも、最初のマンガ単行本を発売としていたが、この春までは具体的な動きはなかった。
 北米市場のマーケッティング戦略をより入念に練るために、時間を要したためと見られる。もし今回の『AKIRA』と『攻殻機動隊』の出版が、講談社自身の手によるものならば、いよいよ同社の北米プロジェクトが本格的に動くことになる。

 『AKIRA』と『攻殻機動隊』は、講談社にとって最も重要な作品の中にある。また、米国では劇場アニメ『AKIRA』、劇場アニメ『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』が、それぞれ1980年代と1990年代にサブカルチャーシーンに大きな衝撃を与えた。
 大友克洋、士郎正宗の名前とともに、海外のSFファンや映画ファン、アニメファンなどにも最も広く知られた作品と言ってもいいだろう。それだけに両作品の出版となれば、講談社の北米でのビジネスにかける意気込みを感じさせるものとなるだろう。

アニメニューズネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com/
Amazon.ca Lists Akira, Ghost in the Shell from Kodansha

講談社 http://www.kodansha.co.jp/

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2009.05.02
米国 ]
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 ビジュアル系ユニットLM.Cは、5月29日から5月31日に参加予定であった米国テキサス州ダラスで開催されるアニメイベント「A‐Kon」の参加を取り止めると発表した。5月1日にLM.Cの公式サイトで、ポニーキャニオンとポニーキャニオンミュージックの名前で告知された。
 参加の取り止めは、世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒水準をフェーズ4から5に引き上げたためであるという。「A‐Kon」が開催されるテキサス州では、4月29日に1歳11カ月の幼児が新型インフルエンザで死亡したことが確認されている。

 LM.Cは、ギタリストAijiとボーカルのmayaで結成されている。公式サイトが世界4ヶ国語で情報を発信していることから判るように、日本だけでなく世界の広い地域で人気がある。
 また、 テレビアニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『レッドガーデン』 のテーマ曲を担当したこともあり、アニメファンにも知られた存在だ。

 「A‐Kon」は今年で20周年を迎える米国で最も古いアニメイベントで、2008年の来場者数1万5000人は全米第4位の規模となっている。LM.Cは、20周年記念の特別ゲストとして「A‐Kon」に招かれていた。今回は日本のアーティストが新型インフルエンザを理由に、海外で開催されるアニメイベントの参加を中止した初のケースとなる。
 ポニーキャニオンは今回の発表で、同社の社員、アーティストのメキシコ及びメキシコ国境地域付近への渡航を、当面の間原則として禁止することを決定したとしている。

 5月から8月は、世界的にアニメやマンガ、そしてそれ以外のポップカルチャー関連のイベントが集中するシーズンとなっている。同様の動きが他社に広がれば、今後は他のアニメイベントにも影響が出る可能性がある。
 当面は、カリフォルニア州サンノゼ市のファニメコン(5月)や同ロサンゼルス市のアニメエキスポ(7月)、同サンディエゴ市のコミコン(7月)の動きが気になるところだ。特に、参加者数が多く、感染地域になっているアニメエキスポとコミコンの対応が注目される。

LM.C公式サイト http://www.lovely-mocochang.com/
A‐Kon 公式サイト http://a-kon.com/

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2009.04.29
米国 ]
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 米国での日本のアニメ、特にDVDビジネスは依然厳しい環境が続いている。そうした、米国の状況を象徴する出来事が今週月曜日に起きている。
 北米のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、ニューヨークに拠点を持つ日本のアニメ・マンガ流通の老舗セントラルパークメディア(Central Park Media Corp.,)が、4月27日に連邦破産法第7条を提出したという。同記事はニューヨークのビジネス情報サイト、Crain’s new york business.comを引用するかたちでこの出来事を伝えている。

 報道によればセントラルパークメディアの負債は120万ドルである。連邦破産法第7条は、企業が経営破綻の際に取る方法のひとつである。
 企業再建を前提とした連邦破産法第11条と異なり、企業資産の売却、清算を目的としている。第7条が適用されれば、企業の事業活動は停止することになる。

 セントラルパークメディアは、1990年に、米国における日本アニメビジネスの将来性に目を向けたジョン・オダネル氏が設立した。日本のアニメ・マンガを専門に扱う最も古い企業のひとつである。同社は作品選択の確かさで評価が高く、『少女革命ウテナ』、『機動警察パトレイバー』、『ロードス島戦記』、『うろつき童子』など、初期の日本アニメファンに人気の作品を数多く送り出した。
 また、アダルトアニメ専門のレーベルを保有するほか、やおいと呼ばれるジャンルのマンガにいち早く目をつけた。日本のアニメ・マンガの様々なシーンに関わってきた。

 しかし、2006年5月に経営危機が報道された後、事業規模を大幅に縮小し、コスト削減でこうした状況の克服を目指していた。また直近では、日本からの新規のライセンス獲得を停止している。
 今回の報道に対して、同社からの正式な発表は行われていない。しかし、特にマニア向けのファンに特化した同社のビジネスライナップが、コアなアニメファンの間で利用が多いアニメ違法配信に大きな影響を受けたと見られる。

 既に米国では、大手のアニメ流通会社であったジェネオンエンタテインメント(USA)が、2007年にアニメDVDの流通・販売から撤退している。また、ADヴィジョンも2008年初めの経営危機を経て、事業を大幅縮小した。中小のアニメ流通企業ではセントラルパークメディアと同様、新たなライセンス獲得を停止しているケースが多い。
 今回のセントラルパークメディアの出来事は同社だけでなく、米国の日本アニメ業界が抱えている現在の問題の一端とも言えるだろう。

Crain’s new york business.com  http://www.crainsnewyork.com/
Lights out for film firms

アニメニューズネットワーク http://www.animenewsnetwork.com/
Central Park Media Files for Chapter 7 Bankruptcy

セントラルパークメディア(Central Park Media Corp.,)
http://www.centralparkmedia.com/

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2009.04.18
米国 ]
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 米国の日本アニメDVDの二大企業であるファニメーション(FUNimation)とVIZメディアが、アニメ作品の展開で手を結ぶ。ファニメーションはVIZメディアが保有する有力アニメ5作品を、同社の運営する有料アニメ専門チャンネル ファニメーションチャンネル(FUNimation Channel)でこの春から夏にかけて放映開始する。
 放映される作品は『NANA』、『ハチミツとクローバー』、『MONSTER』、『武装錬金』、『HUNTER X HUNTER』である。いずれのアニメもVIZメディアが北米での権利を持つ。

 米国の日本アニメ専門チャンネルは、ファニメーションチャンネルのほかにADヴィジョンの運営するアニメネットワーク(Anime Network)がある。しかし、いずれもチャンネルを運営する企業がDVD販売も行なう企業であり、自社扱い作品以外の番組調達が難しかった。このため同じ作品の再放送も多く、これまで目立った実績を残していない。
 しかし、ファニメーションは、昨年ジェネオン エンタテインメントUSAとADヴィジョンの取り扱い作品を数多く引き継ぎ、現在扱い作品を大幅に増やしている。ここにアニメDVDの業界シェア第2位のVIZメディアのラインナップが加われば、ファニメーションチャンネルは米国で発売されるアニメのかなりの部分をカバーすることになる。

 VIZメディアにとってはファニメーションチャンネルでの放映は、作品の認知度アップが期待出来る。米国でのテレビ放映が出来ず、米国リリース当初の関心が薄らいでいる作品の持続的な露出が実現することで、作品の関心も持続出来るという利点がある。
 現在、米国では地上波テレビや大手ケーブルテレビでの日本の放送枠が減っている。そうした中、有料の日本アニメ専門チャンネルは、利益回収の手段、作品の認知度向上といった点からも今後あらためて注目されそうだ。

 一方、このニュースに関連して、北米のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(Anime News Network)は、VIZメディアが『NANA』、『ハチミツとクローバー』のオンライン配信とダウンロード販売を予定していることを報じている。
 この2作品の配信が、ファニメーションの運営するFUNimation.comによるものかは不明である。しかし、もし両社がオンライン配信でも連携すれば、アニメのオンライン配信ビジネスにも大きなインパクトを与えるだろう。

ファニメーション(FUNimation) http://www.funimation.com/
VIZメディア(VIZ Media) http://www.viz.com/

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2009.04.16
米国 ]
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 米国で日本アニメのインターネット配信事業を手掛けるクランチロール(Crunchyroll)は、4月15日より人気アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の無料配信を開始した。第1シーズンの全25話が一挙にアップロードされた。クランチロールによれば今回の配信は、バンダイチャンネルとの提携で実現した。
 数多くの日本アニメの配信を行うクランチロールだが、日本有数のアニメ関連事業を手掛けるバンダイナムコグループから作品の提供を受けるのは今回が初めてになる。今後もさらに作品の提供が行われれば、同社の運営するサイトの魅力を飛躍的に高めることになる。

 バンダイナムコホールディグスのアニメ番組は、米国では日本に較べてよりニッチな層で人気が高い傾向がある。このため近年、同社のテレビ番組は現地でのテレビ放映枠の確保が困難になりつつある。また、英語圏の大手動画配信サイトでは、そのコンテンツは埋もれがちとなる。
 そうした中でアニメファンに特化したクランチロールは、バンダイナムコのアニメ作品群と相性がいいメディアである。また、米国のアニメDVD市場の急速な縮小で、バンダイナムコは米国でのアニメ事業における経営余力がなくなって来ている。新たな資金負担がなく、ライセンス収入が見込め点でも、クランチロールは魅力的な存在であったと見られる。

 クランチロールにとっては、コアなファン層で人気のある『コードギアス 反逆のルルーシュ』は、サイトの魅力と格を引き上げるのに威力を発揮する作品である。
 同社は1月のテレビ東京との提携以降、日本の大手コンテンツホルダーを中心に権利獲得の積極攻勢を強めている。既にソニーグミュージックグループのアニプレックスとは『金色のコルダ secondo passo』、 フジテレビとは『リストランテ・パラディーゾ』の配信を実現している。同社は主要な日本のアニメタイトルが全て揃うサイトを目指しているようだ。

 権利獲得の一方で、新規の会員獲得にも積極的だ。4月8日から登録を開始したニューヨークアニメフェスティバルは、クランチロールと提携する。
 ニューヨークアニメフェスティバルは、全ての参加登録者にクランチロールの有料コンテンツを2週間無料で提供する。イベントの今年の参加者は2万人が見込まれるため、かなりのプロモーション効果が期待出来る。

 クランチロールの積極攻勢からは、同社がかなり短期間でビジネス基盤を確立したいという強い意思を持っていることが感じられる。これは同社の出資金の多くがベンチャーキャピタルによるものであることも理由であろう。早期のビジネス化に対するプレッシャーは、小さくないとみられる。
 同社による動画配信のインフラ構築とアニメ作品獲得のためのライセンス料、プロモーションのために金額規模は小さくない。こうした支出を取り戻すためにも、早期の収益化が求められている。

Crunchyroll http://www.crunchyroll.com/

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2009.04.14
米国 ]
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 米国のマンガ・アニメ会社であるVIZメディアは、人気アニメ『NARUTO』のオンライン番組配信で新たな試みに乗り出す。4月15日から海外の動画配信サービス大手のJoostとHuluで、米国のテレビ放映とは異なる日本放映版の英語吹替えを米国、カナダで配信する。
 米国では文化的な背景から日本のアニメがテレビ放送にかかる際には、日本と異なる編集が行われることが多い。一方で、日本のオリジナル版を観たいというファンのニーズもあり、これまではDVD発売などで対応してきた。今回はオンライン配信でもそうしたニーズに応える。

 作品は4月15日に最初の5話がアップロードされる。さらに毎週エピソードが追加されていく。それぞれのエピソードは5週間視聴可能となる。
 JoostとHuluは、共に英語圏の大手の動画配信サイトである。様々なメディアパートナーからテレビ番組や映画、音楽クリップの提供を受け配信サービスを行う。Joostは独立系の最大手、HuluはNBCユニバーサルが出資するがライバルの大手メディアも番組を提供する。
 VIZメディアは、これまでにも『NARUTO』をはじめとする複数の作品を配信してきた。今回は、より多く親しみやすい吹替え版で、ユーザーにアプローチする。Joostは米国とカナダ、Huluは米国のみでサービスを行う。

 『NARUTO』のオンライン配信では、米国ではアニメやアジアコンテンツの動画配信を専門とするクランチロールが、日本で放映中の『疾風伝』を日本での放映直後に有料配信している。また、VIZメディアも独自のサイトNaruto.comで字幕版の配信を行っている。
 これらは少しでも早く日本の最新エピソードを視聴したいファンのニーズをカバーするものとなっている。一方で、サイト自体が従来のファン向けになっている点や、米国の視聴者には馴染み難い字幕での視聴となることから一般ユーザーの利用に敷居が高い面もある。

 今回のVIZメディアの試みは、ノーカット版での視聴という目新しさを出すと同時に、吹替えで作品を提供することでより幅広い層に対するアプローチを狙ったものとみられる。
 アニメ専門でないJoostやHuluといったサイトを使うのも、これまでのファン以外の視聴者獲得を目指す意識の表れであろう。一般サイトの活用は、大量のコンテンツの中に自社番組が埋もれてしまう危険もあるが、視聴者拡大のためには不可欠である。特に、幅広いファンによる関連商品の販売とそのライセンス料でビジネスが成り立つ『NARUTO』のような子供向けの番組には有効な方法とみられる。

VIZ メディア http://www.viz.com/

Joost  http://www.joost.com/
Hulu  http://www.hulu.com/

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2009.04.11
米国 ]
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 米国ポップカルチャー情報のICv2による米国のトレーディングカードゲームの最新人気調査で『爆丸 バトルブローラーズ』が、首位になったことがわかった。この調査はICv2が4半期ごとに現地のメーカー、小売店、流通業者からの聞き取り調査を基にキャラクターカードゲームの人気動向を発表している。
 今回発表されたのは2008年11月から2009年1月までの3ヶ月間である。『爆丸』はランキング圏外から、2007年春シーズン以来1位を維持し続けた『ポケットモンスター』を飛び越えてトップとなった。2位以降は『ポケットモンスター』、3位『遊戯王』、4位『マジック・ザ・ギャザリング』、5位『ワールド・オブ・ウォークラフト』が続いている。

 『爆丸』は日本とカナダの合作による、アニメと対戦型カードゲームのプロジェクトである。米国では2008年に大手アニメーション専門チャンネルのカートゥーンネットワークでアニメの放送を開始している。また、同じ2月には、カナダの玩具会社が対戦型カードゲームの第1弾を米国でも発売した。
 番組開始後から番組は高い人気を獲得したが、今回の調査結果は2008年後半から『爆丸』人気がさらに加速している様子が伺える。

 ICv2の調査では『爆丸』はマスマーケット向けで1位になっているが、専門店向けではトップ10に入っていない。『爆丸』が子供を中心とした大衆マーケットでより大きな支持を受けていることを示しているだろう。そしてクリスマスシーズンの子供向けのプレゼント需要が、一気に人気を押し上げたとみられる。
 これは大手小売店を中心に玩具としての『爆丸』の評価が高いことも理由にある。『爆丸』は今年2月に米国玩具工業組合が選出したトイ・オブ・ザ・イヤー、同男児玩具部門、同プロパティ・ブランド部門の3つを受賞している。年末に大手小売店が、店頭の前面に『爆丸』押しだしたことも人気につながったとみられる。

ICv2 http://www.icv2.com/
Top Winter ‘08-‘09 CCGs
 
『爆丸 バトルブローラーズ』 公式サイト http://www.bakugan.jp/

当サイトの関連記事
ICv2調査 米国カードゲームで「ポケモンTCG」がトップに

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2009.03.28
米国 ]
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 VIZメディア(VIZ Media)は、3月27日から米国とカナダのiTunes Store で、『NARUTO』と『BLEACH』の劇場作品の有料ストリーミング視聴とダウンロード販売を開始した。
 今回提供されるのは、『BLEACH』が国内では2006年12月に公開された劇場版第1作目の『劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY』、『NARUTO』は2004年の第1作『大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!』から、2005年の『大激突!幻の地底遺跡だってばよ』、2006年『大興奮!みかづき島のアニマル騒動だってばよ』までの3作品である。両作品のテレビシリーズは既にiTunes Store で配信されているが、劇場版のネットを通じたダウンロード販売は初めてになる。

 配信される作品は英語吹替え版となり、幅広いファンにアピールする。また、配信の方法はストリーミングの場合は高画質のHD画像で価格は3.99ドル(米国)、ダウンロード型の場合はSD画像となり価格は9.99ドル(米国)になる。観るだけなら安くて高画質、ダウンロード購入の場合は画質が落ちて値段が上がる。ファンにとっては、どちらを選ぶか悩ましい選択になる。
 ただし、劇場のチケットとストリーミング、DVD購入とダウンロード購入を較べると、いずれもネット経由のほうがリーズナブルな価格設定になる。購入の手軽さもあるため、iTunes Storeのサービスは北米のファンから人気を集めそうだ。

 VIZメディアは、米国大手のマンガ・アニメの流通会社である。主力事業は日本マンガの翻訳出版やアニメDVDの発売、それらの作品から派生するキャラクターライセンスビジネスである。
 近年は、インターネットを通じた事業にも意欲的に取り組んでいる。また、日本ではまだ少ないダウンロード型の配信サービスも積極的に取り組んでいる。米国のアニメ作品のリリースは一般的に日本よりも遅れることが多いが、同社に限らずダウンロード型の作品販売は日本よりも先行している。

VIZメディア(VIZ Media) http://www.viz.com/

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2009.03.27
米国 ]
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 3月26日、米国のマンガ・アニメ企業のVIZメディアは、日本で放映されたばかりの『NARUTO 疾風伝』第101話を同日に無料配信した。この無料配信は米国向けにはVIZメディアが運営する米国版『NARUTO』公式サイトを通じて、カナダ向けには動画配信サイトJOOSTを通じて行われた。
 VIZメディアはこの1月から既に、日本の放送から1週間遅れで『NARUTO 疾風伝』の配信を行っている。しかし、今回は、初の同日配信の試みとなる。動画配信サイト クランチロールも、現在『NARUTO 疾風伝』の同日配信を行っているが、こちらは有料会員制をとっている。同日の無料配信は、同番組にとって初の試みとなる。

 VIZメディアの今回の試みが、今後も行われるかは不明である。しかし、同日無料配信が、いまや北米最大級の日本アニメ・マンガコンテンツのひとつとなった『NARUTO』のさらなるプロモーションであることは間違いない。
 VIZメディアは2月から4月まで、『NARUTO』のマンガ単行本の34巻から44巻の集中発売を行なっている。最新のアニメ作品を同日に無料配信することで、単行本最新作の販売にはずみをつける狙いがありそうだ。

 さらに、ウェブサイトを通じた番組配信の視聴者拡大にも狙いがあるだろう。VIZメディアは、第101話の無料配信が行われた翌日27日からは、今度はウェブを通じた視聴者向けのプレゼントキャンペーンも開始した。
 このキャンペーンでは、『NARUTO』公式サイトを通じて番組を視聴した後にクイズに答えると、抽選で『NARUTO』のフィギュアやTシャツ、ゲームソフトが当たる。キャンペーンは今年9月まで行なわれる。
 公式サイトの視聴キャンペーンは、インターネットを通じた日本と時差の少ない番組公式配信開始後も残る違法ダウンロード対策もある。視聴者を公式配信に誘導することで、違法配信の利用者を減らすものと見られる。

VIZメディア http://www.viz.com/

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米国 ]
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 北米のアニメ情報サイト アニメ・ニューズ・ネットワーク(Anime News Network)によれば、北米最大の発行部数を持つ日本アニメの雑誌「Anime Insider」が廃刊することになった。このニュースは同誌の前編集者で、アニメ関連の報道に定評のあるロブ・ブリッケン氏のブログでの発言から伝えられている。
 「Anime Insider」は、米国ニューヨークに本社を持つウィザード エンタテインメント(Wizard Entertainment)が2001年から発行している。同社はアメリカン・コミックスやトイなどを専門にしており、「Anime Insider」のほかに「Wizard Magazine」や「ToyFare」といった専門雑誌を発行している。

 ウィザードからの正式な発表はなく、廃止の時期は明らかにされていないが、複数の元同僚から話を聞いたとするブリッケン氏の話だけに「Anime Insider」の廃刊は規定路線のようだ。
 同誌の発行部数は明らかにされていないが、10万部程度と考えられている。こうした発行部数がビジネス的に多いか少ないか判断しがたい。むしろ、今回の廃刊は、近年の米国アニメ産業の不振と経済不況の影響によるものと見られる。

 米国の雑誌は日本以上に広告からの収入が、全体の収入に占める割合が高い。アニメ雑誌の広告主は、アニメDVDやマンガ、玩具などが中心になる。しかし、過去数年でアニメDVDでは、大手を含んだ数多くの企業が、実質的に活動を停止している。残った企業も大規模なリストラを進めており、広告費の削減に動いているとみられる。
 2007年まで好調だったマンガについても、昨年から経営不振に陥る会社が現れ始めている。また、2008年にマンガの売上が減少に転じたことから大手出版もアニメDVDと同様にコスト削減に動いている。こうした環境が、アニメ雑誌の経営にも大きな影響を与えた可能性が大きい。

 米国では90年代から、幾つかのアニメ雑誌が創刊されたが、2005年にはVIZメディアが発行していた大手の「Animerica」が薄手のフリーペーパーとして衣替えすることで、月刊誌としては廃刊になっている。
 さらに2008年初めにはADヴィジョンが日本の角川書店とのライセンス契約で発行していた「Newtype USA」の刊行を打ち切った。ADヴィジョンはその後、アニメだけでなく、映画やゲームを扱う総合雑誌として独自に新雑誌「PIQ」を発行したが、数号で再び廃刊になっている。

 今回の「Anime Insider」の廃刊により、米国では日本アニメをテーマにした月刊雑誌は全てなくなる。アニメ雑誌では、よりコアなマニア向けの雑誌「Protoculture Addicts」が、隔月刊(もしくは不定期)として発売されているのみである。
 アニメだけでなく、マンガやJ-POP、映画など幅広い日本のポップカルチャーだけをテーマにした「OTAKU USA」だけが月刊雑誌として残るかたちだ。こうした状況は、日本アニメの米国市場やカルチャーシーンでの存在感の後退を印象づける。

ロブ・ブリッケン氏のブログ「Topless Robot」
http://www.toplessrobot.com/
ウィザード エンタテインメント(Wizard Entertainment)のアニメセクション
http://www.wizarduniverse.com/anime.html

アニメ・ニューズ・ネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com/
Anime Insider Ends Publication After Eight Years

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2009.03.23
米国 ]
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 北米最大のアニメ流通会社であるファニメーション(Funimation Entertainment)は、3月20日に日本のアニメ製作会社GDHと戦略的な提携を結ぶと発表した。両社の提携はDVD発売とオンライン配信の双方に及ぶ。
 ファニメーションは自社のウェブサイトを通じてGDHが保有するアニメ作品の配信を行う。さらに今後発表される作品についても配信を行う。3月20日には、『ドルアーガの塔』と『ブラスレイター』の配信を開始した。また、これらの作品はストリーミング配信だけでなく、1話1.99ドルでダウンロード購入も出来る。

 GDHとファニメーションは、これまでもDVD販売を通じてビジネス的には関係が深い。一昨年大ヒットとなった『アフロサムライ』やその続編『アフロサムライ:RESURRECTION』など、GDHが制作した作品の多くがファニメーションから発売されている。
 このため今回の提携の中心は、オンライン事業と言っていいだろう。ファニメーションは数年前からアニメのオンライン配信に関心を深めており、今回はその事業展開の一環とみられる。

 特に注目すべきは、ファニメーションが日本の放映との同時配信を目指している点である。 インターネットを通じたアニメの日本放映との同時配信は、日本国内にも事業会社を持つクランチロールが昨年来攻勢を強めている。
 3月18日から開催された東京国際アニメフェア2009でも同社は自社ブースを設けて、プロモーションを行っていた。また、東京国際アニメフェア期間中には、新たな配信番組を多数発表している。DVD事業では業界最大手のファニメーションも、オンライン配信については、クランチロールの後塵を拝している。

 ファニメーションの今回の動きは、これに対抗することになる。一方で、クランチロールとはまた異なるビジネスモデルが導入されている点も注目される。
 クランチロールのビジネスモデルは、広告ビジネス、有料会員ビジネスを核としている。これに対してファニメーションは、番組配信が自社で発売するDVDのプロモーションとダイレクトにつながることになる。

 一方、GDHはクランチロールに出資を行い、早くから同サイトに自社製作の番組を提供している。今回は、一見、ライバル企業にコンテンツを提供する矛盾した行動にも見えるが、こうしたビジネスモデルの違いもGDHの判断に影響を与えているとみられる。
 また、番組の権利者にとしては、より多くのウィンドウが実現し、より多くの販売窓口があることは、ビジネス的には望ましい。少し穿った見方をすれば、複数の会社を天秤にかけ、より利益のあがるビジネスにシフトして行くことも可能である。
 
 既に北米の『NARUTO』は、クランチロールと同時に大手のアニメ・マンガの流通会社であるVIZメディアでも無料配信が行われている。
 DVD発売は一企業が独占的に販売するビジネス形態が取られている。しかし、オンライン配信は独占配信でない、複数のサイトからの配信が一般的になって来た。今後は、サイト同士の競争が激しくなり、配信サイトの差別化も重要になるだろう。

ファニメーション(Funimation Entertainment) http://www.funimation.com/
GDH http://www.gdh.co.jp/

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 米国の大手キャタクター企業4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)の2008年通期決算は、売上高は前年の5560万ドルから6370万ドルに拡大したものの、利益面では前年に引き続き赤字となりその幅も拡大した。
 通期での純損失は昨年の2330万ドルに対して、3680万ドルである。損失の拡大は、同社の戦略タイトルである『Chaotic』に対する投資が引き続き大規模に行なわれているためである。

 その『Chaotic』は男児市場で次第に人気を獲得しつつあり、4キッズによれば2008年の米国トレーディングカードゲーム(TCG)市場で『ポケットモンスター』、『遊戯王』に次ぐ第3位につけた。実際に『Chaotic』TCGからの4キッズの2008年の売上は、1530万ドルに達した。
 しかし、年前半までは好調であった『Chaotic』も、第4四半期(10月-12月)には、予想を大きく下回り失速している。これは『Chaotic』だけでなく、同社が扱うキャラクター全体に共通した傾向となっている。
 この理由について4キッズは、昨年後半から不況色を強めている米国経済が大きな影響を与えていると説明している。特に、大手の小売店や流通会社の減少、それに伴う返品の増加が、痛手となった。

 4キッズは2008年第4四半期から経費の削減の取り組んでおり、こうした経営環境を乗り切る構えである。2009年は前年に較べて2500万ドルのコスト削減を実現するとしている。
 こうした結果、4キッズのキャラクターへの投資は、今後同社が最も力を入れる『Chaotic』に集中する可能性が高い。同社はかつて日本のアニメ作品を数多く扱ったことで知られるが、既に、これまで権利を持っていた作品の多くを手放している。しかし、コスト削減が進められる中、今後は益々日本のアニメ、キャラクターのライセンスを獲得する余力が縮小するとみられる。

 4キッズの経営環境に大きな影響を与えた現在の不況だが、この影響は同社の経営だけに留まるものでないだろう。米国では、昨年暮れより玩具など多くのキャラクター商品関連企業の業績不振が伝えられている。
 その影響は、日本のアニメ、キャラクターを含んだキャラクター市場全体に及んでいると考えられる。特に4キッズが得意とするTCG市場は、『ポケットモンスター』や『遊戯王』、『NARUTO』など日本発のキャラクターが強い分野であるため、今後の市場動向は予断を許さない。

4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)
http://www.4kidsentertainmentinc.com/

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 バンダイビジュアルは今年2月に日米同時発売されたSFアニメ『AKIRA』のBlu‐Ray Disc(BD)が、北米で大ヒットとなっていることを明らかにした。バンダイビジュアルによれば、『AKIRA』BDは発売直後に、国内1万枚、北米で2万枚と好調な滑り出しになった。
 特に北米地域で好調だという。米国最大のAV関連量販店ベストバイでは6割の店舗で品切れとなった。アマゾン・ドットコムでも注文が殺到し、北米全体で商品が手に入り難い状態が続いているという。
 バンダイビジュアルは4月上旬までに1万枚の追加出荷を行い、北米地域の累計出荷枚数は3万枚を突破する見込みである。また、同社は北米地域での販売予測を5万枚に上方修正した。

 『AKIRA』は1980年代に人気を博したSFマンガを、原作者大友克洋さんが自ら監督として劇場アニメ化し、1988年に公開した。作品は日本だけでなく海外の映像ファン、SFファンに大きな衝撃を与え、クール・ジャパンと呼ばれる現在の日本アニメ、マンガへの評価につながっている。
 今回のBDの出荷枚数は未だ導入期にあるBDで、しかも20年前の作品の再販売となるだけに、異例のヒットと言える。『AKIRA』がSF映画の古典のひとつとされ、根強い人気を誇っていることが判る。
 また、近年売れ行きが不振とされる北米でのアニメの映像パッケージ商品だが、作品によっては依然強い吸引力を持っているとも言える。

 今回の商品は、ビジネス面でもバンダイビジュアルにとって大きな成果になる。『AKIRA』BDは、バンダイビジュアルが進める海外向けの戦略商品の位置づけにあるからだ。
 アニメBDとしては世界で初めて日本語5.11ch音声を192kHz24bitのサンプリングで収録するなど、BDスペックをフルに活用した最高峰の音質を実現している。また今回は、BDのために新規HDテレシネ行ったニューマスターを制作し、映像のクオリティにもこだわった。

 さらに商品には、日本語と英語の吹き替え、ON・OFFが可能な日本語と英語の字幕を収録した。マスターを共用した同じ商品を、日米で同時に提供する。BD再生の地域を制御するリージョンコードが日米同じというDVDにないBDの特長を利用した。
 これまで日本のアニメ作品を海外でDVDやBDで発売する際には、日本の権利者は現地のディトリビューターと呼ばれる流通会社にライセンス販売を行なうことが一般的であった。このため日本の権利者の得る利益は、販売価格の数パーセントのライセンス料、そしてその最低保証金のミニマムギャランティーに限られていた。

 今回は発売元をバンダイビジュアルとし、日本のメーカーが海外向けのBDを直接日本から発売する。そして、北米の販売を同じバンダイナムコグループの北米会社バンダイエンタテインメントが担当する。これにより、作品がヒットした際の利益の最大化が可能となる。
 『AKIRA』のヒットは、魅力ある作品が提供出来ればこうしたビジネスモデルが、今後も十分可能としであることを示している。世界的にDVDのタイトルごとの売れ行きが落ちている。こうしたなか世界レベルでの映像マスターの共有と同時発売は、今後コストの削減と利益の最大化に大きな威力を発揮する可能性がある。

『AKIRA』 公式サイト http://dbeat.bandaivisual.co.jp/akira/
バンダイビジュアル http://www.bandaivisual.co.jp/

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2009.03.08
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 国内で人気の高いトレーディングカードゲーム(TCG)『バトルスピリッツ』が、この夏北米に進出することになりそうだ。米国のポップカルチャー業界情報のICv2が報じている。
 ICv2によれば、バンダイ(BANDAI AMERICA)は、4月に開かれるトレーディングショーのGAMA Trade Showにゲームを出展する。その後も、アニメエキスポやサンディエゴコミコンなどでプロモーションを行いつつ、この夏に発売をするとしている。

 『バトルスピリッツ』は昨年秋にカードダス発売20周年記念として、バンダイナムコグループが自ら開発した大型作品である。TCGのほかにテレビアニメ『バトルスピリッツ 少年突破バシン』の放映、マンガ化なども含めたメディアミックスを行なっている。
 カードゲームの販売は順調に伸びており、今年1月には発売から4ヶ月で累計出荷数が1億枚を突破したとリリースもされている。男児を中心に、国内有力TCGの一角に喰い込みつつある。
 また、ゲーム発表当初は、ゲームデザイン原案に海外で人気の高い『マジック:ザ・ギャザリング Magic: The Gathering 』のマイケル・エリオット氏が参加していることで話題を呼んでいた。こうした海外のクリエイターの採用も、海外進出を前提にした開発の一環であったようだ。
 
 しかし、バンダイにとっての今後の課題は、日本でテレビ放映されているテレビアニメ『バトルスピリッツ 少年突破バシン』である。ICv2によれば、現時点で『バトルスピリッツ』のアニメ、マンガの海外展開は現時点では確定していないという。
 北米の人気TCGのうち『ポケットモンスター』、『遊戯王』、『NARUTO』、『Chaotic』は、いずれもアニメーション作品が有力局で放映されている。人気上位作品でテレビアニメがないのは、15年以上の歴史を誇る『マジック:ザ・ギャザリング Magic: The Gathering 』のみである。
 『バトルスピリッツ』をより強力に展開するには、『バトルスピリッツ 少年突破バシン』のテレビ放映は当然視野に入っているだろう。米国で日本アニメの放映枠を取ることが難しくなりつつある中で、この課題を突破出来るかどうかが、『バトルスピリッツ』の北米での行方に大きな影響を与えるだろう。

 バンダイ アメリカは現在、『バトルスピリット』以外に『NARUTO』、『ドラゴンボール』、『ベン10』、『パワーレンジャー』の4つのTCGを展開している。特に『NARUTO』は、現在北米のトレーディングカードゲームのベスト5に入る人気作品である。
 しかし、『NARUTO』も含めたこれらの4作品は、全てバンダイナムコグループ以外が原作と著作権を持っている。一方で、『バトルスピリット』はバンダイナムコグループの開発によるキャラクターとゲームになっている。作品がヒットすれば、その見返りは大きい。それだけにこの夏の有力商品として大きな力が入りそうだ。

ICv2  http://www.icv2.com/
Bandai Brings ‘Battle Spirits TCG’ to U.S.
 
『バトルスピリッツ』 公式サイト http://www.battlespirits.com/

バンダイナムコ ホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/
バンダイ アメリカ(BANDAI AMERICA) カードゲーム公式サイト
http://www.bandaicg.com/

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2009.03.05
米国 ]
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 米国のメディアが伝えるところによれば、同国のCD・DVD量販店のヴァージンメガストアズが全ての店舗を閉鎖する方針である。
 米国のヴァージンメガストアズは都心部に大型店を置く経営方針で、かつては米国内で23のチェーン店舗を抱えていた。しかし、ここ数年は閉店が相次ぎ、店舗数は減少傾向にあった。
 今年に入ってからは、旗艦店であるニューヨークのタイムズ・スクウェア店、それにユニオン・スクウェア店、サンフランシスコ店の閉店が相次いで発表されていた。そうした中で、最終的に全店の閉鎖を決定したことになる。

 米国では近年より、CD・DVDや玩具などの専門量販店チェーンの経営不振や経営破綻が相次いでいる。DVDの取扱店だけでも過去数年で、ミュージックランド、タワーレコード、サーキットシティと言った企業が経営破たんに追い込まれた。
 しかし、AP通信の伝えるところによるとヴァージンメガストアズについては、経営は安定していた。今回の閉店は、現在、ヴァージンメガストアズを運営するヴァージン・エンタテインメント・グループが不動産投資会社の傘下にあるためである。
 このオーナーである投資会社が、現在ヴァージンメガストアズが入居している不動産のテナントを、より収益のあがるテナントに入れ替える方針のためだという。また、米国のヴァージンメガストアズの店舗数は、既に数店舗まで減少しているため関連業界に与える影響も大きくない。

 それでもテナントの入れ替えは、CD・DVDの小売が、収益の薄いビジネスになっていることを示すには十分であろう。また、巨大なニューヨークのタイムズ・スクウェア店に代表される巨大店舗の消滅は、多くのオーディオファン、映像ファンに、大型店舗時代の黄昏を感じさせそうだ。
 アニメファンに限って言えば、CD・DVDに特化したヴァージンメガストアズは、アニメDVDの商品ラインナップの豊富な小売店のひとつであった。2月に明らかになった、大手AV関連機器の量販店ベスト・バイのアニメ部門の縮小と共に、アニメDVDが購入出来る小売店舗がさらに縮小したかたちだ。

 ヴァージンメガストアズは、もともとはイギリスの企業家リチャード・ブロンソン氏が立ち上げた音楽パッケージの小売店ブランドである。しかし、現在の各国のヴァージンメガストアズは、ヴァージングループからライセンスを受けるかたちで「ヴァージン」ブランドを利用しながらビジネスを行なっている。
 このため今回のヴァージンメガストアズの閉店は、米国国内にとどまる。一方、これとは別に日本のヴァージンメガストアズも今年1月に姿を消している。これまでライセンス契約を結んでいたカルチュア・コンビニエンス・クラブが契約を更新せず、今年1月に全てTSUTAYAに改装したためである。

ヴァージンメガストアズ(米国) http://www.virginmega.com/

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2009.02.28
米国 ]
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 米国のカリフォルニア中央地区裁判所は、米国のトレーディングカードゲーム会社アッパー・デックに対して、現在行なっている「遊戯王トレーディングカード」の全事業の仮差し止め命令を出した。
 これは米国のアッパー・デックの公式サイトの声明と米国のポップカルチャー業界情報のICv2の報道によって明らかになった。

 アッパー・デックは2月26日に自社サイト内で、「アッパー・デックはサポート活動の継続が不可能になりました:裁判所の決定は『遊戯王』のコミュニティの利益に反しています(Upper Deck Forced to Discontinue Support Courts rule against interests of Yu-Gi-Oh! community)」と発表を行なっている。
 このなかで同社は裁判所が同社に対して、『遊戯王』に関連する全ての商品の事業の仮差し止め命令が出されたことを明らかにしている。そして、その差し止め命令を請求したコナミ(デジタルエンタテインメント)を『遊戯王』コミュニティの利益を無視していると批判している。

 裁判所の決定の詳しい内容は、ICv2によって報道されている。これによればアッパー・デックは、コナミの持つトレードマーク、アート、テキストの使用が禁止される。さらに、コナミがアッパー・デックとの契約の打ち切りを表明した2008年12月11日以前の契約を除いて、『遊戯王』関連商品の出荷を全て停止することになる。
 これに対してアッパー・デックは1億1500万ドルの補償をコナミに求めたが、裁判所はそれを70万ドルと判断した。

 アッパー・デックは既に『遊戯王』のゲーム大会の中止を発表している。これに加えて今回の事業差し止め命令で、在庫分のトレーディングカードの販売や同社による『遊戯王ONLINE』の運営も停止することになる。
 事業継続性の観点から、今回の仮差し止め命令で、アッパー・デックが今後も『遊戯王』の事業を続けることは極めて難しくなった。アッパー・デックのコナミと裁判所への強い反発に関わらず、北米での『遊戯王』TCGの事業は今後コナミに全面的に移管されることになる。

アッパー・デック http://entertainment.upperdeck.com/ude/en/

ICv2 http://www.icv2.com/
Konami Gets Injunction

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2009.02.24
米国 ]
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 米国のアニメニュースネットワーク、ICv2の報道によれば、北米の日本マンガ出版最大手のViz メディア(Viz Media)は事業のリストラに着手する。
 これは現在の北米の経済と金融状況に対応するもので、Vizメディア自身によって語られた。また、今回の事業再構築にはレイオフも含まれており、人員削減にも踏み切ることになる。

 Vizメディアは、小学館、集英社、小学館プロダクションが出資する日系のマンガ出版社である。日本マンガの翻訳出版に強みを持っている。『NARUTO』、『Bleach』、『DEATH NOTE』などの数多くの人気作品を抱え、およそ200億円あるとされる北米のマンガ市場の過半数のシェアを持っている。
 また、アニメでも『NARUTO』や『ポケットモンスター』などの有力作品があり、日本アニメDVDでもファニメーション(FUNimation)に次ぐ第2位のシェアを持っている。同社の売上高は年およそ100億円である。

 近年、米国では日本アニメ関連企業の多くが業績不振となり、2008年にはこれが日本マンガ関連企業にも及んでいる。そしたなかVizメディアは、経営の安定した企業とみられてきた。
 しかし、今回のリストラ着手で、現在の米国の経済不況が、業界最大手のVizメディアにとっても無縁でないことが明らかになった。

 こうした予兆は昨年から既にあった。昨年は、同社が得意とする複数の書店流通チェーンが経営不振に陥り、書店流通のマンガ販売が前年比で落ち込んでいる。
 また、ICv2が発表した2008年のマンガ市場の売上高は前年比17%減と2000年代で初のマイナス成長となった。これは業界最大手のVizメディアの売上に直接反映しているとみられる。さらに、2月に入り、コミックス専門店取次ぎ大手のダイヤモンド・コミック・ディストリビューターが、Vizメディアの商品をおよそ1000点の取り扱い停止を発表した。
 
 今回Vizメディアは、リストラの着手やレイオフの実施は明らかにしている。しかし、その規模や対象事業は明らかにしていない。
 リストラ発表の一方で、同社の主力タイトル『NARUTO』や『Bleach』、『DEATH NOTE』は依然好調な売上を続けている。このためリストラの対象は、売上数が限定されたマイナータイトル、あるいはマンガに較べて市場環境がさらに厳しいアニメ事業などになる可能性が高い。

 マンガ出版社では業界第2位のTokyopopが、昨年より大規模なリストラを繰り返している。また、中小の出版社でも、リストラは相次いでいる。
 経営体力に余裕があるとみられるVizメディアのそれは、米国で多い業績維持のための予防的リストラとも考えられる。それでも暗いニュースの続く米国のマンガ、アニメ業界にとっては、心理的に大きな影を落としそうだ。

Vizメディア http://www.viz.com/

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2009.02.19
米国 ]
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 昨年暮れからコナミ デジタルエンタテイメントとアッパー・デックの間で続いていた海外の『遊戯王』トレーディングカードを巡る混乱が、解決に向いそうだ。
 この問題について報道を続ける米国ポップカルチャー業界誌ICv2が2月17日に、アッパー・デック エンタテイメントは、今後は『遊戯王』トレーディングカード関連のゲーム大会とイベントを一切行なわない方針だと伝えている。一方、コナミが、新たに関連大会とイベントを運営する方針だという。

 コナミとアッパー・デックの対立は、昨年12月にコナミ デジタルエンタテインメントが『遊戯王』TCGの全世界の事業引継ぎを発表したことから始まる。これに対して北米とヨーロッパで同事業を展開していたアッパー・デックが、一方的なライセンス契約終了は不当として反発していた。
 コナミが独自で北米事業展開の開始を準備する一方で、アッパー・デックも事業を継続するなど、泥沼化の様相を見せていた。

 しかし、アッパー・デックによる『遊戯王』TCGの偽造カード疑惑が報じられ、さらにコナミがアッパー・デックに対する新作カードの供給を停止したことで形勢が大きく変わった。新作カードを供給出来ないアッパー・デック のビジネスに支障が見られるようになったからだ。
 さらにTCGファンの間でも、コナミによる新しい『遊戯王』TCG体制を受け入れるムードが高まった。こうした状況からアッパー・デックは、『遊戯王』TCG事業を断念することにしたようだ。アッパー・デックは、北米でのトップクラスの実績を持つTCGブランドを失うことになる。

 今回、北米事業に関しては、全面勝利ともいえるコナミだが、同社の今後の事業運営にも懸念がないわけでない。その最大のものは、今回アッパー・デックが継続を断念したゲーム大会とイベントの運営である。
 商品の販売自体は人気商品ということもあり、現在の流通が積極的に扱うとみられる。しかし、ゲーム大会は全米各地で行なわれており、地域の会場やコンベンションなどとのつながりも必要となり、ノウハウが必要だ。これまでそうした経験がないコナミにとっては、大きなチャレンジになる。

 それでも自らが北米での事業を展開せざる得なくなったコナミにとっては、大きなチャンスでもある。日本のコンテンツ関連企業が最も入り込めないのは、こうした全米レベルの草の根的な活動だからだ。
 もし、今回コナミが『遊戯王』TCGを通じてそれを築くことが出来れば、他の日本企業に対しても、現地企業に対しても大きなアドバンテージになるに違いない。

ICv2 http://www.icv2.com/
Upper Deck Cancels Its 'Yu-Gi-Oh!' OP

コナミ デジタルエンタテインメント(日本)
http://www.konami-digital-entertainment.co.jp/

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2009.02.17
米国 ]
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 セガトイズがカナダの会社と共同開発する玩具「爆丸」が、米国の玩具業界で大きな評価を受けた。2月15日からニューヨークで行われていた北米最大の玩具ショーであるトイフェア(Toy Fair)のトイ・オブ・ザイヤー(Toy of the Year)に、「爆丸」が選ばれた。
 トイ・オブ・ザイヤーは、2008年に米国で発売された最も優れた玩具を表彰するものである。「爆丸」は男児玩具部門(Boy Toy of the Year)と最優秀イノベーション部門(Most Innovative Toy of the Year)にノミネートされていた。

 「爆丸」はこのうち男児玩具部門に選ばれただけでなく、全部門のノミネート玩具から選ばれる総合部門トイ・オブ・ザイヤーにも選ばれた。2008年に米国で発売された玩具で最も優れた玩具とされた。
 ニューヨークのジャビット・センターで毎年行なわれるトイフェアは、米国の玩具産業協会(Toy Industry Association, Inc.)が運営をする。その年の北米の玩具トレンドの行方を決めるだけでなく、世界最大の玩具市場の見本市として、世界の玩具業界への影響も大きい。そうしたなかで、トイ・オブ・ザイヤーに選ばれたことは、既に北米でブームを巻き起こしている「爆丸」への注目を益々高めることになる。

 「爆丸」は、日本で制作されたテレビアニメ『爆丸 バトルブローラーズ』と連動して展開するアクション型対戦カードゲームである。従来の対戦型カードゲームに、転がるとキャラクターに展開する変形フィギュアを組み合わせたユニークさが受けている。
 玩具、テレビアニメとも、日本とカナダの共同企画・製作となっていることでも注目を浴びている。日本側は玩具のセガトイズ、アニメ製作のトムス・エンタテインメント、セガ、ジャパンヴィステックといったセガサミーグループが参加、カナダ側は玩具のスピン・マスター、エンタテイメントのネルバナ・エンタープライゼスなどが参加している。

 米国ではマスターライセンスをアニメーション専門放送局のカートゥーンネットワークが獲得し、メディアミックスを展開している。カートゥーンネットワークでテレビ放映されているほか、現地でマンガ化もされている。また玩具は、スピン・マスターが展開している。
 ライセンス契約では、カナダ側が北米及びヨーロッパを、日本とアジアをセガセミー側が展開をする。このためこれまではヒットの中心が北米だったため、セガサミーの利益はアニメ制作や玩具製造などに限られていた。
 しかし、米国でのヒットは、今後は他国の放送会社、流通会社の関心を惹きつける可能性が高く、日本側の利益も拡大する可能性が強い。玩具の人気を左右するテレビアニメは、既に第2期が制作に入っており、4月からカナダで放映される予定である。

トイフェア(Toy Fair)
http://www.toyassociation.org/AM/Template.cfm?Section=toy_Fair
「爆丸」公式サイト http://www.bakugan.jp/

当サイトの関連ニュース
ニュヨークトイフェア2月開催 「爆丸」がベスト玩具にノミネート
アニメ「爆丸」セカンドシーズン製作決定 2009年春北米放映

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2009.02.15
米国 ]
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 米国最大のコミックス、マンガ、グラフィックノベル専門の出版取次ぎダイヤモンド・コミック・ディトリビューター(Diamond Comic Distributors)が、大手マンガ出版社VIZメディアの商品1000点以上の取り扱いを停止するとして波紋を呼んでいる。米国のコミックス情報ブログComics212の記事で明らかになった。
 Comics212によれば、この情報はダイヤモンド・コミックが同社の取引先に直接伝えたものである。リストにあがった作品は、現在の在庫がなくなったあとは追加の発注は行なわないという。
 取引を停止する作品には『名探偵コナン』や『テニスの王子様』、『金色のガッシュ!』、『めぞん一刻』といった人気作品が含まれている。さらに『NARUTO』のDVDやムック本などもリストに挙がるなど、かなり大胆な取り扱作品のリストラである。

 ダイヤモンド・コミックは北米最大のコミックス専門の出版取次ぎで、一般書店や書店チェーンではない、マニア向けのコミックス専門店に特化して商品を販売している。コミックス専門店に対する影響力は大きく、かつて独占禁止法で調査を受けたこともある。
 このため膨大な数の取引がなくなるVIZメディアにとっては、コミックス専門店への流通力の低下は避けられない。特にVIZメディアは、現在、少年マンガに偏っている自社のファンを青年層へ拡大しようとしている。青年層に強いコミックス専門店でのプレゼンス低下は、同社のとって辛いところだろう。

 それでもVIZメディアの影響は、リストの数ほどには大きくなさそうだ。ひとつはVIZメディアのマンガの大半は、マニア向けのコミックス専門店でなく一般書店で売られているためである。
 もうひとつは、コミックス専門店への流通は、ダイヤモンド・コミック以外の中小の取次店を利用することが可能だからだ。だから、むしろ重要なのはダイヤモンド・コミックが、なぜ日本のマンガの取り扱い縮小に動いたかである。

 ひとつは、ダイヤモンド・コミックの経営の問題がありそうだ。2008年のコミックス市場の状況は悪くなかったが、ダイヤモンド・コミックの経済状況は必ずしもよくないようだ。
 同社は非上場企業であるため、経営内容は開示されておらず、その経営状況は不明である。しかし、既にこの1月に、雑誌形態の商品カタログの発行を中止して、ネットカタログへ移行することを明らかにしている。さらに同じ1月から、小売店が同社へ注文出来る注文価格の最低ラインを1500ドルから2500ドルに引き上げている。いずれもコスト削減のためとみられる。

 そして、顧客のほとんどが20代以上の男性であるコミックス専門店のマーケットの特徴にも理由があるだろう。こうした顧客層は、子供向けの作品が多いVIZメディアの顧客とずれがある。
 さらに近年は、米国のグラフィックノベルの売れ行きも伸びており、それに連れ発売タイトル数も飛躍的に増えている。一方で、コミックス専門店の棚に置ける作品数には限りがある。さらに作品数の増加はダイヤモンド・コミックの在庫を増大させ、在庫リスクも拡大させている。特にダイヤモン・コミックは、商品は返品不可の買取で行なっているため、在庫の増大は、ビジネス的には痛手だ。

 そこで同社はより売れ筋である米国作品に取り扱いを傾斜することで、この在庫リスクを減らそうと考えているとみられる。マンガは一般の出版取次ぎも扱っているため、ダイヤモンド・コミックにとっては、ほぼ流通を独占している雑誌タイプのコミックスに較べて、市場支配力が弱く、ビジネス的にはうまみも少ないジャンルである。
 そしてマンガ出版社最大手のVIZメディアの取り扱い作品はかなり多いから、それを減らすだけでも在庫は相当数減らすことが出来る。そこで今回は、VIZメディアの作品が特に標的になったと考えられる。

 こうした取り扱い点数の削減や注文の最低ロットの引き上げは、経費の削減により短期的にはダイヤモンド・コミックの経営に貢献することになる。しかし、中長期的にみれば、同社のビジネス基盤を弱める可能性が強い。
 もともとアメコミにしても、マンガにしても、ニッチ市場の商品で、数多くのマイナー作品の売上げの積重ねによってビジネスが成り立っているところがある。コミックス専門店の多くは、多品種少量販売とみられる。

 大手取次ぎ会社の優位性は、1社で豊富なライナップの作品が揃うことにある。しかし、ダイヤモンド・コミックの新たな方針はこれと対立する。そして、売れ筋以外の切捨て、少額取引を止めることで、コミックス専門店の多くが、新たに他社取次ぎと取引を始めるきっかけを与える危険がある。
 拡大しつつあるコミックスやグラフィックノベルの市場が、あたらたにマス型の市場に移行している可能性がないわけではない。しかし、ダイヤモンド・コミックの取っているリスクは小さくはない。

The Comics212 http://comics212.net/

ダイヤモンド・コミック・ディトリビューション(Diamond Comic Distributors)
http://www.diamondcomics.com/
VIZメディア http://www.viz.com/

関連ニュース
ULTIMO SPALPEEN http://willowick.seesaa.net/
北米最大手コミック流通会社Diamondが、「バガボンド」「名探偵コナン」「テニスの王子様」などのVIZ Media既刊巻の扱いを停止する予定  
*ニュースをより詳しく理解出来ます。

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2009.02.12
米国 ]
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 ハリウッドのメジャープレイヤー2社による大型提携が発表された。ハリウッド6大スタジオのひとつウォルト・ディズニー・スタジオは、大手映画製作会社ドリームワークスSKGと同社が製作した映画を長期的に配給して行くことで合意した。
 合意によればディズニーは、ドリームワークスの作品を毎年およそ6本ずつ、配給とマーケティングを担当する。ドリームワークスはディズニーより出資を受け、ディズニーはドリームワークスから配給手数料を受け取る。また、最初の作品の公開は、2010年になる見込みである。

 しかし、この配給提携の作品の中には、ドリームワークスの関連会社であるドリームワークス・アニメーションの映画は含まれない。ウォルト・ディズニーは従来からあったアニメスタジオに加えて、大手のアニメーションスタジオ ピクサーを合併により自社に取り込んでいる。
 このため米国の劇場アニメーション業界は、ディズニー/ピクサーとドリームワークス・アニメーションの2大勢力となっている。もし、両社がアニメーション映画でも提携をすれば、米国の大作劇場アニメーション市場をほぼ独占することになるが、今回それは実現しなかった。

 ドリームワークスは、2005年にパラマウントピクチャーズの傘下に入り、長期的な契約を結んでいた。しかし、昨年、両社の提携は終了した。ドリームワークスは資金面を含めてインドの大手メディアグループのリライアンスと新たな提携を行なった。しかし、自社映画の劇場やテレビでの配給網を確保する必要があった。
 その後一度はユニバーサルが新たなパートナーとして浮上したが、最終的にこの合意も破談となっている。今回の提携発表で、この役割をディズニーが担うことが明らかになった。

ドリームワークスSKG http://dreamworks.com/

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2009.02.08
米国 ]
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 北米のアニメ情報サイト アニメニュースネットワーク(Anime News Network)の報道によれば、日本の小説やマンガの翻訳出版を手がけるバーティカル(Vertical)は、日本の大手出版社と資本提携を含めた新たな協力関係を築いたことを発表した。
 バーティカルは2月6日に、ニューヨークコミコンで開催した自社イベントの中でこれを明らかにした。報道によればバーティカルはこの出版社からの出資を受け入れたという。そのうえで出版社の持つ豊富な作品の中からライセンスを獲得し、2010年までに少なくとも14タイトルを出版するとしている。

 しかし、新たな提携を明らかにしたたにも関わらず、バーティカルはこの事業パートナーとなる出版社の名前は明かしていない。また、両社の提携内容についても触れられていないという。提携出版社は、今後のバーティカルから発売される出版書籍のラインナップにより明らかになるとみられる。
 一方これとは別にバーティカルは、同じイベントで京極夏彦さんの『姑獲鳥の夏』(講談社刊)と岡田斗司夫さんの『いつまでもデブと思うなよ』(新潮社刊)などの英語版を発売することも発表している。国内では人気の高い京極夏彦さんだが、その小説が英語版で発売されるのは今回が初めてとなる。大型タイトルの投入の行方が注目される。

 今回日本の出版社と連携するVertical は、日本のマンガと小説の双方翻訳出版を行なっている。日本のマンガについては、競争の激しい児童向けのタイトルを避け、より年齢の高い層をターゲットにしている。手塚治虫さんの『ブラックジャック』や『ブッダ』など、さらに竹宮恵子さんの『地球へ・・・』などがある。
 このほか栗本薫さんの小説「グイン・サーガ」シリーズ、瀬名秀明さんの『パラサイト・イヴ』など、SF、ファンタジー、ホラーなどサブカルチャー領域の個性的な作品を取り上げる。その出版点数は必ずしも多くないため、今後1年間に新たに14冊の翻訳出版は、同社の経営にとって大きな挑戦になる。

アニメニュースネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com/
Japanese Company Invests in Manga Publisher Vertical

バーティカル(Vertical) http://www.vertical-inc.com/

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2009.02.06
米国 ]
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 米国のポップカルチャー情報のICv2が、2月5日に2008年の北米での日本マンガの売上高を明らかにした。2008年の売上高は、2007年の2億1000万ドルからおよそ17%減少した1億7500万ドルである。マンガ売上高の前年比マイナスは、ICv2がマンガ個別ジャンルの売上高を算出するようになって以来始めてである。
 近年、日本マンガの海外市場の拡大が話題になることが多いが、北米市場では2008年には早くもその売上が失速していることになる。特に、2007年は円換算で220億円だったが、2008年は円高もあり円換算だと160億円程度と、市場縮小は皮膚感覚ではさらに大きい。

 マンガ売上高の縮小は、北米地域の景気悪化に加えて、昨年後半よりマンガの主要な流通ルートである大手書籍チェーンの業績悪化でマンガの販売力が落ちていることが指摘される。
 しかし、一方で、日本マンガ独自の売れ行き減少の要因もありそうだ。ICv2によれば米国のコミックス単行本と日本マンガを含むグラフィクスノベル部門自体の売上高は、2007年の3億7500万ドルから3億9500万ドルと5%強増加している。2008年はグラフィックノベルでの日本マンガのシェアは50%を割り、米国作品主導が強まっている。

 マンガの不調についてICv2は、マンガはテレビアニメと結びついており、日本アニメのテレビ放映減少も理由として挙げている。さらにティーンやトウィーンと呼ばれる10歳前後の若い女性の読者を、『トワイライト』などの現地の人気小説に奪われたのではないかと指摘する。
 これ以外にも一部のマンガ出版社が経営体力低下によりマーケティング力を落としているほか、アニメのファンサブと同様にインターネット上に急速に広がり始めている違法マンガのスキャンレーションの影響も指摘出来るかもしれない。

 近年、日本のマンガ市場の長期低落傾向により、日本国内では海外のマンガ市場に対する関心が高まっている。
 しかし、日本の5000億円近いマンガ市場に対して、北米の市場はわずか200億円程度である。今回はその200億円の市場ですら、既に飽和し始めているという厳しい現実を露呈したかたちだ。2009年以降日本のマンガ出版社には、これまでとは異なった新たな取り組みが求められることになりそうだ。

ICv2 http://www.icv2.com/
Graphic Novels Up in 2008 http://www.icv2.com/articles/news/14239.html

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 米国のエンタテインメント流通企業のナバレ(Navarre Corporation )は、子会社で北米最大の日本アニメ流通会社であるファニメーション(FUNimation Entertainment)の取り扱い作品を削減する方針を打ち出した。取り扱い作品数を減らすことで、作品獲得のための前払い金やDVDなどの商品製造コストを削減する。
 これはナバレが2月5日に発表した2009年3月期第3四半期の決算と共に明らかにした。同社の第3四半期(2008年10月~12月)の業績は、売上高が前年同期21.1%減の1億7160万ドル、純損失が4770万ドルであった。

 ナバレによれば業績の悪化は、現在の不況の影響によるものである。こうした不況を乗り切るため、事業のリストラに着手した。特に映像パッケージ事業は昨年末のクリスマスシーズンが不振で、小売店と消費者の動向が急速に悪化しているとしている。
 ナバレは既にファニメーション以外に保有する映像パッケージ子会社のBCIの事業撤退を決定している。さらに今年1月初めには、ファニメーションの人員削減にも着手した。今回の決定も、こうし同社の一連のリストラである。

 ファニメーションは日本のアニメを扱う北米最大の企業であるが、それだけでなく2008年には当時業界第2位であったADV、第3位であったジェネオン エンタテインメント(USA)の事業縮小により、両社の取り扱い作品を大量に引き継いだ。
 この結果、北米のアニメDVD市場シェア半数近くを獲得していた。しかし、取り扱いタイトルが増える一方で人員削減を行っており、全てのタイトルを扱えないのではないかと見られていた。今回の発表で、ファニメーションは取り扱い作品数を減らすことで事業の収益化を目指すことになる。

ナバレ(Navarre Corporation ) http://www.navarre.com/
ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/

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2009.01.31
米国 ]
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 米国のカートゥーンネットワーク(Cartoon Network:CN)とVIZメディア(VIZ Media)が、米国で展開するアニメーション番組の動画配信サービスToonami Jetstreamが今年1月29日で終了した。Toonami Jetstreamは2006年夏に、アニメ番組のオンライン配信事業の将来性に目をつけたCNとVIZメディアが共同事業として立ち上げた。
 人気の高いカートゥーンや日本のアニメを無料で1話丸ごと配信することや、動画に広告をつけるビジネスモデルで注目された。しかし、オープンから2年半で、そのサービスを停止することになる。現在配信中の番組のうち『NARUTO』は、CN独自の動画配信サービスCNビデオに移管される。また、『メルヘヴン』や『BLUE DRAGON』などのVIZメディアの作品は、同社の公式サイトに移される。

 カートゥーンネットワークは北米のアニメーション専門チャンネル、VIZメディアは大手のアニメ・マンガの流通会社である。当初は両社の有力コンテンツを出し合う計画であったが、実際には配信コンテンツの大半はVIZメディアの提供する日本アニメであった。
 そして、アニメの無料動画配信サービスを提供する大型動画配信サイトが増加するなか、作品の限られたToonami Jetstreamは、次第にアニメ配信ではマイナーな存在になりつつあった。

 一方で、CNはサービス開始後から現在まで、次第に日本アニメ離れを強めている。2008年には、サービス名の由来となったCNの番組放送枠「Toonami」も終了している。現在、CNで放映されている日本アニメは『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』、『爆丸 バトルブローラーズ』、『NARUTO』の3作品のみである。
 こうした日本アニメを巡る事業環境の変化も、サービスの終了につながったとみられる。今回のサービス終了は、アニメ動画配信サービスのビジネスが新たな展開に入ったこと、そうしたなかで日本のアニメの存在感が以前に較べて薄れつつあることも示していそうだ。

Toonami Jetstream  http://www.toonamijetstream.com/
カートゥーンネットワーク(Cartoon Network)  http://www.cartoonnetwork.com/
VIZメディア(VIZ Media)  http://www.viz.com/

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2009.01.26
米国 ]
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 昨年末から北米で続く『遊戯王』トレーディングカードゲームを巡るコナミとアッパー・デックの対立に、大きな展開を与えそうな報道が行なわれている。米国ポップカルチャー業界誌のICv2が、1月26日付けで、アッパー・デックが、『遊戯王』トレーディングカードの偽物を製造している可能性があると報じている。
 報道によればこの偽造カードは、昨年秋にコナミがロサンゼルスで再販されたカード商品の中に含まれているのを見つけた。当初コナミは、10月にこのビンテージカード流通のVintage Sports Cardsを訴えていた。
 しかし、昨年12月11日、これにアッパー・デックを加えたとしている。また、ICv2は、偽造カードの出所がアッパー・デックである証拠をみつけたとのコナミ側のコメントを紹介している。

 今回の報道について、ICv2の記事ではタイトルに「アッパー・デック 遊戯王カード偽装の中心?:Upper Deck Source of Counterfeit 'YGO' Cards?」と疑問符をつけてやや距離を置いた報道を行なっている。
 しかし、一方で、コナミがアッパー・デックとの流通契約を打ち切った理由がより明らかになったとも述べている。現状で偽造カード製造の真偽は不明だが、アッパー・デックには不利な状況だ。

 ICv2は、コミックス、アニメ、マンガだけでなく、トレーディングカードゲームについても、北米の最も重要なビジネス情報源となっている。特にICv2は3ヶ月に1度発行する雑誌を、全国の小売店に無料で配布する。
 トレーディングカードゲームを扱う小売店、業界関係者ほぼ全てが読むメディアで、偽造カードの疑惑が報じられたことはアッパー側にとってはかなり大きな打撃なるだろう。また、報道が事実であれば『遊戯王』だけに限らず、取引先の信頼を失いかねない。また、契約打ち切りの不当を北米とヨーロッパで訴えるアッパー・デックの主張は説得力を失うことになる。

ICv2 http://www.icv2.com
Upper Deck Source of Counterfeit 'YGO' Cards?

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2009.01.24
米国 ]
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 世界有数の人気トレーディングカード『遊戯王』を巡るコナミ・デジタルエンタテインメント(Konami Digital Entertainment)と米国のアッパー・デック・(Upper Deck Entertainment)の対立が続いている。
 TCGのライセンスの所在について対立する両社は、それぞれが独自に『遊戯王』TCGを展開する構えを見せている。

 もともとこの対立は、コナミ・デジタルエンタテインメントが昨年12月11日に『遊戯王』TCGの世界事業を引き継いだと発表したことから始まる。しかし、これまで欧米地域の『遊戯王』TCG事業を行なっていたアッパー・デックが、ライセンスの終了は不当と表明している。
 アッパー・デックはコナミが世界事業を引き継いだとする1月1日以降も『遊戯王』TCGの事業を続けており、カードの販売やゲームの大会運営を行っている。

 これに対してコナミは1月以降、アッパー・デックに対する新製品の出荷を停止した。このためアッパー・デックは、新規カードの投入出来ない状態となっている。
 一方で、米国のポップカルチャー業界誌ICv2によれば、コナミは3月以降、独自に『遊戯王 クリムゾン・クライシス』、『遊戯王ファイブディーズ』のTCGを発売するという。もともと1月以降に独自の市場展開を予定していたコナミにとって、流通と商品展開は問題ないと考えられる。

 しかし、アッパー・デックの存在で、当初どおりのビジネス展開は難しくなる。アッパー・デックはスポーツカードなどの展開もあり、北米のTCG分野においてはコナミより大きな存在である。カードのプロモーションに欠かせないカード大会の運営でも、同社の存在感は大きい。
 けれども2社が並行して商品展開を行なうなかで、アッパー・デックに将来的な展望が開けるわけでもない。今後もアッパー・デックが『遊戯王』TCGの事業を続けるためには、新しいカード、カードの原版となるキャラクターが必要だが、アッパー・デックはキャラクター自体を保有していないからだ。
 独自にキャラクターを描き、ゲーム化することは契約上では難しいと見られる。新規のゲームやカードの投入が難しくなれば、ビジネスは先細りになる。

 今回の両社の対立で一番懸念されるのは、『遊戯王』のブランド力の低下である。ふたつの同じタイトルが異なった流通を行なえば、企業サイドの事情を知らない子供たちを混乱させる。こうした混乱が、子供たちのゲーム離れを引き起こす可能性は強い。
 『遊戯王』はTCGの世界有数のブランドではあるが、日本での人気の再活性化に較べて海外では長期低落傾向が指摘されている。ICv2の選ぶTCGのブランドランキングでも、2007年夏に『ポケットモンスター』に1位の座を奪われたままだ。

 コナミが自らの事業展開を決断をしたのも、こうしたブランドの長期低落傾向に危機感を持った結果だとみられる。ところが、実際には、現地メーカーとの思わぬ対立が、さらにブランドを弱体化させかねない状態へと陥っている。
 現状では両社とも、『遊戯王』TCGで十分なビジネスを展開することは難しいとみられる。今後は、本格的な法廷闘争に入り、その結果を得るか、双方が事業を続け相手が倒れるのを待つチキンレースのいずれかとなるだろう。 
 しかし、いずれの方法で決着がつくにしても、その前にゲームからファンが離れてしまえば、今回の対立における勝者は存在しないということになりかねない。

コナミ・デジタルエンタテインメント(日本) 
http://www.konami-digital-entertainment.co.jp/
アッパー・デック(Upper Deck Entertainment)
http://www.upperdeck.com/

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2009.01.17
米国 ]
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 米国の大手のアニメーション専門チャンネルであるカートゥーンネットワーク(CN)が、1月14日に新しい大型企画をスタートした。インターネット上にCNのキャラクターも登場するMMOG(多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム) 「カートゥーンネットワーク ユニバース フュージョンフォール:Cartoon Network Universe: FusionFall」である。
 ゲームのユーザーはネット上に自分の分身であるアバターを作り、インベーダーと戦う。また、他のユーザーのほか、ゲーム上に登場するCNのキャラクターともチームを組める。
 『ベン10』や『パワーパフガールズ』、『サムライジャック』、『デクスターズラボ』などCNの人気番組から50以上のキャラクターが参加する。

 フュージョンフォールは「Future Zone」と呼ばれる無料でプレイ出来るエリア以外は、月額課金の会員制を取っている。通常料金は月額5.95ドル、4ヶ所からアクセスが可能なファミリープランが月額9.95ドルである。
 米国ではMMOGは、アジア各国に較べてあまり普及されていないとされる。しかし、CNはベータ版テスト期間中に既に250万ものアカウントが登録されており出足も好調とする。人気キャラクターと「カートゥーンネットワーク」のブランド力が大きな力を発揮している。

 また、CNは発表にあたりフュージョンフォールの特長として、日本アニメからインスパイアされたキャラクターデザインを特に挙げている。今回のゲーム化にあたり、同社が抱えるカートゥーンのキャラクター達を、アニメスタイルにリデザインしたという。
 日本から見るとアニメスタイルというよりも、『ベン10』などカートゥーンをベースに少しだけアニメ風を取り入れたキャラクターにより近い感覚である。それでも東アジアで多いアニメスタイルのキャラクターを利用することで、そうしたキャラクターに馴染みがある子供達をゲームにひきつける狙いがあるとみられる。

 CNは、近年テレビ放送以外のビジネスを積極的に展開している。その中には番組製作のほか、キャラクター事業、ネット事業などが含まれている。今回のMMOGも、そうしたCNの新事業のひとつになっている。
 子供向けのMMOGは必ずしも北米で一般的と言えない。しかし、既にウォルト・ディズニーも自社グループのキャラクターを利用した月額9.95ドルの「トゥーンタウン・オンライン」を開始している。子供達に馴染みのキャラクターを利用することで、北米の子供向けのMMOGが大きく変ろうとしている。

カートゥーンネットワーク ユニバース フュージョンフォール
(Cartoon Network Universe: FusionFall)
http://www.fusionfall.com/

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2009.01.10
米国 ]
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 米国のエンタテイメント情報のMania.comのAnime/Mangaコーナー(旧AnimeOnDVD)によれば、米国の日本アニメ流通の中堅企業メディア・ブラスター(Media Blasters)が『精霊の守り人』のDVDでユニークな試みを行っている。
 Mania.comによれば、メディア・ブラスターは米国最大の量販店チェーン ウォルマート向けに『精霊の守り人』の特別版DVD商品を発売している。この商品は1話から10話を収録した5枚のDVDと特典映像を収録したDVD1枚のセットで、価格は20ドル(約1800円)以下となっているという。しかし、メディア・ブラスターが、11話以降を同じ方法で発売するかは不明だと伝える。

 メディア・ブラスター(Media Blasters)は、現在一般の小売店では『精霊の守り人』をDVD単巻3話収録でおよそ20ドル、1巻と2巻セット6話収録をおよそ30ドルで発売している。これらに較べて、ウォルマート向けのDVD商品がかなり安い価格に設定されていることがわかる。
 アニメDVDについては一般大衆的なタイトルのみを取り扱うウォルマートが、『精霊の守り人』の独自の低価格企画商品を取り扱うのは珍しい。『精霊の守り人』は制作がプロダクション I.G、監督が『攻殻機動隊 Stand Alone Complex』の神山健治氏であるため、マニア向けのクオリティアニメと見られがちだからだ。

 しかし、一方で番組は国内では公共放送のNHKが日曜日朝に放映する一般層向け作品ともいえる。
 米国ではジブリ映画のDVDはよく売れており、メディア・ブラスターとウォルマートが良質のファンタジー作品である『精霊の守り人』を、低価格大衆向けの商品として大量販売が可能と判断した可能性もありそうだ。

 過去数年、米国で日本アニメDVDの売れ行きが不振とされているが、実際にはその売れ行きには偏りがある。特に厳しい状態になっているのは、マニア向けのテレビシリーズ、テレビシリーズの単巻DVDの売れ行きである。
 一方で、ジブリ映画を中心にした劇場アニメは比較的堅調さを維持している。さらに、『ドラゴンボール』、『NARUTO』、『ポケットモンスター』など、より大衆的な作品の売上も悪くない。大衆化指向を強めるVIZメディアの業績が堅調と伝えられるのもこれとは無縁でないだろう。

 つまり、いわゆるコアなアニメファン以外の関心を捉えることが出来れば、日本アニメのDVDも決ってして売れないことはない。2007年に最も売れたアニメDVDのひとつ『アフロサムライ』は、アニメファン以外のポップカルチャーファンにウィングを伸ばしたことが成功の理由だ。
 メディア・ブラスターが一見コアファン向けにみえる『精霊の守り人』を低価格でウォルマートで売るのは、新たな試みとして注目される。

 ただし、この企画商品が実際に売れているかどうか確かめるのは難しそうだ。米国のDVD小売の30%を占めるとされるウォルマートの販売高は、ニールセンビデオスキャンをはじめとする各種集計調査の対象外である。
 このためどんなにDVDが売れても、各種ランキングにはウォルマート向け『精霊の守り人』は現われない。11話以降を収録した同様の企画商品が今後発売されるかどうかが、この判断の基準となりそうだ。

Mania.com http://www.mania.com/
Media Blasters Creates Moribito Walmart Exclusiv

メディア・ブラスター(Media Blasters) http://www.media-blasters.com/

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2009.01.08
米国 ]
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 米国のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、米国最大のアニメ流通会社であるファニメーション(FUNimation Entertainment)が人員解雇含むリストラを行なった。
 リストラの規模は明らかにされていないが、ANNはファニメーションのリリースを引用し、リストラが複数の事業部門にまたがっているとする。また、ファニメーションは、今回のリストラは長期的なビジネスの成長のために必要としているとのコメントを伝えている。

 ファニメーションは、現在、北米のアニメ映像パッケージの売上で最大シェアを占めている。北米の多くのアニメ流通会社が業績の悪化に苦しむ中、事業は堅調さを維持しているとみられている。
 その一方で2004年以降続く北米のアニメ映像パッケージ業界全体の不振は回復する気配をみせていない。さらに2008年の北米全体のクリスマス商戦は不調だったと伝えられている。こうした環境がファニメーションにも影響を与えているとみられる。よりコストを切り下げることで、利益の確保を確かにする方針と考えられる。

 また、ファニメーションの親会社ナバレ(Navarre)グループ全体の環境も理由のひとつだろう。ナバレの主要事業は、エンタテインメント商品の流通と映像パッケージの発売である。北米景気の後退は、同社の業績にも確実に影響している。
 ナバレは昨年12月に映像パッケージ事業のなかの2つのブランドのうち、不振が続いていたジャンル映画部門のBCI部門から撤退を表明している。残るファニメーションはナバレにとって重要なブランドだが、これまで以上の収益を求められていることは間違いないだろう。今回のリストラはこうしたグループ全体の要求に応えるものだとも考えられる。

 しかし、リストラにより事業の効率化、利益率の向上は望めるが、北米のアニメ業界全体では懸念されることも多い。ファニメーションはこれまでより少ない人数で、2008年に急拡大したアニメタイトルの発売、プロモーション、管理を行うことになる。作品ごとの理解や宣伝に手が回らなくなるかもしれない。
 さらにそうしたなか不採算のアニメタイトルを切り捨てることもありうる。現在、ファニメーションは、北米随一のアニメタイトルを抱えるが、売れないタイトルの下から何%かを切るという選択肢は事業を効率化させる早道である。もし発売タイトルが減少すれば、北米アニメ業界の多様性を失わせることになるだろう。

アニメニューズネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com
Funimation Restructures with Layoffs in Several Departments

ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/

当サイトの関連記事
米国NAVERRE 映像パッケージのBCI部門から撤退

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2009.01.06
米国 ]
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 2007年1月に米国のスパイクテレビ(Spike TV)で放映され高い人気を得た日本アニメ『アフロサムライ』の第2弾が、1月25日に登場することが明らかになった。この第2弾は『アフロサムライ:RESURRECTION』と名付けられ、父の敵を討った後、主人公アフロの新たな戦いを描く。
 放映は前回と同じくスパイクテレビが行う。しかし前回が5話からなるミニシリーズとなっていたのに対して、今回は2時間半枠のテレビ映画との位置づけである。

 番組放映は、日曜日(25日)の夜10時から深夜過ぎまでである。さらに30日金曜日深夜に再放送を予定している。
 スパイクテレビは『アフロサムライ:RESURRECTION』を自局製作の映画として、前作よりさらに大きな目玉番組として取り上げるようだ。前作がビジネスとして大きな成功を収めたことが、このシリーズ第2作の規模を誕生させたと言っていいだろう。

 前作はテレビ視聴率が好調だっただけでなく、その後に発売されたDVDの販売も好調だった。業界誌の選ぶアニメ作品第1位に選ばれ、不振とされるアニメDVD市場の中で際立った成果を残した。
 『アフロサムライ』は日本のアニメスタジオ ゴンゾが制作をしたが、作品は若い男性に人気が高い米国のスパイクテレビに向けて作られたものである。このため日本よりも米国でのヒットが大きくなった。
 さらに、これまであまりアニメを放映しないスパイクTVで放映したことや、黒人を主人公にしたことで、従来とは異なる一般層のファンを獲得した。

 また、前回主人公アフロの声を人気俳優のサミュエル・ジャクソンが演じて話題を呼んだが、今回は新たにヒロインを女優のルーシー・リューが演じるのも注目だ。話題を広げることで、番組の関心をさらに盛り上げる構えである。
 作品はアニメ以外に、サミュエル・ジャクソンが主演する実写映画企画も進んでいるとされる。この実写映画企画を確かにするためにも、関係者は『アフロサムライ:RESURRECTION』でさらなるヒットを生み出したところだろう。

『アフロサムライ:RESURRECTION』 公式サイト(英語)
http://www.afrosamurai.com/

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2008.12.29
米国 ]
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 米国のポップカルチャー情報のICv2の調べによれば、北米マンガ市場での2009年のマンガ出版点数(日本マンガに北米、韓国のマンガスタイルの作品を含む)は2008年を10%程度下回る見通しである。ICv2は出版社の現在の2009の発刊予定1224点と、2008年の実質出版点数1356点前後とを比較して、今回の予測を行なった。
 また、2008年についても、年初は1731点あった出版予定は実際には1356点しか発刊されてないともしている。この結果2008年も、2007年の実績である1486点を下回る。

 出版点数の動向よりも市場の動向をより示す販売高でも、2008年第4四半期が前年比でマイナスになった模様だと伝えている。第1四半期から第3四半期までは堅調に推移しているため通年ベースの売上動向は不明であるが、北米のマンガ出版が転機を迎えつつあることは確かなようだ。
 ICv2は通年ベースの売上高とその増減については、2月にニューヨークで開催されるニューヨークコミコンに合わせて発表するとみられる。

 北米のマンガ出版点数は、その増加ペースが市場の成長を大きく上回っているとして、かねてより北米のマンガ市場の問題点として指摘されていた。この状態が続くと出版社の一タイトルごとの平均売上高が減少し、ビジネス上は不採算となるタイトルを多く抱えることになる。出版社の経営に対する影響は大きい。
 このため2008年のマンガ市場が引き続き拡大しているならば、出版点数の減少はマンガ出版社の経営にとっては望ましい。また、市場が過当競争からより健全な市場に調整されたためと言える。

 しかし、問題は、出版点数の減少の理由が、一部の出版社の経営体力の低下によるものであることだ。かつて、北米マンガ市場の最大手であったTokyopopが、今年大幅なリストラを行い出版点数を大きくカットした。中小の出版社でも同様のケースが見られる。
 市場成長期の積極姿勢が裏目に出た。このため市場では、有力作品を抱えるVIZメディアやデル・レイなどに売上が集中し始め、出版社の二極化が進んだとみられる。

 また、出版点数の減少は北米市場におけるマンガ出版の多様性を弱めることにもなる。こちらはビジネスでなくマンガ文化としての問題である。さらに出版点数の減少は別の問題も引き起こす。
 アニメDVDの市場で問題になったファンによる自主翻訳であるファンサブに相当するスキャンレーションが、英語圏のマンガ市場にも急激に広がっている。
 スキャンレーションは、日本国内で発売されたマンガを未許諾で翻訳し、インターネット上にアップロードするものである。ファンサブと同様に、翻訳出版されない作品のスキャンレーションは許されるとの認識がファンサイドに強い。しかし、未翻訳のスキャンレーションと同時にライセンス済のスキャンレーションも拡大している。
 出版点数の減少は、こうしたスキャンレーションを行なうファン達が自身の行動を正当化する言い訳に使われる危険を持っている。

ICv2  http://www.icv2.com/
Projected Manga Releases Down in 2009

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2008.12.25
米国 ]
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 米国セントルイスに拠点を持つ日本アニメの流通会社アニメ・ミッドストリーム(Anime Midstream)は、『絶対無敵ライジンオー』の北米のライセンスを獲得したと発表した。
 『絶対無敵ライジンオー』はサンライズ製作によるロボットアニメで、日本では1991年から92年にかけてテレビ放映されている。サンライズが得意とする少年向けのロボットアニメで、放映当初高い人気を集め、OVAシリーズも製作されている。

 アニメ・ミッドストリームは、北米のアニメビジネスに詳しい人にとってもあまり馴染みがない企業かもしれない。なぜならアニメ・ミッドストリームは新しいアニメ流通会社で、『絶対無敵ライジンオー』は同社にとって初めてのライセンス獲得作品となるからである。
 同社の公式サイトの説明によれば、アニメ・ミッドストリームは小規模のマルチメディア企業で、米国に日本アニメを届ける目的でスタートしたとある。

 さらに最新作だけでなく、今日のアニメに大きな影響を与えている1980年代や90年代の作品を取り上げるとしている。『絶対無敵ライジンオー』もそうした目的の中で、選ばれたものだと考えられる。
 また、ビジネス的に見れば最新作のライセンス獲得争いは厳しいが、旧作アニメのライセンスのほとんどは、米国で買われることがない。そうした作品は、ライセンス獲得にかかる費用も少なく、新興企業にとっては取り扱い易い。

 米国の日本アニメを取り扱う流通会社(Distributor)の多くは1990年代に設立され、現在活動している会社の大半もその時期に誕生している。
 しかし、近年は米国のアニメDVD市場が続く中、中小の流通会社の中にはライセンスの獲得を停止する企業が増えている。この結果米国におけるアニメ流通の寡占が進んでいる。
現在はファニメーションとVIZメディア、バンダイエンタテインメントの3社で、市場の8割近くを占めていると考えられる。ハリウッドメジャー会社を除いた中小の日本アニメ専門の流通会社の勢いは衰えている。

 こうした状況もあり最近は、新たなアニメ流通会社が立ち上がるケースは減っている。2006年にファニメーションのスタッフが独立するかたちで、イルミトゥーン・エンタテインメント(Illumitoon Entertainment)が立ち上げられ、『冒険王ビート』や『BTX』、『アムドライバー』などのライセンスを獲得したが現在では、ライセンスの獲得は停止している。
 また、2007年にはCATV局のイマジンアジア(ImaginAsian)が、『超時空世紀オーガス』、『家なき子』などのDVDを手掛けようとしたが、発売前に計画は挫折した。

 現在のビジネス環境はアニメ・ミッドストリームにとっても厳しい。しかし、もともと米国のアニメ市場はニッチな市場を小さなベンチャー企業が開拓することで成長してきた歴史がある。
 こうした新興企業が現れることで、また米国のアニメ業界も再活性化に向うかもしれない。そうした意味で、同社の今後の動きが注目される。

アニメ・ミッドストリーム(Anime Midstream) http://www.animemidstream.com/

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2008.12.23
米国 ]
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 米国の日本アニメ流通最大手ファニメーション(FUNimation Entertainment)は、2009年春正式オープンに向けて新たなアニメ番組の動画配信サービスを開始すると発表した。また、12月22日にはこのβ版を公開し、テスト運営を始めている。
 ファニメーションによれば新しい動画配信ポータルサイトは、無料でオンデマンドを利用して日本アニメの視聴が可能になる。同様の日本アニメ配信サイトの中では、最大規模のものになるとしている。

 サイトの特長はハイクオリティーの映像、字幕版と吹替え版による提供、フラッシュを利用したストリーミング配信による利便性などが挙げられている。
 提供されるエピソード数は、数百に及び、日本で現在放映中の作品も含む。また、アニメ番組だけでなく、予告編やインタビュー、さらにファニメーションのオリジナルコンテンツも配信される。具体的な作品では『Darker Than Black』や『魔法先生ネギま!』、『獣王星』、『シグルイ』、『桜蘭高校ホスト部』、『ロミオ×ジュリエット』などが挙がっている。

 ファニメーションは、これまでも一部のコンテンツで自社配信事業を行ってきた。またHuluやJoostといった大手動画配信サイトで作品提供を行っている。オンライン事業を今後の重点課題としており、今回の計画はその一環とみられる。
 さらに日本の著作権保有者から海外向けの直接番組配信を請負い始めた動画配信サイトのクランチロール(Crunchyroll)に対抗する狙いもあるとみられる。ファニメーションは北米アニメ流通最大の番組ライナップを抱えるだけに、動画配信事業へのさらなる取り組みは業界全体へのインパクトも大きいとみられる。

 ファニメーションの今回の試みは、現在の北米のアニメファンのニーズ、より早く、より手軽に、より安く作品を楽しみたいに応えたなものである。
 しかし、一方で、ビジネスとして考えた際の疑問も残る。最大の問題は、動画配信を行うことでどうやって収益を確保するかである。現時点でファニメーションは、無料でサービスを提供するとしているが、自ら映像パッケージの発売、流通を行う同社が同業他社から広告を得るのは難しいとみられる。DVD販売のためのプロモーションとしても、無料配信がDVDの購入にどれだけ結びつくかも未知数だ。
 
 これはファニメーションに限ったものではなく、クランチロールが導入する一部有料配信にも同様のことが言える。無料で見ることに慣れたアニメファンが、どれだけの金額をオンラインの有料動画配信に支払うか現在は模索状態である。
 現在、日本と海外のアニメ番組の同時リリースが、新たなトレンドとして大きな注目を浴びている。それはテレビ放映からインターネット配信、映像パッケージにまで至る。この背景にはリリース時差があることを理由にした海賊行為対策と、作品に対するニーズが高いうちに海外でもビジネス展開を進めたいという思惑である。
 しかし、インターネットを利用した同時配信は、国内外のアニメ企業に従来に較べてより多くのリリースコストを発生させている。2009年は様々な試みのなかで、アニメ動画配信の収益の方法のあり方と開拓が問われることになる。

ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/

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2008.12.18
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 米国のエンタテインメント関連流通のナバレ(NAVERRE)は、映像パッケージ事業のひとつBCI部門から撤退することを発表した。ナバレの映像パッケージ事業は、日本アニメのファニメーション(FUNimation)、ジャンル映画のBCI 、PCソフトウェアのアンコール(Encore)、の3部門から構成されている。
 このうちファニメーションは、北米の日本アニメの映像パッケージ市場で最大のシェアとなっている。今回のBCI部門からの撤退はアニメ部門に影響はないと思われるが、現在の米国経済不振が中小映像出版企業に大きな影響を与えていることが伺える。

 ナバレによれば今回のBCI事業からの撤退は、現在の不況に対応した人員削減や資産圧縮の一環である。また、2008年12月末で完了する第3四半期には、バランスシートが大きく変化することにも言及している。
 同社の映像パッケージ事業は過去2年間、ファニメーションの業績が堅調に推移する一方で、BCIが不振で部門業績に影響を与えてきた。今回ナバレはBCI部門から撤退することで、映像パッケージ事業ではファニメーションに注力することになる。

ナバレ(NAVERRE) http://www.navarre.com/

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 米国のキャラクターライセンスの管理会社4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment, Inc.)は、全事業部門のおよそ15%にあたるスタッフを削減することを発表した。同社の社員はおよそ200名強で、30人を超える従業員がレイオフされる見込みである。
 同社によれば今回の人員削減は、現在の厳しい経済状況のなかでコストの見直しが必要と判断したためである。

 今回の人員削減で2008年第4四半期は、37万5000ドルの費用を減らすことが出来るとしている。さらに営業コストの削減も組み合わせることで、2009年には400万ドルから500万ドルのコストを削減する。
 また、4キッズは先に発表したFOXテレビでの土曜日朝の放映枠購入終了により、税引き前で1500万ドルから1800万ドルのコストカットに成功したことも説明している。同社はコスト削減継続により、現在の世界経済の不振を乗り切る方針だ。

 こうした大胆なコスト削減は、現在の4キッズの株価不振とも関連しているとみられる。ニューヨーク市場に上場する同社の株価は、赤字決算となった第3四半期末以降から下げ足を早めている。
 10月には2004年夏以来続いていた1株15ドルから20ドルのレンジを大きく割り込み株価が急落し、12月に入ってからは2ドル台で推移している。このため株主からの経営見直しの圧力が強まっていたとみられる。

 4キッズは『遊戯王』や『恐竜キング』など、北米などで日本のキャラクターやアニメの展開を行っている大手企業である。かつては数多くの日本キャラクターを扱っていたが、現在は日本アニメ離れを強めている。現在はカードゲームと連動する『遊戯王』と『恐竜キング』や『ソニックX』などの少数のキャラクターを集中して展開している。
 米国のアニメ・マンガ関連企業では、このほか昨年末にアニメ流通のADヴィジョンが人員削減を行っている。また大手マンガ出版のTokyopopも今年6月に大幅な人員削減を行い、現在も人員削減と事業規模の縮小を続けている。

4キッズエンタテインンメント(4Kids Entertainment, Inc.)
http://www.4kidsentertainmentinc.com/

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 米国のポップカルチャー業界情報のICv2によれば、米国のマンガ・アニメの大手流通企業であるVIZメディアは、4月1日から自社が発売するDVDの流通をワーナーホームビデオ(Warner Home Video)に委託する。
 VIZメディアはワーナーホームビデオの営業力とプロモーション力で、アニメDVD販売さらに拡大することを期待している。大手アニメ企業の流通委託は、同業他社にも波紋を呼びそうだ。

 今回の決定は突然ではあるが、VIZメディアのアニメDVD事業にとってはポジティブな影響が大きいと見られる。マンガビジネスにおいては市場シェアで半分以上を持つVIZメディアだが、DVDの販売では同社の業界規模は必ずしも大きいわけではないからだ。
 『NARUTO』や『BLEACH』、『DEATH NOTE』といった有力タイトルはあるものの、VIZメディアのアニメDVD市場全体に占めるシェアは10%から20%程度と見られる。発売タイトル数が少ないため、タイトルごとの売上高は大きく、ビジネスの利益も大きい。しかし、事業規模に較べて流通コストが大きく、高コスト体制にあると考えられる。

 今回の決定で米国のメジャー系のワーナーホームビデオの強力な流通を自社のDVDに使うことで、売上高が拡大出来れば、委託手数料を上回る利益の拡大も期待できる。
 特にVIZメディアの取り扱う作品は、『NARUTO』や『ポケットモンスター』、『Bleach』、『DEATH NOTE』など、比較的広い大衆市場に向けた作品が多い。流通やプロモーションの拡大が売上拡大につながる可能性は大きい。

 ワーナーホームビデオは、これまで必ずしもアニメ作品を多く扱ってきたわけでなく、この分野に強みを持っているわけでない。しかし、2008年で言えば『バットマン ゴッサムナイト』や『EX MACHINA』などのアニメタイトルは好調なセールスとなっている。これはメジャーの流通に乗ることで、アニメDVDも売上を伸ばせることを示している。
 むしろアニメという限定されたマーケットでなく、より広いターゲットを扱うワーナーは、大衆志向を強める現在のVIZメディアにとっては適しているかもしれない。

 またワーナーにとっても、流通業務の受託はいいビジネスである。米国には映像パッケージ、音楽パッケージ、書籍などで大きな存在を持つ独立した卸流通業者が少ない。
 そこで中小の出版会社が大手企業に流通を委託するケースは広く見られる。流通を受ける企業は中間手数料を受け取れるだけでなく、事業規模を大きくすることで合理化が図れるし、小売店との交渉力も増す。流通業務の受託はひとつのビジネスとして成り立っている。

 ただし、こうした流通委託がVIZメディア以外の他のアニメ専門流通企業にも適用出来るかはやや難しいかもしれない。
 なぜなら中小のアニメ流通企業の扱うアニメはマニアに向けたものが多く、流通の拡大が必ずしも売上の拡大につながらない可能性が強いからだ。むしろ、そうした企業については、インターネットやアニメコンベンションでの限られた層に向けた積極的なプロモーションこそが有効かも知れない。

ICv2 http://www.icv2.com/
WHV to Distribute Viz Media Anime

VIZメディア http://www.viz.com/
Warner Home Video
http://whv.warnerbros.com/WHVPORTAL/Portal/homepage.jsp /

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2008.12.17
米国 ]
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 日本で人気の高い女児向けのアニメ「プリキュア」シリーズが、2009年第1四半期よりカナダのYTVで放映されることが明らかになった。
 「プリキュア」シリーズは国内では女の子に人気が高く、既に2009年から始まるシリーズ6作目『フレッシュ プリキュア!』の放映も決まっている大ヒット作である。テレビ放映だけでなく映画や関連商品の売上も大きく、ビジネス面での成功も大きい。番組を製作する東映アニメーションの看板シリーズとなっている。

 YTVはカナダの大手子供向けチャンネルで、数々のエンタテインメント番組を提供している。子供達の多様なニーズに応えるため、日本アニメの導入にも積極的である。放映番組には、『ポケットモンスター』や『遊戯王』、『Bleach』、『機動戦士ガンダムSEED』、『鋼の錬金術師』、『交響詩篇エウレカセブン』などがある。
 「プリキュア」シリーズは国内のほかアジアやヨーロッパの各国でテレビ放映をされ人気を集めてきたが、北米では番組の展開はほとんど行われていなかった。今回のYTVが北米では初めてテレビ放映となる。

 今回の放映は、現在5シリーズまであるうちの最初の作品『ふたりはプリキュア』である。今後、2作目以降のシリーズも放映されれば息の長い展開も期待できる。
 また、C21Mediaの報道によれば、主人公のふたりの名前はナタリー(Natalie)とハンナ(Hannah)に変更されるようだ。放映にあたって何かしらのローカリゼーションが加えられる可能性もありそうだ。

 北米での「プリキュア」シリーズの展開が遅れたのは、もともとシリーズの北米ライセンスを米国で『ポケットモンスター』や『おジャ魔女どれみ』を放映していた4キッズ エンタテインメントが獲得していたためである。
 4キッズは権利獲得後にテレビ放映を予定していたが、同社の女児向けのテレビアニメーションビジネスを縮小から、結局米国でのテレビ放映は行われなかった。
 その後、東映アニメーションは北米での「プリキュア」の展開のための様々な試みを行っていた。今回はカナダではあるが、「プリキュア」シリーズの北米進出の第一歩となりそうだ。

YTV http://www.ytv.com/
東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/

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2008.12.16
米国 ]
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 玩具大手のタカラトミーは、子会社ユージンが北米市場で行っているカプセル玩具の販売事業を見直すと発表した。
 ユージンの米国現地子会社として事業を行ってきたTOMY YUJIN CORPORATIONは、2009年2月に営業を終了し、5月に会社の清算を完了する。また孫会社の解散に伴いタカラトミーは、平成21年3月期第3四半期の連結決算で約1億円の特別損失を計上する。

 TOMY YUJIN CORPORATIONは、平成19年2月期に6億8700万円を売上げ、営業利益で700万円、経常利益と当期純利益で400万円を計上していた。しかし、平成20年2月期には売上高は8億1600万円に拡大したものの、営業利益は2400万円のマイナス、経常利益と当期純利益はそれぞれ2800万円の赤字となった。
 タカラトミーによれば北米のカプセル玩具事業は、米国経済の急激な悪化や製品コスト高騰の影響などにより業績不振が続いている。そのうえで現体制での事業継続は困難とし、TOMY YUJIN CORPORATIONを解散することにした。

 またユージン本体も現在は経営不振が続いており、タカラトミー主導による再生計画に基づいた組織・事業の見直し、再構築が進められている。今回の米国子会社解散もその一環となる。
 また同社は、平成21年1月1日にはグループ会社のハートランド、すばる堂、ユーメイトを合併して新生ユージンとして生まれ変わる。カプセル玩具のほか玩具菓子、ぬいぐるみ、小物雑貨など小物玩具の総合企業となる。

ユージン http://www.yujin-net.com/
タカラトミー http://www.takaratomy.co.jp/

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2008.12.13
米国 ]
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 米国の大手玩具チェーンKB Toysの経営が行き詰まり、事業から全面撤退する。KB Toysは経営不振と資金繰りの悪化により、12月11日に連邦破産法第11条の適用を申請した。今後は、会社の清算に入ることになる。
 同社は2004年にも一度、経営破綻をしている。この際は、投資ファンドの救済により事業継続を行った。しかし、再び経営が行き詰ったことで、今回は全店舗の売却、もしくは閉店を前提に、会社の清算を行う可能性が高い。

 KB Toysは、1922年に設立された米国の老舗玩具チェーンで、全米に460以上の店舗を保有する。玩具のほかコンピュターゲームや本、子供用品なども扱っている。しかし、2000年代に入り、ウォルマートやターゲットなどの大手量販店との競争にさらされ経営が悪化した。
 こうした状況は投資ファンドによる買収後も続いていた。もともと経営状態がよくなかったことに加えて、昨今の米国経済の景気後退による売上の減少、銀行による企業融資の厳格化がKB Toysの経営を追い詰めたとみられる。

 米国では、CD・DVDチェーン、書籍チェーンなどの専門チェーンの経営不振が2000年代以降顕著になっている。これまでにもCD専門チェーンのサンコーストやタワーレコードが経営破綻をしている。また直近では、家電量販店第2位のサーキットシティがやはり、連邦破産法第11条の適用申請を行っている。
 さらに最近では書籍チェーンのボーダーズの資金繰り悪化など、米国のリテールマーケットにおける専門店チェーンのビジネスの後退が際立っている。

 こうした専門チェーンの弱体化は、玩具やCD、DVD、書籍などのメーカーにとっても頭が痛い問題である。
 もし事業縮小となれば消費者への流通ルートが減るだけでなく、量販店が扱わないような専門性の高い商品の販売を行うリーテールストアが減る。結果として、業界の商品の多様性が失われ、市場の活気が失われる。

 今後はKB Toys債権を持つメーカーの動向も注目されそうだ。しかし、同社の破綻により日本企業が影響を受けるかどうか不明である。
 少なくともKB Toysが自社サイトに掲げる100以上の取り扱いブランドのなかには、日本の玩具会社バンダイやタカラトミー、エポックなどの名前は見られない。取引がないか、もしくは取引があってもその規模は大きくないと見られる。
 唯一名前の挙がっているソニーは、同社が扱う家電やゲームなどの取引と見られる。日本企業への影響は少ないが、米国の専門小売チェーンの弱体化を印象づける出来事になっている。

KB Toys http://www.kbtoys.com/

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2008.11.30
米国 ]
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 米国の5大ネットワークのひとつであるFOXテレビ(FOX Broadcasting Company)が、来年1月から土曜日午前中の子供向けの番組枠から撤退することが明らかになった。この放映時間は12月末までキャラクターライセンスの4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment)が4時間の放映枠をまとめて購入し、日本のアニメ『星のカービィ』を含むアニメーション番組を集中放映している。
 しかし、4キッズは別の5大ネットワークのThe CWから土曜日午前中に5時間の放映枠を確保し、来年1月からそちらに事業を集中させることを発表している。このため来年1月からFOXが、この時間枠をどのように編成するのか注目されていた。

 FOXが明らかにした1月以降のプログラムによれば、4時間のうち2時間は地方各局による独自の編成となり、2時間はインフォマーシャルと呼ばれる広告番組の時間帯になる。
 米国の地上波ネットワークの子供向け番組(その大半がアニメーション)の縮小は、1990年代から長期にわたって続いている。この理由として、子供の関心がゲームや屋外での活動に向かっていることや、番組と玩具広告の連動に対する規制の強化、ケーブルテレビの子供番組チャンネルとの競合で視聴率が低下していることが挙げられている。
 実際に今回の決定についてニューヨークタイムズは、FOX関係者の発言として地上波放送の子供番組は最早ケーブルチャンネルとの競争に勝てないと語ったとしている。

 12月一杯はFOX放映枠を維持する4キッズにしても、FOXへ支払う放映枠代とスポンサーから受け取る広告料は逆ザヤになっており、テレビ放映は赤字事業である。4キッズはこれをテレビ放映で認知度を挙げたキャラクターのライセンス収入で補っている。
 このためFOXは4キッズとの契約が終了しても、自局で子供番組を調達して放映をしても、4キッズから得ていた利益を上回る見通しがない。これが今回の決定につながったと考えられる。土曜日朝の地上波ネットワークの子供番組は、放映枠の減少が続くなかで最後の砦とも言うべき存在だったが、今回その一角が崩れたことになる。

 現在この時間帯は他のネットワーク局では、The CWで4キッズが番組プログラムを組むThe CW4Kidsを放映する。日本のアニメでは『恐竜キング』や『遊戯王5D's』などがプログラムに含まれている。また来年1月からは、米国版『仮面ライダー』である『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』も始まる。
 また、ディズニー系のABCは『パワーレンジャー』も放映するABCキッズを、CBSはニコロデオン系のKEWLopolisで番組を組んでいる。またNBCは、The CWの4キッズと同様に、ディスカバリー・コミュニケーションが放映枠をまとめて運営するDiscovery Kidsとなっている。
 今後こうしたネットワークがどのように動くかは分からない。しかし、今回のFOXの撤退は、北米における地上波ネットワークでの子供番組の苦戦を象徴する出来事と言えそうだ。

FOXテレビ(FOX Broadcasting Company) http://www.fox.com/

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2008.11.24
米国 ]
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 北米ポップカルチャー情報のICv2によれば、日本で大ヒット公開中の宮崎駿監督の劇場アニメ『崖の上のポニョ』のアートブックとフィルムコミックが、2009年の春に発売される。アートブックはVIZメディアから3月3日に、フィルムコミックは4月の初めに発売を予定している。
 これに対してICv2は、『ハウルの動く城』の北米劇場公開の際に、これらの関連本が公開およそ1ヶ月後に出版されたことを指摘している。そのうえで『崖の上のポニョ』の北米公開が、2009年の第1四半期(1月~3月)に行われるのでないかと憶測している。

 ICv2も認めるように、出版時期の変更は可能である。しかし、こうした予想は、他国の公開予定を見ても説得力がある。今年12月18日の公開が決まっている韓国のほかは、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギーといったヨーロッパ主要国の公開日が全て2009年4月にセッティングされているからだ。
 北米の公開日もこの時期に合わせることで、世界の広い地域で話題を盛り上げてくることは十分考えられる。

 2009年に北米での劇場公開があるとすれば、気になるのはその公開規模である。『崖の上のポニョ』は世界的に評価の高い宮崎駿監督の作品だが、これまで宮崎駿作品の北米での興行成績は必ずしも高くない。
 これまで最もヒットした『千と千尋の神隠し』は、興収はおよそ1000万ドル(約10億円)である。また、2005年の『ハウルの動く城』では470万ドルと、さらにその半分の水準だった。
 これは映画の公開規模が『千と千尋の神隠し』で700スクリーン規模、『ハウルの動く城』で200スクリーン規模となっており、3000から4000のスクリーンを利用する全米公開とスタートの段階から大きな差があることも理由のひとつである。スクリーン数が多ければ映画がヒットするものでないが、スクリーン数が少なければ、当初段階からヒットの規模は限定される。

 『崖の上のポニョ』は、これまで通りウォルト・ディズニー系のブエナビスタが配給すると見られる。その配給交渉は、ハリウッドの大物プロデューサーであるキャサリン・ケネディ氏が行うとされている。同氏がこれまでより大きな劇場公開規模が引き出せるかどうかも注目されるところだ。
 そうした公開規模と作品の知名度の向上は、劇場公開の後に行われるDVDなどの映像パッケージ販売やアカデミー賞をはじめとする2009年末の賞レースの行方を左右するからだ。

ICv2 http://www.icv2.com/
New Miyazaki Movie in Q1?

崖の上のポニョ 公式サイト http://www.ghibli.jp/ponyo/

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2008.11.23
米国 ]
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 11月初旬に、スティーブン・スピルバーク監督、ウィル・スミス主演で映画化すると報じられた『Old Boy』の原作を巡る扱いが複雑な様相を見せている。『Old Boy』の映画化が明らかになった時点でこの映画は、韓国の有名監督パク・チャヌク氏の映画『Old Boy』のリメイク映画と各メディアで報じられた。
 もともとパク・チャヌク監督の『Old Boy』は、日本の土屋ガロン氏と嶺岸信明氏のマンガ『オールドボーイ』を原作としている。このため日本のマンガ原作との権利関係も取り沙汰されたが、今回の作品は映画のリメイクであり、マンガとは関係がないと一部のメディアで報道された。

 ところが11月21日に、米国の映画業界誌ハリウッド・レポーターなどをはじめとする複数のメディアが、これとは全く逆の内容を報道している。
 これらの報道によればウィル・スミス氏は、『Old Boy』の映画化は日本のマンガ原作から直接行うもので、パク・チャヌク監督の映画は無関係と発言した。そのうえでスミス氏は、マンガからの映画権の獲得の見込みがあるとも述べたという。この発言ではこれまで報道されていた映画版の存在はなくなり、全く別のニュースとなる。

 もともと『Old Boy』の映画化は、11月6日にバラエティが、パク・チャヌク監督の映画版のリメイクと報じたのが最初である。そのうえで映画版の『Old Boy』リメイク化権は、米国のマンデイト・ピクチャーズが保有しており、ドリームワークスは同社からリメイク化権を獲得するとしていた。
 このためおよそ2週間で、製作側が当初の決定を根本から変えたことになる。可能性としてはマンデイト・ピクチャーズがリメイク化権の譲渡にあたり条件闘争を行い、ドリームワークスが権利の取得をあきらめたことも考えられる。
 また、もともと重たい雰囲気のあるパク・チャヌク監督の映画は、ハリウッド映画化にあたり内容が大きく変わる可能性も指摘されていた。そうであれば、むしろマンガからの映画化でも問題がないと判断したのかもしれない。

 これに似た例では、かつてウォルト・ディズニーが、宮崎駿監督の『魔女の宅急便』のリメイク化を望んだが叶わず、角野栄子さんの原作小説からの映画化を企画したと報道されたことがある。
 ハリウッドによる日本やアジアのコンテンツのリメイク化権の獲得がブームの様相を見せている。しかし、リメイク化が大きなビジネスになることで、今後もこうした混乱は増えるかもしれない。

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2008.11.20
米国 ]
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 アニメやゲーム関連商品の製作・販売を行うブロッコリーは、米国にある現地法人ブロッコリー・インターナショナルUSA(Broccoli International USA Inc.)を本年12月31日に解散すると発表した。
 ブロッコリーUSAは、日本のブロッコリーが100%株式を保有する子会社である。ライセンス管理やキャラクターグッズの製作、卸売り、小売りなどを行っている。

 ブロッコリー本社によれば、近年現地での競争が激化していることから、売上高、利益ともに大幅に減少しているという。これまで経費の削減など収支改善に努力してきたが、収支の改善は困難と判断し、会社の解散をもって北米事業からの撤退を決めたとみられる。
 会社解散後、平成21年2月までをめどに清算を行う。また、同社に関する株式評価損や貸倒引当金、関係会社整理損失はこれまでの決算に計上済みで、これに伴う損失はほとんど発生しないとしている。

 ブロッコリーは日本にある親会社自体も、近年業績不振に苦しんでいる。このため米国現地法人に対する経営支援や新たな投資が行えなくなっていたとみられる。
 実際の現地での業績悪化に加え、こうした環境の変化も、今回の決断につながったと考えられる。

 日本企業による米国でのキャラクターグッズリテールでは、これまでにアニメイトやまんだらけがいずれも米国のロサンゼルス地区に進出した例はある。しかし、いずれも短期間で撤退を行っている。そうしたなかでブロッコリーは、2002年から現地に進出し、「Anime Gamers」ブランドで店舗構え、長年にわたって現地ビジネスを行ってきた。
 今回のブロッコリーの撤退で、日系のキャラクターグッズのチェーン店は全て米国から撤退したことになる。一方で、日系企業のリテールでは、米国西海岸に6店舗、ニューヨークに2店舗を構える紀伊國屋がマンガや一部のアニメ関連商品の販売を行い存在感がある。

ブロッコリー http://www.broccoli.co.jp/
ブロッコリー・インターナショナルUSA(Broccoli International USA Inc.)
http://www.bro-usa.com/

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2008.11.16
米国 ]
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 11月10日、米国の大手家電量販店チェーンのサーキットシティ(Circuit city)が、米連邦破産法11条適用を申請し、経営破綻した。サーキットシティは業界トップのベストバイに次ぐ家電量販店チェーン北米第2位である。
 大手専門店チェーンの破綻は、2006年のミュージックランドやタワーレコードに続くものである。エンタテイメント関連の専門チェーンの経営環境の厳しさを、あらためて印象づけている。

 サーキットシティは家電のほか、IT機器や玩具、ゲーム関連商品、DVD、CDといったエンタテインメント関連の商品も広く扱っている。
 そこで気になるのは、これから北米で本格化するクリスマス商戦への影響である。サーキットシティは金融機関とつなぎ融資の交渉しており、当面は事業を継続する。このためクリスマス商戦での販売事業への影響は少ない。

 しかし、今回の出来事で明らかになったのは、米国の小売環境に厳しさが増していることだ。サーキットシティの経営破綻には個別の理由も多いが、景気の悪化と金融機関の融資の厳格化が、最終的に11条適用申請につながったと見られるからである。
 景気の悪化と金融機関の融資の厳格化は他の小売店にも共通しており、小売の不調に加えて各企業が経営により保守的になれば、在庫の圧縮や仕入れの削減に動く可能性が高い。
 これがクリスマス商戦へのビジネス依存度が大きい玩具企業やアニメも含めたDVD、CD企業にも大きな影響を与える。
 実際に国内外の玩具関連、エンタメ関連の最新の企業決算では、米国の小売市場の売上低下を警戒する指摘がみられる。玩具やDVD・音楽、ゲーム関連の北米の売上動向は楽観出来ない状態である。

 これはこれまで好調を続けてきた北米の日本マンガの販売にもあてはまる。北米市場では、マンガの販売に大きな力を入れてきた書籍専門チェーンのボーダーズ(The Borders)の経営不振が続いている。
 さらにポップカルチャー情報サイトのICv2は、11月4日付の記事で、年末に向けて、二大書店チェーンのバンーズ&ノーブル(Barnes & Noble)とボーダーズは、マンガ単行本が半数を占めるグラフィックノベルの発注を3割から6割削減したと報道している。
 小売店のこうした保守的な行動が続けば、北米のエンタテインメント関連商品の売上高は、実際の小売の需要とは離れても売上を落とす可能性がある。

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2008.11.06
米国 ]
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 米国の大手アニメーション専門局カートゥーンネットワーク(CN)が、11月から土曜日深夜の番組放送枠アダルトスイム(Adult Swim)を大幅見直しし改編した。
 変更後の番組編成では、深夜1時から朝6時までの5時間(10タイトル)が全て日本のアニメで埋まることになった。カートゥーンネットワークは、10月の大規模な番組再編で日本アニメの放映を一気に4タイトルに減らしたばかりであった。番組改編後わずか一ヶ月で、今度は正反対の編成方針を打ち出したことになる。

 見直し後の放映スケジュールでは、これまで11時から放映されていた『Bleach』が1時に繰り下がるほか、11時半からの『鋼の錬金術師』は放映がなくなる。
 一方で、10月の番組改編で姿を消していた『クレヨンしんちゃん』が復活し、朝5時台に追いやられていた『精霊の守り人』、『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』が、それぞれ1時半、2時に繰り上がる。

 さらに注目は、3時から6時までの番組である。『フリクリ』から始まって、『DEATH NOTE』、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『カウボーイビバップ』、『THE ビッグオー』、『犬夜叉』の再放送が並ぶ。これらの作品はいずれも、かつてアダルトスイムで高視聴率を稼いだ人気番組ばかりである。
 こうした定番番組放映路線は、米国のカートゥーン作品も同様である。11時から『ロボットチキン』、11時半から『Aqua Teen Hunger Force』、12時から1時までは『ブーンドックス』と長年の人気番組で固められた。

 もともとこの10月のアダルトスイム大規模な番組改編は、同放映枠の視聴率低下が大きな理由とされていた。短期間での番組編成方針の再変更は、脱日本アニメ、自社製作のコメディ番組路線というアダルトスイム新たな方針が失敗したことを示唆している。
 緊急避難処置として確実に視聴率の取れる作品が、大量にラインアップされたと考えていいだろう。定番人気のヒット作品は大きな失敗はないという保守的な選択とも言える。

 このため日本アニメの復活は、現地の日本のアニメ関係者にとっては喜ぶべきことだが、今後の展開は予断を許さない。当面はいまの体制が続くにしても、CNがアダルトスイムの新たな編成方針を打ち出してくる可能性が高いからだ。
 その方針が日本アニメ重視になるのか、それとも全く新たな方針になるのかは予断を許さない。

アダルトスイム(Adult Swim) http://www.adultswim.com/

当サイトの関連記事
米国CN 日本アニメ放送深夜枠を大幅削減 コードギアス等に影響

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2008.11.05
米国 ]
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 日本の大型アニメタイトル『ケロロ軍曹』の米国展開の試みが始まっているようだ。北米のアニメ情報サイトのアニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、米国の大手アニメ流通会社であるファニメーション(FUNimation)は、YouTubeの英語版に『ケロロ軍曹』のテストエピソードを投稿している。
 このエピソードは日本からは閲覧出来ないが、英語吹替え版で「『ケロロ軍曹』の展開開始に伴って書き込み求めています」とユーザーからの意見を募集しているという。

 『ケロロ軍曹』は、「月刊少年エース」(角川書店)に連載中の吉崎観音さんの原作マンガを、サンライズがアニメ化した人気テレビシリーズである。ガンダムなどを中心に、番組のなかでしばしば登場するディープなネタで、国内では子供だけでなく大人にも人気が高い。日本では今年でテレビ放映開始4年目となる。
 先日、発表されたテレビ東京の第2四半期の決算発表では、『NARUTO』に次ぐライセンス売上を稼ぎだしている。番組だけでなく、周辺ビジネスでも大きな収益があがっている。

 日本国内では人気の高い作品だが、北米ではこれまで展開されていなかった。しかし、2006年には米国のアニメ流通会社ADヴィジョンが権利を獲得し、大規模な事業展開を行うと発表されたこともあった。
 しかし、結局その後は北米展開が行われないまま、『ケロロ軍曹』の権利は今年になって、ADヴィビジョンからファニメーションに移転した。

 『ケロロ軍曹』のビジネス展開が遅れているのは、この作品を米国でどのように売り出すべきかの迷いがあることが理由として考えられる。
 本来は子供向けの作品だが、子供向けに大規模な展開をして利益が回収出来るか自信が持てないと見られる。一方で、大人向けだけに展開するにはどういった方法があるかといった問題がある。

 日本の子供向けのギャグアニメでは、同じファニメーションが、これまで米国で『クレヨンしんちゃん』をカートゥーンネットワークの深夜枠「アダルトスイム(Adult Swim)」で放映した経験がある。
 ファニメーションは『クレヨンしんちゃん』をかなり強力にプッシュしたが、現在までのところ大きな成果を挙げていない。それだけにYouTubeに英語版を投稿したファニメーションの『ケロロ軍曹』のビジネス展開が注目される。

アニメニューズネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com/
FUNimation Streams Dubbed Sgt. Frog "Test Episode"

ファニメーション(FUNimation) http://www.funimation.com/

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2008.10.29
米国 ]
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 米国のポップカルチャー情報のICv2によると、日本アニメ流通のADヴィジョン(ADV)は、11月11日から日本の実写映画12作品のDVDを連続リリースする。
 作品はスウィチブレイド・ピクチャーズ(Switchblade pictures)が、ADVを通じて発売するものである。11月から来年1月にかけて順次発売を行い、価格は19.98ドルから29.99ドルの間に設定される。

 ADVは、10月20日にもやはりICv2を通じて、『Clannad』などの多数の日本アニメのDVD発売を明らかにしたばかりである。この際にはセンタイ・フィルムワークス(Sentai Filmworks)が買い付けた作品の発売としていた。
 スウィチ・ブレイドはこのセンタイの実写映画版で、ADVのために作品ライセンスの買い付けを行っていると考えられる。ADVは今後、アニメと並んで実写映画を主力事業に据えるようだ。

 今回発売される作品は、いずれも日本では馴染みの薄い作品である。ラインナップには、カワノコウジ監督のホラー映画『残酷飯店』、『女子競泳反乱軍』などがあがっている。
 両作品とも日本のGPミュージアムソフトが製作を行っており、同社は国内ではVシネマと呼ばれる低予算映画の製作を得意とする企業である。他の作品も同様に、日本国内の低予算映画と見られる。

 スウィチ・ブレイドの実写映画進出は、他のアニメ流通大手のファニメーションやVIZメディアが日本の実写映画のビジネスの乗り出していることにも刺激されたものと見られる。
 しかし、ファニメーション・フィルムスやVIZピクチャーズが『武士の一分』や『デスノート』といった大作映画を中心としているのに対して、スウィチブレイドは低予算映画に集中投資している。

 敢えて知名度の低い低予算映画を扱うことで、他社とは異なるスーパーニッチ市場を狙っているようだ。
 さらにこうした映画の買付け価格は、国内の大作映画に較べて遥かに低いとみられる。結果としてDVD販売の採算分岐点も、かなり低くなるだろう。安く購入した作品で確実に利益をあげることを念頭に置いたADVの事業戦略が伺える。

ICv2 http://www.icv2.com/
ADV Preps Switchblade Slate

ADヴィジョン http://www.advfilms.com/

当サイトの関連記事
米国ADV アニメDVD発売タイトル多数発表 新たなパートナーシップも

ADヴィジョンが発売する実写映画
 『残酷飯店』
 『女子競泳反乱軍』 
 『殺人蜂』 
 『メイドの部屋 ~お帰りなさいませ、ご主人様~』
 『メイドのひ・み・つ』
 『相撲部新人マネジャー』
 『女囚Σ-シグマ-』
 『Twin Blades of the Ninja』
 『Ninjaken—The Naked Sword』
 『Death Row Girls』
 『Gluttonous』
 『Chain Gang Girls』
 (一部邦題不明)

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2008.10.27
米国 ]
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 米国映画情報のバラエティ(Variety)によれば、大手映画会社ワーナーブラザースが、日本の長編アニメ『獣兵衛忍風帖』の実写化権を獲得した。
 報道によれば現在『Watchmen』の脚本を執筆しているアレックス・ツェー氏が脚本を書き、レオナルド・ディカプリオ氏の映画製作会社アッピアン・ウェィ(Appian Way)も製作に参加する。さらにオリジナルのアニメ版を製作した日本のアニメスタジオ マッドハウスも共同製作者として参加すると伝えている。

 『獣兵衛忍風帖』は、1993年に製作された長編劇場アニメである。川尻喜昭監督でマッドハウスがアニメ制作を行なった。忍者同士の戦いを描いた伝奇SFで、国内以上に欧米地域で高い人気を得た。
 日本アニメが90年代に海外進出する際の代表的な作品として、多くのクリエイターに影響を与えたとされている。それだけに海外での実写映画化の噂が絶えなかったが、ワーナーとディカプリオ氏が製作に乗り出すことになったようだ。

 ワーナーとディカプリオ氏のアッピアン・ウェィは今年2月には、やはり日本のSFアニメの傑作とされる『AKIRA』のハリウッド実写版の製作も明らかにしている。『獣兵衛忍風帖』はこれに次ぐもので、日本のSFアニメの大型タイトルの実写化権を相次いで獲得したことになる。
 逆に言えば、新たなアニメ実写化権の獲得は、先に発表された『AKIRA』の製作が順調に進んでいることも感じさせる。

 また、マッドハウスの動向も注目される。同社はここ数年で積極的な海外事業展開を進めている。来年にはフランスと共同製作した大型映画『よなよなペンギン』の公開が控えているほか、中国などでも共同製作を進めているとしている。
 既に米国向けの作品では川尻監督の『Highlander』を制作しているが、その海外ビジネスの領域は益々広がっているようだ。

 一方、『獣兵衛忍風帖』の実写化は、『マッハGoGoGo』の実写映画版『スピードレーサー』を監督したウォシャウスキー兄弟も関心を示していたと伝えられている。しかし、こちらは韓国の人気スター ピを主演にした『Ninja Assassins』と題した映画制作を既に進めている。
 様々なメディアで『獣兵衛忍風帖』と関係が憶測されたが、現在は完全に別の作品と発表されている。『Ninja Assassins』が原作のリメイク化権の交渉で、ワーナーとアッピアン・ウェィに破れ、独自作品の製作になった可能性が考えられそうだ。

バラエティ(Variety) http://www.variety.com/
WB nabs rights to 'Ninja Scroll'

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大友克洋「AKIRA」ハリウッド実写化決定 2009年夏公開目指す

参考 
ULTIMO SPALPEEN  http://willowick.seesaa.net/
「Ninja Assassins」は実写版「獣兵衛忍風帖」か否か

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2008.10.20
米国 ]
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 米国の主要なアニメ流通会社のひとつであるADヴィジョンとその子会社ADVフィルムが、再び米国のアニメDVD市場で積極攻勢に転じるようだ。これは米国のポップカルチャー業界情報サイトICv2で掲載された、ADヴィジョンのジョン・レッドフォード社長のロングインタビューで明らかになった。
 このインタビューによればADVは、先に発表した『Clannad』テレビシリーズの2009年の発売のほか、『こはるびより』、『まほろまてぃっく』シリーズ、『月姫』、『Pet Shop of Horrors』など複数の作品を発売する。この中には、これまでジェネオン エンタテインメントUSAやTokyopop、アーバンビジョン、メディアブラスターなど他の企業が発売をしていた作品も含んでいる。

 これらの作品はSentai Filmworksが、ライセンスを獲得し、ADVがDVD制作、発売、流通を行う。またADVは実写映画でも、Switchblade Picturesを通じて同様のビジネスを行うとしている。
 ADヴィジョンは米国大手のアニメDVD流通会社であるが、過去数年間米国のアニメ業界で起きたアニメDVDの売り上げ減少に大きな影響を受けた。アニメ業界の中でも特に周辺事業への拡大を図っていたことや、大企業の子会社でない独立系アニメ流通会社であることも、同業他社に較べて事業への打撃が大きかった理由である。
 そうした中でヨーロッパ事業や出版事業などの縮小を余儀なくされた。また、日本の主要なビジネスパートナーである双日との関係も途切れたとされ、レッドフォード社長は今回のインタビューの中でこうした事実を認めている。

 今回ADVは、Sentai FilmworksとSwitchblade Picturesと提携することで、日本のアニメや映像作品のビジネスに再び乗り出すことになる。
 北米の日本アニメのDVD市場は、大手のファニメーションの勢いが増しシェアが拡大している。VIZメディアとバンダイエンタテインメントの健闘も目立つが、市場全体は寡占に向いつつある。今回大手の一角であったADVが復活すれば、市場が活性化しアニメ市場全体にもよい影響があるかもしれない。

 しかし、長文のインタビューであるにも関わらず、明らかにされていない点もある。ひとつは、ADVがパートナーシップを組むSentai FilmworksとSwitchblade Picturesが今まであまり聞いたことのない会社である点である。
 レッドフォード社長の説明によれば、日本のアニメや実写作品の権利を購入するのは両社で、ADV自体はDVDの制作と発売、流通を担当するのみのようだ。そして、Sentai FilmworksとSwitchbladeは、ADVグループの子会社ではないと明確に否定している。

 Sentai FilmworksとSwitchbladeは、米国での日本作品のライセンスを一括購入するために新たに設立された会社のようだ。DVD制作事業や流通販売事業を持たずに、そうした事業に実績のあるADVの流通部門を全面委託する組織となるのだろう。
 こうしたビジネススキームは実は今回が初めてでない。既にADVとビジネスの袂を分かった双日と日本政策投資銀行、クロックワークスが、ADVとの提携の際に設立したARMも同様の機能を持っていた。つまり、ライセンスの獲得を別会社が行うことで、ADVのライセンス獲得コストとそのリスクが大きく削減されるものである。
 ARMについては出資者が発表されていたが、Sentai FilmworksとSwitchbladeの出資者が日本企業なのか米国企業なのか、アニメ関連の企業なのかは現在のところ明らかにされておらず気になるところではある。

ICv2 http://www.icv2.com/
Interview with John Ledford, Part One
Interview with John Ledford, Part Two

ADヴィジョン http://www.advfilms.com/

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2008.10.10
米国 ]
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 米国最大の日本アニメ番組の流通会社であるファニメーション(FUNimation Entertainment)は、無料動画配信サイトJoost(ジュースト)に専門チャンネルを設ける。ファニメーションの親会社であるナバレ(Navarre Corporation)が、Joostとチャンネル開設で合意したと発表した。
 合意によればファニメーションは、同社がライセンスを持つ作品のサンプルをJoostで配信する。作品は毎月追加されて行く。配信される作品名や全編無料配信が行われるかどうかは明らかにされていない。

 Joostは、英語圏での合法的な無料動画配信の有力サイトである。インターネット電話スカイプなど立ち上げた開発チームが、ベンチャー企業として立ち上げた。英語圏の有力メディアも番組コンテンツを提供するが、最近はネットユーザーを中心に人気のあるアニメ番組に対する関心を強めている。
 これまでにVIZメディアなど海外のアニメ流通会社が番組コンテンツの配信に合意しているほか、日本のNHKもポップカルチャー番組の提供などを行っている。英語圏でアニメ番組の無料配信手段のひとつとして注目を集めている。

 一方、ファニメーションは、これまでもオンラインを中心としたアニメビジネスに最も積極的な企業のひとつであった。iTunesでの番組販売などの有料配信ビジネスなども行っている。
 また、9月には、別の無料番組配信サイトHuluでも、アニメ番組の配信を開始している。Huluでは現在『蟲師』の配信を行っている。

 英語圏ではインターネット上で、アニメ番組の違法配信、ファイル交換などの行為が頻繁に行われていることが広く知られている。しかし、合法的な無料配信の展開は、日本国内に較べてむしろ遅れていた。それには、北米のアニメ流通会社が、番組の公衆送信権を持たないことなどの理由があった。
 しかし、今後インターネットがアニメビジネスの柱となるとの認識から、環境は急速に変わりつつある。北米を中心とした英語圏での合法的アニメ番組配信ビジネスは今後も成長しそうだ。

ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/
Joost(ジュースト)  http://www.joost.com/

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ファニメーションとVIZ 米国で日本アニメ合法無料配信開始Huluを利用

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2008.10.07
米国 ]
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 この9月に放映番組枠の大幅な改編を行った米国のアニメーションチャンネルのカートゥーンネットワーク(CN)が、秋シーズンで好調なスタート切った。CNの10月6日の発表によれば、同局は今秋の新番組を中心に高視聴率を記録している。
 好調だったのは、CN製作による新番組である。10月3日金曜日9時から放映された『スター・ウォーズ クローンウォーズ: STAR WARS: THE CLONE WARS』と土曜日夜8時から1時間放送された『The Secret Saturdays』の初回放映である。

 特に『スター・ウォーズ クローンウォーズ』は、初回のプレミア特集を組んだ番組の中ではニールセン・メディア・リサーチが調査を開始以来、ケーブルテレビ局全体で過去最高の視聴率になった。特に6歳から11歳の児童や9歳から14歳のトゥィーン世代、12歳から17歳のティーン世代の視聴者は、倍以上の伸び率になった。
 『スター・ウォーズ クローンウォーズ』は、今夏全米公開された3Dアニメーション映画『クローンウォーズ』の続編で、テレビアニメーションでは珍しい3Dキャラクターによるテレビアニメーションである。
もともと数が多い米国の『スター・ウォーズ』ファンに加えて、映画を通じて作品を知った視聴者や、高い知名度が高視聴率につながったとみられる。

 また『The Secret Saturdays』では、前年同期に較べて6歳から11歳の子供視聴者が35%の大幅な増加となったとしている。『The Secret Saturdays』は、最新科学で世界を守る科学者家族を描いたコメディ・アクションのアニメーションである。
 番組が放映された土曜日夜8時は、これまでTOONAMIと呼ばれる子供向けアクション作品の放映時間とされていたが、視聴率の梃入れからこの秋からは特別な名称のない一般枠に変更されている。少なくとも『The Secret Saturdays』に関する限りでは、番組再編の効果はあったようである。

カートゥーンネットワーク(米国) http://www.cartoonnetwork.com/
  スター・ウォーズ クローンウォーズ: STAR WARS: THE CLONE WARS 
  http://www.starwars.com/clonewars/site/index.html
  The Secret Saturdays
  http://www.cartoonnetwork.com/tv_shows/tss/

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2008.09.30
米国 ]
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 9月27日から29日までの3日間、ニューヨークのマンハッタンで開催されたニューヨークアニメフェスティバル(New York Anime Festival)の来場者数は、前年の14355人より24%増加した18399人となった。フェスティバルの公式ブログで明らかにされた。
 参加者の中には一般来場者のほかに、企業関係者やプレス、出展関係者の数も含まれているが、一部小売店で販売したチケット購入者の一部は含まれていないため確定値にはならない。それでもこの数字は、北米で開催されるアニメコンベンションでは3番目の規模となる。

 ニューヨークアニメフェスティバルの開催は今年で2回目、日本のアニメとマンガに特化したイベントである。今年は北米のアニメビジネスの環境が厳しくなっていることや、西海岸に拠点を持つ企業の参加が少なかったことから、全体の企業参加は昨年より寂しい状況となっていた。
 しかし、20%を越える来場者数の増加は大きな成果で、今後のイベントの運営にも大きなアドバンテージとなるだろう。同様に、テレビ放送やDVD販売などでの後退が目立つ2008年の米国アニメ業界にとっては、依然アニメファンの拡大が続いているという点で大きな自信を与えることになりそうだ。
 ニューヨーク アニメフェスティバルは、来年もニューヨークのコンベンションセンター ジャビットセンターで、9月27日から29日まで開催される予定である。

 一方、北米の他のアニメコンベンションの今年の来場者数は、7月にロサンゼルスで開催される全米最大規模のアニメエキスポが43000人(延べ10万3000人)で5%程度増加している。(*)
 また、それに次ぐボルチモアのOTAKONも、前年比14%増の26000人の来場者があったと発表している。2008年は、米国の3大アニメコンベンションの来場者数がいずれも来場数を増加させたことになる。

*アニメエキスポの昨年の来場者数は当初4万4000人と発表されたが、その後4万1000人に下方修正されている。今年の来場者数は43000人となったためアニメエキスポでは、前年より増加と発表している。

ニューヨークアニメフェスティバル(New York Anime Festival)
http://www.nyanimefestival.com/

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2008.09.24
米国 ]
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 9月23日に動画配信サービスHuluを利用して、米国内で日本アニメの無料動画配信サービスを開始したVIZメディアは、同日、別の配信サービスJoostでも同様の無料配信サービスを開始することを明らかにした。
 Hulu向けには、現在、『NARUTO』と『DEATH NOTE』が配信され、『BLEACH』を配信予定としているが、Joostでもこの3作品の配信が行われる。また、配信されるのはテレビ放映のために編集されたものでなく、日本で放映されたオリジナルの番組に字幕をつけたものになる。

 JoostはP2Pのシステムを利用して、インターネットを通じた動画番組の配信を行っている。P2Pシステムを利用したインターネット電話Skypeの創業者らが、ベンチャー企業として2007年夏からサービスを提供している。
 運営はコマーシャル収入によって支えられており、MTVやパラマウント、ワーナーミュージックなどがコンテンツを提供している。アニメーション関連ではイギリスのアニメーションプロダクション アードマンが独自のチャンネルを持っている。また日本のNHKも日本のポップカルチャー情報を世界に伝える番組「imagine-nation」の配信を行っている。
 Joostの公式ブログによれば、同社は今後もアニメ作品を集め、インターネット上最大の合法的でかつノーカットのアニメ番組配信サイトを目指すとしている。
 
 VIZメディアはこれまでにも大手ゲームサイトIGNが運営するDirect2Driveでの有料配信のほか、カートゥーンネットワークと同社が共同運営するToonami Jetstreamを利用した無料配信サービスを行っている。しかし、いずれも比較的アニメファンやゲームファンに特化したチャンネルとなっていた。
 しかし、大手メディア多数参加するHuluやJoostでの番組配信は、アニメファンだけでなくより幅広い層からの視聴者獲得を期待出来る。日本アニメのテレビ放映枠の縮小が続く中、インターネットを通じたファン層の拡大は今後のアニメビジネスの鍵のひとつになると見られる。

VIZメディア http://www.viz.com/
Joost  http://www.joost.com/
Hulu  http://www.hulu.com/

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ファニメーションとVIZ 米国で日本アニメ合法無料配信開始Huluを利用
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アードマン インターネットTV「JOOST」に独自チャンネル

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米国 ]
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 米国の大手無料動画配信サービスHuluは、9月23日に日本アニメに特化したアニメチャンネルをスタートした。チャンネルでは米国のアニメ流通会社の大手2社ファニメーションとVIZメディア、それにGONGが作品を提供する。
 23日には既に『NARUTO』、『DEATH NOTE』、『蟲師』の番組配信を開始した。番組配信直後の23日には、人気の番組の上位のほとんどを『DEATH NOTE』が占めている。
 Huluは今後さらに『一騎当千』、『BLEACH』、『バジリスク』、『BLACK BLOOD BROTHERS』、『キディ・グレイド』、『月詠 MoonPhase』、『ピーチガール』 、『スクールランブル』の無料配信を行う予定である。今回の配信は全て米国限定で、米国以外の地域からはアクセスは出来ない。

 Huluは、米国のメディアコングロマリットであるニューズ(News Corp)とNBCの2社が共同で運営を行う完全無料の動画配信サイトである。
 合法コンテンツだけを配信し、広告収入で運営をされている。ニューズ、NBCのほかに、ワーナーブラザーズ、MGM、ソニー ピクチャーズなどの大手メディアも番組を供給する。

 Hulu はYouTubeに対抗する目的で今年3月にサービスを開始した。既に広告収益を確実に挙げ始めており、米国におけるポストYouTubeの筆頭とされている。 
 サイトの特長は著作権者未許諾の動画が違法アップロードされ易い投稿機能を持たずに、コンテンツプロバイダーからの作品だけを配信する点である。一方で、コメント機能などのコミュニティ機能は残されている。
 
 一方、ファニメーションは北米で日本アニメ市場のトップシエアを握る業界第1位の企業、VIZメディアは日本マンガの流通トップで、アニメ流通でもファニメーションに次ぐ2位となっている。GONGは新興のアニメ流通企業である。
 ポップカルチャーの業界情報サイトであるICv2が発表した北米市場におけるアニメDVDのシェアはファニメーションが3割以上、VIZメディアが15%程度と業界の1、2位を占める。さらにファニメーションは、ジェネオンUSAとADVが保有するタイトルの一部を今年になって相次いで引継ぎ、市場シェアはさらに上昇傾向にある。ファニメーションとVIZメディアを合わせた北米のアニメ市場でのDVDシェアは過半数に達しているとみられる。
 それだけに両社が、北米最有力の無料動画配信サービスに参加することは、今後の日本アニメのインターネットビジネスの動向にも大きな影響を及ぼすに違いない。

 こうした両社の動きは、現在コンシュマーから求められている手頃に観ることの出来るアニメの動画配信サービスというニーズに応えたものである。
 これに加えて、HuluがYouTubeに対抗して生まれたのと同様に、日本アニメを中心としたアジアコンテンツ専門投稿動画共有サイトであるクランチロール(Crunchyroll)に対抗する意味もあると見られる。

 クランチロールは、この春以降日米のアニメの権利保有者に積極的に働きかけ、自社サイトへのコンテンツ提供を持ちかけている。実際に複数の企業が、現在クランチロールにコンテンツを提供している。しかし一方で、ほぼ違法アップロードのコンテンツだけで成り立っている投稿動画は野放し状態になっているため合法コンテンツと違法コンテンツが同居するという奇妙な状態が続いている。
 ファニメーションとVIZメディアは、こうしたクランチロールのビジネスモデルに、強く抵抗してきた企業である。今回のHuluでの無料配信の開始は、こうしたクランチロールの動きを牽制する意図があると考えられる。
(情報元:アニメニューズネットワーク

Hulu http://www.hulu.com/
ファニメーション http://www.funimation.com/
VIZメディア http://www.viz.com/
GONG  http://www.gonganime.com/

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2008.09.21
米国 ]
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 米国のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(ANN)の報道によれば、米国のアニメーション専門チャンネル カートゥーンネットワーク(CN)は、9月20日で土曜夜ゴールデンタイム(19時~23時)のToonami放映枠を終了することを決定した。
 Toonamiの終了は、今週末ジョージア州で開催されたアニメコンベンション Anime Weekend Atlantaで、CNの関係者が明らかにしたとANNは伝えている。正式な終了リリースは、9月20日の最終回の放映後に行われるとしている。

 Toonamiは児童向けのアニメーション放送枠で、アクションなどが中心となった番組が放映されている。1997年に設置され11年間続いた。かつては日本アニメが大量に放映されていたが、近年はその数は減っており、現在は『NARUTO』だけが放映されていた。
 過去に Toonamiで放映された日本アニメには、『るろうに剣心』や『新機動世紀ガンダムW』、『ドラゴンボール』、『幽々白書』など、アニメファンの間で一世を風靡した作品が数多い。

 カートゥーンネットワークは、先日はヤングアダルト向けのアニメーション放送枠で、日本アニメの放映時間の大幅削減を明らかにしたばかりである。今回はそれに続くCNの番組編成の大幅な変更となる。
 既に日本アニメ放映枠としては事実上なくなっているToonamiの廃止は、日本アニメに直接影響があるわけでない。現在Toonamiで放映中の『NARUTO』も、アダルトスイム枠の『BLEACH』と同様に、今後もToonami枠を離れて放映が続く可能性は高い。
 それでも、かつて数多くの日本アニメの人気番組を生み出し、日本アニメのイメージと強く結びついているToonamiの廃止は、CNの脱日本アニメの方針を強く意識させるものである。また日本のテレビアニメの大手テレビ局からの退潮を、あらためて印象づける。

 一方で、同じANNによれば、Toonamiのブラント名を冠したインターネットの無料動画配信サイト「Toonami Jet stream」は、今後も存続する見通しである。Toonami Jet streamは、CNと北米で日本マンガ・アニメの事業を行うVIZメディアが共同で運営している。
 テレビ放映とは別プログラムで複数のアニメーションの無料配信サービスを行っているが、その大半を日本アニメが占めている。この中には『NARUTO』、『ポケットモンスター』、『金色のガッシュベル』といった作品、そして米国ではテレビ未放映の『牙』といった作品も含まれている。

アニメニューズネットワーク(Anime News Network)
http://www.animenewsnetwork.com/
Cartoon Network to Reportedly End Toonami Tonight

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米国CN 日本アニメ放送深夜枠を大幅削減 コードギアス等に影響

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2008.09.15
米国 ]
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 米国のキャラクター事業会社の4キッズエンタテインメントは、9月13日から同社が運営する土曜日午前中の地上波ネットワークの子供番組枠を新プログラムでスタートした。
 日本の番組改編は春と秋の二つが大きな区切りで、春の改編のほうがより大きな改編となるが、米国では秋シーズンが一年の区切りとなっている。このため10月に大型新番組がスタートし、その後の1年間の番組放映方針も10月の新しい編成の中に読み取ることが出来る。

 4キッズのテレビ番組放送の特徴は、全米5大ネットワークのうち2局の土曜日午前中の放送枠のプログラムの編成権を握っていることである。FOXでは朝8時から12時までの4時間、The CWでは朝7時から12時までの5時間が4キッズによるプログラム編成となる。
 現在、地上波放送の子供向け番組放送は、ほとんど行われていないため、全国ネットワークのなかで週末の子供向け番組をほぼ独占するかたちとなっている。

 地上波放送の子供番組枠が減少しているのは、視聴率の低下やスポンサーがつき難いことなどが理由である。特にケーブルテレビの子供向け専門チャンネルが、こうしたニーズを代替するようになったことで、さらに番組放送枠の減少に拍車がかかっている。
 こうした中で4キッズが長時間の枠を維持しているのは、午前中の枠をまとめて買い取っているためである。そのうえで同社は放送事業では利益をださずに、放送した作品やキャラクターのライセンス事業で利益を出すビジネスモデルを取っている。

 日本でも深夜放送の時間帯を製作側が買い取り、独自にスポンサーを集めアニメを放送するビジネス方式が存在する。4キッズは地上波放送枠をまとめて買い取ることで、これに似たシステムを採用している。
 このため放送される番組は、番組自体や視聴率を稼ぐというよりも、4キッズがライセンス管理するキャラクター番組のプロモーションの色合いが強い。

 そうした中で今秋注目されるのは、4キッズが強力に推進する『Chaotic』である。FOXの10時からの30分の放送とThe CWの11時から12時までの1時間を合わせて1時間半が割かれている。同作品にかける4キッズの意気込みの大きさが伝わって来る。
 このほか『忍者タートルズ』や『Viva Piñata』などキャラクターマーチャンタイジングに結びついた作品が目立つ。変わったところでは、ロシアから輸入したテレビアニメーションン『GOGORIKI』がある。世界各地に埋もれている有力コンテンツの発掘が、4キッズのビジネスストラテージとなっているようだ。

 一方、気になる日本のアニメの放映では、大きな話題は『遊戯王5D's』のThe CWでの放送開始である。放送は午前中10時半と、子供も向けには理想的な時間である。力が衰えつつあるとは言え、『遊戯王』シリーズは依然4キッズ最大のキャラクターコンテンツである。新番組の投入で市場の活性化を目指す。
 しかし、『遊戯王』以外は、昨年から放送が続く『古代王者 恐竜キング』(The CW午前10時~10時半)と『ソニックX』(FOX9時から10時)のみがラインナップに挙がっている。『ソニックX』は日本未放送のエピソードを含む米国向けの作品なので、厳密には日本アニメとは言い難い。
 このため実際の日本アニメの放送は、9時間のうち1時間だけとなる。4キッズの日本アニメ離れはここ数年顕著になっていたが、今回もそれを裏付けるかたちとなった。

4キッズエンタテインメント http://4kidsentertainment.com/

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2008.09.14
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 香港と米国・ハリウッドをベースにアニメーション製作を行っているイマージ( Imagi International Holdings)は、瑞安集団(Shui On Holdings Limited)を引き受け先に総額1000万USドル(およそ7800万香港ドル)の新株式を発行する。
 瑞安集団は香港と中国本土で建設や建築建材などの事業を手掛けるコングロマリットである。一株当たりの発行価格は0.86香港ドルとなり、株式増資は今月末までに支払いが行わる。増資後、瑞安集団は、イマージの株式の7.56%を保有する大株主になる。

 イマージは今年7月にもシンガポールの投資会社Oxley Spring Mediaを割当先におよそ 4000万USドルの株式を発行している。今回の増資はこれに次ぐ大型ファイナンスになる。
 イマージは今回調達した資金は現在製作中のハリウッド3DCG版『鉄腕アトム』である『アストロボーイ』の制作に利用するとしている。『アストロボーイ』は2009年春の公開を目指しているとしている。

 イマージが制作した3DCG劇場アニメーション『TMNT』は、2007年春に全米公開され大ヒットとなった。このことで同社の名前は一気に高まり、現在の『アストロボーイ』や日本アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』を原作にする『Gatchaman』の制作につながっている。
 しかし、『TMNT』以降は、2007年に米国ではOVAで発売された『HIGHLANDER ハイランダー』以外の大型作品のリリースが行われていない。

 こうした制作状況が、イマージが多額の資金を必要としている理由と考えられる。特に、当初『Gatchaman』は『アストロボーイ』よりも先に公開を予定されていたが、この順番が入れ替えられ『アストロボーイ』の公開が先になった経緯がある。製作資金の負担が、当初の目論見以上に増している可能性もある。
 イマージの株価は『TMNT』の劇場公開が行われる直前2007年2月に、1株4.59香港ドルの高値をつけた後、下落を続けている。2008年5月以降は一貫して1香港ドルを割っている状態である。

イマージ( Imagi International Holdings) 
http://www.imagi.com.hk/web/main.php?lang=eng
瑞安集団(Shui On Holdings Limited) http://www.shuion.com/eng/

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2008.09.12
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 米国で日本アニメのテレビ放送を数多く手掛けてきたカートゥーンネットワーク(CN)の日本アニメ離れが鮮明になってきた。
 9月11日に新たに更新された同局のテレビ番組表で、土曜日深夜の放映枠「アダルトスイム Adult Swim」から、日本アニメ番組が大きく削られていることが明らかになった。同局の日本アニメ放映後退の動きとして、現地のメディアやファンの間に波紋を呼んでいる。
 
 今回の番組放映時間の改編では、日本アニメの中で『NARUTO』と並んで人気の高い『BLEACH』が、従来の放映時間12時半スタートに代わり11時スタートに繰り上げられる。また、11時半からは、日本で新シリーズの制作発表が行われた『鋼の錬金術師』の再放送が入る。
 『BLEACH』の放映時間繰上げは、人気シリーズの放送をより早い時間に放送することで、視聴率の底上げを狙っていると言える。同様に米国でかつて絶大な人気を誇った『鋼の錬金術師』の再放送は、確実に視聴率が稼げるという読みがありそうだ。さらに、日本での新シリーズ発表から、人気の持続を必要と判断した可能性もある。

 しかし、一方で、これまで深夜0時から2時間連続放送していた日本アニメの放映枠、深夜3時からのそのリピート放送枠は消える。全体としては、日本アニメの放映時間は大幅に削減される。
 これまでこの枠で放映されていたのは『BLEACH』、『クレヨンしんちゃん』、『コードギアス反逆のルルーシュ』、『精霊の守り人』である。このうち『クレヨンしんちゃん』の放映は打ち切られる。
 さらに『コードギアス反逆のルルーシュ』はリピート放送なしで翌朝5時から、『精霊の守り人』は5時半からの放送となる。この時間帯はこれまで旧作アニメの再放送に利用されていた時間で、視聴者を集めるにはかなり不利な時間帯である。

 CNとその深夜放映時間を同じチャンネルでシェアするアダルトスイムは、1990年代後半から2000年代初頭にかけて数多くの日本アニメを放送してきた。
 同局はケーブルテレビのなかでは、無料で視聴出来るベーシックチャンネルに組み込まれることが多い。このため日本アニメ普及の大きな牽引となっていた。

 しかし、ここ数年は、CN、アダルトスイムとも、日本アニメの放映時間を次第に減らすようになっている。その理由は、アニメにテレビコマーシャルがつき難くなっていることや、CNが自社製作の作品を優先して放映するようになっていることなどである。
 一方で、長年好調とされてきたCNとアダルトスイムの視聴率は、ここ数年で急激に勢いをなくしている。日本アニメの視聴率が以前ほど稼げなくなっている一方で、自社製作番組の視聴率も思うように伸びていないためである。今回の番組改編は、こうした複雑な流れの中で決まったアダルトスイムの新方針と言えるだろう。

 一方で日本アニメは、CNやアダルトスイムと比べてよりマイナーなチャンネルであるSi-FiチャンネルやIATVなどでの放映を急激に増やしている。
 こうした放映は、アニメファンにとってはCNやアダルトスイムの代替となる。しかし、アニメが大衆的な視聴者から離れ、よりマニアックな視聴者に向けたジャンルに向っているとも言えるだろう。
 
カートゥーンネットワーク http://www.cartoonnetwork.com/
アダルトスイム Adult Swim  http://www.adultswim.com/

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2008.09.09
米国 ]
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 映画情報のバラエティ(英語版)の9月7日の報道によると、ソニー・ピクチャーズは押井守監督の最新作『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を米国、カナダ、ラテンアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで配給する権利を獲得した。最終的な契約が、先頃開催されたカナダのトロント国際映画祭で行われたと伝えている。

 『スカイ・クロラ』は、作家森博嗣さんのSFを基に押井守監督が、3Dと2Dのアニメを使い映像化した。トロント国際映画祭のほか、先頃、ヴェネチア国際映画祭でもコンペティションに出品されている。
 ヴェネチアでの作品評価もよく、フューチャー・フィルム・フェスティバル・ヴェネチアのデジタル・グランプリを獲得している。それだけに、世界中の押井守ファンが期待している作品である。実際に、世界各国向けの配給権のセールスは好調と伝えられている。今回は世界最大の映画市場である北米で、ソニー・ピクチャーズが配給することが決まった。

 『スカイ・クロラ』の製作には、大手映画会社のワーナー・ブラザーズが参加している。このため日本国内ではワーナー・ブラザーズが映画配給を行った。しかし、今回の決定で、南北アメリカとオセアニアの英語圏はワーナー・ブラザーズでなく、ソニー・ピクチャーズが行う。
 やや意外感のある配給会社の決定だが、これまでの押井守作品の映画興行の結果から考えると、『スカイ・クロラ』はマニアや映画愛好家に向けた限定公開になる可能性が高い。しかし、ワーナー・ブラザーズは、同じアニメでも『ポケットモンスター』や『遊戯王』などの全米公開の実績はあるが、限定公開での経験はない。
 
 一方、ソニー・ピクチャーズは、昨年『パプリカ』のロングラン興行で確かな成果をあげている。さらに『メトロポリス』や『鉄コン筋クリート』、『スチームボーイ』の劇場配給も行い、その後のDVDセールスにつなげた。
 ソニー・ピクチャーズは、こうしたこれまで積み重ねて来た劇場アニメーションの配給ノウハウを、『スカイ・クロラ』のプロモーションでも行うと見られる。

 ソニー・ピクチャーズが、米国で『スカイ・クロラ』の劇場配給を行うのか、行うとすればどういったかたちで行うかは現在明らかでない。
 しかし、もし限定公開されるとすれば、2004年に55館規模で米国公開し、興収104万ドルとなった『イノセンス』の成績が意識されるだろう。これは日本アニメ作品では歴代10位の成績である。
 この『イノセンス』の米国配給は、ドリームワークス系のゴーフィッシュピクチャーズで行われている。ゴーフィッシュは、ドリームワークスのマニア向けの配給レーベルである。

バラエティ(英語版) http://www.variety.com/
Sony picks up 'Sky Crawlers'

スカイ・クロラ The Sky Crawlers公式サイト http://sky.crawlers.jp/
ソニー・ピクチャーズ(日本) http://www.sonypictures.jp/

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2008.08.26
米国 ]
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 8月24日に、米国ニューヨークタイムズが報道した日本のアニメ製作会社マッドハウスと米国コミックス出版社マーベル・エンタテインメントの提携について正式発表が行われた。
 8月25日にマーベルとマッドハウス両社の連名でプレスリリースが出されている。発表概要は昨日のニューヨークタイムズの報道とほぼ同様だが、さらに新しい事実が明らかになっている。

 両社が共同で製作する最初のアニメは、2010年に放映を開始する。この最初の作品は、マーベルの持つ人気スーパーヒーロー『アイアンマン』と『ウルヴァリン』(『Xメン』からスピンアウトしたキャラクター)が登場するとしている。この最初の作品については、既に製作に入っているともしている。
 また、作品は日本の市場に向けたもので、まず日本のアニメ専門チャンネルアニマックスで放映される予定である。アニマックスは映画会社ソニー・ピクチャーズのグループ会社で、ソニー・ピクチャーズはマーベルの大ヒット映画『スパイーダーマン』の製作を通じ、マーベルとビジネス的なつながりが深い。

 さらに、製作を予定しているアニメは4シリーズで、それぞれが30分番組、全12話で構成されることも明らかになっている。
 今後は既存のマーベルのキャラクターだけでなく、マーベルが新たに開発するキャラクターを利用したアニメ作品の製作も視野に入れている。マッドハウスとマーベルは、関連商品の開発でも協力するとしている。

マッドハウス http://www.madhouse.co.jp/
マーベル・エンタテインメント(Marvel Entertainment)
  http://www.marvel.com/

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2008.08.25
米国 ]
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 8月24日のニューヨークタイムズの報道によると、米国の大手コミック出版社のマーベル・エンタテインメントは、日本のアニメスタジオ マッドハウスと協力してアニメ製作を行う。このアニメはマーベルの保有するキャラクターを利用したもので、4シリーズが計画されており、最初の作品は2010年にリリースされるとしている。
 また、作品は原作から自由に作る一方で、日本アニメスタイルに偏るのでなく、日本アニメと西洋のアニメーションのハイブリッドを目指すとしている。

 マーベル・エンタテイメントは、『スパイダーマン』や『アイアンマン』、『超人ハルク』の人気コミックスで知られる米国最大のコミックス出版社である。その作品は、度々映画化やテレビアニメーション化され高い人気を博している。
 また、コミックス出版だけでなく、コミックスやその中に登場するキャラクターのライセンス管理も行っており、映像化のほか玩具やアパレルなどの商品化といった権利ビジネスも広がっている。

 さらに近年は、ヒットをすると収益が一気に拡大する映画製作事業を自ら手がける。今年夏に劇場公開をして大ヒットした実写映画『アイアンマン』、『インクレディブル・ハルク』が、その第1弾である。
 原作を保有するマーベルが直接映画化に携わることで、ふたつの映画は商業的に成功しただけなく、作品の完成度も評価が高かった。マーベルはテレビシリーズについても、自社製作機会を探っていたとみられ、今回そのパートナーに日本のマッドハウスを選んだかたちだ。
 
 一方、マッドハウスは日本の大手アニメスタジオのひとつで、『パプリカ』や『時をかける少女』などの代表作がある。映画やテレビシリーズを数多く制作し、マッドハウスの名前は海外のアニメーション関係者やファンによく知られている。
 海外企業とのコラボレーションに熱心な企業でもあり、既に米国の人気映画『ハイランダー』のアニメ化作品やフランス企業との共同製作『よなよなペンギン』など数多くの実績がある。
 さらに最近は、マーベルと並ぶ米国のコミック出版社DCコミックの人気キャラクター『バットマン』をアニメーションにした『バットマン ゴッサムナイト』の一部を制作している。

 こうした実績も、今回のマーベルとのコラボレーションにつながったとみられる。現在、日本のアニメ業界では、海外アニメーション市場への進出や海外企業との共同製作に注目が集まっている。
 日本の大手スタジオと米国の有力コンテンツ企業との新事業は、今後も大きな注目となるのは間違いない。

ニューヨークタイムズ http://www.nytimes.com/
Superheroes to Be Recast for Japan

マッドハウス http://www.madhouse.co.jp/
マーベル・エンタテインメント(Marvel Entertainment)
http://www.marvel.com/

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2008.08.19
米国 ]
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 東映アニメーションとウォルト・ディズニー・テレビジョン・インターナショナル ジャパン(WDTVI-J)が共同製作したテレビアニメシリーズ『ロボディーズ 風雲篇』(RoboDz)が、2009年2月より米国で放送される。
 放送局はディズニーが運営するアニメーションチャンネルの1つ「Disney XD」である。「Disney XD」は、これまでトゥーン・ディズニー(米国)と呼ばれていたもので、ディズニーブランドのチャンネルで男の子向けのアクション作品が中心に据えられている。放送時間は、現在は未定である。

 『ロボディーズ 風雲篇』は、日本国内では2008年6月から、トゥーン・ディズニーで毎週月曜と土曜に各2回ずつ放送されている。
 宇宙最強の征服者バッドル軍団と地球を守るために戦うロボディーズの精鋭ネジ丸たちを描いたSFアクションコメディである。作品の1話あたりの時間は2分30秒のフル3DCGアニメで、実写背景との合成も行われている。
 国内のトゥーン・ディズニーはディズニーアニメーションを中心に構成された「24時間アニメーション・チャンネル」で、CSやケーブルテレビで受信することが出来る。

 『ロボディーズ 風雲篇』は、日本を代表するアニメ制作会社の東映アニメーションがテレビシリーズのフル3DCGアニメを制作することや、ディズニーとの共同製作を行うことなど、多くの点で注目を浴びている作品である。
 また、東映アニメーションは、2006年にカートゥーンネットワークらと『出ましたっ!パワーパフガールズZ』を、2007年にはKBS韓国放送公社と『太極千字文』を共同製作してきた。数々の国際的な共同製作の実績を持っている。東映アニメーションでは次の共同製作作品についても、現在企画進行中であるとしている。

『ロボディーズ 風雲篇』東映アニメーション公式サイト
http://www.toei-anim.co.jp/tv/robodz/
トゥーン・ディズニー http://www.toondisney.jp/

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2008.08.01
米国 ]
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 北米最大のマンガ出版社であるVIZメディア(VIZ Media, LLC)は、実写映画・テレビ番組のライセンス管理、企画・製作を行う新会社VIZプロダクション(VIZ Productions)をハリウッドに設立した。VIZプロダクションは、同社が海外での権利を管理するアニメ・マンガの実写化作品の事業展開を目指す。
 同社は小学館・集英社の出資する米国法人で、主にマンガとアニメの出版・流通、ライセンス管理を行っている。主な取り扱い作品に『NARUTO』や『BLEACH』、『DEATH NOTE』、『MONSTER』などがある。

 VIZメディアグループには、既にサンフランシスコに本拠を持つ映画事業会社VIZピクチャーズがある。しかし、こちらはアニメ、実写など幅広い日本映画を北米市場で流通する会社で、映画配給などの業務を行っている。日本のコンテンツそのものを展開する事業である。
 一方、VIZプロダクションの目指すのは、同社が海外での権利を持つアニメやマンガの実写映画化や国内コンテンツのライセンス業務である。新会社の拠点がハリウッドに置かれたことからも、同社が目指すのがハリウッドの映画ビジネスであることが分かる。

 近年ハリウッドでは、『スピードレーサー』や『ドラゴンボール』の様に日本のマンガやアニメを原作とした大型映画が増えている。さら数多くの企画が浮上し、今後も日本のコンテンツを原作とした作品が次々に登場しそうな気配だ。
 しかし、こうした企画も、実写化権の売り切りで、日本の権利者が映画製作にほとんど関ることが出来ないケースも少なくない。ハリウッドで現地企業と対等なパートナーとなるのはハードルが高い。

 VIZメディアは、会社の現地化を進めることで、米国ではグラフィック ノベルと呼ばれるマンガ出版事業で大きな成功を収めている。こうした成功経験が実写映画ビジネスでも活かされることになりそうだ。
 また、現地に拠点を持つことは、米国に根ざした企業であることをアピールすることになる。そうした決意を示すことが、現地企業とのパートナーシップを築くうえで大きな力を発揮することになるに違いない。

VIZメディア(VIZ Media, LLC) http://www.viz.com/

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2008.07.29
米国 ]
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 7月29日、フランスの大手メディア企業アシェットの米国法人・アシェットUSAは、新たに月刊マンガ雑誌「YEN PLUS」を創刊した。
 掲載作品はスクウェアエニックス社から『ソウルイーター』、『隠の王』、『すもももももも』、『バンブーブレード』、『ひぐらしのなく頃に』の5作品を英語翻訳して掲載する。このほか、韓国マンガ(manhwa)の翻訳作品や、英語オリジナルマンガの4作品が掲載される。
 約450ページで、価格は8.99ドルとなっている。アメリカの他の雑誌と同じように定期購読することで最大50%引きとなる。また、イギリスでも展開する、価格は3.99ポンドとなっている。

 米国におけるマンガ雑誌では、VIZメディアの「SHONEN JUMP」が2002年に創刊し、成功を収めている。「YEN PLUS」は「SHONEN JUMP」や同社の「SHOJO BEAT」のと同じ流通会社Curtis Circulationを使い、バーンズ&ノーブルや、ボーダーズといった大手書店で、「SHONEN JUMP」らと並んで配置される予定だ。
 アシェットUSA社は約1年前にマンガのレーベル「Yen Press」を立ち上げており、これまでも『スパイラル』や『ゾンビローン』など、スクウェアエニックスの作品を単行本化してきた実績がある。

 このレーベルの責任者は、元ボーダーズでマンガのカリスマバイヤーとして知られるカート・ハスラー氏と、元DCコミックスのバイスプレジデントのリッチ・ジョンソン氏という、アメリカのマンガやグラフィックノベル界の重要人物が務めている。そんな彼らのレーベルがマンガ雑誌を創刊する意味は大きい。
 今回の雑誌掲載も独占契約とされている。日本でも4月よりアニメが始まった『ソウルイーター』をはじめ、5作品ともアニメ化されているスクウェアエニックス選りすぐりの人気作品である。
 また、これらのほかに「YEN PLUS」に掲載される作品は、どれも中性的な絵柄の作品が多く、日本の同社の雑誌ように男女偏りなく読者を獲得するねらいとみられる。

「YEN PLUS」公式サイト(英語) http://yenpress.us

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2008.07.21
米国 ]
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 東映アニメーションは、今年6月から北米市場で開始したオンラインのアニメ番組配信に、あらたに『ふたりはプリキュア』と『デジモンアドベンチャー』を追加した。
 両作品は、現在、東映アニメが『スラムダンク』と『北斗の拳』の配信を行うコンテンツ配信サイトDirect2Driveの新作となる。番組はそれぞれ1話1.99ドル(約210円)、『デジモン』は一挙15話配信、『プリキュア』は2話のみである。今後エピソードは順次追加される。

 『デジモン』が米国でテレビ放映されたことがあるのに対して、『プリキュア』はこれまで米国でのテレビ放映やDVD発売がされたことがない。
 今回の配信サービスが、『プリキュア』シリーズの北米正式デビューとなる。『プリキュア』が2話のみの配信になったのは、今後じっくり作品を紹介する方針とみられる。

 『ふたりはプリキュア』は、これまで北米でのライセンスが一度4キッズエンタテインメントに販売されたが、その後キャンセルされたとみられている。その後、東映アニメが独自に北米市場での展開を目指してきた。このため日本やヨーロッパ、アジア各国と較べてリリースが大きくずれることになった。 
 世界各国で人気のアニメシリーズが、オンラインで初出というケースは米国でも珍しい。それだけに、今後の展開に注目集まるだろう。

 東映アニメが利用するDirect2Driveの「Anime」カテゴリーには、同社の4作品を含めて現在500近くの商品(エピーソードごと、パック商品含む)が並んでいる。アニメ番組販売では北米で最も有力なサイトのひとつである。今後も、アニメ配信のラインナップの拡大は続くとみられる。
 しかし、Direct2Driveは、販売作品をある程度の需要が見込まれる有力作品に絞る傾向がある。このため、日本のアニメを販売したい企業が気軽に利用するにはやや敷居が高い。

 また、サイトの運営を行うIGNはもともとゲーム情報サイトであるため、ユーザーはヤングアダルトの男性が多い。7月21日現在の「Anime」カテゴリーの人気ベスト10では、1位に『アフロサムライ』になっているほか、『創聖のアクエリオン』、『攻殻機動隊 S.A.Cシリーズ』、『ウィッチブレード』などアクションの多い作品が上位に並ぶ。
 こうしたなかで女児向けの『プリキュア』や子供向けの『デジモン』がどのように受けいれられるかが課題になるだろう。しかし、逆に言えばIGNが女児向け、子供向けの大型作品を導入するのは、これらの作品を通じてユーザー層の拡大を狙っているとも言える。

当サイトの関連記事
東映アニメ 米国でアニメ配信事業開始 「スラムダンク」「北斗の拳」

Direct2Drive http://www.direct2drive.com/buy-anime-download

東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/
東映アニメーション(米国) http://www.toei-anim.com/
東映アニメーション オンディマンド http://www.toei-anim.com/ondemand/

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2008.07.15
米国 ]
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 米国のポップカルチャー情報のICv2によれば、4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)が米国で展開する日本のテレビアニメ『古代王者 恐竜キング』のトレーディングカードゲーム(TCG)が10月に発売になる。
 米国のTCG大手アッパーデック(Upper Deck)が、40枚のカードが含まれたスターター・セットを中心に150種以上のカードを第一弾として発売するとしている。
 報道によれば、ゲームは日本で行われている対戦型アーケードゲームでなく、通常のTCGのかたちとなるようだ。子供たちはアーケードゲーム機を通さず『恐竜キング』TCGで遊ぶことが出来る。

 『恐竜キング』は、日本では2003年に大ヒットした対戦型アーケードカードゲーム『甲虫王者 ムシキング』の後継商品としてリリースされた。2007年からはテレビアニメ『古代王者 恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー』も放映され、人気を博している。
 4キッズは米国キャラクター ライセンス会社で、『遊戯王』などの作品で知られている。同社は北米地域を含むグローバルでの『恐竜キング』のライセンスを獲得している。
 既にテレビアニメは昨年秋より、米国の大手地上波テレビFOXの土曜日朝に放映され、視聴率も堅調である。さらに世界各国で放映が始まっている。米国でTCGが成功すれば、世界規模にビジネスを拡大する期待も広がる。

 今回の発表で特徴的なのは、『恐竜キング』のTCGが対戦型アーケードゲームでなく通常のTCGである点である。米国には日本に較べてアミューズメント施設の数が少なく、また大型ショッピングセンターに対戦型ゲーム機が設置されることがないことが考慮されたと見られる。
 『恐竜キング』は日本と同じ対戦型アーケードゲーム機では、初期投資費用がかかり過ぎるうえ、短期間での普及は難しいとみられていた。今回のTCGは、そうした課題をクリアーしたことになる。

 テレビ放映開始からTCG発売までおよそ約1年の期間が空いたが、こうしたゲームの開発に時間を要したことも理由と言えそうだ。
 一方で、期間が空いたことで、テレビ放映での『恐竜キング』の堅調な人気を確かめることが出来たことはポジティブな材料になる。

 もともと、4キッズはトレーディングカードゲームでも人気の高かった『ポケットモンスター』、『遊戯王』などで急成長した会社である。近年は、キャラクターライセンス事業も展開しているが、必ずしも事業は拡大していない。
 同社は既に大型カードゲーム『Chaotic』も手掛けており、『恐竜キング』も合わせてカードゲームでの事業の再活性化を狙いたいところである。

ICv2  http://www.icv2.com/
Upper Deck Releasing 'Dinosaur King TCG'

4キッズエンタテインメント(4Kids Entertainment)
   http://4kidsentertainment.com/
アッパーデッキ(Upper Deck)
   http://www.upperdeck.com/

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2008.07.05
米国 ]
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 米国最大のアニメ流通企業であるファニメーション(FUNimation Entertainment)は、日本アニメのライセンス管理会社であるARMコーポレーションと同社が北米市場で権利を持つアニメ作品の権利移管で合意したと発表した。
 ファニメーションが今回ARMから移管を受けたアニメは30タイトル以上、『Air』や『Kanon』、『N・H・Kにようこそ!』、『Red Garden』、『Devil May Cry』といった作品などである。ファニメーションによれば同社が獲得した権利には、ビデオグラム(映像パッケージ)とテレビ放送、デジタル権、商品化権などが含まれる。ファニメーションは今年暮れからこれらのタイトルの発売開始を行う予定である。

 これらの作品は、これまで別の大手アニメ流通企業であるADヴィジョン(ADV)とその子会社のADVフィルムがライセンスを保持し、DVD発売などを行っていた(予定を含む)。今回の発表でADVは、ARM経由で保持していたアニメ作品の権利を失うことになる。
 ADVはARMを通ずに権利を獲得したアニメタイトルも数多いが、近年は新作タイトルについてはARMから権利を受けていた作品が多い。当面同社の新作アニメのラインナップの弱体化は避けられない。

 ARMは、日本の総合商社双日と日本政策投資銀行、クロックワークスによるアニメコンテンツ事業会社である。3社が出資する日本コンテンツ投資事業有限責任組合の全額出資の子会社となる。
 ARMの役割は日本のコンテンツホルダーからアニメ作品の海外ライセンスを一括で引き受け、それを海外のアニメ流通企業に再販売することである。これまでは日本コンテンツ投資事業有限責任組合が出資をするADVがこの再販売を引き受けてきた。

 しかし、今回のファニメーションとARMの合意により、ARMはADヴィジョンからファニメーションに権利の再販売先を変更したことになる。ファニメーションは先日、ジェネオン・エンタテイメント(USA)からも、北米でのアニメの権利を獲得したばかりで、積極的なビジネス展開が伺える。
 同社は既に米国のアニメDVD市場シェア第1位だが、相次ぐ大量の権利獲得で、市場シェアはさらに拡大するとみられる。

当サイトの関連記事
双日など 米ADヴィジョンに出資
商社がアニメ進出するわけ:双日のケース

ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/

【ファニメーションがARMと合意したタイトル】(英文タイトル)
009-1
Ah! My Goddess: Flights of Fancy
Air Gear
Air movie
Air TV
Blade of the Phantom Master
Comic Party Revolution
Coyote Ragtime Show
Devil May Cry
Guyver: The Bioboosted Armor TV
Jing, King of Bandits: Seventh Heaven
Jinki: Extend
Kanon
Kyoshiro to Towa no Sora
Le Chevalier D'Eon
Magikano
Moeyo Ken TV
Moonlight Mile
Murder Princess
Nerima Daikon Brothers
Pani Poni Dash!
Project Blue Earth SOS
Pumpkin Scissors
Red Garden
Sgt. Keroro 1st & 2nd
Tokyo Majin
UFO Princess Valkyrie
Utawarerumono
Venus Versus Virus
The Wallflower
Welcome to the NHK
Xenosaga

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2008.07.04
米国 ]
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 米国のアニメ流通会社ファニメーション(FUNimation Entertainment)の親会社ナバレ(Navarre Corporation)は、ジェネオン・エンタテインメント(USA)とアニメDVD流通で提携する合意を行った。
 ナバレの発表によればファニメーションは、ジェネオンの持つ有力なアニメ作品の一部を北米市場で展開する。ファニメーションが発売するタイトルには『Hellsing Ultimate』、『Black Lagoon』などが含まれている。
 ファニメーションのCEOゲン・フクナガ氏は、「ジェネオンは優れた作品とクオリティの高いアニメで知られた強力なプロデューサーであり、今回の提携を喜んでいる」と述べている。

 ファニメーションは米国のアニメDVD市場で最大のシェアを誇る。一方で、昨年秋に米国市場での発売・流通・販売事業から撤退したジェネオン・エンタテインメント(USA)は、市場第3位のシェアを誇っていた。
 今回の両社の提携で、北米市場第1位と第3位の発売タイトルが合わさることになる。

 ジェネオン・エンタテイメントは、米国に直接進出をする数少ないアニメ作品のパッケージメーカーであった。しかし、縮小が続き、厳しさの増す北米アニメ市場から昨年撤退した。
 当初は、別のアニメ流通会社ADVフィルムとの提携を模索したが、合意前に破談となった。このためジェネオンの持つアニメ作品の北米市場での行方が宙に浮いていた。今回の提携で、この一部の作品はファニメーションから発売されることが決定した。

 北米のDVD市場では、これまでファニメーションとトップシェアを争っていたADVフィルムが急激に勢いを失っている。一方でマンガ出版からアニメ関連事業に進出を行っているVIZメディアは、アニメDVDの市場シェアを拡大している。
 また、バンダイ・エンタテインメントがバンダイビジュアルUSAの業務を引き継ぎ、さらに角川ピクチャーズやアニプレックスと連携し『涼宮ハルヒの憂鬱』や『天元突破グレンラガン』などの大型タイトルを売り出している。

 こうした結果、米国のアニメDVD市場は、圧倒的な規模を持つファニメーションとそれに次ぐVIZメディア、バンダイ・エンタテイメントといった大手企業のグループ、それ以外の中堅以下の企業グループ、それにブエナ・ビスタやソニーピクチャーズ、ワーナー・ブラザーズなどのハリウッドメジャーの3つに分けることが出来そうだ。
 過去数年、アニメDVDのビジネスは厳しい局面が続いた。その結果業界が大きく再編され、2008年にはこうした新しい体制が始まる。

ファニメーション(FUNimation Entertainment) http://www.funimation.com/
ナバレ(Navarre Corporation) http://www.navarre.com/
ジェネオン・エンタテインメント http://www.geneon-ent.co.jp/

[7月4日訂正]
 7月4日付けの「ジェネオン 米国市場でファニメーションとDVD事業で提携」記事について、一部事実誤認があり訂正をさせていただきました。
 記事の中でファニメーションと提携したのは日本法人のジェネオン・エンタテインメントとしましたが、ファニメーション(FUNimation Entertainment)と提携したのは米国法人のGeneon Entertainment(USA)です。
また、ファニメーションが発売する作品のリストに挙げられていた『妄想代理人』は、委託作品に含まれておりません。

読者及び関係者のかたがたにご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びいたします。

株式会社アニメアニメジャパン

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2008.06.24
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 米国のアジアコンテンツ専門チャンネルであるイマジン・アジアンTVチャンネルは、この6月らチャンネル名をIATVに変更した。
 そのうえでプログラムを大幅にリニューアルし、これに伴い日本アニメのプログラム強化を打ち出した。ロサンゼルスに本拠を持つバンダイ・エンタテイメントからアニメ作品の提供を受け、8月から「The Block, Stacked by Bandai Entertainment」と題したアニメ放映の大型枠を毎週水曜日20時から23時までの3時間放映する。

 当初の放映リストには『舞-HiME』、『スクラップド・プリンセス』、『プラネテス』、『天保異聞 妖奇士』が並ぶ。さらにアニメだけでなく、『ヴァンパイアホスト』、『怪奇大家族』といった実写ホラー番組も含まれる。
 また、IATVはソニーピクチャーズとMGMからも劇場映画を買い付けたが、このなかには『カウボーイビバップ 天国の扉』、『ファイナルファンタジーⅦ アドベントチルドレン』、『メトロポリス』といったアニメ映画が含まれている。同社のアニメコンテツ重視姿勢が伺える。

 IATVはイマジンアジアン・エンタテインメントが運営する24時間無料のケーブル専門チャンネルである。これまではアジア系市民のコミュニティチャンネルの色彩が濃かった。
 しかし、今回のリニューアルでアジアのポップカルチャー重視をより明確にし、より幅広い若者に向けたチャンネルに生まれ変わる。

 これまでもIATVは、日本のトムス・エンタテインメントやジェネオンエンタテインメントUSAからアニメ番組をまとめて買付けを行っている。これらの作品は「Anime EnterG」や「TMS Presents: Anime Classics」といったブロックを設けて放映している。
 今回のバンダイ枠の登場は、これまでのこうした試みが成功してきたことを伺わせる。また、そうしたポップカルチャー路線の成功が、今回のチャンネルの大幅なリニューアルにつながっていると見られる。

 イマジン・アジアンの持つテレビネットワークや劇場配給は決して大きくないが、映像作品の流通網を持たない日本の企業にとっては魅力的に映るに違いない。
 一方で、IATVにとっては、日本のアニメは一定の人気が見込める番組コンテンツであるだけでなく、米国産のエンタテイメントコンテンツより安く調達出来る。日本企業とIATVには、Win‐Winの関係が築かれているようだ。

 IATVは、7月3日から開催される米国最大のアニメイベントであるアニメエキスポ2008のメインスポンサーのひとつにもなっている。また昨年夏には結局成功を収めることは出来なかった独自のアニメDVDレーベルの立ち上げなどの試みも行っている。
 同社は現在日本アニメのビジネスに大きな魅力を感じているようだ。今後、米国の日本アニメビジネスの主要プレイヤーとして、IATVの動向が重みを増しそうだ。

当サイトの関連記事
米国のアジア専門TV ジェネオンとアニメ放映開始
トムスエンタ 米国CATVに放映枠「キャッツアイ」「オーガス」など

IATV  http://www.iatv.tv/
ImaginAsian  http://www.theimaginasian.com/

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2008.06.15
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 米国の大手アニメ流通会社ADヴィジョン(ADV)が発刊するサブカルチャー雑誌「PIQ」が、現在発行されている7月号(通巻4号)を持って廃刊になることが明らかになった。雑誌のオフィシャルサイトで、廃刊に至った経緯が公表されている。
 「PIQ」は、ADVが日本のアニメ雑誌「Newtype」からライセンス受けて発刊していた「Newtype USA」に代わる雑誌として、今年4月に創刊した。アニメ・マンガだけでなく、SF映画やアメリカン・コミックス、テレビ番組を総合的に取り上げるサブカルチャー誌を目指していた。

 「PIQ」の廃刊は、当初雑誌の記事を寄稿するJohanna Draper Carlson氏のブログで明らかにされた後、アニメ情報サイトのアニメ・ニューズ・ネットワークで報道された。その後、6月14日に雑誌のオフィシャルサイトで公式に発表された。
 「PIQ」によれば雑誌の運営は、スタート時点から宣伝不足などの問題を抱えていた。さらに、広告収入が十分でなかったことと経営のまずさから、経営を維持出来る資金的な裏付けがなくなったことを廃刊の理由としている。

 ADVは、今年1月に「Newtype USA」の廃刊を突然発表している。そして新たに「PIQ」をこの4月から発売していた。ADVの説明では、「Newtype USA」の廃刊は雑誌の方向性の違いとされていたが、日本の権利者に支払うライセンス料も理由でないかと指摘する声もあった。
 「PIQ」では、「Newtype USA」にあった無料のDVD特典がなくなったことやアニメ・マンガなどの記事が大幅に減ったことに従来の読者から戸惑いの声があがっていた。一方で、宣伝の不足から新しい読者を獲得することに失敗したとみられる。

 「Newtype USA」に続く「PIQ」の廃刊で、当面ADVが発刊するアニメ関連雑誌はなくなる。このため米国で発売されるアニメ月刊誌は、今後はウィザードの発刊する「アニメ・インサイダー: Anime Insider」のみとなる。
 このほか日本のサブカルチャー全般を広く扱う「OTAKU USA」が隔月刊、よりマニア向けの「Protoculture Addicts」がおよそ年6回(不定期)のペースで発売されているが、その種類は決して多くない。
 日本よりファンの密度が薄い米国でのアニメ雑誌の展開は、日本以上に困難さが伴うようだ。

PIQ 公式サイト http://www.piqmag.com/

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2008.06.11
米国 ]
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 5月20日、21日の2日間、全米309館の劇場を利用した映画『デスノート』の上映イベントが行われた。
 映画の製作を手掛ける日本テレビが明らかにしたところによると、このイベントの観客動員数は65000人を超える大きな成功となった。

 今回の上映イベントは、全米での公開が決定した『デスノート』の公開前のプロモーションを兼ねたものだという。北米地域でマンガ、アニメ、実写版と3つ『デスノート』の作品を展開するVIZメディアと米国のデジタル上映チェーン最大手NCM FATHOMの協力により実現した。
 各館の上映は1日1回のみのため、2日間で65000人という動員数は驚異的で、現地の関係者の間では驚きが広がっている。
 また、映画『デスノート』は米国以外の国でも既に劇場公開が行われたイギリス、フランスで好評を博している。特にフランスでのDVDの売上高は、日本の実写映画としては記録的なものとなった。

 北米でのビジネスを手掛けるVIZメディアは、これまでにも人気アニメ『NARUTO』の劇場版でもデジタル上映システムを利用した集中上映を行っている。
 今回はそれに続くものである。難しいとされる日本の実写映画の劇場興行で確かな成績を残したことは、アニメやマンガ、映画など幅広い日本コンテンツを扱うVIZの今後のビジネスのはずみになりそうだ。

 こうした全米の劇場を利用した集中上映イベントは、他社、他作品でも行われているが、実績を残すことの出来なかったものもある。
 今回はアニメやマンガの人気を通した作品の知名度の高さに加えて、今回のための金子修介監督への特別インタビュー同時上映も用意された。さらに事前の周到なマーケティング活動が行われており、その成果ともいえるだろう。劇場映画の展開方法として、今後米国進出を狙う日本映画にも参考になるに違いない。

 VIZメディアでは既に、『デスノート』に続く作品として『劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY』を6月11日と12日にやはり300館規模で上映する。こちらも通常の作品上映に加え阿部記之監督、プロデューサー萩野賢さん、キャラクターデザイン工藤昌史さんのインタビューといった特別映像の上映も行う。
 さらにニューヨークの劇場には、工藤昌史さんと萩野賢さん登場し、イベントムードを盛り上げる。

当サイトの関連記事
劇場版『BLEACH』6月に全米300館で上映イベント

「デスノート」公式サイト(映画) http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/ 
日本テレビ放送網  http://www.ntv.co.jp/
VIZメディア http://www.viz.com/

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2008.06.09
米国 ]
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 東映アニメーションの米国現地法人は、6月6日より米国のインターネット番組配信の有力サイトDirect2Driveで、『SLAM DUNK』と『北斗の拳』の有料配信を始めた。
 現在配信されているのは、それぞれ両作品の英語字幕版で最初の15話ずつである。価格は他のテレビアニメ作品と同様ダウンロード型で1話1.99ドルとなっている。

 東映アニメには、『ドラゴンボール』や『ワンピース』といった米国での人気の高い作品が少なくない。しかし、こうした作品は米国での放映権やインターネット送信権が、既に現地のアニメ関連企業に販売されている。
 このため東映アニメーション自らが米国で権利を持ち、かつ知名度の高い作品として『SLAM DUNK』と『北斗の拳』を選んだと考えられる。 

 Direct2Driveは、米国のゲーム情報サイト大手のIGNが運営するコンテンツ配信サイトである。サイトの特徴もあり、ゲームやSF、アニメなどの作品のラインナップに強みを持つ。日本アニメを「ANIME」のタイトルで主要カテゴリーにしている。
 東映アニメのほか、『NARUTO』や『DEATH NOTE』を展開するVIZメディア、『攻殻機動隊』シリーズのマンガ・エンタテインメント、ファニメーションなど米国のアニメ流通会社の多くが作品を提供している。米国の有料アニメ配信の中核のひとつともなっている。

 また東映アニメは、Direct2Drive以外に、自社のアニメーション配信情報に特化したサイト東映アニメーション オンディマンド(ondemand TOEI ANIMATION)を、同じ6月6日オープンしている。
 東映アニメの米国におけるインターネット配信事業に対する意気込みが感じられるものとなっている。

 日系企業で既に現地でインターネットの配信ビジネスを手掛けるのは、小学館・集英社系のVIZメディア、バンダイナムコ系のバンダイエンタテインメント、バンダイビジュアルUSAである。いずれも映像パッケージ(DVD、BDなど)事業も手がけており、今回のようにインターネット配信事業のみを行うのは初めてのケースとなる。
 今後、東映アニメが映像パッケージに進出する可能性は高い。しかし、インターネット配信から事業を展開するところに、同社の世界規模のネット重視方針が伺える。

 東映アニメは国内でも、インターネットとモバイルのアニメ配信事業重視方針を打ち出している。既に展開しているインターネットやモバイルの事業は順調に成長しているとみられている。
 東映アニメは既に、アジア地域でのモバイルによるコンテンツ配信事業の開始も視野に入れている。同社の戦略は、世界規模でニューメディアを使ったアニメ事業の拡大にあるようだ。現在あるアニメスタスタジオのなかで、東映アニメは国内最大規模で、また最も歴史が長い。それゆえに保守的な会社と見られることが多い。
 しかし、インターネットやモバイル、海外事業については、事業拡大に最も熱心な企業のひとつと言えそうだ。 

Direct2Drive http://www.direct2drive.com/buy-anime-download

東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/
東映アニメーション(米国) http://www.toei-anim.com/
東映アニメーション オンディマンド http://www.toei-anim.com/ondemand/

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2008.06.04
米国 ]
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 北米で日本マンガなどの出版大手のTokyopopが、大規模な会社再編を行う。会社は出版事業部門と映画・デジタル部門のふたつの会社TokyopopとTokyopop メディアに分割され、また組織の再編に伴い39人の従業員をレイオフした。
 さらに、現在、年間500タイトルほどの新刊マンガの出版点数を半分以下に減らす方針だとされる。北米のマンガ市場全体の成長は続いているが、成長産業だけに競争も激化している。事業のスリム化で競争を勝ち抜く方針とみられる。

 日本にある東京本社は、現在のTokyopopがホールディングカンパニーとして存続し、新たにTokyopopメディアが設立される。ロサンゼルスにあるTokyopopは、マンガを中心とする出版事業を引き続き担当する。また今回新たに設立されたTokyopop メディアが、映画とデジタル・メディア関連事業を行う。さらに北米の2社をTokyopop グループが統括する。
 Tokyopop グループのCEO(最高経営責任者)とチーフ・クリエイティブ・オフィサーは、旧TokyopopのCEOであるスチュアート・リビー氏が就任した。また、社長とCOO(最高執行責任者)は、ジョン・パーカー氏である。

 Tokyopopは今回の事業再編は、出版事業の再編成とマンガと映画のデジタル分野での競争力を高めるためのものとしている。従業員のレイオフは事業の集中化のためとする。
 また、アニメニューズネットワークの報道によると、Tokyopopは年に470冊発売していた新刊出版点数を225冊から240冊まで削減する。これは業界の喰い合いを避けるためのものである。
 近年、北米のマンガ業界では、市場の成長を上回る新刊出版点数の増加が業界の健全性を損なうと指摘されていた。

 Tokyopopの事業再編は、好調とされる北米マンガビジネスでの厳しい競争を示している。特に現在は、日本の有力企業の人気作品のライセンスが特定の企業に固定化する傾向が強まり、ライセンス獲得競争が激しくなっている。
 米国のマンガ出版業界は、メジャーなタイトルを大量に売る大手企業とより専門的、マニア向けの作品に特化した中堅以下の企業に二極分化しつつある。こうしたなかかつては業界最大のシェアを誇っていたTokyopopは、両者の狭間で事業の方向性が不明確になっている。

 これまでTokyopopは、OELと名付けた日本人以外のクリエイターによるマンガスタイルに活路を見出そうとしてきた。しかし、書店販売では、日本のマンガと米国のコミックス作家によるグラフィックノベルが共に成長しており、書店の書棚を奪い合っている。
 日本マンガでもなく、米国コミックスでもないTokyopopのOELは、ここでも不安定な位置にあるとみられる。
 今回、同社は従来のマンガ出版事業の再活性化を目指す一方で、映画とデジタルコンテンツ事業を切り離した。これらを新たなビジネスのフロンティアと定めているためと考えられる。米国のマンガ出版で常に先駆的な試みを行ってきたTokyopopは、同業他社がまだ手をつけていないマンガのメディア展開に活路を見出すことになる。

Tokyopop  http://www.tokyopop.co.jp/

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2008.05.28
携帯端末 ][ 米国 ]
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 米国で日本アニメの流通・配給などを行うファニメーション(FUNimation)は、5月26日よりモバイル向けにアニメ番組配信を開始した。ファニメーション・チャンネル(FUNimation Channel)と名付けられたビデオ・オン・デマンド型のサービスで、AT&Tワイヤレスのサービスを通じてユーザーに提供する。
 現在、『月詠』、『銀河鉄道物語』を配信しており、番組一話視聴ごとに99セントの課金を行っている。大手アニメ企業の本格的なモバイル配信進出として注目される。

 サービスの運営とプログラム管理は、モバイル上でコミュニティサービスを手掛けるレッド・プラネット・メディア(Red Planet Media)が行う。コンテンツへのアクセスもレッド・プラネット・メディアの運営するJumpInMobileを通じて行われる。
 また、サービスの宣伝にはデジタルネットワークのオリンパスSAT(OlympuSAT)、映像配信はクイックプレイ(QuickPlay)が協力する。

 米国では、映像番組視聴のための端末としてモバイルが利用されることはまだ少ない。日本に較べてモバイルのブロードバンド化が遅れていることや、iTunesやインターネットを利用したサービスを消費者が好むことなどが理由にあるとみられる。このためアニメ番組の配信でも、インターネットの利用に較べてモバイルの利用は遅れている。
 しかし、日本でモバイル向けのアニメ配信が急成長しているように、今後は米国でもそうしたビジネスが拡大する可能性は高いとみられる。

 ファニメーションは、現在、米国最大のアニメ流通会社(Distributor)で、アニメDVDの市場占有率業界1位である。さらにテレビ放映や劇場公開、インターネットなど様々メディアを利用して作品を展開することに積極的である。
 オンライン配信じについては自社サイトだけでなく、iTunesやXbox-Liveなどでも、課金・販売サービスを行なっている。

 同社は『ドラゴンボール』や『鋼の錬金術師』といった人気作品を北米で展開しているが、今回の配信にはラインナップに入っていない。これは現在が事業の初期段階にあることに加えて、日本の著作権者からの配信許諾を得られていないという問題もあるだろう。
 ファニメーションが今後さらにモバイル向けのアニメ配信ビジネスを広げるには、同社が日本の著作権者に対して、インターネットやモバイルでの作品利用をいかに説得できるが重要になってくる。

ファニメーション(FUNimation) http://www.funimation.com/
レッド・プラネット・メディア(Red Planet Media)
 http://www.redplanetmedia.com/

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2008.05.22
米国 ]
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 北米でアニメ映像パッケージビジネスを展開するバンダイビジュアルUSAは、米国のアマゾンドットコムで自社商品の販売を開始した。
 アマゾンドットコムに設けられたバンダイビジュアルUSAのショップ「dot‐anime」では、同社が「オネアミス(Honneamise)」のレーベルで発売するDVD、Blu-Ray ディスク、HD-DVDが購入出来る。現在は、同社のフラッグシップタイトルである『FREEDOM』シリーズや『王立宇宙軍オネアミスの翼』、『遥かなる時空の中で ~八葉抄~』などの作品が並んでいる。

 バンダイビジュアルUSAは昨年秋まで、アニメDVD流通会社ジェネオン・エンタテイメント(USA)に商品の流通を委託していた。しかし、昨年10月に同社が米国での発売・流通業務から撤退したことから、専門小売店や一般小売店、インターネットショップなどのへの流通網が縮小していた。
 現在は、自社サイトでの発売やコンベンションでの直接販売のほか、独自の流通網を築いている過程にある。そうしたなかで、インターネット最大、米国全体でも有数の販売シェアを持つアマゾンドットコムでの商品流通は、バンダイビジュアルUSAにとってポジティブな影響があると考えられる。

BANDAI Visual USA  http://www.bandaivisual.us/
Amazon.com 「dot‐anime Shop」 (米国)
 http://www.amazon.com/shops/dot-anime/

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2008.05.12
米国 ]
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 1960年代に放映された日本の人気アニメ『マッハGoGoGo』の実写リメイク映画『スピード・レーサー』が、先週末5月9日に全米公開した。映画『マトリックス』などで知られるウォシャウスキー兄弟監督によるこの作品は、日本アニメを原作とする初のハリウッドの大作映画である。
 今回は、ワーナーブラザーズ配給で、公開時のスクリーン数は3606となっている。日本コンテンツのリメイク映画としては異例の大型公開である。

 しかし、月曜日に明らかになった最初の週末の興行成績は、2020万ドル(約21億円)とやや物足らない結果となった。前週に、ほぼ同規模の公開で108億円のスタートとなった『アイアンマン』の1/5程度となる。
 先週も再び圧倒的な強さを発揮した『アイアンマン』が、米国の興行ランキング1位となった。『スピード・レーサー』は2位スタートとなる。『アイアンマン』旋風に、『スピード・レーサー』がかき消されてしまった感じである。

 米国の映画興行では、5月、6月は既に夏シーズンである。今後は原作と監督の高い知名度を活かして、子どもたちや原作のファンだった中年世代をいかに取り込むかが課題になるだろう。
 しかし、他の映画との競争は楽ではない。大ブームとなりつつある『アイアンマン』に加えて、今週金曜日からは、前作『ライオンと魔女』が大ヒットなった「ナルニア国物語」の第2作目『カスピアン王子』が封切られる。
 さらに来週の金曜日5月20日からはインディージョーンズのシリーズ第4作目『クリスタル・スカルの王国』が公開する。いずれも3000スクリーンから4000スクリーンを利用した全米公開となるだけに『スピード・レーサー』にとっては手強い相手となりそうだ。

 『スピード・レーサー』の興行成績が気になるのは、それが『スピード・レーサー』だけでなく日本コンテンツをリメイクした大作映画の評価全体につながるためである。
 現在、ハリウッドでは『ドラゴンボール』や『鉄腕アトム』、『科学忍者隊ガッチャマン』のリメイクが制作中である。さらに『AKIRA』や『攻殻機動隊』などが企画中となっている。日本アニメ原作初のハリウッ大作の評価は、こうした作品の公開規模や企画進展にも少なからず影響を与えるとみられる。

 特に、アメリカン・コミックスのなかで比較的マイナーであった『アイアンマン』の成功とも、これは関連する。映画原作としての日本アニメ・マンガへの注目は、アメコミ原作が足らない結果として説明されることが多かったからである。
 今夏には、米国ではさらに『超人ハルク』、『バットマン』が登場する。来年には日本マンガ・アニメを原作とする『ドラゴンボール』の公開が控えている。こうした映画の結果も、今後の米国のエンタテインメント映画のトレンドに影響を与えるに違いない。

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2008.05.10
米国 ]
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 3月11日に北米市場でワーナーブラザーズ・ホームビデオが発売した日本アニメ『EXMACINA~エクスマキナ~』(英題:『APPLE SEED EXMACINA』)が、インターネットのダウンロード販売で人気を集めている。
 米国の大手ダウンロード販売サイトCinemaNowの週間販売ランキングに3月16日に初めて姿を現して以来、最新の5月4日集計の第8位まで8週間連続でベスト10にランキング入りをしているからだ。最高順位は、3月23日と4月27日の3位であった。
 CinemaNowのランキングは、米国の映像パッケージビジネス業界情報サイトであるビデオビジネス(Video Business)が毎週公表している。

 CinemaNowは日本よりも映像作品のダウンロード販売が先行する米国において、最も有力なダウンロード販売サイトのひとつである。iTunesに較べて、PCで映像を楽しむファンが多いと見られる。
 同サイトは、現在250以上の権利保有者とコンテンツの提供を受ける契約を結んでおり、ハリウッドメジャーの大作映画を含め既に1万以上のタイトルがダウンロードで購入出来る。実際に、『エクスマキナ』と同時期には、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』や『アイ・アム・レジェンド』、『クローバーフィールド』などの人気映画が多数ランキングに並んでいる。

  『エクスマキナ』は、既に米国のアニメ映像パッケージの市場で好調な売れ行きとされている。それに加えて、今回のダウンロード販売での好調な売上は、『エクスマキナ』の顧客層を考える上で興味深いものだ。
 また、ダウンロード販売は、購入者の手元に作品が残ることから、CinemaNowでの『エクスマキナ』の販売価格は17ドル95セントとストリーミング配信に較べてかなり高めになっている。DVDに匹敵する価格でもある。
 米国ではアニメDVDの低価格化が進み、その大きな理由がインターネット上の違法動画とされている。そうしたなか、インターネット上で好調な販売を続ける『エクスマキナ』のケースは興味深いものだと言えそうだ。

CinemaNow http://www.cinemanow.com/
ビデオビジネス(Video Business) http://www.videobusiness.com/

『エクスマキナ-EXMACINA-』のCinemaNowのランキング推移
3月16日 9位
3月23日 3位
3月30日 4位
4月6日  5位
4月13日 7位
4月20日 6位
4月27日 3位
5月4日  8位

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2008.05.09
米国 ]
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 米国の日本アニメ流通会社ADVフィルム(ADV Films)は、これまで自社が独自に展開してきたアニメの番組動画配信サービスをライトスタッフ(RIght Stuf)に委託することを決定した。
 北米のアニメ情報サイトであるアニメニューズネットワーク(Anime News Network)の5月8日の報道で明らかになった。

 ADVフィルムはこれまで独自の番組配信サイト、ADVユニバース(ADV Universe)を運営してきた。サイトは米国は初の課金型ダウンロードサービスも行うサイトとして、2006年秋にスタートした。
 しかし、アニメニューズネットワークによれば、同サイトは既に営業を停止しており、ADVの本サイトに事業を移管している。さらにADVフィルムは、今後、番組配信サイトをインターネットのアニメ関連グッズ販売のライトスタッフに事業委託するとしている。

 ライトスタッフは、アニメ・マンガに特化してDVDやキャラクターグッズの販売をする米国のインターネットショップの大手で、アニメファンの間に広く知られた存在である。
 DVD等の小売販売を行なうだけでなく、日本から独自にアニメのライセンスを買い付けたDVDの発売も行うユニークな存在である。アニメファンの利用が多いことから、番組ダウンロードを行うのに適したサイトといえるだろう。

 米国では、ここ数年でインターネットでの番組配信やダウンロード販売が増えている。そうした中には、iTUNEやアマゾン、マイクロソフトなどの大手企業も含まれている。現在は、こうした大手サイトの存在が大きく、逆に専門サイトのサービスは影が薄くなりがちである。
 カートゥーンネットワークと提携をして独自の番組配信を行うVIZメディアや、独自のシステムを利用するバンダイビジュアルUSAの例もある。しかし、いずれも番組プロモーションの無料配信で課金によるサービスは行っていない。
 巨大企業が、豊富なラインアップを揃えた動画配信事業を行っているなかで、ADVユニバースが自社サイトの魅力を充分打ちだせなかったと言えるかもしれない。

アニメニューズネットワーク http://www.animenewsnetwork.com/
ADV Relocates Downloads, Outsources Online Orders

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2008.04.29
米国 ]
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 米国のポップカルチャー業界情報会社のICv2の調査によれば、2008年初頭に北米で最も注目されたアニメDVDは『EX MACHINA-エクスマキナ-』であった。2位は『ドラゴンボールZ』、3位には『NARUTO』だった。
 ICv2は四半期毎に、様々な流通会社の調査数字や聞き取り調査によってアニメDVDとマンガの注目タイトルのランキングを決めている。正確な販売数量を計れないアニメDVDとマンガ市場において、それに替わるものとして利用されている。

 今回の1位になった『エクスマキナ』は、北米では3月11日にリリースが行われたばかりである。日本とほぼ同時のリリースになった。
 『エクスマキナ』は、前作の『アップルシード』のDVDが、北米で国内の17万枚を大きく上回る42万枚販売している。このためもともと注目の高い作品であったが、今回は事前の予想と期待通りの結果と言えるだろう。

 『エクスマキナ』のDVDとBlu-ray Discは、米国のメジャーレーベルワーナーホームビデオにより発売されている。今回の好調なセールスは、メジャーレーベルの流通力に加えて、作品がアニメファンだけでないより広いファンにアピールしているためと見られる。
 3DCGのSFアクションのアニメーションは、ゲームファンやアメコミといった広い層から支持されるからだ。

 実際に、人気ゲームから派生して2006年から2007年にかけて世界的な大ヒットとなった『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』は、英語版の世界出荷は120万枚である。また、今回ランキングの4位に入り、国内より大きなヒットが期待される『Devil May Cry』も、ゲームから派生したアニメである。
 こうした傾向に、やはりランキング入りをしている『ウィッチブレイド』や『アフロサムライ』も含めて考えると、日本と異なるアプローチの市場開拓が可能であることを感じさせる。

 ICv2が、今回、同時に発表したマンガランキングは、1位が『NARUTO』であった。北米市場で『NARUTO』の圧倒的な強さが続いていることを印象づける。
 また、2位以降は『デスノート』、『BLEACH』が続く。少年ジャンプの連載作品と、それを北米で取り扱うVIZメディアの好調ぶりが伺える。

ICv2 http://www.icv2.com/
Naruto Stays Top Manga

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2008.04.22
米国 ]
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 米国のポップカルチャー業界情報のICv2の調べによると、2007年の北米の日本のマンガ単行本(グラフィックノベル)とマンガ雑誌の小売り売上総額は2億1000万ドル(約220億円)だった。2006年の売上高の2億ドルから5%の増加である。4月18日にICv2が発表した。
 一方、日本のマンガだけでない、アメリカンコミックスの単行本作品を含むグラフィックノベル全体の2007年の売上高は、3億7500万ドル(390億円)で前年比12%増となっている。依然、グラフィックノベル部門のおよそ半分が日本のマンガで占められている。

 しかし、今回のICv2の調査結果は、これまで右肩上がりであった北米でのマンガ出版が、分岐点に立っていることを示している。ひとつは、マンガの売上げの伸びに、明らかに鈍化の兆しが見えていることである。
 2000年代以降、2桁成長、時には年30%という伸びを見せたマンガ市場の昨年の伸び率5%は、北米のマンガ市場の成長に期待を寄せる国内外の関係者に失望を与える数字である。
 日本のアニメ、マンガ関連企業で マンガの好調、アニメDVDの不調が言われるようになって久しいが、ピーク時の4割減となったアニメDVDの2007年売上げは、依然300億円市場でマンガの1.5倍ある。日本ではマンガ市場が、アニメDVD市場の5倍以上あることを考えれば、この段階でのマンガ市場の成長鈍化は、日本マンガの勢いの弱さを感じさせる。

 また、今回2007年のアメリカンコミックスの市場の成長率は10%、グラフィックノベル全体の市場の伸び率が12%と、マンガの成長率を上回っている。
 これまでコミックス市場全体、そして特にグラフィックノベルについては、日本マンガが業界成長のエンジンとされることが多かった。しかし、2007年はむしろアメリカ自身のコンテンツが注目され、業界の成長はむしろ米国自身のコンテンツによるものとなっている。

 こうした状況は米国のサブカルチャー文化そして業界・ビジネスが過去数年間で、活気づいていることと連動している。実際にICv2は日本マンガの伸び悩みは、アメリカンコミックスのグラフィックノベルとマンガ双方の新刊点数が急増しており、本屋の書棚の取り合いになっている状況を指摘している。
 これまで別のカテゴリーと考えられていたマンガとコミックスが、書店の棚を巡って競争を行い、かつマンガが米国のコンテンツに劣勢を強いられている可能性がある。北米でのマンガを巡る競争条件が変わりつつあることを感じさせる調査結果である。

ICv2 http://www.icv2.com/
Graphic Novels Hit $375 Million 

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2008.04.21
米国 ]
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 『天元突破グレンラガン』と『機動戦士ガンダム00』の北米発売決定でアメリカのファンを沸かせたバンダイ・エンタテインメントが、新たなサプライズを発表した。2004年の劇場大作『イノセンス』のBlu-ray Disc(BD)発売である。
 今回のサプライズは、国内ではDVDとBDをディズニー系のブエナビスタ・ホームエンターテイメント(現ウォルト ディズニー スタジオ・ホームエンターテイメント)、海外ではDVDをドリームワークスが発売する『イノセンス』をバンダイ・エンタテインメントが発売することである。
 また、『イノセンス』は、北米市場でアニメ映像パッケージビジネスを展開するバンダイ・エンタテインメント初のBD作品となる。

 発売時期、価格などは未定だが、既に公式サイトが立ち上がっている。サイトでは新商品はDVDとBDがセットになること、英語字幕版のほかに英語吹替えが全面的にやり直されることが告知されている。さらに新しいアフレコは、『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』と同じアフレコスタジオを使うとしている。
 このため、新アフレコはアメリカのファンの間で評価の高い『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズと同じ声優が担当する可能性が高い。これはファンに大きくアピールすることになりそうだ。

 今回の決定はバンダイ・エンタテインメントの積極的な事業展開を感じさせると同時に、BDを巡る日米の複雑なビジネスも垣間見える。2006年にブエナビスタが国内で発売した『イノセンス』のBDには、既に日本語のほか英語、韓国語、フランス語の字幕がつけられていた。
 BDはアジア地域と南北アメリカで利用可能であるため、この段階でブエナビスタ版は日本だけでなく、韓国と北米英語圏・フランス語圏の市場も視野に入れていた可能性がある。ドリームワークスが、自らBD化しない理由にはこうしたことも影響していそうだ。

 一方で、バンダイエンタテイメントは、アニメ作品の独自のアフレコのノウハウを持っている。字幕版より大きな需要がある吹替版を発売することで、ブエナビスタ版とは異なるマーケットを獲得することが可能になる。今回、DVDとのセット販売は、BDと同時に新吹替を商品の目玉にとすると考えられる。
 海外の日本アニメ流通会社は、これまでBD発売の動きが鈍い。これにはBDのリージョンコードの問題が存在すると考えられる。『イノセンス』については、国内外の流通会社のねじれが幸いしたのかもしれない。
 今後は、日本では既にBDの発売が決定しており、バンダイ・エンタテインメントが北米地域のライセンスを獲得した『コードギアス 反逆のルルーシュ』と『機動戦士ガンダム00』の動向が注目である。

『イノセンス』のBlu-ray Disc版 公式サイト(米国)
 http://innocence.bandai-ent.com/

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2008.04.19
米国 ]
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 米国でアニメの発売・流通を行うバンダイエンタテインメント(BEI)は、4月18日に『天元突破グレンラガン』と『機動戦士ガンダムOO』の北米市場展開を発表した。
 これは4月18日からニューヨークで開催されているニューヨークコミコンの開催に合わせたリリースである。

 BEIは今年7月から、『天元突破グレンラガン』のDVDを北米で発売する。『天元突破グレンラガン』は、国内では昨年春から秋まで放映されており、人気アニメスタジオのガイナックスが制作する話題作である。2008年の東京アニメアワードテレビ作品賞も受賞している。
 BEIは7月に全27話のうち1話から9話を納めた字幕版DVDを29.98ドルで発売し、さらに2巻を8月、3巻を9月に発売する。これ以外に、2009年初めには、英語吹替えを含めた特別版をリリースするとしている。

 さらにBEIは『天元突破グレンラガン』の第1巻を7月初めにロサンゼルスで開催されるアニメエキスポで、先行発売するとしている。
 アニメエキスポには、劇場版『グレンラガン』の主題歌を担当する中川翔子さんのコンサート開催が既に決定している。作品売り出しに向けてこの夏に、かなり大掛かりなプロモーションが組まれそうだ。 
 一方、『機動戦士ガンダムOO』については、今回はライセンス獲得のみの発表で、今後のリリースの詳細は明らかにされなかった。こちらは続報を待つことになる。

 今回の発表は新作のリリースという驚きだけでなく、ビジネス面でも注目すべき点が多い。ひとつは『天元突破グレンラガン』をBEIが扱うことである。同作品は国内ではソニー系のアニプレックスが製作する。同社はアニメの製作という点で、バンダイナムコグループの競合企業にあたる。今回のBEIとアニプレックスの連携は意外感が大きい。
 実際に『天元突破グレンラガン』はこの1月までは、米国のほかのアニメ流通企業ADVフィルムスからのリリースが発表されていた。その後、何らかの事情でライセンス先が変更されたことになる。

 こうした日本国内の競合企業が米国で連携するケースは、これ以外にも見られる。昨年、バンダイビジュアルUSAがジェネオンエンタテインメント(USA)にDVD流通の委託をした例や(現在は休止)、やはりBEIが角川ピクチャーズと連携して『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』などを展開している例がある。
 日本でのビジネスとは別に、海外で日本の有力企業が手を結ぶケースは今後も増える可能性が高いだろう。

 また、『天元突破グレンラガン』のDVDのフォーマットも新しいことが多い。ひとつは全27話が、9話ずつ収録全3巻とDVDボックスの様なかたちとなることである。これは、北米市場でテレビアニメの単巻DVDの需要がほとんどなくなっている現状反映しているとみられる。
 さらに9話収録で定価29.98ドルという値段も、日本のDVDと比較するとかなり安い設定である。この価格は、英語版の吹替えを行わず、字幕のみで提供することで実現するとみられる。吹替えを行わないことで、日本の放映終了後から早期に北米市場に投入することも可能にする。
 
 バンダイエンタテインメントは、昨年『涼宮ハルヒの憂鬱』の米国発売で大きな成功を収めている。それに続き、今年は既に『らき☆すた』、『コードギアス 反逆のルルーシュ』、さらに劇場映画『時をかける少女』のリリースを発表済みである。
 今回、これに『機動戦士ガンダムOO』、『天元突破グレンラガン』のタイトルが並ぶことで、国内で大ヒットとなった大型タイトルが並ぶ。こうした作品を低価格で北米展開し、出来るだけ多くの量を販売するバンダイエンタテインメントの戦略が伺える。

 バンダイナムコグループは、バンダイエンタテインメントのほかバンダイビジュアルの現地法人バンダイビジュアルUSAでも、北米の映像パッケージビジネスを展開している。
 バンダイビジュアルUSAの今年の発売(予定含む)タイトルは、『シゴフミ』や『True Tears』、『sola』などである。また『人狼』、『戦闘妖精雪風』、『王立宇宙軍~オネアミスの翼』などのBlu-Rayディスク(BD)の発売を行っている。さらに、映像やパッケージの品質を重視、BD中心のリリース方針を明らかにしている。こちらはよりマニア向けの高品質高価格路線が見て取れる。 
 現在は、グループ内で北米に二つのパッケージ会社というやや奇異な状況に映るが、ビジネス上の棲み分けはかなり明確になりつつある。昨年来、北米でのアニメ映像パッケージ企業の状況が大きく変わりつつある。そうしたなかで、バンダイナムコグループの二つの企業の存在感が強まりつつある。

バンダイエンタテインメント http://www.bandai-ent.com/
北米版ガンダム公式サイト http://www.gundamofficial.com/

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2008.04.08
米国 ]
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 米国で日本アニメのDVD情報と批評を配信して人気が高い情報サイトAnimeOnDVD.comは、同サイトをマニア・ドットコム(Mania.com)を運営するマニア・エンタテインメント(Mania Entertainment)に売却することを発表した。
 サイトの創業者でオーナーであるクリス・ベヴァリッジ氏は、サイトのなかで今回の売却に至った経緯を説明している。そのうえで同サイトのスタッフ陣は、マニア・ドットコムのもとでアニメとマンガに特化したより大きなサイトを目指すとしている。

 AnimeOnDVD.comは、1999年にクリス・ベヴァリッジ氏によって設立された。それ以後、北米のアニメファンダムが成長すると伴にサイトは急速に拡大している。
 運営者のベヴァリッジ氏は、2004年にそれまで勤めていたフィデリティ・インベストメントを退社し、サイトの運営に専念するようになった。その後サイトは急速に企業化し、現在では主要コンテンツのアニメDVDリリース情報、批評のほか、様々なアニメ・マンガ情報を提供することで英語圏有数の人気アニメサイトとなっている。

 一方、マニア・エンタテインメントも2001年に設立されたウェブサイト運営企業である。SF、ファンタジー、ホラー、アニメーション、コミックなどの熱烈なファンが多い「ジャンル・エンタテインメント」に特化した情報を提供する大手サイトである。
 今回のAnimeOnDVD.comの買収で、このなかに日本のアニメ・マンガをラインナップに加えることになる。これはアニメ・マンガが、米国のサブカルチャーシーンの有力ジャンルであることも示しているだろう。

 今回サイトの売却でより大きなビジネスを目指すAnimeOnDVD.comだけでなく、ここ数年で米国の複数のアニメ情報サイトが急速に企業化に向けて歩みだしている。
 こうした背景には、国土が広く、アニメ雑誌の数も少ない北米では、様々な情報を配信し、コミュニティを形成するアニメ情報サイトが日本より大きな存在感を持っていることがある。こうしたなかには、総合的なアニメ情報を提供するアニメニューズネットワークのほか、コスプレ・ドットコムやアニメコン・ドットコム等のより専門分野に特化したものなどがある。

AnimeOnDVD.com  http://www.animeondvd.com/
Mania.com  http://www.mania.com/

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2008.04.04
米国 ]
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 アニメイノベーション東京(AIT)は、海外の携帯メディアに配給を行うコンテンツゲート株式会社と北米で携帯向けにコンテンツを配信するライセンス契約を締結した。
 AITが運営する「動画革命東京」にあるムービーのダイジェスト映像を、北米第3位の大手キャリア・Sprint Nextel社が運営するサービス「SPRINT」の公式チャンネルで配信する。AITではこれを皮切りに、世界12のキャリアを通して世界60ヵ国での配信を予定している。

 今回配信されるタイトルは『TOKYO PUNCH!』と『まっくららんどのホネイヌくん』で、いずれも3DCGアニメーション作品である。これらはもともとインターネット配信を視野に入れて企画・制作が行われた作品である。
 『TOKYO PUNCH!』はフランス人の作家フレデリック・スマーニャさんの作品で、日本にやってきたイギリス人が日本での生活に悪戦苦闘する様子を描いたショートコメディシリーズ。
 『まっくららんどのホネイヌくん』は加藤タカさんによる作品。夜の町「まっくららんど」に住む体の弱い小犬の「ホネイヌくん」が「ちゃんとしたイヌになる方法」を探しに旅に出る物語である。

 「動画革命東京」は、AITの出資に加え、東京都の支援により誕生した、個人や中小制作会社のクリエーターを対象としたオリジナルアニメーション制作支援事業を行っている。
 オリジナル作品企画に対して、パイロット版制作資金の提供をはじめとしたプロデュースを行い、共同事業体として海外市場やメディア展開を行う。2006年から事業を開始し、4年間で15作品程度の支援を予定している。

「動画革命東京」公式WEBサイト http://www.anime-innovation.jp/
  YouTube「動画革命チャンネル」 http://jp.youtube.com/DOGAKAKUMEI

コンテンツゲート http://www.contentsgate.com/

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2008.03.22
米国 ]
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 米国の書店小売チェーン ボーダーズ・グループ(The Borders Group)が、会社の身売りを検討している。ボーダーズは米国第2位の書店チェーンで、大都市では必ず店舗を見かける存在だ。
 また現地のマンガファンの間では、日本のマンガの取り扱いが大きいことで知られている。日本マンガの重要な流通網のひとつである。

 同社が自社売却を検討しているのは、ボーダーズの資金繰りが悪化しているためである。もともと専門商品の小売店チェーンの経営は、大手量販店の店舗網の拡大とインターネットショップの成長により大きな影響を受けている。
 それに加えサブプライム問題に端を発する現在の米国金融界の不安定化により、短期の借り入れ金利が急上昇している。ボーダーズはそうした高金利の資金調達では経営が成り立たないと判断し、自社を買収する企業を探っている状態である。

 現在、米国の専門小売チェーンの不振は慢性化している。2004年には玩具チェーンのトイザらスが経営危機に陥り、2006年にはCD・DVDチェーン店のサンコーストを子会社とするミュージックランドが倒産、CDチェーンのタワーレコードが、2度目の経営破綻を起している。
 こうした専門小売チェーンの経営不振は、日本のエンタテンメントコンテンツ企業にも無縁ではない。トイザらスの経営危機の際には、商品流通において同社と緊密であったバンダイ・アメリカの販売動向にも大きな影響があった。
 また、アニメDVDの販売に力を入れていたサンコーストの経営破綻(その後買収企業により一部店舗は経営継続)は、現在のマニア向けアニメDVDの売れ行き停滞の遠因のひとつとも見られている。

 日本マンガ市場の米国での急成長には、ボーダーズが積極的にマンガを取り上げ、その商品棚を拡大したことによる貢献が大きいとされている。実際に米国の店舗をみるとボーダーズのマンガ関連書棚が、業界第1位のバーンズ&ノーブル(Barnes & Noble)のそれよりかなり広いことに気づかされる。
 今回は、そうしたボーダーズの危機だけに、同社が他の企業に買収をされた場合、事業再構築で店舗数の削減やニッチ(隙間)部門であるマンガになんらかの影響が出ないとは限らない。そうしたことも含めて、今後のボーダーズの動向を注視する必要があるだろう。

ボーダーズ・グループ(The Borders Group) http://www.bordersstores.com/

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米国 ]
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 大手玩具メーカー バンダイの米国法人バンダイ・アメリカは、今年7月18日から北米市場で新たに『ドラゴンボール』シリーズのトレーディングカードゲーム(TCG)を発売する。
 このカードゲームは、テレビ版『ドラゴンボール』、『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』の3作品を統合した米国初の商品となる。

 『ドラゴンボール』のアニメは、米国で最もヒットしたアニメ作品のひとつである。しかし、作品の人気が頂点にあった1990年代末は、日本アニメから派生するキャラクター商品の展開が十分構築されていなかった時期であった。 
 一方で『ドラゴンボール』の人気は現在でも依然高く、昨年、一昨年は、ゲームソフトでも大きなヒットを出している。また、2007年末には、20世紀フォックスによる大型劇場映画の製作が発表された。

 こうした環境の中でバンダイ・アメリカは、『ドラゴンボール』の人気が再活性化すると判断し、TCGの発売に踏み切った。バンダイ・アメリカは、現在、同社がカードゲームを発売し大きな人気となっている『NARUTO』のような大ヒットを期待している。
 バンダイ・アメリカは、昨年新たに北米市場における『ドラゴンボール』の玩具部門のマスターライセンスを獲得している。今回はバンダイ・アメリカの北米市場における『ドラゴンボール』の新たな展開の一環である。

 また20世紀フォックスによる実写版映画の公開は、これまで今年8月とされていたが、先日来年3月に延期が発表された。それでも『ドラゴンボール』は、もともと根強い人気を持つ作品だけに、公開日が先送りされたことで、むしろ商品の販売期間が長くなったとも考えられる。
 バンダイ・アメリカは、米国市場でTCGに力を入れている。『NARUTO』のTCGというヒット商品を出しているだけに、今後の展開にも期待が持てそうだ。

バンダイ・アメリカ http://www.bandai.com/

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2008.02.28
米国 ]
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 北米のアニメ情報サイトのアニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、米国の大手アニメDVD流通会社のA.D.Vフィルムスが、今年1月に自社サイトの発売予定リストから外した作品の一部をリストに戻し発売を再開することが明らかになった。
 リストの戻された作品には『Kanon』、『Moonlight Mile』、『N・H・Kにようこそ!』といった作品である。依然リストに戻されていない作品もあるが、A.D.Vフィルムスはリストに戻るように働きかけているとしている。

 アニメニューズネットワークには、A.D.Vフィルムスの担当者のコメントも掲載されている。しかし、そこではリストから外された経緯も、再び加えられた経緯も明らかにしていない。それは関係者が多く難しいためだ