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2009.06.02
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 インターネットを通じたマンガ単行本の販売サイト漫画全巻ドットコムを運営する株式会社TRICOは、これまで自社の取り扱ったマンガの累計販売冊数が200万冊を突破したことを明らかにした。
 同社のサイトは2006年8月に、インターネットを利用してマンガ単行本を全巻セットでのみ販売する限定したサービスで始まった。当初はニッチなビジネスとも思われたが、消費者の高い支持を受けて急成長している。

 マンガは連載の終わった作品をまとめて読む、全巻セットは重いのでネットでまとめて注文するのが便利といった、様々なニーズを取り込んでいる。そうした結果、わずか3年足らずで100万単位の単行本を取り扱うまで成長した。
 インターネットの普及とマンガの関係は、電子コミックスの成長などで語られることが多い。一方で、漫画全巻ドットコムは、インターネット成長を既存のマンガ単行本の新しい関係として取り込んだビジネスとも言える。

 漫画全巻ドットコムの事業の成長は、取扱商品の変化にも表れている。当初サイトが扱うマンガ全巻セットには、中古書籍が多かった。しかし、サイトは早い段階で商品を、全て新刊書に切り替えている。現在漫画全巻ドットコが取り扱う商品は、全て新品である。
 これは中古書籍では消費者の多様なニーズ応えられないこと、そして増大する注文に対応出来なくなったためと見られる。既存の書籍流通を利用することで、作品の安定供給を実現したことも成功の秘訣だろう。またこうした変化は、中古マンガ単行本の流通に敏感になっている出版社との関係構築にもつながったに違いない。

 漫画全巻ドットコムは、今回の200万冊突破を記念したキャンペーンを6月1日から開始した。このキャンペーンは『いったぜ!200 万冊!完全送料無料キャンペーン』と題して、6月31日まで送料の無料キャンペーンを行なう。
 同サイトの購入は、合計金額が10000円未満の場合は525円の送料がかかる。今回のキャンペーン期間中は、全1巻(1冊)の商品からそれを無料とする。TRICOでは送料を完全無料にすることで、多くのユーザーの利用を期待している。

漫画全巻ドットコム http://mangazenkan.com/
『いったぜ!200 万冊!完全送料無料キャンペーン』
http://mangazenkan.com/category/111.html

TORICO   http://www.torico-corp.com/

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2009.06.01
コミック ]
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 スクウェア・エニックスのオンラインマガジン「ガンガンONLINE」が、連載作品の本格的な単行本化に乗り出す。7月22日にガンガンONLINEで人気を呼んでいる掲載作品を、一挙に単行本化する。
 タイトル数はマンガ作品で10作品以上、それに同じく連載されているノベル2作品も含む。2008年10月のサイト開設の目玉として話題を呼んだ『舞勇伝キタキタ』第1巻(衛藤ヒロユキ)など、いずれもネット発のオリジナル作品である。
 今回の単行本化によって、初めて紙媒体での展開となる。ネットからリアルなマンガへ誘導する新たな挑戦といえそうだ。

 ガンガンONLINEは昨年10月に、既存の雑誌とは異なったオンラインマガジンとしてスタートした。オープン当初に話題を呼んだのは、掲載作品が全てネットだけのオリジナル描き下ろし作品であったことだ。
 また、その作品数の多さ、頻繁な更新も人気となり、短期間でネットを代表するオンラインマガジンとなった。現在は既存雑誌から移籍した作品や雑誌との同時掲載など、よりバラエティのある展開となっている。

 サイトの作品閲覧は全て無料、またサイトには自社以外の広告もないことから、その収益モデルが注目されていた。今回の単行本の大量リリースで、スクウェア・エニックスは掲載作品の書籍化、その発売による利益を目指すことが明らかになった。
 雑誌の替わりにウェブサイトで作品を掲載し単行本とするのは、既に幾つか例がある。ウェブコミックの形態のひとつとして定着しつつある。しかし、ウェブコミックサイトのなかでも、一際人気の高いガンガンONLINEだけに、その成果は特に注目される。

ガンガンONLINE 
http://www.square-enix.com/jp/magazine/ganganonline/

【ガンガンONLINEから7月22日に発売される作品】

[マンガ作品]
 『生徒会のヲタのしみ。』① 丸美甘
 『あいは呪いの日本人形』 水兵きき
 『舞勇伝キタキタ』① 衛藤ヒロユキ
 『ちょく!』① 谷川ニコ
 『悪魔と俺』 吉川英朗
 『楽園Node』 上杉匠
 『浅尾さんと倉田くん』① HERO
 『シキソー』① 神田晶
 『ばらかもん』① ヨシノサツキ
 『今日も待ちわびて』① 佐伯イチ

 『堀さん宮村くん』③ HERO
 『アマノイワトヒメ』 下村トモヒロ

[ノベル作品]
 『Stand by me. Stand by you. 』 ごぉ イラスト/たつきち
 『欠落フェティシズム』 日野イズム イラスト/千葉サドル

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2009.05.24
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 米国の大手マンガ出版社VIZメディアは、北米のマンガファンに向けたオンラインマガジン「IKKI」を5月21日オープンした。このIKKIは、日本では小学館が発行する月刊マンガ誌IKKIのオンライン英語版である。
 オープンと同時に五十嵐大介さんの『海獣の子供』の連載を開始したほか、五十嵐さんのインタビューも掲載している。連載は今後毎月更新され、いずれも無料で閲覧出来る。
 サイトでは今後も掲載を予定している作品として、鬼頭莫宏さんの『ぼくらの』、オノ ナツメさんの『さらい屋5葉』、林田球さん『ドロヘドロ』、青野春秋さん『俺はまだ本気をだしていないだけ』を挙げている。作品の拡大だけでなく、クリエイターコーナーや特集記事も充実させていく方針だ。

 無料での配信は、VIZメディアが今後発売する単行本の宣伝、プロモーションも兼ねている。VIZメディアは『海獣の子供』のオンライン掲載終了後に、自社の「VIZ Signature」レーベルで英語版単行本(グラフィクノベル)を発売予定だ。
 他の連載予定作品についても、同様の出版を予定している。日本のマンガ雑誌の役割を、無料のオンラインマガジンが代替する。テレビアニメと連動した作品の人気が高い北米マンガ市場で、ウェブを通じて作品や作家の認知度を拡大する方針だ。

 オンライン英語版IKKIは、現在のところ英語版の雑誌展開は発表されていない。今後も、オンラインのみの無料配信を続けるものと見られる。
 これは月刊IKKIの持つ、ややマニア向けでエッジの利いた雑誌という性格も反映しているだろう。IKKIの日本国内の最新の発行部数は、日本雑誌協会のJMPAマガジンデータによれば1万4000部である。
 一方で、『ぼくらの』、『RIDEBACK』、『のらみみ』といったアニメ化作品、『海獣の子供』、『セクシーボイスアンドロボ』、『鉄子の旅』など話題作を輩出している。国内でも雑誌は、作品の掲載媒体、プロモーション媒体としての色合いが濃く、収益は単行本やその後のメディア展開に依存しているとみられるからだ。

 VIZメディアは同時期に、北米で雑誌展開をしている少女向けのマンガ雑誌「Shojo Beat」を今年6月で終了することを発表している。
 たとえIKKIをマンガ誌にしても、雑誌での収益化は難しく、プロモーションと割り切るにも印刷、流通などの経費による赤字は無視出来ない。オンラインマガジンであれば、同じ効果をかなり低いコストで実現出来る。

 北米版IKKIのもうひとつの狙いは、現在VIZメディアが力を入れるマンガレーベル「VIZ Signature」の活性化にある。VIZ Signatureは、青年マンガやマニア向けの年齢層の高いファンのレーベルとして設けられている。
 VIZ Signatureの現在のタイトルは、『バカボンド』や『リアル』、『20世紀少年』、さらに『美味しんぼう』や『ゴルゴ13』まで多彩だ。
 VIZメディアは、北米で『NARUTO』や『Bleach』など少年マンガで大きな成功を収めている。しかしさらなるマンガ市場の拡大には、より年齢の高いマーケットへの進出が必要との考えだ。同社は少年マンガ、少女マンガが大半を占める北米市場に青年マンガを導入するとして、VIZ Signatureに大きな力を入れている。

 そのVIZ Signatureの位置づけを明確にするために、フラッグシップ的な存在として国内で掲載マンガの質の高さに定評があるIKKIに白羽の矢が当たったとみられる。
 北米オンライン版IKKIの展開は、北米マンガ市場の今後の動向を考えるうえで、目の離せないものになっている。

IKKI 公式サイト(英語) http://sigikki.com/
IKKI 公式サイト(日本) http://www.ikki-para.com/

VIZ メディア http://www.viz.com/

当サイトの関連記事
高橋留美子 新連載「境界のRINNE」 米国サイトで同時配信開始
米国の女性向けマンガ雑誌「Shojo Beat」 6月で終了へ

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2009.05.22
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 昨年10月、雑誌「モーニング・ツー」は、インタ-ネットを通じてマンガ雑誌全てを3ヶ月連続無料配信する大胆な試みで、マンガファンとマンガ業界に大反響を巻き起こした。この「モーニング・ツー」が、5月22日からまた新たな挑戦を開始した。
 前回は3ヶ月だけであった雑誌まるごと完全無料配信を、今度は1年間の長期にわたって実施する。再び大きな反響を呼ぶことになりそうだ。

 今回の「モーニング・ツー」の試みは、前回の反響の大きさや、無料配信が雑誌、掲載作品の認知度の向上に大きな役割を果たしたとの判断があると思われる。引き続き無料配信を行うことで、さらなる効果の拡大を狙うものとみられる。
 しかし、今回のサービスは前回と同じものでなく、それよりもさらに先を行く内容となっている。実施期間が1年間に延長されるだけでなく、開始当初の3ヶ月間の5月号、6月号、7月号は雑誌発売と同時に全く同じものがネット上で無料閲覧が可能になる。

 前回の試みでは無料配信は、雑誌発売から1ヶ月遅れとなっていた。最新号は、雑誌を買ってくださいというアプローチが含まれていた。しかし、今回は国内メジャーマンガ誌では初めての発売と同時の無料配信が行われる。
 配信はモーニング公式サイトで行われる。閲覧には無料で提供されるプラグインのビューワーソフト「T-Time Crochet」をインストールする必要がある。5月号が5月22日から6月21日まで無料で提供され、その後は毎月最新号に入れ替わる。8月号以降は1ヶ月遅れでの掲載となる。

 一方で有料販売される雑誌が、片方で無料提供されるビジネスモデルに違和感があるかもしれない。しかし、これはマンガ雑誌のビジネスや「モーニング・ツー」の雑誌発行の状態を考えると合理的な側面も大きい。
 先鋭的な作品が多い「モーニング・ツー」は地方での取り扱いが少なく、雑誌と作品の認知度を挙げるのに無料配信が大きな役割を果たすとみられる。また、雑誌の読書とウェブの読者が異なる層、住み分けているとの判断もあるかもしれない。

 さらに、雑誌掲載のマンガ作品の多くは雑誌それ自体の利益ではなく、その後の単行本の発売により利益を回収する。例えば「モーニング・ツー」掲載の『聖☆おにいさん』の1巻と2巻の売上は、「モーニング・ツー」の実売部数の数倍に達している。無料配信することで、単行本市場のさらなる拡大が期待出来る。
 こうした「モーニング・ツー」の試みは、他の雑誌にも応用可能かもしれない。現在は、ウェブ上のマンガは有料の旧作か、もしくは無料のウェブオリジナルの新作が急増している。そうした中で、雑誌そのものを無料で提供する「モーニング・ツー」の野心的な試みが注目される。

「モーニング・ツー」 無料公開告知 http://morningmanga.com/twofree/

モーニング公式サイト http://morningmanga.com/

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2009.05.20
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 米国で発売される唯一の日本の少女マンガ雑誌「Shojo Beat」が、今年の夏で終了することが明らかになった。「Shojo Beat」を発刊するマンガ出版社VIZメディアによれば、6月19日に発売予定の7月号が最後の号となる。
 「Shojo Beat」は、VIZメディアと関連が深い小学館、集英社、白泉社などの少女マンガ作品を集めた月刊マンガ雑誌として2005年夏に創刊した。連載作品には創刊当時から3社の人気作品が並び話題を呼んだ。現在は『ハチミツとクローバー』や『ヴァンパイア騎士』などを月刊で連載するほか、ファッションや文化、トレンドなどを取上げた10代の女性向けのカルチャー雑誌となっている。

 VIZメディアによればマンガ雑誌としての「Shojo Beat」の終了は、昨今の経済状況を鑑みたものだ。経営資源を他の分野に集中させるためである。しかし、「Shojo Beat」の終了は経済状況だけでなく、創刊以来の同誌の売上状況も影響したとみられる。
 VIZメディアは「Shojo Beat」以外にも、米国版「少年ジャンプ」である「SHONEN JUMP」を月刊で発行している。「SHONEN JUMP」の現在の販売部数は30万部程度とみられているが、「Shojo Beat」の販売部数はそれより一桁少ないとされている。この数は、北米全体で月刊雑誌を維持するには厳しい数字と考えられる。

 日本では、米国で日本の少女マンガが人気と報道されることが増えている。確かにここ数年少女マンガが注目されることは増えているが、少女マンガはニッチなマンガ市場のさらにサブカテゴリーとなる。実際には少女マンガには、雑誌ビジネスに十分な市場がまだ育っていなかったとみられる。
 また「Shojo Beat」には、読者対象のレーティングとして10代以上を推奨する「T+」がつけられている。雑誌に興味を持つ読者はほとんどが10代以上となっているが、コミックス・マンガの雑誌でレーティングがつくことは、購買者やその保護者にとって心理的な壁になった可能性もある。

 もっとも、女性のマンガファンは少ないわけでない。少年向けとされる「SHONEN JUMP」の女性読者はかなり多い。今後は、こうした女性マンガファンに対する別のアプローチが求められることになる。
 VIZメディアはマンガ単行本(グラフィックノベル)では、今後も「Shojo Beat」レーベルで作品を発売して行く方針である。また、現在定期購読中の読者は、購読料金の返金か「SHONEN JUMP」への切り替えを選択出来るとしている。 

VIZメディア http://www.viz.com/
Shojo Beat 公式サイト http://www.shojobeat.com/

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2009.04.16
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 4月22日発売の週刊少年サンデー(小学館刊)から連載をスタートする高橋留美子さんの『境界のRINNE』が、発売同日から米国のファンも楽しめることになった。
 4月15日に、米国のマンガ・アニメ企業の大手VIZメディアは、4月22日から北米の高橋留美子ファンに向けた新サイトThe Rumic World.comを立ち上げることを明らかにした。新サイトは同地域のファンに高橋留美子さんやその作品に関する最新情報を届ける。

 そして、このThe Rumic World.comオープンの最大の目玉が、日本では4月22日から連載が始まる『境界のRINNE』の同時配信となる。作品は日本の連載ペースに合わせて毎週更新していくとしており、日本と並行してリリースされる。
 ここ一年で日本のアニメの国内外同時リリースは急激に増え始めているが、マンガ連載と海外でのオンライン配信を同時展開するのは始めてのケースである。今後はアニメだけでなく、マンガでも同様の企画が増える可能性が出て来た。

 『境界のRINNE』は、高橋留美子さんが週刊少年サンデーで定期連載する4作目にあたる。これまでの『うる星やつら』、『らんま1/2』、『犬夜叉』がいずれも大ヒット作品であったことから、今回も注目の作品となっている。
 主人公は幽霊が見えるようになった女子高生の真宮桜、これまで同様SFテーストを盛り込んだ作品となりそうだ。
 
 高橋留美子さんは米国で日本のマンガ・アニメ人気がまだ小さな頃から、初期の代表作『うる星やつら』で人気があった。その後、マンガ・アニメ人気が拡大する連れ、マンガとそのアニメ化作品により、高橋留美子人気も急激に高まった。
 現在米国で最も人気のあるマンガ家の一人と言って間違いない。それだけに新作も、今後の米国での大規模な展開は視野に入っている。新サイトの立ち上げと『境界のRINNE』の新連載スタートは、そのための大掛かりなプロモーションとなる。

 またこうした予想を超える動きは、繰り返し言及されているように、日本のアニメ・マンガの海外での違法配信に対抗する意図も強い。これまではアニメ番組の違法配信が注目されていたが、現在はマンガの違法配信であるスキャンレーションが海外で急速に広がっている。これに対する警戒感が増しており、今回の同時配信もその防衛的な意味もあるだろう。
 VIZメディアは現在人気作品『NARUTO』の単行本では、短期間での新刊大量リリースを続けている。日本の単行本との発売時差を一気に縮めるためである。リリース時差を縮小することで、違法配信を牽制する。こうした動きには、違法配信により市場が崩壊したアニメDVDと同じ失敗を繰り返さないという強い意志が感じられる。
 
The Rumic World.com(英語) 4月22日オープン
http://www.therumicworld.com/

VIZメディア http://www.viz.com/

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2009.04.14
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KATANA_001gou_000A_0409.JPG 電子書籍、電子コミック販売の大手サイトeBookJapanを運営する会社イーブック イニシアティブ ジャパンは、4月14日に電子書籍スタイルのウェブマガジン「KATANA」を創刊した。イーブックによれば、こうしたかたちのウェブマガジンは業界初である。
 雑誌はデジタルの利点を生かしオールカラー作品を中心に編集する一方で、作家と読者とをつないだインタラクティブ性を目指す。これまでの紙媒体雑誌では実現出来なかった新しいウェブマガジンを目指すとしている。

 業界初ということもあり、力の入った内容になっている。まず創刊号からは小池一夫氏による『そして―子連れ狼 刺客の子』」を連載スタートする。
 ちゃんのいなくなった後、ひとりぼっちになった大五郎の旅を描く。これまでとはガラリと変わった物語を展開する。

 また4月28日にリリースされる第3号では、もうひとつ大型作品が登場する。望月三起也氏による『W7』である。望月三起也氏は「一生少年の心を持ったヒーローを描いてみたい。それもオールカラー。構想10年、長年の夢です。カラーだから出来る迫力シーン、力が入ります」と語る。
 『子連れ狼』と『ワイルド7』、いずれも日本のマンガ史を代表する作品である。ふたつのシリーズの描き下ろし作品は、新雑誌をアピールするのに大きな力を発揮するだろう。

 「KATANA」ではこのほか、そのほか、見ル野栄司氏、石川勝哉氏、DJイオ&パリッコらの作品も掲載するほか、泉麻人氏のコラムやすがやみつる氏のインタビューコラムも連載する。ページ数は100Pから150Pを予定、紙が媒体雑誌に匹敵する充実の内容になる。
 一方で価格は税込105円と(税込)とウェブ媒体ならの低価格を実現している。「KATANA」は、イーブックジャパンの本サイトからダウンロードすることで購読出来る。
 イーブックジャパンでは、昨年12月にマンガ産業アナリストの中野晴行氏の著作『まんが王国の興亡』を同じく書き下ろしの電子書籍として発売している。同社はウェブ発のオリジナルコンテンツの開拓に今後も大きな力を入れそうだ。

eBookJapan http://www.ebookjapan.jp

当サイトの関連記事
マンガ産業を解説 中野晴行「まんが王国の興亡」電子書籍販売

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2009.03.14
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 米国を代表する新聞紙ニューヨークタイムズは、この3月からウェブサイトを通じてグラフィックノベルの週間ベストセラーを紹介する記事掲載を開始した。書籍のなかでこれまでマイナージャンルとされてきたグラフックノベルが、出版界に認められる動きのひとつとして米国では注目されている。
 米国でのグラフィックノベルのジャンルとしての確立は、日本のマンガにとっても重要だ。なぜなら米国での日本のマンガは一般的にはグラフィックノベルのサブカテゴリーで、依然その売上シェアの半分近くを占めているからだ。

 一方で、ニューヨークタイムズのグラフックノベル週間ベストセラーは、同じグラフィックノベルをハードカバー部門、ペーパーバック部門、マンガ部門と3つに分けている。
 同じグラフィックノベルでも、体裁や価格が異なるハードカバー、ファンや内容がアメリカン・コミックスと異なるマンガを切り分けたかたちだ。質的に異なり比較するのが難しい作品を、うまく分類している。読書にとって理解しやすいものになっている。

 この週間マンガのベストセラーで、『NARUTO』の大旋風が吹き荒れている。まず、3月5日に発表された最初のリストでは、1位『NARUTO 38巻』、2位『NARUTO  40巻』、3位『NARUTO 39巻』、4位『NARUTO 41巻』、6位『NARUTO 37巻』、7位『NARUTO 35巻』、8位『NARUTO 36巻』、9位『NARUTO 34巻』と上位4冊、ベスト10のうち8冊までが『NARUTO』という状態である。
 3月13日に発表された最新リストもほぼ同じ状態で、1位から4位までをそれぞれ40巻、41巻、38巻、39巻が占めている。ベスト10のうち、やはり7冊が『NARUTO』だ。

 こうした『NARUTO』の独占状態は、マンガを出版するVIZメディアのマーケット戦略が理由である。VIZメディアは、日本と米国のマンガ出版のタイムラグを埋めるため、今年2月から4月まで3ヶ月間に一気に11冊44巻までを発売する予定だ。
 これで日米の単行本の発売時期の差は、一気に半年未満に縮まる。VIZメディアが単行本の発売をいそぐ理由には、マンガでも広がり始めているインターネット上の海賊版対策の狙いもあるとされている。

 しかし、米国では日本に較べてマンガの値段は高くなっている。VIZメディアの思惑とは別に、『NARUTO』ファンの中心である男児層の購買力がこうしたハイペースの刊行について来れるのかとの懸念もあった。しかし、ニューヨークタイムズのベストセラーを見る限りでは、そうした心配は無縁であったようだ。
 米国では2008年に日本マンガの売上高が、初めて前年比でマイナスに転じている。しかし、『NARUTO』に関する限りは、依然好調なようだ。

 3月13日のトップ10は、『NARUTO』以外にも興味深い点がある。それは『NARUTO』以外の3冊『Bleach 26巻』(5位)、『紳士同盟† 9巻』(8位)、『Black Cat』(9位)が全て、『NARUTO』と同じVIZメディアから出版されていることである。同社の北米における日本マンガ市場の占有率は過半数を大きく超えているとされるが、今回のベストセラーでは独占状態である。
 それでもVIZメディアは、先日、昨今の経済環境を理由に、社内の一部リストラに着手すると発表している。そこからは、北米の日本マンガ業界が直面する環境変化が感じられる。そうしたなかでもVIZメディアは、全体から見れば勝ち組としてこれからも産業の中での影響力を強めて行きそうだ。
 
ニューヨークタームズ(New York Times)
グラフィックノベル ベストセラー リスト(マンガ) 3月15日付
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2009/03/13/graphic-books-best-seller-lists/

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2008.12.28
コミック ]
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 集英社は同社が発刊する月刊マンガ誌「ジャンプSQ(スクウエア)」で、米国のコミックス原作者スタン・リー氏と日本のマンガ家武井宏之氏の合作マンガ『機巧童子ULTIMO』の連載を開始すると発表した。
 2009年2月4日に発売される2009年3月号からスタートする。『機巧童子ULTIMO』は3月号の表紙も飾り、巻頭カラーでのスタートとなる。ジャンプSQ編集部の作品にかける高い意気込みを感じさせる。

 原作を担当するスタン・リー氏は、『Xメン』や『スパイダーマン』、『超人ハルク』などを生み出した米国コミックス界の超大物である。一方、武井宏之氏の代表作『シャーマンキング』は国内外で高い人気を誇る。
 『機巧童子ULTIMO』は、今年春に発売された「ジャンプSQ」のスピンオフ誌「ジャンプSQセカンド」の目玉企画として掲載された。掲載時は『機巧童子ULTIMO:0』とプロローグの位置づけであったためその後の展開が待たれていた。今回は本誌での本格連載スタートとなり、ファンからの注目を集めることになりそうだ。

 『機巧童子ULTIMO』は、ビジネス面でも注目を浴びている。作品の製作にスタン・リー氏が加わるだけでなく、企画当初から海外での展開を念頭に置いているためである。
 『機巧童子ULTIMO:0』は日本だけでなく、米国最大のポップカルチャーイベントである今年のサンディエゴ・コミコンでも記者発表された。この際に『機巧童子ULTIMO』の北米版少年ジャンプ(SHONEN JUMP)への掲載も公表されている。日本での連載とあまり間を置くことなく北米版での連載が開始すると見られる。

 さらに、作品はマンガだけでなく、テレビアニメ化も視野に入れている。スタン・リー氏の作品管理を行うPOW!エンタテインメント(POW! Entertainment, Inc.)のサイトの中で『機巧童子ULTIMO』は、日本の株式会社ドリームランチとの共同プロジェクトとして紹介している。
 ドリームランチはソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社で、コンテンツ企画・開発のほか、アーティストマネジメント、ライセンス管理などの事業を展開している。スタン・リー氏とドリームランチは、2007年にマンガやアニメ、ゲーム、映画など幅広いジャンルでマルチメディアを利用した共同開発で合意している。

ジャンプSQ(スクウエア)公式サイト http://jumpsq.shueisha.co.jp/

POW!エンタテインメント(POW! Entertainment, Inc.) 
http://www.powentertainment.com/
ドリームランチ http://www.dreamranch.net/

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2008.12.22
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 誰にでも馴染み深いものであるにも関わらず、そのビジネスの仕組みは複雑でなかなか判り難いマンガビジネスの世界。
 そのマンガビジネスの世界を読み解く書籍『まんが王国の興亡―なぜ大手まんが誌は休刊し続けるのか―』が、国内電子書籍出版の大手イーブック イニシアティブ ジャパンから電子書籍として先行出版される。12月26日からイーブック イニシアティブ ジャパンの運営するebookjapanで入手可能となる。

 この本はまんが産業アナリストとして知られる中野晴行さんが、Web連載をしていた「まんがのしくみ」をまとめたものである。もともと「まんがのしくみ」は、中野さんがまんが産業成長のメカニズムや裏事情を会員向けメルマガとして今年2月より配信を始めたものである。
 その後、連載バックナンバーをサイト上に掲載したところ、国内外から大きな反響を得て、単行本形式で再構成し電子書籍として販売することになった。

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 中野氏は1960年代の少年まんが誌創刊ブームによる市場勃興期から90年代以降の休刊ラッシュ、21世紀に入ってからの映像化・デジタル化までマンガ産業の興亡史を描く。さらに急速に進むデジタル化、国際化などを交えながらマンガ産業の未来を俯瞰する。
 マンガの専門家にとっても得ることが多い内容なだけでなく、イラストやグラフを多用することで学生やフレッシュマン層にもわかりやすいマンガビジネスの仕組みを解析した入門書ともなっている。産業の大きさに較べて語られることが少ないマンガビジネスを、この分野の第一人者である中野氏が的確に説明する。

 今回の電子書籍での『まんが王国の興亡』は500円と、かなりリーズナブルな価格設定になっている。印刷代や流通経費の削減がこうした電子書籍ならではの価格を実現させているようだ。
 近年、マンガの電子書籍化やモバイル配信、PC配信が話題になることが増えている。そうした中、マンガ産業を語る論説自体が電子書籍で出版されるのは、現在の業界を取り巻く環境をまた象徴しているのかもしれない。

ebookjapan  http://www.ebookjapan.jp/shop/
『まんが王国の興亡』動画CM http://cmizer.com/movie/3826
コラム連載「まんがのしくみ」 http://www.daimokuroku.com/?index=sikumi

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『まんが王国の興亡 ―なぜ大手まんが誌は休刊しつ続けるのか―』
著者名: 中野晴行(まんが産業アナリスト)
販売日: 2008年12月26日(金)
販売価格: 500円(税抜)
URL :http://www.ebookjapan.jp/shop/special/page.asp?special_id=itv003
     ※12月26日公開予定

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2008.12.06
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 12月5日付の日刊工業新聞によれば、凸版印刷の電子書籍事業子会社ビットウェイが2009年から海外向けにマンガ配信事業を開始する。
 報道によれば2009年春に香港と台湾で、2009年度中にヨーロッパ、2010年度に北米へ進出するとしている。また、iPhoneを含む複数のメディアに向けて配信することで、2010年度には10億円の売上を見込んでいるともしている。

 同じニュースは、2008年6月26日にも日経産業新聞でも報じられている。その際には、韓国、台湾で今年11月から、2009年4月から欧米での事業開始を検討中としていた。
 凸版印刷はこれまでのところ海外進出に関する正式なリリースを出したことはない。しかし、日経産業新聞と日刊工業新聞の双方の記事を信ずるなら、ビットウェイの海外進出は当初の予定よりやや後ろにずれこんだかたちとなる。

 ビットウェイは一般的にはあまり知られない会社だが、現在電子書籍、コミックス関連の最も重要な企業のひとつとなりつつある。同社のビジネスは、国内の主要な出版社や製作会社の作品の権利とコンテンツをまとめて、モバイルやPCサイトの運営会社に販売する電子書籍取次業である。
 権利者は自らサイト運営会社と交渉することなく、コンテンツの管理や配信、収益の回収を行うことが可能になっている。ビットウェイはこの分野の大手企業で、前期の売上高は50億円を超えているとみられる。

 国内のマンガ市場の長期的な低落傾向の中で、出版業界の中で海外マンガ市場への関心が強まっている。この中で日本では急激に成長した電子コミックスの市場は、海外でも成長市場として特に興味を集めている。
 しかし、各出版社がこの分野で個別に海外展開するには、資金、コスト的に負担が大きい。また、大手出版社以外では、コンシュマーの要望に応えられるだけの作品タイトルを十分集めるのは大変である。

 そうしたなかで電子書籍取次業者として国内で実績のあるビットウェイの海外進出は、海外の電子書籍事業の合理化、拡大とその推進に大きな役割を果たす可能性が高い。
 同社の海外事業はまだスタートの段階に過ぎないが、巨大な潜在的市場である海外の電子コミックス事業の掘り起こしに期待されるものは大きい。

日刊工業新聞 http://www.nikkan.co.jp/
凸版、来春から海外でコミックを携帯・PC向けに配信
NIKKEI ONLIN(日経産業新聞) http://it.nikkei.co.jp/
ビットウェイ、韓国と台湾で携帯コミック――欧米でも配信検討

ビットウェイ http://www.bitway.co.jp/

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 ゲーム関連企業のサン電子が、Wiiウェア向けの電子コミックスの配信事業に進出する。サン電子はWii向けの販売ブランド「SUNSOFT BOOKS(サンソフトブックス)」を新たに立ち上げた。
 2009年1月6日からインターネットに接続されたWiiを利用する「Wiiショッピングチャンネル」を通じて、マンガ配信を開始する。また、配信第1弾としてTOKYOPOPと提携して、『プリンセス・アイ物語』を提供する。

 『プリンセス・アイ物語』は、TOKYOPOPが掲げる日本以外で生まれたマンガ「グローバル・マンガ」の代表作、世界各国で人気がある。キャラクターデザインを『NANA』などのヒット作で知られる矢沢あいさんが担当、米国ロックバンドのコートニー・ラヴさんをモチーフに鯨堂みさ帆さんが作画、D.J.ミルキーさんがストーリーを作り上げた。
 サン電子によればTOKYOPOPとの提携は、同社が今後進める海外の電子コミックス市場進出も念頭に入れたものである。世界のマンガファンに向けてオリジナルのマンガの企画や制作も行っていくとしている。

 販売される『プリンセス・アイ物語』は、初回配信ではWiiウェアのマンガを読めるコミックビュアーソフトとマンガがセットとなる。初回は3話、追加配信は2話ずつとなり、全15話で完結する。コミックビュアーソフトは、サン電子が独自に開発したものである。
 また、日本語と英語の2種類の字幕版があり、英語版を読みたいファンにも対応する。価格は初回が500ニンテンドーポイント(500円相当)、追加配信は200ニンテンドーポイント(200円相当)である。

 国内だけで累計売上700万台、米国では1000万台を超えるWiiは、ゲーム機としてだけでなく様々なコンテンツのプラットフォームとして期待されている。既に角川書店、講談社、集英社、小学館とトーセの出資するWii向けの電子コミック配信会社リブリカが、今年7月に設立されており、出版社の関心も高い。
 そのリブリカは、まだリリース予定を発表していないため、サン電子がこの分野で一歩先んじたかたちとなった。

SUNSOFT BOOKS公式サイト http://www.sun-denshi.co.jp/soft/book/

サン電子 http://www.sun-denshi.co.jp/soft/
TOKYOPOP http://www.tokyopop.co.jp/

当サイトの関連記事
Wii向けの電子コミック配信会社 トーセと四大出版社が出資・設立

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2008.11.22
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 米国の有力マンガ出版社であるデルレイ(Del Ray)が、11月25日に日本アニメ『爆丸 バトルブローラーズ』のマンガ版を発売する。人気のアニメを原作に、マンガを制作、出版することは日本では珍しくない。しかし、『爆丸』は日本国内ではマンガ化されておらず、単行本の出版もない。今回発売されるのは、日本のアニメを原作とする米国オリジナルのマンガになる。
 デルレイのマンガ部門は最近まで、日本マンガの翻訳出版を中心としてきた。過去2、3年で米国のマンガ業界でトレンドとなっていた米国産マンガや韓国のマンガの出版に消極的な出版社である。しかし、今回の『爆丸』の出版では、デルレイが日本マンガ以外の出版に積極取り組み始めていることを印象づける。

 デルレイは『爆丸』をマンガとして売り出しているが、日本のマンガとかなり異なった特長も随所にみられる。キャラクターデザインはテレビに基づいており、内容も解説を読む限りではアニメを踏襲したもののようだ。 
 さらに通常のマンガ出版と異なるのは、原作者や原画担当が名前をクレジットされる作家の欄がカートゥーンネットワーク(CN)となっている点である。つまり作品は米国のコミックスのように、出版社などが米国のクリエイターと契約し、権利買切るかたちとみられる。

 また、作家がCNとなるのは、『爆丸 バトルブローラーズ』が複雑な共同製作のかたちを取っているためである。
 『爆丸』は2007年に、トムス・エンタテインメント、ジャパンヴィステック、セガ、セガトイズ、スピン・マスター、コーラス・エンタテインメントの日本とカナダ6社で共同製作(製作委員会方式)されている。日本とカナダで先行放映され、特にカナダで大きなヒットとなった。
 その後、米国展開する際に、CNがパートナーに選ばれた。この際にカートゥーンネットワークは放映権だけでなく、商品化権なども含めたマスターライセンスを獲得している。CNが自社以外で製作した番組のライセンス展開を行う初めてのケースとなる。

 CNは既に『爆丸』のDVDも発売しているが、アニメの展開に不可分のマンガ展開を行うためにマンガ出版に実績があるデルレイとの提携を選択した。
 デルレイは『爆丸』のほかにも、既にアニメスタイルとされる米国のカートゥーン『ベン10』のマンガ出版も決めている。こちらも、グラフィックノベルではなく、敢えてマンガにカテゴリー分けがされている。
 一方ではデルレイが日本以外のコンテンツへ進出し、もう一方ではCNが日本型のアニメーションとマンガ、キャラクター展開をメディアミックスするビジネスを本格的に進めつつある。現在の米国のアニメ・マンガビジネスの新しい流れを象徴している。

 新しい流れという点では、デルレイが日本マンガ重視から、他のコンテンツへの進出を決めたきっかとなった講談社の動きもある。
 もともとデルレイは親会社ランダムハウスと講談社のつながりから、講談社系のマンガを優先的に扱ってきた。しかし、今年6月に同社は、これまでの米国出版社へのライセンス出版だけでなく、米国で自社が直接出版を行うと発表した。
 デルレイは将来的に日本マンガの作品供給が細ると考え、CNと手を組んだわけである。CNはアニメやアニメスタイルのアニメーションのテレビ放映の有力企業で、新たな強者連合が誕生することになった。

 しかし、新たな方針を打ち出したはずの講談社の動きが、現在見られない。当初の発表では、9月に自社による最初のタイトルを出版するとしていた。しかし、既に11月も終わりだが、同社によるマンガ出版はなく、リリースの予定も明らかになっていない。
 リテールビジネスとなれば、ファンに向けた情報告知のための公式サイトは不可欠だが、KODANSHA USA, INC.やKODANSHA USA PUBLISHING, LLCの公式サイトはオープンしていない。控えめに見ても講談社が当初考えていた米国での出版戦略は、予定よりかなり遅れている。

 講談社系のマンガ出版は依然デルレイで発売が続いており、新刊も『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』や『School Rumble』、『のだめカンタービレ』と目白押しだ。
 このためデルレイは少なくとも現状では、従来どおり講談社の人気マンガを発売する一方で、カートゥーンネットワークとの提携による有望市場に乗り出しつつある。

デルレイ(Del Ray) http://www.randomhouse.com/delrey/manga/

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2008.11.04
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tutaya.jpg インターネットを通じたDVD・CDのレンタルを行うツタヤオンラインは、11月4日より宅配レンタルサービス「TSUTAYA DISCAS」において、マンガのレンタルサービスを開始した。
 このサービスは、「TSUTAYA宅配コミックレンタル」と名付けられる。DVD・CDの宅配レンタルサービスと同様に、インターネット上で借りたいマンガ作品を予約すると、登録住所へ宅配でマンガが届けられる。便利で安価として人気を呼んでいるネット宅配レンタルサービスのマンガ版となる。

 サービスの特長は、長編シリーズ作品を10冊から30冊のセットにして提供することである。長編シリーズの一気読みに力を発揮する。
 続きを気にすることなく、またレンタルなので重たい本を持ち運ぶ必要もないといった点が、利用者から人気を呼びそうだ。

 サービス開始にあたっては、特に人気の高い作品として『ドラゴンボール』、『ROOKIES』、『花より男子』、『キン肉マン』などのおよそ50作品を取り揃えた。ツタヤオンラインは、今後も毎月数百冊規模でタイトルを追加していく予定としており、さらなるサービスの拡充を目指す。
 気になる利用料金は、レンタル期間14日間で1冊あたり144円から177円まで。配送・集荷サービスは、全国どの地域でも送料無料で行う。

 ツタヤオンラインは、映像・音楽ソフトで総合的なサービスを提供するTSUTAYAグループのグループ企業である。同社の運営する「TSUTAYA online」は、DVD・CDネット宅配レンタルのほか、動画配信、音楽配信サービスも行う。また、オンラインショッピングやモバイルコンテンツなどの事業もある。
 さらに店頭レンタルや販売、ヴァージン・メガストアーズ・ジャパンの運営など、国内のDVD・CDビジネスにおいては大きな存在だ。そうしたTSUTAYAによるマンガレンタルビジネスの進出は、関連企業の関心を呼ぶだろう。

TSUTAYA宅配コミックレンタル http://www.discas.net/netdvd/topComic.do

サービス開始日: 2008年11月4日(火)
利用料金: 1冊あたり144円(税込)~178円(税込)
 ※月会費、往復送料は一律無料。
 ※延長料金は1日ごとに1冊53円(税込)。
レンタル期間: 14日間
支払方法: クレジットカード決済
*詳細はTSUTAYA宅配コミックレンタルサイトで確認ください。

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2008.10.05
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 米国で日本マンガの翻訳出版を行うデジタル・マンガ・プレス(DMP)は、現在月12冊発行している日本マンガの翻訳出版を月7冊に削減する。米国のポップカルチャー情報のICv2が10月3日付で伝えている。
 報道では点数の削減は来年1月からスタートし、既存作品の続巻出版中止は行わないため今後スケジュ-ルの調整を行うと伝えている。

 DMPは日本マンガの中堅出版社で、『西洋骨董洋菓子店』や『ベルセルク』、『ヘルシング』などの出版を手掛けている。しかし、近年は別ブランドの801 Mediaも含めて、やおいやBLと呼ばれる分野に積極的に進出していた。
 北米では人気作品を多く抱えるVIZメディアの勢いが強まっており、200億円を超える北米マンガ市場の同社のシェアは過半数を大きく超えている。このため講談社から主にライセンスを受けるデル・レイや、名作マンガに力を入れるバーティカルなど以外の中堅・新興出版社の多くがよりニッチ(隙間)な市場に経営の主軸を動かしている。
 このなかには、OELと呼ばれるマンガスタイルの米国作品や韓国産マンガ、やおい・BL、さらにライトノベルなどが含まれる。DMPのやおい・BLシフトもこうした動きのひとつである。

 しかし、北米マンガ市場全体の成長率が昨年から鈍ってきているのに加え、売上を伸ばしているのはむしろメジャータイトルで、売れる作品とそうでない作品の二極分化が進んでいる。
 このため多数の出版社が集中したニッチ市場で、現在は過当競争が起きている。マンガ市場の成長と裏腹に、多くの中小出版社の経営が圧迫されている可能性が高い。
 実際に、今年初めには北米マンガ出版社第2位のTokyopopが、出版点数の大幅な削減と従業員を半分以下まで減らす大規模なレイオフが行っている。今後は、市場規模に見合った出版点数に収斂し、日本のやおい・BLタイトルの出版も減りそうだ。

 一方で、北米のマンガ市場全体でも大きな動きが続いている。これまで北米ではマンガ出版はライセン供与だけを行っていた講談社が、KODANSHA USAとKODANSHA USA PUBLISINGを設立し、直接北米マンガ市場での出版事業に乗り出すことを決定している。
 また、新興のマンガ出版社Yenプレスは、フランスの大手メディアグループ アシェットと組みスクウェア・エニックス作品などからなる新マンガ雑誌「YEN PLUS」を創刊している。2008年は、成長の踊り場を迎えた北米マンガ市場の大激変の年となっている。

ICv2 http://www.icv2.com/
Digital Manga Cuts Production

デジタル・マンガ・プレス(DMP) http://www.dmpbooks.com/

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2008.10.03
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eigomanga.jpg 米国でマンガスタイルの作品を発売するeigoMANGAは、雑誌、コミックスの北米地域の流通でイングラム・ペリオディカル(Ingram Periodicals Inc.)と契約した。
 イングラムは北米およそ1万店の本屋や専門店、ニューススタンドに向け、雑誌などの出版流通・販売を行う大手企業である。このなかにはバンーズ&ノーブル(Barnes & Noble)といった大手書店チェーンも含まれる。
 書籍・雑誌の流通が複雑とされる北米において、イングラムは主要な雑誌販売の流通ルートとされている。eigoMANGAはイングラムを通すことで、今後は自社出版物の流通拡大が期待出来る。

 eigoMANGAはサンフランシスコに拠点を持つコミックス出版社で、日本のマンガのスタイルを取り入れた作品の発表を続けている。同社のフラッグシップタイトルは『Rumble Pak』で、複数の作品を集めたアンソロジー形式となっている。これも日本のマンガ雑誌のかたちを模していると考えられている。
 日本のマンガが人気を獲得するようになった北米で、日本マンガの翻訳出版でなく、米国でマンガスタイルの作品を作り出すユニークなビジネスに取り組んでいる。

 北米市場ではこれまでのところマンガスタイル作品のビジネス基盤は、まだ十分に育っていないとみられている。しかし、その量と質が伸びているのは確かである。そして、eigoMANGAが2000年の設立から既に8年間のビジネスを続けていることは、マンガとは異なるマンガスタイルのニーズもマンガ読者のなかに一定数存在していることを示している。
 今回、eigoMANGAはイングラムと契約を結んだことで、このマンガスタイル作品をより多くの人に届けることが可能になる。これで今までとは異なる読者を獲得出来れば、米国のマンガスタイル作品の状況もまた変わってくるかもしれない。

eigoMANGA  http://www.rumblepak.com/
  Rumble Pak  http://www.rumblepak.com/
イングラム・ペリオディカル(Ingram Periodicals Inc.)
http://www.ingramperiodicals.com/

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2008.09.27
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 9月24日、米国のコミックス出版社ヴァージン・コミックス(Virgin Comics)とリキッド・コミックス(Liquid Comics)は、リキッド・コミックスがMBO(経営陣買収)によりヴァージン・コミックスの事業を引き継いだと発表した。
 ヴァージン・コミックスは2006年に、リチャード・ブランソン氏が経営するヴァージン・グループのアメリカン・コミックス出版社として誕生した。新出版社はアジアコンテンツの重視、デジタルコンテンツの活用、アニメーション映画、実写映画のビジネスに進出することで、2大アメコミ出版社であるマーベル、DCコミックに対抗する勢力を目指した。

 こうした当初の目的にも関わらず、ヴァージンのコミックスの売上は低迷し、この8月にコミックス出版事業を停止して、事業からの撤退が伝えられていた。会社の今後の行方については、完全撤退も予想されていた。
 しかし、今回のリキッド・コミックスによるMBOでコミックスの出版事業は続けられることになる。リキッド・コミックスは今回のMBOのために作られた新会社で、旧ヴァージン・コミックスの創設メンバーのうちインドの企業家グループGotham Chopra氏、Sharad Devarajan氏、Suresh Seetharaman氏らで構成する。

 リキッド・コミックスは9月24日には、同社の公式サイトも全て、リキッド・コミックスとしてリニューアルした。そのうえでヴァージン・コミックスのプロジェクトを引き継いで行くとしている。
 しかし、もともとヴァージンの撤退の理由は、コミックスの売上不振とされているだけに、ヴァージンのラインナップを引き継ぐリキッドの経営にも不安は残る。リキッドは、今後のプロジェクトやリストラについては追って発表するとしており、同社の今後の事業の方向性はその際に明らかになりそうだ。

リキッド・コミックス(Liquid Comics) http://www.liquidcomics.com/

当サイトの関連記事
アメコミ出版ベンチャーのヴァージン・コミックス 事業撤退決定
ヴァージン・コミックスが狙う インド発の日本アニメスタイル

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2008.09.02
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 講談社は同社のマンガ誌「月刊マガジンZ」を2009年1月26日発売の3月号をもって休刊すると発表した。同誌は1999年に創刊、メディアミックス作品を多数掲載している。現在も、アニメが放送中の『薬師寺涼子の怪奇事件簿』、『RD潜脳調査室』のコミカライズ作品が掲載されている。
 さらに、秋から放送開始予定の『機動戦士ガンダム00』のコミカライズ作品などが掲載されている。掲載作品の終了や移籍についての情報は現在明らかになっていない。

 これと同時に、講談社は1968年創刊で講談社を代表する総合誌「月刊現代」の休刊も発表している。
 出版界では先頃映画雑誌「ロードショウ」(集英社)の休刊が発表されたばかりである。同誌も1972年創刊と、伝統ある雑誌が相次いで休刊する状況となっている。

 一方、マンガ雑誌に目をやると、「週刊ヤングサンデー」(小学館)が、7月末で休刊し、掲載作品の多くが同社「ビッグコミックスピリッツ」などに移籍した。
 雑誌業界のなかでもマンガ雑誌の場合は、一般誌のように直接の広告収入に頼ることが多くなく、部数やコミックスの好不調で判断される。マガジンZの場合も、直近で22500部にまで部数を減らしていた。

 こうした背景には、世間の傾向として趣味の多様化が進み、競争が激化していることが理由として考えられる。これはネットや携帯という他のメディアとの競争だけに限らず、マンガ雑誌同士の競合でも言える。
 例えば講談社の月刊少年誌だけでも、「月刊少年マガジン」、「月刊少年シリウス」、今年創刊された「月刊少年ライバル」と多くがひしめいている。さらに他社を含めると膨大なマンガ雑誌が存在し、少子化の少ないパイを奪うのはより難しい状況となっている。

 講談社のウェブサイトによると、マガジンZ編集部より刊行されている「月刊少年シリウス」は、単行本が好調であるため独立編集部として刊行を続けるという。
 「月刊少年シリウス」掲載のマンガからは、『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』や、『タイタニア』が原作となり、10月から新作アニメの放映を予定している。

講談社 http://www.kodansha.co.jp/

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2008.08.23
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 8月23日の日本経済新聞夕刊によれば、大手出版社の小学館と集英社が、2009年秋にヨーロッパでマンガの現地出版を開始するという。
 報道によれば、最初の出版作品として『NARUTO』や『DEATH NOTE』が検討されており、まずフランスで出版後、英国やスペインなどにビジネスを進めるとしている。また、記事ではヨーロッパの日本マンガの市場は全体で250億円程度としている。
 しかし、記事では現地出版を行うのが、既にパリに拠点を持つ小学館・集英社系のVIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe, S.A.R.L)どうかには触れていない。

 小学館と集英社は共同出資の北米子会社VIZメディアを通じて、既に北米市場で大きな成功を収めている。同社の売上高は100億円規模で、北米の日本マンガの翻訳出版事業で圧倒的なシェアを獲得している。
 VIZメディアの成功は、他の日本の出版社が現地出版社への翻訳ライセンスの提供を行うなか、自ら出版・流通を行っているためである。ヨーロッパでの出版事業もそうした成功経験に基づくものと思われる。

 VIZメディアは2007年1月に、ヨーロッパ事業の開拓を目的にVIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe, S.A.R.L)を既に設立している。
 しかし、ヨーロッパ地域では、小学館と集英社それぞれが独自に有力作品の翻訳出版権を、現地出版社に販売していたこともあり、現地出版は行わず、ライセンス業務だけに留まっていた。

 一方で、集英社は、今年に夏にパリで開催された日本アニメ・マンガの大型イベント ジャパンエキスポで大掛かりなプロモーションを行い、ヨーロッパ市場への関心を深めている。
 また、両社は今年6月に海外事業の共同開発を目指して、小学館集英社プロダクションを通じて事業提携を発表したばかりである。小学館集英社プロダクションは、小学館グループのライツ事業の管理を主に行う小学館会社だが、集英社が資本参加し、現在の社名に変更した。

 もし小学館と集英社が、現地で出版事業を開始すれば、大きな方向転換であると同時に、ヨーロッパの日本マンガ市場全体が大きな影響を受けることになる。
 焦点となるのは、現在、小学館と集英社が現地出版社に与えているライセンスの問題である。日経新聞が挙げた『NARUTO』と『DEATH NOTE』は、既に現地の翻訳出版権は販売されており、各国でマンガ単行本が刊行中である。例えば、最初に進出するとされているフランスでは、『NARUTO』と『DEATH NOTE』の両方を現地の有力出版社Kanaが発売している。

 小学館と集英社がライセンスを取り戻すのか、ライセンスの契約期間が終わるのを待つのか、あるいは現地出版社との共同事業を目指すのかが今後注目を集めることになりそうだ。
 同様のことは、9月から北米でマンガ出版事業を開始する講談社に言える。いずれにしろ、欧米地域で日系企業による現地出版の流れが今後強まりそうだ。

日本経済新聞 http://www.nikkei.co.jp/
小学館と集英社、漫画の海外出版拡大 09年秋にも欧州進出

当サイトの関連記事
VIZメディア パリに拠点設立でヨーロッパ展開へ

小学館 http://www.shogakukan.co.jp/
集英社 http://www.shueisha.co.jp/
小学館集英社プロダクション http://www.shopro.co.jp/
VIZメディア http://www.viz.com/
VIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe) http://www.vizeurope.com/

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2008.08.05
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 講談社が今年4月に創刊した大型少年マンガ雑誌「月刊少年ライバル」が、単行本、PC向けの電子コミック、モバイルの3つのメディアで同時に展開する。
 マンガ作品が電子書籍として発売されるのは最早珍しくないが、創刊と同時、しかも3つのメディアでの同時展開は珍しい。講談社の電子コミックスへの積極的な取組みとして注目される。
 
 「月刊少年ライバル」は、今年4月に少年向けのマンガ雑誌として創刊した。アクションなどのマンガを中心としており、『モンスターハンター オラージュ』(真島ヒロ著)や『ブライザードライブ』(岸本聖史著)といった人気作品を連載している。そして、この連載作品を単行本化するために「ライバルコミックス」が、8月4日に創刊した。
 発売される作品は、『モンスターハンター オラージュ』や『ブライザードライブ』のほか『弟キャッチャー 俺ピッチャーで!』(兎中信志著)、『エンマ』(原作:土屋計 作画:ののやまさき)、『名探偵パシリくん!』(原作:雛祭わいん 作画:うみたまこ)の合計5作品である。

 今回は、こうした従来型の単行本発売に加えて、「講談社コミックプラス」で携帯コミック版を発売、「講談社コミックプラス・デジタルコミックストア」ではPC向けの電子コミックを同じ日に発売するユニークな試みとなっている。
 「講談社コミックプラス」は、今年2月に講談社が自ら開設したばかりの携帯コミック配信サイトである。また、「講談社コミックプラス・デジタルコミックストア」は、PC向けコミック配信サイトとして今回の創刊に合わせて開設されており、講談社の今回の試みに対する意気込みの強さが伺われる。

 今回のプロジェクトは、マンガ作品を、紙、PC、携帯といった消費者が自分の好きななかたちで作品を読めることを目指したものである。
 講談社は、今後も、紙メディアとデジタル媒体の連携を積極的に行い、読者が自分に合わせた自由に選択をすることで作品に出会う機会を増やす方針だ。自社が発行するマンガ作品の価値の最大化を目指す。
 大手出版社の積極的なネット、モバイルへの取組みは、電子書籍・コミックスの市場拡大をさらに広げることになりそうだ。

講談社 http://www.kodansha.co.jp/

講談社コミックプラス・デジタルコミックストア
   http://comic.bitway.ne.jp/kc/top.html
講談社コミックプラス(携帯) http:// kcmp.jp (3キャリア共通)

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2008.07.26
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 北米のマンガ翻訳出版大手Tokyopopと幻冬舎コミックスは、海外市場でのマンガ出版などで広範囲の提携を行う。今回の提携でTokyopopは、幻冬舎コミックスが日本で発売するマンガで、アジアとフランス、イタリアを除く市場でのエージェント業務を引き受ける。
 また、この提携はマンガ出版だけでなく、デジタルコンテンツや映画、商品化も含まれた広範囲なものとなる。今後、デジタル配信や映像化も含めた、両社の共同事業の可能性も広がることになる。

 幻冬舎は国内中堅の出版社で、幻冬舎コミックスはそのマンガ部門子会社である。2008年3月期の売上高は、17億3000万円で、『グラビテーション』(村上真紀著)や『ヘタリア Axis Powers』(日丸屋秀和著)といったヒット作品がある。
 昨年3月にWebで開始した「GENZO」で、コミック誌とウェブマガジンを連動させたマンガビジネスを進めている。また、オンラインと出版事業の双方で海外事業の強化を打ち出している。

 同社とTokyopopは既に、マンガ単行本の日本と海外同時発売といったビジネスで提携を行っている。また、Tokyopopは、日本では幻冬舎から発売されている『羊のうた』(冬目景著)の英語版の出版を行うだけでなく、映画製作も企画する。
 両社の海外展開における提携は、現在でも様々な分野で行われていると言っていいだろう。今回の提携は、そうしたこれまでのつながりをより強化するものになる。

 幻冬舎にとっては、北米市場を中心に海外で有数のマンガ販売の流通網とマーケティング力を持つTokyopopとの提携は、海外でのマンガ販売拡大を期待することが出来る。
 一方、Tokyopopにとっては、幻冬舎コミックスのコンテンツを確実に囲い込む狙いがあると見られる。海外のマンガ市場では、有力な日本の出版社がより主体的に海外ビジネスに関わるようになって来ている。
 このため有力マンガ作品のライセンス獲得競争が、海外企業の間で激しくなってきている。そうしたなかで提携強化は、Tokyopopにとっては意味が大きい。

Tokyopop  http://www.tokyopop.com/
幻冬舎コミックス http://www.gentosha-comics.net/

WebコミックGENZO  http://www.gentosha-comics.net/genzo/

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2008.07.17
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 携帯型ゲーム機のワイヤレス通信機能を利用し、電子コミックを配信する株式会社リブリカが、ゲームソフト開発のトーセと大手出版4社との共同出資で設立された。
 会社の目的はデジタルコンテンツ配信サービスの企画と運営である。その第1弾として任天堂のWiiを利用したインターネット配信型電子コミック配信サービスを行う。Wiiは今年1月の段階で国内500万台を販売したゲーム機だけに、多数のサービス利用者が期待できる。

 この配信サービスでは、Wiiがインターネットに接続していれば、閲覧用の専用プレーヤーの購入することで、誰でも利用できる。また、WiiからニンテンドーDSへ持ち出す機能なども検討中で、今後はWiiならの機能も開発されそうだ。
 今回注目されるのは、新会社リブリカの出資に角川書店、講談社、集英社、小学館の4社が並んだことである。4社は国内の大手の出版社であると同時に、マンガ出版でも大きなシェアを持つ。大手の4社が協力することで、配信コンテンツのラインナップ充実が期待出来る。

 事業の主体となるトーセはもともとゲームソフトの企画・開発の受託を行ってきた会社である。加えて、近年はモバイル向けコンテンツの企画・開発も行っている。こうしたことからゲームとコンテンツ配信のふたつの事業を得意とする。
 もともとはゲーム機であるWiiを利用したコンテンツ配信に、トーセのこのふたつの知識と経験が活かされることになる。

 新会社の資本金は7000万円、トーセが3000万円(出資比率42.86%)を出資し、残りを4社が分け合う。しかし、今回はトーセと4つの出版社との提携事業となったが、リブリカは現在の5社にとどまらず、今後も広く出版関連、デジタル配信関連の業界各社に事業への参加を呼びかけていく方針としている。既に、今後のビジネスの可能性を感じさせる大きな枠組みだが、さらに大きな枠組みを考えているようだ。
 そして、より多くの企業が参加すれば、Wii向けの電子コミック配信のスタンダードともなり得るため、参加企業にもたらす利益は大きい。また、利用者にとっても便利なものとなる。
 リブリカは、今後の事業の詳細については、詳細が決まり次第あらためて発表するとしている。

リブリカ 公式サイト  http://www.librica.co.jp/

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 米国のポップカルチャー情報企業のICv2によれば、日本マンガ出版大手のVIZメディアは、今後、日本作家のマンガだけでなく、米国人によるマンガを取り上げる方向だという。
 7月14日付けの同社のウェブサイトのインタビューで、VIZメディアのスタッフがその目的を語っている。 記事によればVIZメディアは、既に何人かのアーティストとも話し合いに入っているという。

 VIZメディアは日本の小学館・集英社系の米国法人で、両社の作品に加えて白泉社などの作品も扱う。同社は北米市場のシェアトップだが、これまで日本のマンガ家の作品以外の作品は取り扱っていない。
 一方、Tokyopopなどのライバルのマンガ出版社は、日本のマンガ以外に米国出身のマンガ家の作品や韓国のマンガを販売している。しかし、一部の作品以外では、これまでのところ確かな実績を残していない。

 北米市場ではマンガの売上はアニメ展開と連動する傾向が強いとされている。日本のマンガと較べてマルチメディア展開が弱い米国産、韓国マンガは、最初から不利な状況にある。
 それでも多くの出版社がこうした作品を手がけるのは、ライセンス料の高騰している日本マンガに較べ、これらの作品はコストが低く、採算分岐点が低いためである。

 こうした点では、日本の有力出版社から人気作品のライセンスを多く獲得しているVIZメディアに、米国産マンガを手掛けるモチベーションは高くないはずである。
 それでも今回、VIZメディアが新たに米国産のマンガの展開を目指すのは、目先の利益よりも、むしろ将来に対する投資と考えられる。日本マンガの人気が米国で本格的に高まったのは2000年代に入ってから、今後こうした世代がマンガの描き手に育ってくることは十分に考えられる。また、そのなかから豊かな才能が生まれることもあるだろう。
 また、アニメーションやキャラクターの分野では、既に米国生まれの日本スタイルの作品が現地のニーズを掴み始めている。マンガにおいてもこうした分野が今後有力な市場に育ってくるとみられるからだ。

ICv2  http://www.icv2.com/
Viz Seeks Original Comics

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2008.07.04
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 7月1日の日本経済新聞によれば、講談社は北米のマンガ事業を行う米国法人講談社USAを設立した。
 報道では、講談社が資本金200万ドルを全額出資し、本社をニューヨーク州に置く。社長には講談社の野間省伸副社長が就任する。出版子会社も同時に設立し、今年9月からマンガ単行本の出版と販売を開始する。

 講談社の米国現地法人設立は、これまでの同社の北米事業戦略の大きな方針転換となる。講談社作品の北米ビジネス展開は、現在までは現地の出版社に出版ライセンスを販売し、そのなかからライセンス収入を得る方法が取られている。
 現地の複数の出版社、特にランダムハウスのマンガ出版部門子会社であるデル・レイに多くの作品ライセンスが販売されている。
 ライセンス販売はリスクが少なく確実な収入となるが、作品の売上が拡大した場合の利益の多くは現地出版社に入り、講談社自身には大きな利益拡大が望めない。今回の講談社の動きは、現地での出版というリスクを取ることで、利益の拡大を目指すものとなる。

 また、講談社の方針転換の理由のひとつには、国内でマンガ出版のライバル企業である小学館、集英社の北米事業の成功にも触発された面もあるとみられる。小学館と集英社、それに小学館プロダクションは、共同出資の北米子会社VIZメディアを設立し、直接事業を行っている。
 VIZメディアは北米マンガ市場の拡大に合わせて事業を拡大し、既に売上高100億円規模の企業に成長している。VIZメディアの直接事業の成功が、講談社の米国進出を促したと見て間違いないだろう。

 講談社にとっては、今回の決断は利益拡大のチャンスになるとみられる。しかし、これまで講談社からライセンスを獲得してきた現地出版社は、今後ライセンスの獲得が難しくなり厳しい状況となりそうだ。
 特にデル・レイはその出版物のほとんどが日本マンガ、しかも講談社の作品であったため、今後何らかの大きな方向転換が必要となるに違いない。

 米国マンガ出版社はマンガ市場の開拓者とみなされているTokyopopの力に陰りが見られる。一方でVIZメディアの市場シェア拡大が目立つ。これまで講談社系とみなされてきたデル・レイは出版点数が少なく、人気作品はあるが市場シェアは大きくない。
 破竹の勢いで成長してきた北米市場も安定成長に変わりつつある。講談社の直接進出で、今後こうした競争状況がどのように変わるのかが注目である。

講談社 http://www.kodansha.co.jp/

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2008.06.28
コミック ]
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 日本から海外に向けてマンガ作品を募集する「モーニング国際新人漫画賞」の第2回の大賞以外の副賞作品と作家、それにその総評、個別作品の評が同賞の公式サイトで公表されている。
 今回新たに発表された大賞に次ぐ副賞2作品は、ひとつは台湾の劉景倫さんの『JOE‘S TEETH』。歯医者になることが嫌で歯がなくなればいいと願う少年ジョーの話である。
 もう一編は、マレーシア在住のKATHRYN CHONGさんの『PUPPET EYES』である。意思を持った人形の悲劇を描く作品で、作者は17歳だという。今回は大賞、副賞合わせた3作品全てがアジアから応募された作品になった。

 大賞作品『FAIRY TALE』と作者の余孟霖(台湾)は、5月22日発売にされた「モーニング・ツー」で発表済みである。今回は新たに受賞者の喜びのコメントと評が公式サイトに掲載されている。
 選評では、作品は「おとぎ話のような世界を、独特なタッチと色彩で魅せる物語」とカラーで描かれた色彩の変化が大きく評価されている。また温かな幸福感と驚きを与えてもらったとする。

 受賞3作品が全てアジアからの作品になったことについて、選考委員長の島田英二郎氏は総評で、昨年はアメリカから大賞が出たが、全体としてアジア勢が優勢と指摘する。そして、アメコミやバンド・デシネの歴史のあるこれらの地域からそうした歴史を背負った作品の応募がないのが残念としている。
 同時にモーニング国際新人漫画賞は、日本スタイルのマンガに限ったものでなく、アメリカン・コミックやバンド・デシネ、カートゥーンなど広い作品を含んでいると述べている。

 しかし、現在は、日本のマンガ雑誌が主体の賞ということもあり、日本マンガスタイルの作品が応募の大半を占めているようだ。結果として、よりマンガ文化に馴染みの深いアジアからの応募作品が優勢になっている。
 日本のマンガ雑誌のコンテストでもあり、応募する側のバイアスを取り除くことが今後の賞の課題となりそうだ。
 もし、ジャンルの壁がもっと低くなれば、コンテストの目指すこれまで想像しないような才能発掘の可能性も高くなるに違いない。
 新しい才能の発掘を巡る競争は日本に限らずどこも厳しい。しかし、モーニング国際新人漫画賞が他の賞や才能発掘システムより有効だとすれば、こうしたジャンルの壁を越えようとする試みにあるかもしれない。

 モーニングでは、既に第3回の募集を開始している。締め切りは9月30日で発表は12月末とされている。
 このペースは年1回よりも早い、ここでも才能の発掘に対する意気込みとスピード感が感じられる。

 また、モーニング編集部では6月21日発売の月刊「モーニング・ツー」では、アメリカ出身フェリーペ・スミス氏『ピポチュー』の連載を開始した。フェリーペ・スミス氏は、米国のマンガ出版社から既に本を出版した経験もある海外のプロであり、また日本のマンガから大きな影響を受けた作家でもある。
 いわゆる日本マンガスタイルの海外作家が、日本のメジャー誌にデビューする珍しいケースになる。新人賞と違った場でも、モーニングのグローバル志向が表れている。

モーニング国際新人漫画賞 公式サイト http://e-morning.jp/mimc/

第2回受賞作品
  大賞
  『FAIRY TALE』  余孟霖 (台湾)
  副賞
  『JOE‘S TEETH』  劉景倫 (台湾)
  『PUPPET EYES』  KATHRYN CHONG (マレーシア)

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2008.06.26
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 パチンコ関連や情報関連機器事業を行うサン電子は、マンガ家松本零士氏と共同で、オリジナルのマンガ企画・製作をすることを発表した。このプロジェクトはサン電子が進める「グローバル展開」、「マルチプラットフォーム展開」事業の一環である。
 サン電子は 『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』、『宇宙海賊キャプテンハーロック』」などで人気の高い松本零士氏のオリジナルコンテンツを通じて、キャラクターコンテンツのメディアミックス展開を目指す。

 共同プロジェクトでは、松本零士氏が新しいオリジナルマンガを描き下ろし、サン電子はそれをマルチプラットフォームで展開、さらに海外市場も目指す。
 サン電子はプロジェクトの第1弾として、松本零士氏の新作を任天堂が展開する据え置きゲーム機Wii向けにデジタルコミックを配信する。Wiiが持つネットを通じた配信機能が利用されるようだ。

 サン電子は1978年からSUNSOFTのブランドで、アーケード向けのゲームソフトや家庭用ゲームソフトのタイトルを開発、販売している。今回はそうしたノウハウが活かされる。
 Wiiは発売累計台数が現在世界2000万台(平成20年1月現在)の人気ゲーム機である。世界的に見てもPS3やXbox360よりも大衆的で一般層に支持されているとされている。Wiiを最初のメディア選ぶことで、幅広い層へのアプローチを狙っているとみられる。

 オリジナルマンガは、Wii向け配信、ゲーム、パチンコ、アニメ、書籍、キャラクターグッズなどの多角的な展開を行うとしている。
 また、松本零士氏の作品は、長年国内はもとより世界各国で翻訳され、国境を越えた大勢のファンに愛されている。そうしたことから配信機能も含めて、グローバル市場の展開も視野に入っているようだ。

 松本零士氏はこれまでにも、2003年にリリースしたオリジナルコンテンツ『ユマの物語』を初め、インターネットを利用した作品発表に積極的に取り組んできた。しかし、ゲーム機向けのオリジナルマンガは今回が初めての試みである。これまでも先駆的な試みの多い松本氏らしい取り組みといえる。
 作品のタイトルや内容、公開時期については今回明らかにされてないが、今後も多くのファンの関心を集めることは間違いないだろう。

サン電子 http://www.sun-denshi.co.jp

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2008.06.16
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 戦後のマンガ文化が始まってから既に60年以上経っている。この間マンガ文化は急激に成長し、日本を代表する大衆文化となった。しかし、その一方で、近年、戦後のマンガ関連の資料散逸が懸念されるようになっている。
 そうした問題を解決すべく、戦後の日本の少年少女雑誌詳細書誌情報を広く収録した「戦後日本 少年少女雑誌データベース」のインターネットを通じた情報提供が、6月16日から始まった。

 このデータベースは、画像、動画のアーカイブと配信システムの開発事業を手掛ける株式会社寿限無と電子出版事業の株式会社経葉社の協力により運営される。
 データベースはふたつに分けられる。昭和20年から昭和37年までの619の雑誌、24841巻、約20万作品を扱った「戦後の少年少女雑誌、月刊誌時代」と、昭和30年から平成19年までの602誌、5488巻17万3452件を扱った「少年・青年雑誌、週刊誌時代」である。
 戦後の少年少女雑誌、月刊誌時代では、作家の遺族や発行人、編集人、著者などへの調査も行い、雑誌からだけでは分からない情報を補強している。さらに、連載作品の掲載期間や未完作品の調査を行うなど、単なる作品の目録を超えた幅広い情報を収録する。
 データベースの監修協力には、現代マンガ図書館と川崎市市民ミュージアム、日本マンガ学会の3つの団体が参加している。現在は約2万名の著者名寄せ作業も行っており、さらなる情報の充実を目指す。

 寿限無と経葉社によれば、日本のアニメ・マンガの原点は戦後の大衆文化である少年少女雑誌にある。しかし、これらの雑誌は消費材という性質上、発行部数に比べて現存するものが非常に少ない。また存在しているものも紙の劣化などから保存が危ぶまれる状況にあるという。
 そうしたなか経葉社は、平成6年に戦後日本の少年少女雑誌のデータベース制作に着手した。これが今回のデータベースの基盤となっている。両社は今後も、日本のマンガ研究やマンガコンテンツの先進性、国際性の推進のために本データベースの更新を続けるとしている。

 データベースの利用は有料で、閲覧出来る内容によりAコース38万円(年間)からCコース6000円(同)まである。
 また、学術的利用や公共図書館の利用には、Aコースのディスカウントコースが用意されている。

戦後日本 少年少女雑誌データベース http://manga-db.fms.co.jp/bgmag/

【データベース概要】
1. 戦後の少年少女雑誌、月刊誌時代(採録期間:昭和20年~昭和37年)
 ・雑誌タイトル: 619誌
 ・雑誌巻数  : 24841巻
 ・作品件数  :約20万作品
 ・新聞(こども新聞)、周辺雑誌(幼年誌)も採録

2.少年・青年雑誌、週刊誌時代(採録期間:昭和30年~平成19年)
 ・雑誌タイトル:602誌   (平成19年10月24日現在)
 ・雑誌巻数  :5,488誌  (平成19年10月24日現在)
 ・レコード件数:173,452件 (平成19年10月24日現在)
 ・座談会、対談等の参加者、[グラビア・写真]ページの撮影者、漫画賞などの受賞者も採録

【機能概要】
 ・雑誌・巻号・作品に分割されたテーブルから各検索機能。
・ 雑誌名・著者名・作品名の自由語検索機能。

■ 監修協力団体
現代マンガ図書館、川崎市市民ミュージアム、日本マンガ学会

■ 利用料金(平成20年6月10日現在)
   コース価格(年間) 利用範囲
 Aコース              38万円 1契約3ID
 A’コース(アカデミーコース)  19万円 1契約3ID (3端末限定)
 A”コース(公共図書館コース) 6万5千円 1契約1ID (1端末限定)
 Bコース               6万円 1契約1ID (1利用者)
 Cコース               6千円 1契約1ID (1利用者)
*詳細は上記サイトにて

株式会社 寿限無 http://www.jugemu-tech.co.jp/
株式会社 経葉社 http://www.keiyou.co.jp/

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2008.06.07
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 人気マンガ『金色のガッシュ!!』で知られる雷句誠氏は、小学館編集部が同氏が貸与していた『金色のガッシュ!!』のカラー原画5枚を紛失したとして、小学館に対して合計330万円の損害賠償を東京地方裁判所に提訴した。
 紛失した原画は『金色のガッシュ!!』のコミックスに使用されたものである。コミックス単行本の発行後も、雑誌や広告での再利用のために小学館が保管していた。しかし、『金色のガッシュ!!』の連載終了後に、雷句誠氏が他の原画と伴に返還を要請したところ紛失が明らかになった。

 『金色のガッシュ!!』は、2001年から2008年初頭まで小学館の週刊少年サンデーで連載をされた少年向けのファンタジー作品である。アクションや個性的なキャラクター、友情といったテーマが子供たちの支持を集めた。
 2003年には東映アニメーションでアニメ化され全150話が製作された。国内だけでなく、海外でも大きな人気を博している。

 雷句氏によれば、小学館側は原画紛失に対して、賠償金と補償金合計50万円の支払いを申し出たという。しかし、雷句氏はこれを不服として今回の提訴に踏み切った。
 雷句氏側の損害額の算出は、原画に対する美術的な価値も含めており、またネットオークションなどでの同氏の原画の落札価格なども参照にしている。これまでマンガ原画に対する美術的な価値の有無について裁判で争われことはなく、その行方が注目される。
 また美術的な価値の有無とは離れても、近年のネットオークションの成長やマンガ・アニメ関連のプレミアショップの出現で、マンガ原画に原稿以上のプレミア的な価値が生まれている。そうした点も、関心を呼ぶだろう。

 一方で、これまでにも表面化していないだけで、出版社サイドでマンガ家のマンガ原画の所在が不明になるケースは少なくないと言われている。極端なケースではあるが、そうした原画の一部が古書店やオークションに出回るケースさえある。
 2003年には、倒産した出版社がマンガ家から預かっていたマンガ原画を古書店に大量に売却を行い問題になった事件も起きている。逆に、マンガ原画が高額で売買されることが知られるようになったことが、原画の流出を引き起こしている面もある。今回の提訴をきっかけに、こうした出版者側の管理体制の不備も問われることになりそうだ。

 今回の提訴は原画の紛失に関するものだが、実際にはそれ以前からマンガ家と小学館との間に確執があったとみられる。雷句誠氏は、自身のブログ「雷句誠の今日このごろ」で、提訴にあたり裁判所に提出した陳述書の全文を公開し、今回の裁判に至った理由を説明している。
 陳述書では今回の原画紛失に関してだけでなく、小学館の担当編集者に対する批判が述べられている。両者間での感情的な行き違いが、原画紛失をきっかけに表面化したようだ。

雷句誠の今日このごろ http://88552772.at.webry.info/
小学館 http://www.shogakukan.co.jp/

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2008.06.02
コミック ]
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 人気マンガ『Dr.コトー診療所』や『クロサギ』などが連載されている小学館のマンガ雑誌の「週刊ヤングサンデー」が、7月31日発売号で休刊することが明らかになった。
 同誌は1987年、「少年ビッグコミック」をリニューアルする形で創刊。当初は隔週刊で95年11月から週刊化した。最盛期の発行部数は80万部とされていたが、最近は20万部程度に落ち込んでいた。

 一方で、本誌の作品はドラマ化が成功し、相乗効果でヒットするのも特徴的である。『Dr.コトー診療所』は単行本の総売上が1000万部超、ドラマ化に続き映画化された『海猿』や『クロサギ』も単体でヒットしただけではなく、単行本売り上げも500万部を越えた。しかし、これらの単行本のヒットは雑誌の部数下落に歯止めをかけることができず、雑誌は休刊することとなった。
 連載中の作品がどのように移動するのか、現在のところ明らかになっていないが、小学館では新しいコンセプトでのコミック誌を創刊し、ヤング層のマンガ雑誌のラインナップを整える予定である。

 同様の例として2007年6月に休刊した集英社の「月刊少年ジャンプ」の例が思い出される。同誌は休刊決定当時39万部を誇っていたが、集英社内での再編成を行うために休刊し、11月に新たに「ジャンプスクエア」を創刊した。リニューアルしたジャンプスクエアは広告展開や魅力的な連載作家陣が話題となり、創刊から2号連続で50万部を売り切り、増刷を行うという異例の売上げを見せた。
 しかし、気になるのが、月刊少年ジャンプ休刊当時に連載作品の『CLAYMORE』はアニメ放送中だったことである。本来、アニメから誘導されてきた新しいファンが雑誌や単行本を購入するというのが、出版社におけるメディアミックスの「うま味」であったのだが、『CLAYMORE』では、それが十分に果たされたとは言えず、あのタイミングでの休刊決定は会社全体の収益で言えば疑問が残る決断だった。

 この夏から、ヤングサンデー誌で連載中の『鉄腕バーディー』を原作としたアニメ『鉄腕バーディー DECODE』がアニメ化され放送開始予定である。『鉄腕バーディー』でも同様に、単行本増刷への混乱や機会損失が懸念される。
 この他にも同誌はマンガファンから評価の高い『とめはねっ! 鈴里高校書道部』や『絶望に効くクスリ』、『アオイホノオ』など多くの作品を連載している。新しく雑誌を創刊するのであれば移籍先を早く示して、ファンを安心させてほしい。

週刊ヤングサンデー http://www.youngsunday.com/index.html
小学館 http://www.shogakukan.co.jp/

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2007.12.11
コミック ]
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 無料の週刊マンガ誌「コミックガンボ」を発刊する株式会社デジマは、12月11日、同社のWebサイトで、12月11日発行の48号をもって休刊すると発表した。休刊の理由は諸般の事情とされており詳細は明らかにされてない。
 コミックガンボは11月20日に、発行部数をこれまでの10万部から5万部に減らしたうえで、手渡し型配布から、雑誌設置型に配布方法を変更したばかりである。雑誌配布の印刷コストと人件費が負担になっていたとみられる。

 株式会社デジマは、「コミックガンボ」掲載のマンガを自社サイト「GUMBO.jp」や「Yahoo!コミック」でも展開しているが、オンラインでのビジネス継続については触れていない。
 また、今年10月からは「コミックガンボ」連載の作品を単行本として発売するビジネスも既に始まっているが、こちらの展開も不明である。

 「コミックガンボ」は今年1月に、世界初の無料の週刊誌として創刊した。昨年来相次ぐマンガ雑誌の創刊ラッシの中でも異色の存在であった。しかし、有料雑誌でも早期休刊や部数低迷に悩むケースが多く、無料の「コミックガンボ」もそうした傾向とは無縁でなかったといえる。
 今後は、オンラインでの連載を続けるのか、そうであればいかに収益化をするかが焦点となる。ウェブだけであれば、マンガ雑誌も運営コストをかなり切り下げられる。
 もし、オンラインだけでビジネスを続けるとすれば、10月に開始した単行本ビジネスが重要になるだろう。有料マンガ雑誌のなかでは、昨年創刊された「少年ブラッド」が、雑誌販売からウェブ連載のみに移行した例がある。

12月12日追記
ITメディアニュースによれば、デジマは12月11日までに事業を停止した。負債総額は2億円前後という。
無料漫画誌「コミック・ガンボ」発行元が事業停止
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/12/news075.html

GUMBO.jp  http://gumbo.jp/p/
株式会社デジマ http://www.digima.info/

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2007.12.03
コミック ][ 携帯端末 ]
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 ネットの地図情報サービスのマピオンを運営するサイバーマップ・ジャパンは、12月3日からi-modeで電子コミックサイト「ROCK'Nコミック」のサービスを開始した。
 これは11月8日からサービスを開始したEZwebでのサービスに次ぐもので、主要キャリアの3つのうち2つで携帯向け電子コミックサイトを提供することになる。

 サイバーマップ・ジャパンによれば「ROCK'Nコミック」は、10代から20代の音楽好きな女性をターゲットとした携帯電子コミックサイトである。音楽やミステリー・ホラー、恋愛といったテーマで特集を組んでコミックを紹介するとしている。
 昨年から今年かけて、電子コミックサイトは急増しており、その数は、既に300サイトを超えているとされる。電子コミック市場の急成長が大量の新規参入を招いているが、そうした急増の背景にはこうしたサイバーマップ・ジャパンのような異業種参入の増加があるとみられる。

 市場の拡大の一方で、さすがに数が多過ぎると言われ、実際に採算が合わない電子コミックサイトも増えているとされる。今回のサイバーマップ・ジャパンの市場参入も、畑違いに見えるから、傍から見ればビジネスは難しそうに感じる。しかし、実際は必ずしもそうではない。
 なぜならサイト運営に必要とするコミックコンテンツは、現在では電子コミックの流通取次ぎサービスから仕入れることが出来るからである。流通取次ぎサービスが出版社からコンテンツを預かっているため、出版社と直接交渉する必要はない。
 逆に言えば、出版社直系のような独自の限定コンテンツやオリジナルコンテンツを持つサイト以外は、同じコンテンツしか供給を受けられず競争条件は同じである。むしろ重要なのは、システムに投下出来る資本があることや十分なユーザーを集めることが出来る基盤があるかである。

 つまり、本屋はお金があれば誰でも開店出来るが、書店が客を集められる立地にあるかがより重要になる。あるいは店の本をどうやって顧客にアピール出来るように並べられるかといった、マーケティングに左右される。
 既に特定の市場である程度のユーザーを抱えている大型サイトは、この点で有利である。本屋で言えば人通りは多いわけだ。自社ユーザーの属性も判っている場合が多く、お薦め本のリストもライナップしやすい。

 特に、マピオンのように特定市場で大きなシェアを占めた会社は、現在の事業の成長が飽和状態に達している。事業を拡大するには、現在の市場であらたなビジネスモデルを開発して収益増大するか、他市場への参入のいずれかとなる。
 そこで電子コミック市場への参入になる。そして、現在のユーザーの誘導に成功すれば、マンガのコンテンツを必ずしも理解しなくても事業として成り立つ可能性がある。

「ROCK'Nコミック」 http://www.mapion.co.jp/mobile/rockn/index.html

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2007.10.27
コミック ][ ベンチャー ][ 著作権 ]
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 株式会社漫画バンクは、著作権保護期限が切れパブリックドメインとなっている世界の名作映画のマンガ化事業を開始する。商品化の第1弾として『カサブランカ』、『シャレード』、『駅馬車』、『嵐が丘』の4作品が取り上げられる。いずれも往年の名作映画としてよく知られた作品である。
 漫画バンクはこれらの映画シナリオをもとにマンガを描き下ろし、同じタイトルの映画DVDとセットにし、各1380円(税抜)で11月17日から販売する。発売は幻冬舎が担当、販売には書店流通が利用され、全国の書店やビデオショップに商品が並べられる。

 漫画バンクはコンテンツ関連企業のオプトロム、オッヂ、コンテンツバンク、グロービックなどが出資するベンチャー企業である。漫画バンクによれば、不朽の名作を誰にでも分かりやすい漫画スタイルによって後世に残していくことに教育・文化的価値があるという。
 一方で、こうした企画商品は、競争の激しいパブリックドメインを利用した格安の名作DVD販売での差別化の意図も伺える。

 これまでにもパブリックドメインを利用した格安DVDは多いが、権利保護がないだけにライバルが多く競争が激しい。そのためパブリックドメインのDVD販売は価格競争に陥りがちである。
 今回はそうしたDVDにマンガ作品を付加することで、差別化を図る狙いがあると思われる。さらに、マンガがセットになることで書籍として流通することが可能になり、書店を利用した販売が利用出来る。

 今回のマンガ化には『課長 島耕作』などの人気マンガで知られる弘兼憲史さんが総監修をする。弘兼さんの総監修のもとマンガ家たちが映画の内容に合わせた作品を描く。こちらのほうも話題を呼びそうだ。

漫画バンク http://www.mangabank.net/

漫画社 http://www.mangasha.com/
オプトロム http://www.optrom.co.jp/
オッジ http://www.mangasha.com/oggi/
コンテンツバンク http://www.contentsbank.co.jp/
グロービック http://www.glovic.jp/

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2007.10.01
インターネット ][ コミック ][ 技術 ]
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 近年、海外での日本のマンガの人気が拡大している。人気の拡大とともに海外のファンのなかでは、現地での翻訳出版される前に出来るだけ早く日本の作品を読みたいというニーズが高まっている。
 そうしたなか海外ではアニメ作品の海賊版自主翻訳と同様に、マンガの自主翻訳による違法コンテンツも出回り始めている。

 こうした海外のマンガファンのニーズに応える新しいインタラクティブ型のマンガ翻訳とその翻訳作品を販売するシステムを東芝とその出資会社マンガノベルが共同で開発をした。10月1日にサイトをオープンし、サービスを開始した。
 マンガノベルのサイトシステムは、クレジットカードの決済でマンガ作品のダウンロード販売とファンによる自主翻訳を組み合わせて販売するというものである。
 出版社が定価でマンガを売る一方で、その作品に対応する翻訳が別に販売される。この翻訳はサイトの利用者が、サイト上にアップロードしたもので、販売金額のなかから翻訳者に翻訳料が支払われる。
 つまり、翻訳の部分はファンコミニティのなかで生成されることになる。翻訳の質については、サイトに設けられたコミニテイの意見を参考にすることで判断し、またレベルの向上が図られる。

 ファン翻訳をビジネスに取り込んだ画期的なシステムともいえる。しかし、現在のサイトを見る限りでは、普及のためには課題が少なからずありそうだ。ひとつは煩雑な手続きが多く、サイトのかなりの情報がシステムの利用の仕方に割かれており、マンガを楽しむ、買うという以前に心理的な壁が高いように感じる。
 また翻訳がファンコミニティによって次第に精度が上がっていくとしても、当初段階ではかなり不完全な翻訳が金銭を取ったうえで販売されることになる。そうしたことに対して作品の権利保有者である出版社や原作者の心理的抵抗は大きいと見られる。
 現在は、少年画報社が作品を提供しているが、こうしたシステムが出版社にどれだけの利益をもたらすかも含めて、しばらくは様子見となりそうだ。

マンガノベル http://www.manganovel.com/store/index.html?&init_lang=2

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2007.09.28
コミック ][ 米国 ]
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 アメリカのポップカルチャービジネス情報のICv2によれば、9月に北米市場で発売された『NARUTO』のグラフィックノベル(マンガ単行本)が9月のグラフィックノベルチャートのトップ3を独占した。
 『NARUTO』16巻から18巻は、同時発売のあった9月の4週間全てで、トップ3を独占し続けたとしている。

 今回の北米市場での『NARUTO』の3巻同時発売は、9月から12月までの4ヶ月連続で3巻ずつ計12冊を発売するというものである。このほか9月から12月にかけては、DVDやムック本、ゲームまで『NARUTO』関連商品が集中してリリースされる。
 大量のグラフィックノベルの発行は、日本の刊行ペースとのタイムラグを縮めるためと説明されている。しかし北米での『NARUTO』の高い人気を期待した販売促進の面も、やはりあるだろう。
 大きなリターンが期待出来る一方で、比較的低年齢層が多い『NARUTO』のファンの購買力をどの程度あてに出来るのかについて懸念する見方もあった。
 少なくとも9月の結果を見る限り、当初の予想を上回る規模の成功になっているといって差し支えない。

 マンガだけでなく、こうした一連の『NARUTO』のプロモーションは他の商品でも好調である。先頃、VIZメディアは、やはりこの9月に発売になった『劇場版 NARUTO大活劇 ! 雪姫忍法帖だってばよ !!:』のDVDが、ニールセンビデオスキャンの総合DVDチャートの25位に登場したことを発表したばかりである。
 アメリカでは隙間市場のコンテンツとされるアニメDVDが、ニールセンのDVD総合チャートのトップ100に入ることは珍しい。
 今後は、アメリカ人が最も娯楽品への出費を行うクリスマスシーズンに向けて、こうした勢いが持続するかが鍵となるだろう。

ICv2  http://www.icv2.com/  Naruto Troika Rules in September

VIZメディア  http://www.viz.com/

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2007.09.07
コミック ]
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 米国・カリフォルニア州に本社を持つ日本マンガ・小説の翻訳出版社デジタルマンガ(Digital Manga, Inc.)は、日本の中堅出版社3社オークラ出版、大洋図書、新書館と日本のマンガと小説の海外翻訳出版で共同レーベル出版という新しい出版形式を行う。
 デジタルマンガによれば、今回新たに導入する共同レーベル出版は、デジタルマンガと日本の出版社が原作権を共同管理し、出版物も両社のレーベルを表記する。

 デジタルマンガによれば、これまで日本の出版社が海外で翻訳出版を行う際に、ライセンス契約を現地企業に委託するため、自社レーベルやブランドが展開出来ない難点があった。今回、デジタルマンガとオークラ出版、大洋図書、新書館は共同レーベル出版を行うことで、日本の各社のブランドを海外に広めることが出来るとしている。
 オークラ出版、大洋図書、新書館は国内の中堅出版社で、各社ともボーイズラブのコミック・小説事業を行っている。デジタルマンガはボーイズラブ関連の出版事業で北米に強みを持っており、今回の共同レーベル出版事業はこうした作品で行われるとみられる。

 また現在、世界各国で好調とされる日本マンガの翻訳出版であるが、北米市場に関しては日米の主要企業同士の連携が強まりつつある。そうした例には小学館・集英社グループとVIZメディア、講談社とデル・レイなどがある。このため日本の有力出版社と米国の流通会社による市場の寡占化が進んでいる。
 一方で、成長する海外市場に参入したいとする日本の中堅以下の出版社や、大型作品以外の日本の人気マンガ作品を探す現地企業の双方のニーズも高まっている。

 今回のデジタルマンガと出版3社の契約は、そうした双方のニーズのギャップを埋めるビジネスとしても注目される。
 特に今回は翻訳出版のライセンスをまるまる米国側に渡すのでなく、出版のブランドを維持出来る点は、国内出版社にもメリットが大きい。

デジタルマンガ(Digital Manga, Inc.) http://www.emanga.com/
オークラ出版 http://www.oakla.com/
  オークラ出版ボーイズラブ専門サイト「AQUA」 http://www.aquaboys.jp/
大洋図書 http://www.taiyohgroup.jp/
  大洋図書ボーイズラブ専門サイト「b’s‐garden」 http://www.bs-garden.com/
新書館 http://www.shinshokan.co.jp/
  新書館コミックサイト「Wings site」 http://www.shinshokan.co.jp/comic/w/

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2007.08.24
コミック ][ 海外 ]
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 クウェートに本社を持つコミックス出版社Teshkeelは、イスラム圏のスーパーヒーローコミック『The 99』を米国の大手ケータイコンテンツサイトuclickに配信する。アメリカでも珍しいイスラム圏のコミックが、ケータイを通じたリリースを行うことで注目を浴びそうだ。
 『The 99』はuclickのコミックスチャンネルにあたる「GoComics Mobile Comic Book Reader」に今年秋からリリースをし、毎週新しい作品がアップされる予定である。

 『The 99』は古代の英知を伝える99の宝石を集めるスーパーヒーローのグループの物語となる。一見はよくあるスーパーヒーロー物のコミックスだが、イスラム的な価値観を含むものになるとしている。
 Teshkeelはクウェートのほかカイロとニューヨークにも支社を持っている。マーベルやDCコミックスといった大手コミックス出版社と提携して、コミックス作品を中東と北アフリカで翻訳出版してきた。今回の『The 99』は、同社が手がけた最初のオリジナルコミックスである。

 uclickは米国で有数のケータイコンテンツ配信会社で、さらに配信地域はアメリカ・カナダのほか、イギリス、オーストラリア、南アフリカが含まれる。
 またuclickのコンテンツには『遊戯王』や『忍者タートルズ』、さらにマンガ出版のTokyopopの作品なども含まれている。
 
 米国のコミックス業界は現在、日本のマンガを積極的に受け入れているように、これまでになく他国のコミックスに対して寛容になりつつある。
 今回の事例もそうした米国のコミックスの多様化の一段面と言えそうだ。

Teshkeel http://www.teshkeelcomics.com/
          THE 99

Uclick  http://content.uclick.com/
GoComics  http://www.gocomics.com/

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2007.08.10
コミック ][ 企業決算 ][ 米国 ]
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 米国コミック出版のマーベルが2007年12月期の第2四半期、中間期の決算発表を行った。同社がコミックス原作を持つ劇場映画『スパイダーマン3』の大ヒットもあり、業績は極めて好調な結果となった。
 また『スパイダーマン』のライセンス収入の増加に加えて、コミックス出版も好調、昨年からあらたに始めている自社によるトイ発売も利益率が大幅に向上し収益に貢献した。

 マーベルの中間期までの全体の売上高は2億5290万ドルと、前年同期の1億7440万ドルから45%増となった。また営業利益も前年の5860万ドルから168%増の1億5710万ドルとなった。 
 このうち最も業績に貢献したのはライセンス部門で、特に『スパイダーマン』からのライセンス売上高が国内外で7510万ドルとライセンス部門全体の売上高1億4820万ドルの半分を占めている。これは言うまでもなく映画『スパイダーマン3』によってもたらされたものである。

 しかし、同社の業績には伝統的な出版部門の貢献も大きい。主にコミックスの出版からなるこの事業の上半期の売上高は、6050万ドルと昨年の4890万ドルから23%増えた。同様に営業利益も1930万ドルから2620万ドルまで増加している。
 コミックス出版は、近年グラフィックノベルを中心とした市場の拡大が貢献しているとみられる。特に今期は『Civil War』と『Dark Tower』が大きな人気を集めた。両作品はこれまでマーベルが得意としてきたコミックス専門店だけでなく、一般書店での売上も好調であった。

 さらに昨年より玩具メーカーのハスブロとの契約を打ち切り自社生産に切り替えた玩具部門も成果が現れている。売上高こそ5200万ドルから4420万ドルに減少したが、営業利益は730万ドルから2600万ドルに急伸した。これは利益率がこれまでの13%から55%まで改善(第2四半期)したためである。
 玩具ビジネスの直接進出はマーベルの事業拡大の象徴と言える。もうひとつの新規事業の進出である映画製作は、劇場公開が『Iron Man』(08年5月)、『超人ハルク』(08年6月)までないため、現在は費用が先行しており利益は計上されていない。

 マーベルの業績は『スパーダーマン』からのライセンス収入の増加、拡大するコミックス市場、自社ビジネスの拡張によって支えらえている。
 『スパイダーマン』並のヒットが今後はどの程度続くかはわからないが、『キャプテンアメリカ』など有力タイトルも多く、今後のビジネス展開に期待がかかる。

マーベル http://www.marvel.com/

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2007.07.28
コミック ][ 中国 ][ 企業決算 ]
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 香港の総合エンタテインメント企業の玉皇朝集団(ジェイドダイナスティグループ)が、2007年3月期(06年4月~07年3月)の本決算を発表した。
 同社の前期の連結売上高は1億209万香港ドル(約15億4700万円)で前年比0.11%減と横ばいだった。しかし営業利益は2516万香港ドル(約3億8100万円)(同21%減)、純利益は1136万香港ドル(約1億2100万円)(同16%減)と不調であった。

 このうちマンガ・コミック出版事業で売上高が1億014万香港ドルと前年前期比で11.2%減、営業利益は前年同期の2240万香港ドルから930万香港ドルの58.4%減と半減している。
 一方で昨年は80万香港ドルだけの売上高であったマルチメディア事業は、1206万香港ドルへ大きく拡大した。マルチメディア事業は営業利益も841万香港ドルと全体の業績に貢献した。レストラン事業は完全撤退したため、07年3月期の売上の計上はない。
 
 玉皇朝集団(ジェイドダイナスティグループ)は、香港有数のアニメ・マンガ・コミック関連企業である。日本マンガの翻訳出版を中心に、中国コミックスの発刊やアニメーション製作、キャラクター関連業務を手がけている。コミックスの出版タイトル数は中国コミックスが120以上、日本のマンガは400を超える。
 日本マンガの主力タイトルには『フルーツバスケット』、『鋼の錬金術師』、『頭文字D』、『聖闘士星矢』などがある。

 近年はウェブサイトの運営、オンラインゲームなどデジタルコンテンツ事業への展開をはかっており、このマルチメディア事業が同社のなかでも成長部門となっている。
 また、今年の5月には中国にある台湾系の有力アニメーション制作会社蘇州鴻揚アニメーションなどを傘下に収めている。

 玉皇朝集団はマンガ・コミックスの出版は好調であるが、自国のアーティストを中心とした出版を開発しているためコストがかさみ一時的に収益が落ちているとしている。しかし、今後は市場シェアを拡大することで利益の拡大が期待出来ると考えている。
 また今期以降さらにアニメーションの分野での事業成長を計画している。マンガ・コミックスに加えてアニメーション分野でも中国語圏をリードする会社を目指す構えである。

当サイトの関連記事
香港のコミック企業 玉皇朝集団中間決算
香港マンガ出版社 玉皇朝グループ 中国アニメ制作会社買収

玉皇朝集団(ジェイドダイナスティグループ) http://www.hk970.com/
キングコミックス・ドットコム http://www.kingcomics.com/

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2007.07.16
コミック ][ 米国 ]
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 アメリカのポップカルチャービジネス情報のICv2によれば、米国の2007年上半期のグラフィックノベルの売上高の急成長が続いている。ICv2が7月に発表した2007年上半期のコミックス専門店経由のグラフィックノベルの売上は、前年比28%増加で伝統的なコミックス雑誌の成長率10%を大きく上回った。
 今回の調査は、伝統的なアメリカンコミックスの売上が多いコミックス専門店のみの統計である。このためこうした売上の伸びは、米国のグラフィックノベル市場の半分以上を占めるマンガというよりも、伝統的なアメリカンコミックスの単行本仕様の作品の売上が牽引している。

 それでもICv2は、コミックス専門店経由のグラフィックノベルの売り上げ増加にも、マンガの力強いパフォーマンスも貢献していると指摘している。
 またコミックス雑誌でない単行本形式のグラフィックノベルの認知度向上には、グラフィックノベルのかたちで市場を拡大したマンガの販売による相乗効果も少なくない。

 米国のコミックス市場というと、日本のマンガの好調がクローズアップされることが多い。しかし、近年は米国作家作品のグラフィックノベル市場の急成長も大きなトピックスである。また成長率は劣るが、コミックス雑誌市場も現在は緩やかな拡大傾向にある。
 日本からはマンガ市場の好調ばかりが目につくが、実際に米国で起こっているのはマンガを含むコミックスとグラフィックノベル市場の拡大である。また、こうした市場全体の拡大と認知度の向上が、そのなかでいまや巨大な存在となっているマンガのビジネスにもポジティブな影響を与えるのは間違いないだろう。

ICv2  http://www.icv2.com/
    Graphic Novels Spur June Sales

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2007.07.14
コミック ]
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 米国の大手コミックス出版社のDCコミックスは、Webサイト上に展開するコミックサイトZUDACOMICSを10月に開始すると発表した。
 サイトでは新人作家のコミックスを紹介し、ユーザーの人気投票を行う。そして人気の高い作品は紙媒体へのデビューの道が開かれる。ウェブを使ったプロモーションと新人発掘を兼ねているものである。

 こうしたウェブを利用した新人クリエイター発掘は、日本では盛んだが米国ではあまり数はない。特にコミックス界では、大手出版社が作品の発表と新人発掘にウェブを利用する初のケースである。米国コミックス界のあらたな動きとして注目される。
 サイトの本格的な運用開始は10月からだが、既にサイトは立ち上がっている。7月26日からサンディエゴで開始されるコミックコンベンションでも新たな動きも発表される可能性が高い。

 DCコミックスは、今年6月に、日本のソフトバンク系出版社フレックスコミックスへの出資を明らかにしたばかりである。フレックスコミックスは、日本でウェブをメディアとした新人コミック賞フレコミ漫画賞を開催している。
 DCコミックスは、フレックスコミックスを通じて間接的に日本でのウェブ上のマンガ賞にも参加しているわけで、日米の双方でウェブベースの新人マンガ家発掘にかかわることになる。米国では近年コッミックス出版は順調であるが、DCコミックスは将来に向けた投資としてインターネットを視野に入れていると言ってよいだろう。

当サイトの関連記事
DCコミックス ソフトバンクグループのマンガ出版社に出資

Zuda Comics http://www.zudacomics.com/

DCコミックス(米国) http://www.dccomics.com/
フレックスコミックス http://www.flex-comix.jp/

続きを読む "DCコミックス 新人発掘サイト開始 日米でウェブ戦略(7/14)" »
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2007.04.02
インターネット ][ コミック ]
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 インターネット電子書籍販売のパピレスは、4月10日よりPCサイトを通じた電子コミックレンタルサービス『電子化貸本Renta!』を開始する。国内の電子書籍販売サイトはダウンード型の売切り販売が多いが、電子上のレンタルサービスという新たなビジネス展開となる。
 『電子貸本Renta!』は、1冊100円でコミックのレンタルサービスを提供する。利用者は1枚100円(税込105円)で電子チケットを購入したうえで、チケット1枚で単行本1冊分の電子コミックをレンタル出来る。閲覧できるのは24時間で、専用のビューアを用いることなくWebブラウザ上での閲覧が可能である。

 パピレスによれば電子コミックレンタルのメリットはふたつある。ひとつはダウンロード販売のコミック1冊の価格300円から500円が、紙媒体の書籍に対して価格上のメリットが低いのに対して、レンタルサービスはより安い価格でユーザーにサービスを提供出来ることである。
 さらに従来の専用ビューアに依存するダウンロード販売は、ビューアのダンロードや解凍保存が煩雑でパソコン初心者に使いづらかったとしている。パピレスは、今回の『電子貸本Renta!』がこうした問題を解決すると考えている。
 また大手のレンタル店が、リアルのコミックのレンタルを開始するなど、コミックレンタル自体が一般化しつつあるともしている。

 4月2日にプレオープンしたサイトでは、既にマッグガーデンの『魔探偵ロキ』、『まもって守護月天!』や少年画報社、飛鳥新社の人気マンガのなどがラインナップされている。
 サイトは毎週火曜日に更新をし、今後も『サラリーマン金太郎』、『ぼのぼの』、『侍ジャイアンツ』などの人気マンガが登場する予定である。サイト開始から1年間で、3000冊の掲載を目指している。

 パピレスは、1995年11月からパソコン通信やインターネットを通じた電子書籍の販売を行なっている老舗である。2007年3月現在で、協力出版社395社/掲載タイトル数が6万冊の日本有数の電子書籍販売サイトでもある。
 インターネットを通じた電子書籍販売は近年一般化する一方で、競争の激化も進んでいる。手頃な価格と簡単な操作方法を武器に、老舗が仕掛けるニュービジネスは大きな注目を集めそうだ。

電子化貸本Renta! http://renta.papy.co.jp/
パピレス http://www.papy.co.jp/

続きを読む "PC向けコミックレンタル1冊100円で パピレスが提供(4/2)" »
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2007.03.30
コミック ][ 行政 ]
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 3月29日に開催された内閣府の知的財産戦略本部の第16回会合において、マンガ家の里中満智子本部員がweb「日本マンガ資料館」設立計画の構想を明らかにした。
 里中満智子氏はこの3月に、有識者代表として知的財産戦略本部の本部員に新たに任命されている。今回は専門家からの意見として、2008年に開催予定の「マンガサミットの運営」とweb「日本マンガ資料館」設立計画について提案を行なった。

 このうちweb「日本マンガ資料館」設立計画は、インターネット上に展開するマンガの資料館や博物館、データーベースなどの機能を統合したものを想定している。
 サイト内には、作者/タイトル/ジャンルごとの資料のほかマンガ雑誌・出版物の情報、学術資料が含まれている。このほか有料での作品の提供や関連サイトのリンクなどが考えられている。

 web「日本マンガ資料館」の構想は、日本マンガの資料の散逸を防ぐことを目的としている。里中氏によれば現在一部の有名マンガ以外の旧作はアクセスが困難になっているほか、マンガ家の死去や高齢化で原画が散逸するなど、近い将来日本マンガの歴史が検証不能になる恐れがあるという。
 既に2006年にweb「日本マンガ資料館のための設立委員会が、マンガ家や出版社の賛同のもと設立されている。また、運営団体としてCGアーツ協会の内諾を受けているが、現実には資金面の問題から立ち上げが困難な状況にあるという。
 現在、日本経団連はコンテンツ関連の総合ポータルサイトの設立計画を進めている。今回提案された計画も、こうした既存の計画になんらかの影響を与えそうだ。

 また、2008年に京都で開催される第9回「マンガサミット」の運営については、現状は大会の運営は全てマンガ家の自助努力による資金調達であると述べた。
 これまでの中国や韓国での開催などでは国や行政のバックアップを得ており、日本の運営基盤の弱さを報告した。

知的財産戦略本部 

CGアーツ協会

続きを読む "Web上のマンガ資料館計画 知的財産戦略本部で報告(3/30)" »
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2007.03.29
コミック ][ 米国 ][ 著作権 ]
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 国内のボーイズラブコミック・小説の有力出版社リブレ出版の北米マンガ出版に関して、国境を越えた問題が発生しており北米のファンの間で今後の作品の行方について懸念が広がっている。
 問題はリブレ出版と米国で日本のマンガ単行本の翻訳出版を行なうセントラルパーク・メディアの間で起こっている。リブレ出版によればセントラルパーク・メディアが「Be Beautiful」のレーベルで出版しているマンガ作品のなかに、同社が翻訳出版権を管理する作品の未許諾で違法な出版があるとしている。

 問題が表面化したのは3月中旬にリブレ出版が自社サイトにおいて、日本語と英語でセントラルパーク・メディア(Central Park Media)から出版されているリブレ出版の作品を購入しないようにファン呼びかけたことがきっかけである。
 リブレ出版は、同社が管理する作品のいくつかが同社の許諾なく、セントラルパーク・メディアから出版または出版予定となっているとしている。また、同社はセントラルパーク・メディアに対して、出版を中止するよう強く抗議しているとしている。

 さらに海外の英語マンガ情報サイト「Manga Jouhou」は、この問題に関してリブレ出版に対して問い合わせを行い同社からの質問の回答を掲載している。それによればこの問題は、昨年4月に親会社の経営破綻により倒産した出版社のビブロスに端を発している。
 セントラルパーク・メディアは、これまで今回指摘された作品の翻訳出版権をビブロス社と契約していた。しかし、リブレ出版はビブロスの出版事業の一部を引き継いでいるが、倒産したビブロスとは異なる会社である。

 リブレ出版はビブロスの倒産によりセントラルパーク・メディアは該当作品と作家との翻訳出版権を失効しており、あらたな契約が必要としている。また他の海外の翻訳出版社は、リブレ出版との再契約を行っているともしている。
 しかし、もう一方の当事者であるセントラルパーク・メディアは、現在のところこの件についてのコメントは行なっていない。

 セントラルパーク・メディアは、米国の中堅アニメ・マンガの販売・流通会社である。もともとはアニメを主としてきたが、隙間市場として日本のボーイズラブに注目して「Be Beautiful」のレーベルでマンガの出版を行なっている。現地ではボーイズラブ分野の主力ブランドのひとつになっている。
 また、リブレ出版はアニメグッズ販売のアニメイトグループの関連会社で、昨年4月に倒産したビブロスの出版事業の一部を引き継いでいる。同社はボーイズラブの分野で国内有数のラインナップを揃えていることで知られている。

Manga Jouhouの記事 Follow Up on CPM/Libre's Story 

リブレ出版/b-boy 
セントラルパーク・メディア(Central Park Media)

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2007.03.28
コミック ][ 米国 ]
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 マンガ出版の中堅企業宙出版の米国子会社オーロラ・パブリッシング(Aurora Publishing)は、米国の書籍流通・配給の大手ダイヤモンド・ブック・ディストリビュターと同社の発売するマンガの流通について契約を結んだ。
 ダイヤモンド・ブック・ディストリビュターは日本で言えば日販、東販にあたる会社で、出版社と小売店を結ぶ役割を担っている会社である。子会社のダイヤモンド・コミック・ディストリビュターを通じて、コミック・マンガの書籍流通で大きな力を持っている。

 オーロラ・パブリッシングの発売するマンガは今後ダイヤモンドグループに流通される。オーロラ・パブリッシングは、今回の契約で、現地のマンガファンが自社の発売するマンガにアクセスする機会を飛躍的に大きくしたことになる。
 同時にオーロラ・パブリッシングは、今後はより積極的にマンガ出版の事業を強化して行くことになるだろう。
 
 宙出版は、国内では女性向けのマンガに強みを持っている。ハーレクインのコミック版や北米で人気が拡大しつつあるボーイズラブと呼ばれる女性向けの作品を発売する。しかし、新会社設立まで同社の作品の北米出版は、ダークホースやデジタルマンガなど現地の出版社が翻訳出版権を獲得して行なっていた。
 そうしたなかでオーロラ・パブリッシングは、中堅出版社による北米でのマンガ出版の拡大を目指して昨年5月に設立された。自社が出版する作品だけでなく数多くの出版社のマンガを出版することで、寡占化が進む北米のマンガ市場で大手出版社に対抗することを目的とする。

 これまで日本のマンガの北米での出版は、翻訳出版権を現地の出版社に販売しライセンス料を得ることが多かった。日本の出版社が現地子会社を設立してマンガ出版を行なうのは、小学館・集英社系のVIZメディアに続くものである。
 宙出版とオーロラ・パブリッシングの今後の展開は、そうしたビジネスの試みとしても注目されるだろう。

当サイトの関連記事 宙出版 北米マンガ出版で企業連合構想

宙出版 http://www.ohzora.co.jp/

続きを読む "宙出版の米国子会社 コミック流通で北米企業と契約(3/28)" »
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2007.03.27
インターネット ][ コミック ][ 海外 ]
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 マンガ出版社の幻冬舎コミックスは、Webコミック「GENZO」で展開するコミックの世界7カ国語同時発売を開始する。
 同時発売の第1作は、世界的に人気の高い村上真紀さんの『グラビテーション』シリーズの新シリーズ『グラビテーションEX』になる。『グラビテーションEX』は、幻冬舎コミックスが運営するWebコミックサイト「GENZO」と携帯サイト「GENZO/幻冬舎コミックス」に連載中である。

 「GENZO」は、幻冬舎コミックスが展開するWeb専門コミック雑誌で2004年4月に設立された。既存のマンガコンテンツの再録でなく、一般コミック誌で活躍する人気マンガ家のオリジナル書き下ろし作品を掲載する。また、日本版と同時に英語サイトで英語版の作品を展開するなどのユニークな試みで知られている。
 幻冬舎は、今後も「GENZO」で連載された人気マンガの単行本化を進める。これは同社が進める「世界展開を視野に入れた、本格的なWebコミック雑誌=GENZOプロジェクト」の一環である。

 海外市場で人気の高まっている日本のマンガであるが、通常海外での発売は日本で出版されたのちに海外出版社が翻訳出版権を買い、翻訳のうえ発売する。このため日本と海外との出版時期の間には、かなりのずれが生じるのが一般的である。
 しかし今回幻冬舎は、翻訳出版権を供与する段階で世界同時一斉発売をアレンジする。海外での同時発売は画期的な試みである。同時に発売されるのは日本語版、英語版のほか、ドイツ語版、イタリア語版、台湾語版、スペイン語版、韓国語版合わせて7カ国語になる。
 海外版の同時に発売が珍しいだけでなく、7カ国語バージョンというバリエーションの豊かさも注目である。

 7カ国語のうち日本語版は幻冬舎から、英語版とドイツ語版は欧米での日本マンガ出版の大きな実績を持つTOKYOPOPがアレンジを行う。また、それ以外の言語での発売は幻冬舎がアレンジをする。
 英語版はTOKYOPOP Inc、ドイツ語版はTOKYOPOP GmbH、イタリア語版はd/Visual Inc、台湾語版はd/Visual Taipei Inc、スペイン語版はGlenat Espana,S.L.、韓国語版はHAKSAN Publishing Co.,LTDでそれぞれ発売される。

 海外でのマンガ出版は日本での反応をみながら、海外での展開方法を考えることが多いが、今回はWebでの反響をダイレクトに利用するようだ。
 ビジネス的には労が多いが、日本での発売と現地の発売の時差の大きさに不満を持つことの多い海外のファンには指示される可能性が高い。

幻冬舎コミックス  
Webコミック「GENZO」 

続きを読む "コミック単行本 日本含む7カ国語で同時新発売 幻冬舎(3/27)" »
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2007.03.15
コミック ][ 米国 ]
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 アメリカの日本マンガの出版は、VIZメディアやTOKYOPOP、デルレイなどの大企業の市場寡占化が拡大しつつある。そうしたなかで、マンガ出版の戦略変更を迫られる企業が現れ始めている。アメリカの出版情報企業パブリッシャーウィークリーによれば、アニメ・マンガ流通の中堅企業メディア・ブラスターは少年マンガから撤退し、やおいマンガに特化する方針を明らかにした。
 メディア・ブラスターは、これまで『ピルグリムイェーガー』、『神武 -カムナガラ-』などの作品を発売してきた。しかし、同社は少年マンガのビジネスが割りに合わなくなっているとして、今後はやおいマンガにより力を入れる。
 同社のやおい作品には、『Level C』 や『オズの摩天楼』などがある。また、同社にとってマンガより重要なアニメ事業でも、アニメ版『Level C』を発売している。

 メディア・ブラスターは1990年代半ばに設立されたアメリカのアニメ流通企業の中堅会社で、ニューヨークに本社がある。『るろうに剣心』や『ベルセルク』、『げんしけん』、『ジャイアントロボ』などの人気アニメを扱ってきた。
 一方で、日本のポルノアニメや特撮、ホラー映画なども広く扱い、他のアニメ流通会社に較べてもマニア色が濃い。またほかのアニメ流通会社の多くがそうであるように、2004年からは成長著しいマンガ市場にも参入している。
 しかし、一般マンガの市場では、早くも市場参加者の優劣が明らかになってきている。今回の決定は、自らが得意とするよりマニアな市場に活路を見出すものと言える。

 もっとも、合理的に見える今回のメディア・ブラスターの決定も、必ずしも報われるかどうか判らない。なぜなら、少年・少女向けの一般的なマンガの市場での趨勢が明らかになるに連れて、中堅以下のマンガ出版社、新興マンガ出版社が軒並み女性向け、やおい向けのマンガ出版に力を入れているためである。
 これはこの分野の市場成長率が高く、新規参入者にもビジネスチャンスが大きいように見えるからである。しかし、かつてのアニメDVDがそうであるように、一旦成長率が鈍ると過当競争が一気に各社の業績不振に結びつく危険は高い。

 特に大手出版社のひとつTOKYOPOPまでがこの分野に力を入れている現状では、近い将来に一般マンガと同様に市場寡占化が進む可能性は否定できない。
 それでもメディア・ブラスターがこの分野に特化するのは、アニメDVD市場の成熟化、一般マンガ市場の寡占化など、日本のマンガ・アニメコンテンツで中堅以下の企業が勝負できる場所がしだいに狭まってきている表れと言えるだろう。

パブリッシャー ウィークリー  Media Blasters Drops Shonen; Adds Yaoi
 
メディア・ブラスター 

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2007.03.07
コミック ][ マーケティング ]
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 出版科学研究のまとめによると昨年(2006年)の国内コミック市場の販売金額は、4810億円と前年比4.2%減と初の5000億円割れとなった。
 コミックは2年ぶりの減少、コミック誌は11年連続の減少、特にコミック誌の落ち込みが目立ちコミック誌の読者離れが続いているとしている。

 国内のコミックスの販売の市場は、過去10年間緩やかな縮小傾向にある。1996年には市場は5847億円とされていたので、10年間で市場は2割近く減少したことになる。
 今回は市場の象徴的な数字である5000億円の大台を割れたことで、あらためてコミック市場の縮小が注目されることになりそうだ。
 こうした市場縮小の理由は、若年人口の減少に加えて、活字文化離れを指摘することが出来るだろう。特にコミック誌の販売減少は、携帯電話に娯楽時間を奪われつつあるといった社会状況の変化も指摘出来る。

 映像作品の製作では、従来からマンガ原作のアニメ化は活発に行なわれてきた。最近ではアニメ製作に加えて、映画やテレビドラマなどでも人気マンガの映像化が続いている。そうしたなかには『NANA』や『DEATH NOTE』、『三丁目の夕日』など大ヒット映画や『のだめカンタビーレ』、『花より男子』といったテレビドラマを挙げることが出来る。
 さらにハリウッド映画で日本のマンガ原作に対するニーズの高まりが指摘されている。また、韓国や台湾など近隣諸国でも日本のマンガを原作とする映像作品のヒット作が増えている。
 それだけに日本のエンタテイメントコンテンツ文化の基盤であるコミック市場の弱体化は気になるところである。

 出版科学研究所の発行する「出版月報」は、2月号の特集を「コミック市場2006」としてさらに詳しいコミック市場の分析を行なっている。

出版科学研究所

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2007.03.04
コミック ][ 企業決算 ][ 米国 ]
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 アメリカの有力コミック出版で広くキャラクタービジネスを展開するマーベル・エンタテインメントが、2月26日に06年の通期決算と第4四半期決算を発表している。
 通期決算は売上高が昨年の3億9000万ドルから3億5200万ドルと10%近く減少しているほか、営業利益も1億7100万ドルから1億1300万ドル(前年同期比37%減)に減少している。
 また、第4四半期決算についても、売上高は1億1700万ドルから8500万ドル(同27%減)に営業利益は4500万ドルから2600万ドル(同41%減)に減少した。しかし、これらは事前の予想を上回る結果としてウォール街では好感を持って受け止められている。

 売上高と利益の減少のほとんどは、同社の事業の最も大きな部分を占めるライセンス事業からによるものである。これは2005年には大ヒット作『スパイダーマン2』があったが、06年にはそれに匹敵する作品がなかったためである。
 特に第4四半期については、05年にはアクティヴィジョンの『スパイダーマン2』のビデオゲームのライセンス収入があっただけに反動が大きい。

 しかし、出版事業は通期で前年比17.4%増の1億900万ドルと好調であった。特にコミック出版では『Civil War』を中心に急進したとしている。売れ行き好調が伝えられる米国のコミック出版の一端がここにも現れている。
 トイ事業はさらに好調だった。トイ事業は自社販売部門で05年の1600万ドルが1億1100万ドルと急増し、同社の主要事業のひとつとなった。その分トイライセンス事業収入は80%を超える落ち込みとなったが、トイ事業全体では売上高は昨年の6800万ドルから1億1600万ドル(前年比71%増)に急増した。
 マーベルは映画製作について、これまでのライセンス供与でなく自社製作に乗り出している。トイ事業についても同様に自社開発への転換を行っており、映画事業よりも早く業績が影響を与えていると言える。

 また、マーベルは同社の人気キャラクター「スパイダーマン」の続編映画『スパイダーマン3』を初め『ゴーストライダー』、『ファンタステックフォー』が、今年公開されることから2007年については明るい見通しを持っている。2007年の売上高は2006年の3億5200万ドルから3億7500万ドル~4億3500万ドルの間になるとしている。
 さらに2008年は自社製作の『Iron Man』や『超人ハルク』の映画を予定している。これらの映画がヒットすれば、マーベルの売上げと利益はさらに拡大することになる

マーベル・エンタテインメント 

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2007.02.27
コミック ][ ファイナンス ][ ベンチャー ]
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 日本テレビ放送網は、無料週刊マンガ誌「コミック・ガンボ」を発刊する株式会社デジマに資本出資を行う。株式会社デジマは街角で無料配布される雑誌市場の拡大を睨んで、2007年1月16日から無料週刊誌の「コミック・ガンボ」の発刊を開始している。
 雑誌は首都圏の主要ターミナル駅を中心に毎週10万部配布されるほか、インターネットや携帯端末でも読むことが出来る。

 現在、日本テレビは昨年『DEATH NOTE』の実写映画、アニメの展開を行なうなど、マンガ原作からのコンテンツ展開を強化している。
同社は、今回の資本出資も映画化権やアニメ化権、ドラマ化権の開発を視野に入れているとしている。

 日本テレビの出資総額は1億6000万円になる。今月末に4000万円、2月下旬までに1億2000万円を出資する。全額出資後の株式保有比率は、全体の16.13%となる。また、人的交流として非常勤の役員を1名デジマに送り込む。
 デジマの現在の出資者は、個人株主のほかトランスコスモスやベンチャーキャピタルのエヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズやオリックス・キャピタルが名前を連ねている。

 「コミック・ガンボ」の無料配布の試みは、これまでの業界の常識を覆すビジネスとして創刊以来大きな注目を集めている。デジマの収益モデルは広告事業とされている。しかし、同社は「コミック・ガンボ」の事業収益は広告だけでなく、連載作品のメディア展開も考えたいとしていた。
 それだけに今回の日本テレビにより出資は新たな資金調達である以上に、今後のコンテンツ展開のパートナーを期待出来るという点で大きな意味を持つだろう。

日本テレビ放送網 
デジマ 

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2007.02.25
コミック ][ マーケティング ][ 米国 ]
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 北米のアニメ情報サイトのアニメニューズネットワークは、22日木曜日にニューヨークで開催されたICv2グラフィックノベルコンファレンスのレポートとしてアメリカの日本マンガの市場が1億7000万ドルから2億ドルの間になったとしている。
 この市場規模にはグラフィックノベルだけでなく「少年ジャンプ」や「少女ビート」などの月刊誌も含まれている。しかし、図書館向けの販売は含まれていない。

 今回の数字によれば2006年のマンガ市場は市場推定の下限でも日本円で204億円、上限だと240億円になる。2005年は200億円を越えた可能性もあるとされていたが、2006年は確実に200億円を突破したと言えそうだ。
 また、ICv2は昨年2005年の北米マンガ市場を1億4500万ドル(雑誌を含んでいたか不明)と推定していた。2006年はタイトル数の急増による過剰供給も心配されていたが、依然日本マンガの市場拡大は続いたことになる。
 
 一方、日本貿易振興機構の調べによると、2004年のDVDとビデオを合わせた米国の日本アニメのビデオグラム市場は3億5000万ドルであった。2004年から2006年にかけて米国のアニメDVDの販売は緩やかに減少しているから2006年のビデオグラムの市場はこの金額を下回ると考えられる。
 販売の不振を伝えられるアニメのビデオグラムの市場は、今でも急成長をしているマンガ市場の少なくとも1.5倍の規模になる。しかし、マンガ市場がビデオグラムの2/3まで成長しているとの見方も成立する。

 また、アニメのDVD・ビデオとマンガ単行本、マンガ雑誌を合わせた北米市場は5億ドルで、日本円で600億円程度となる。
 しかし、日本国内の日本アニメのビデオグラム売上高は1200億円あまり(2005年)、それにおよそ5000億円(2005年)のマンガ雑誌・マンガ単行本を合わせると市場規模は6200億円になる。少なくともコンテンツ販売自体の米国のアニメ・マンガ市場は日本の1/10以下となる。

アニメニューズネットワーク ICv2 Updates, Revises Market Estimates

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2007.02.24
コミック ][ マーケティング ][ 米国 ]
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 米国ポップカルチャー業界情報サイトのICv2は同社独自の調査結果として、2006年の北米のグラフィックノベル市場がコミック市場を上回ったと公表した。
 ICv2はアメリカとカナダのグラフィックノベルの小売段階の売上高は3億3000万ドルで、コミックの3億1000万ドルより大きいとしている。両者の売上高合計6億4000万ドルは、90年代以降の最高に達した。 また、2000年以降急成長を遂げているグラフィックノベルの売上高が伝統的なコミック市場のそれを上回ったのは初めてである。

 グラフィックノベルは単行本スタイルのコミック・マンガで、雑誌スタイルのアメリカンコミックとは区別されている。もともとアメリカンコミックを書籍スタイルで発売することで生まれた。
 90年代後半に日本のマンガがこのスタイルを取り入れ一般書店で販売を開始し、急成長を続けている。現在のグラフィックノベル市場の半数以上は日本のマンガが占めている。

 グラフィックノベルの市場は2002年には1億ドルあまりとされていたので、わずか4年でその市場は3倍に拡大した。また、昨年の売上高は同じICv2の調査で2億4500万ドルなので、2006年の市場成長率はおよそ35%に達したことになる。
 マンガについてはそろそろ市場は飽和するのでないかと懸念されていただけに、予想を上回る成長率である。

 こうした市場の急拡大を牽引するのが日本のマンガであることは多くの業界関係者が認める。けれども、注目すべきはグラフィックノベル市場の拡大に伴って、アメリカのコミック作品のグラフィックノベルの市場も同時に急拡大していることである。これは『スパイダーマン』や『バットマン』、『Vフォー・ヴェンデッタ』などの映画のヒットとも無関係ではない。
 しかし、マンガが書籍スタイルとして一般書店で売られると同時に、アメリカンコミックもマニマから一般顧客の開拓に成功したという流通の変化と市場の変化がより大きいと考えられる。

 現在、グラフィックノベルの米国の書籍市場に占める割合は1%台半ば、コミック市場を合わせても3%未満と見られる。マンガ単行本とマンガ雑誌の売上げシエアが20%を超える日本と較べてまだまだ開拓の余地がありそうだ。
 日本のマンガだけでなくアメリカ作品のグラフィックノベル市場が拡大することは、書籍ジャンルとして認知度の高まる点で日本マンガにもプラスの効果が大きい。

ICv2  Graphic Novels Outsell Comics

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2007.02.07
コミック ][ 米国 ]
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 北米のポップカルチャービジネス情報のICv2は、2006年の北米でのマンガ出版数(韓国産マンガ、米国産マンガ含む)が2005年から16%増加したと発表した。ICv2によれば、2005年のマンガの発売タイトル数は1026だったのに対して、2006年は1224まで増えた。
 さらに同社はアニメ・マンガ関連ノベルの躍進に注目しており、ライトノベルやアニメ小説版の発売タイトル数は、2006年から2007年には2倍になる見込みとしている。詳しいレポートについては、同社が発行する「ICv2 Guide #39: Anime/Manga」に掲載されている。

 ICv2は今回のレポートで、2006年の市場規模や販売動向には触れていない。しかし、昨年アメリカの一般書籍のブックチャートを多くの日本マンガがにぎわせたことからも、マンガの売上げが引き続き好調に推移していると考えられている。
 これは停滞が続く北米でのアニメDVDの停滞と対照的な動きとなっている。こうした販売動向の違いを、アニメ市場はインターネット違法配信に影響を受けているが、マンガはそうした影響をあまり受けていないためと説明されることも多い。
 ひとつの理由として考えられるが、さらに重要な理由としてマンガが一般書店で販売されていることや、図書館で購入されていることも考えられる。一部の作品を除くとマニアが買うことの多いアニメに較べて、マンガはより広い顧客に到達しつつあるからだ。

 それだけにボーダーズやバーンズ&ノーブルといった一般書店の役割は大きい。しかし、今回、ICv2が報告する出版点数の増加と拡大する在庫タイトルの増加は、作品が書店の戸棚に置ききれないという問題を発生させている。かつて、アニメDVDが需要を越えるタイトル数の発売で苦しんだのと同じ状況が起きない保証はない。
 また、もうひとつの窓口である図書館のマンガ購入も拡大が続いている。しかし、既に一部の
マンガが暴力表現や性的表現で問題になり始めている。絶好調とされる北米でのマンガビジネスの2007年は、期待と不安の混じったものになりそうだ。 

ICv2  Manga Releases Up 16% in 2007  

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2007.01.26
コミック ][ 携帯端末 ][ 海外 ]
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 電子コミックの閲覧ビューアソフト「コミックサーフィン」を展開するセルシスは、海外市場で携帯電話向けの電子コミック配信を支援する「コミックサーフィン・グローバル・パートナーズ・プログラム」を開始する。

 このプログラムではアジア・北米・ヨーロッパなどの海外マーケットで、携帯を利用したマンガの閲覧サービスを行なう企業に向けられる。日本企業の現地会社と現地企業の両方が対象になっている。
 プログラムでは、現地端末に対応した閲覧用ビューアソフトの提供やコンテンツ制作ツールの提供、デジタル著作権管理技術への対応を行なうとしている。また、講習会、セミナーの開催
も要望に応じて行なう。これらのサービスは、全て実費でセルシスが請け負う。

 セルシスはこのプログラムを利用する企業は、独自のソフト開発を行なうことなく電子マンガの配信が行なえるメリットがあるとしている。海外でマンガやコミックを展開する企業には中小企業も多く、同社のプログラムは大きな関心を集めそうだ。
 また、日本でセルシスのソフトを使っている企業には、既存の配信用コンテンツをベースに電子配信をスムーズに行えるよう支援する。例えば、マンガのフキダシ部分のみの現地語差替えや字幕追加などを行なう。こちらは日系企業に注目されるだろう。

 セルシスがこうしたサービスの提供を行なうのは、日本の携帯閲覧ビューアソフト市場で既に確固たる地位を築いていることから成長性の高い海外市場に関心が向っているためである。
 セルシスは日本でも、昨年11月に携帯閲覧ビューアソフトの無料公開を決めている。今回のプログラムも含めて、セルシスは自社ソフトのオープン化を目指している。それは、自社ソフトを国内外でディファクトスタンダード(業界標準)にすることで、将来の大きな利益を狙っているためといえるだろう。

セルシス  

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2006.09.20
インターネット ][ コミック ][ 携帯端末 ]
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 インプレスR&Dのシンクタンク部門であるインターネット生活研究所は、9月20日に2005年度(04年4月~05年3月)の電子コミックの市場は約34億円であったという調査を発表した。電子書籍の全体の市場規模は2005年度でおよそ94億円であるため、電子コミックの市場は電子書籍市場の36%を占めることになる。
 この調査は同社が行った『電子書籍ビジネス調査報告書2006』、『電子コミックビジネス調査報告書2006』のふたつに基づくもので、これらの調査は、現在急速に拡大をしている電子書籍の市場動向を明らかにするものである。

 調査によれば2004年度(03年4月~04年3月)の電子書籍の市場規模はおよそ45億円である。これは2005年度の電子書籍市場のおよそ半分に過ぎず、同市場が1年間で前年比の2倍まで成長したことになる。
 これまでも電子書籍の市場は近年急激に成長していると言われて来たが、調査数字のうえからも電子書籍市場の成長が裏付けられたことになる。

 また、電子書籍のなかでも電子コミックの伸び率はとりわけ大きく、電子書籍市場の拡大を牽引しているという。2005年度の電子コミックの市場規模は約34億円だが、このうちPC・PDA向けの電子コミック市場が約11億円、携帯向け電子コミック市場が約23億円となる。携帯向け電子コミックは、携帯向けの電子書籍市場の50%を占めている。
 さらに携帯向け電子書籍市場は2004年度に12億円だったのが、2005年度には3.8倍の規模に膨れ上がった。2005年は、携帯向けの電子書籍元年だったといっていいだろう。

 しかし、こうした市場の拡大を見越して2006年は携帯向け電子書籍とりわけコミックについて、大手出版社から新興企業まで市場の参加者は急増している。
 今後は、競争の激化による採算割れや市場撤退組みも増えてくる可能性があるのではないだろうか。

インプレスR&D

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2006.09.13
インターネット ][ コミック ][ 海外 ]
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 電子書籍販売のイーブックスは、京セラグループと共同で海外市場で日本マンガの電子書籍を販売する電子書籍国際ネットワーク事業を開始する。
 その最初の事業として、9月19日からシンガポールにポータルサイトを設けて『ベルサイユのばら』や『鬼太郎全集』などの人気コミックの電子書籍版を販売する。

 事業を行うのは日本では大手の電子書籍サイト「イーブックス」を運営するイーブックスイニシアティブジャパンと京セラコミニケーションシステム、それにそのアジア子会社である京セラコミニケーション・アジアパシフィックの3社である。
 3社によれば今回事業化する電子書籍国際ネットワークは、これまでのマンガ翻訳出版とは異なった電子書籍の国際化を行う。国外で人気の高い日本のマンガコンテンツをより多くの人に手軽に楽しめることを目指している。

 今回はその最初の試みとしてシンガポールが選ばれた。シンガポールのサイトでは人気作品を中心に30タイトル100冊からスタートするが、年内には300冊まで増やす予定である。販売価格は、1冊5.8シンガポールドル(約430円)から8.8シンガポールドル(約350円)となり、開始から2年で年間売上高2億円を目指す。
 作品を読むには専用のブックリーダーソフトが必要になるほか、ダウンロードを行ったパソコン以外で作品を読むことは出来ない。また、ダウンロードされるコンテンツは日本のサーバーで管理されるなど海賊版や不正コピー防止にも対策にも力を入れている。

 日本では携帯電話でのマンガ閲覧に較べて、PC上での電子マンガ閲覧ビジネスは必ずしも盛況とは言えない。専用のソフトや閲覧ハード機のポータビリティ(持ち運び性)の問題が、閲覧のハードルとなっているためである。
 そうした不便さは企業側も理解しているが、これは作品のコピー問題ともかかわるだけに難しい問題である。今回のシンガポールでのビジネスも、当面は同様の点が一番のビジネスの課題になると考えられる。 
 しかし、日本よりマンガの取り扱い書店が少なく、タイトル数も少ない海外だからこそこうしたビジネスが成功する可能性も高いかもしれない。
 今後数年のシンガポールのイーブックスのビジネスは、電子マンガの国際普及という点で見逃せないものになりそうだ。 

販売サイト eBookJapanASIA 

イーブックスイニシアティブジャパン 
京セラコミニケーションシステム 

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2006.08.08
コミック ][ 企業決算 ][ 米国 ]
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 アメリカのコミック出版社のマーベル・エンタテイメントの第2四半期(4月-6月)は、売上高が8440万ドルで前年同期に較べて4.1%の減少となった。また、当期利益は1630万ドルで前年同期比37%と大きく減少した。
 これは主にライセンス収入の落込みによるもので、一方でコミックの出版・販売は前年同期比で21%増と好調であった。
 このため減収減益ではあるが、多くの証券アナリストの事前予測を上回っており、今回の決算は市場で好感を持って受け止められている。

 人気キャラクターのライセンス収入からなるライセンス事業は、売上高3390万ドル(前年同期比23%減)であった。これは、国内のライセンスが不調であったのと『スパイダーマン』の人気のピークが過ぎたためと考えられている。
 逆に出版部門は好調で、売上高2510万ドルと前年同期の21%増となっている。コレクター向けのコミックが好調であったほか、ダイレクトマーケットと一般書店向けの単行本販売が好調であった。さらにトイ部門は、売上高は2540万ドルと前年同期比9%増であった。また、『Civil War』を中心としたコミックの売上も好調であった。

 来年以降については2007年に同社のキャラクターライセンスによる劇場映画3作品が公開されるとしている。さらに2008年5月には同社初の映画となる『IRON MAN』が劇場公開され、同社はコミック出版とキャラクターライセンスの会社から映画製作会社へ事業を拡大するとしている。

 マーベルの決算で興味深いのは、同社のコミック部門が好調を維持して売上を伸ばしていることである。コミック・マンガ市場全体では、これまでのマンガの売上高の成長率が高く見落とされがちだが、近年アメリカンコミックの売上は順調に拡大している。
 これはマンガが従来のアメリカンコミックの市場を奪って成長しているのでないことを示しているだろう。むしろ、近年注目されているダイレクトマーケティングの成長は、マンガとアメリカンコミック双方に良い影響を与えている可能性が高い。
 また、グラフィックノベル(マンガ単行本)が開拓した一般書店でのコミック・マンガの流通も、双方に利益をもたらしているといえるだろう。

マーベル・エンタテイメント 

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2006.06.17
コミック ][ 米国 ]
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 世界最大の恋愛小説出版社ハーレクインは、2006年9月から新しい少女マンガ出版レーベル「ハーレークイン・ピンク」をHARLEQUIN GINGER BLOSSOM通じて北米で展開する。
 このブランドは「東洋と西洋の出会い」をテーマに、日本のマンガスタイルと世界規模の恋愛小説の融合を目指す。

 今年の9月から4作品がアメリカとカナダで発売予定となっている。原作デヴィ・マッカンバー:作画ハラ・ユキコの『ノー・コンペティション』、原作デイ・リクレイアー:作画マキ・アケミ『ジンクス』、原作バーバラ・マックマーホン:作画キシダ・レイコ『プリンセス・ニード・プリンセス』、原作マデリン・カー:作画クスミ・マユ『ネバー・キス・ストレンジャー』の4作品である。
 4作品は全て、ハーレクインの人気小説を原作に日本人マンガ家がマンガにしたものである。価格は7.99ドルから9.5ドルを予定しており、主に若い女性のマーケットを狙っている。

 ハーレクインはカナダのトロントに本社を持ち、カナダ最大の新聞社トラスターグループの子会社として世界中で女性向けの恋愛小説を出版・販売している。女性向け恋愛小説のパイオニアであると同時に、同分野で世界市場第1位、恋愛小説の代名詞ともなっている。
 1988年には日本にも進出し大きな成功をおさめている。同社は日本では、1998年より宙出版からマンガ版ハーレクインを250作品発売している。ハーレクインはこうした経験が、北米市場でも生かせると考えている。

 同社が少女マンガに眼をつけたのは、ハイティーン以上の世代に向けて出版されている少女マンガが同社に恋愛小説の愛読者と購買層が重なるという判断があるだろう。また、少女マンガを売るにあたり、同社の世界中に築き上げられた女性向きの書籍流通網とマーケティングのノウハウも生かせる。
 昨今、大手企業から中小企業まで、少女マンガに対する関心は北米で高まっている。北米の書籍市場においてまだまだ小さな市場であることを考えると、大き過ぎる関心にも見える。おそらくその理由には、これまで女性向けのコミックというこれまでほとんど存在しなかった市場への可能性と夢を感じていることがあるだろう。

ハーレクイン公式サイト(日本) 
宙出版
ハーレクイン・コミックス 

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2006.05.12
コミック ][ 米国 ]
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 全国書店新聞や新文化の報道によれば、中堅マンガ出版社の宙出版は北米でのマンガ出版事業の現地会社オーロラ・パブリッシングを設立した。本社はロサンゼルスに置き、資本金は20万ドルになる。
 同社は北米のマンガ市場で中堅出版を集めた連合を作り、日本マンガの翻訳出版だけでなく、北米のマンガ家による現地発のマンガ出版も手掛けたいとしている。
 全国書店新聞が4月28日の開設披露にはTokyopopなどの出席があったと伝えているほか、新文化は5月9日に宙出版が開催した「北米コミック出版セミナー」にオークラ出版、新書館、大洋図書、徳間書店、海王社、リイド社が出席したとしている。

 宙出版は女性向けコミックに強みを見せるマンガ出版で、「月刊ハーレクイン」などを出版している。昨年以来、北米市場では少女マンガ市場が拡大しており、今回の宙出版の米国進出はそうした意味では追い風に乗っていると言える。
 しかし、日本マンガの出版が好調な一方で、小学館・集英社・白泉社と関係の深いVIZメディアや講談社と提携しているデルレイ・マンガなど有力コンテンツの囲い込みが続き競争は激化している。また、VIZメディアやTokyopop、デルレイ・マンガなどにより、市場は寡占状態になりつつある。宙出版の単独での現地進出はリスクが高い。
 
 こうした事情を踏まえての中堅出版社連合構想だろう。さらに、有力コンテンツの囲い込みの結果、どことも手を組めなかった現地のマンガ流通業者から、中堅出版社の人気マンガの需要は高いといえる。
 同様に、現地での北米のマンガ家によるマンガ出版計画も、そうした企業と手を結ぶことで、需要が高まるだろう。

全国書店出版 宙出版、米国に進出
新文化 

宙出版 

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2006.04.06
コミック ][ 企業経営 ]
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 出版情報の新文化オンラインによるとBL(ボーイズラブ)小説や漫画の大手出版社ビブロスが、グループ関連会社の業績不振を受けて倒産した。負債総額はおよそ20億円、同社は4月5日に東京地裁へ自己破産を申請している。
 ビブロスの出版部門は堅調な業績を維持していたが、グループ会社で自費出版などを行う碧天舎の業績悪化が同社の経営を追い詰めた。碧天舎は、3月31日に既に倒産しており、その影響でビブロスの資金繰りが悪化していたという。

 1988年に設立されたビブロスは、ボーイズラブと呼ばれる男性同士の恋愛を扱った小説やマンガに強みを持つ出版社で、業界の中でのトップ企業として豊富なラインナップを誇っていた。同社の作品は、国内だけでなく海外でも人気がある。
 また、最近はオタクの知識を試す「全国統一オタク検定」でも話題を呼び、そのユニークな試みで注目を浴びていた。 

新文化オンライン ビブロス、自己破産申請 

ビブロス 
オタク検定 

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2006.03.28
コミック ][ 企業経営 ]
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 アメリカの大手マンガ出版Tokyopopとアメリカの大手出版社ハーパーコリンズは、マンガの出版と流通に関する業務提携を結んだ。提携のなかにはTokyopopに所属するマンガ家によるハーパーコリンズの人気作家の小説のマンガ化とその共同出版が含まれている。
 両社の提携の第1弾は、人気作家のメグ・キャボットのマンガになる。メグ・キャボットは少女を主人公にした小説で人気があり、代表作に『プリンセス・ダイアリー』などがある。このメグ・キャボットのマンガは2007年に発売予定である。ハーパーコリンズは、その後は、年に24作品程度の出版を行いたいとしている。

 また、今回の提携には流通面での業務提携も含まれており、ハーパーコリンズは北米におけるTokyopopの全ての出版物の流通を行う。今回の提携でTokyopopはハーパーコリンズの持つ強力な出版流通網を利用出来るようになる。これは、書店への影響力といった点で同社の今後のマンガビジネスに良い影響を与えるだろう。
 一方、ハーパーコリンズのような大手出版社にとって、中小の出版社の流通代行は効率の良いビジネスとして近年は注目されているという。また、急成長するマンガビジネスへの参入に足掛かりを得ることも出来る。

 近年、Tokyopopは競争の激しい日本マンガから、米国産マンガや韓国マンガ(マンハ)などに出版事業の中心を傾斜させつつある。Tokyopopにとっては、ハーパーコリンズの抱える作家陣は魅力的な原作供給者に映るだろう。
 それでも不安があるとすれば、これまで米国産のマンガで大ヒットしたマンガはあまり数がないということである。今後、アメリカのマンガビジネスがどのように展開するかは判らない。しかし、当初期待していた成果が挙がらなければ、両社の業務提携の熱気も冷めてしまう可能性がある。

Tokyopop 
ハーパーコリンズ 

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2006.01.30
コミック ][ 企業経営 ][ 米国 ]
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 アメリカの出版情報サイトのパブリッシャー・ウィークリーは、北米マンガ出版の大手企業のTOKYOPOが管理職を中心にレイオフ(人員整理)を行なったと報じている。 
 レイオフの対象は、同社の販売流通担当の副社長のほか英語マンガ担当のシニアエディターや複数の管理職などを含んだ6、7人である。TOKYOPOPのロサンゼルスの拠点の人員は、現在100名程度とされている。
 同サイトによれば、TOKYOPOPは今回のレイオフは組織再編のために必要なものであると説明している。また、ライセンス獲得競争が激化する一方で、同社の力を入れている英語マンガが必ずしも成功していないのでないかとも指摘している。

 海外のマンガ市場は昨年急激に成長したが、アメリカの市場に占める割合ではまだまだニッチな存在である。また、北米での売上高の規模も国内マンガ市場に較べても非常に小さく、不振とされている北米のアニメDVDの市場よりも小さい。
 一方で、アニメ関連市場の不振もあり、ここ1、2年で新規参入や発売タイトル数が急増している。市場が十分成長する以前に、既に厳しい過当競争に入っているといえるだろう。 なかでも、人気日本マンガのライセンス獲得競争はかなり激しいとされている。

 Tokyopopは、こうした日本マンガのライセンス獲得競争や市場の競争を視野に入れて、早くから様々な新市場への進出を計ってきた。その中には、英語マンガの導入や育成、韓国マンガの導入がある。さらに日本の小売市場への進出やアニメ映画への進出なども含まれている。
 しかし、こうした事業拡大は多くの資金を必要とするが、長期的な事業計画が多く、目先の利益には貢献しない。積極的に導入している英語マンガのヒット作品は一部で、韓国マンガもかならずしも成功しているとはいえない。

 Tokyopopが激化する競争に対応するために、事業の再編に動いている可能性は高い。今後、米国のマンガ市場の成長は、全ての市場参加者の利益をもたらすのでなく、市場競争に勝ち抜けた企業だけにもたらされそうだ。今回のレイオフは、同社のそうした状況への対応といえるだろう。
 今回の出来事には、大手流通企業ですら競争のためには厳しい対応を取る、アメリカの競争の激しいマンガビジネスの世界が伺える。

パブリッシャー・ウィークリー Kleckner Out as Tokyopop Restructures
 
TOKYOPOP

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2006.01.27
コミック ][ 技術 ][ 米国 ]
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 アメリカのコンピュターソフト会社イー・フロンティアは、マンガ制作ソフト「Comic Studio3.0」の販売にあたり、米国大手のマンガ流通会社Tokyopopと業務提携を結んだ。「Comic Studio3.0」は、日本のコンピュターソフト会社セルシスが開発したマンガ制作のためのソフトである。PC上でマンガを制作する一般的ソフトウェアとして、国内で広く普及している。

 セルシスは、昨年、Comic Studioの英語版を開発しており、イー・フロンティアはこのソフトウェアのアメリカでの販売を担当している。ソフトウェアはアメリカのコミックにはないマンガ独特の表現を、これまでより簡単に制作することが可能になっている。
 米国での販売にあたって、商標は「Manga Studio3.0」と変えられている。
 
 昨年来、アメリカのマンガ市場では、OEL(original English language)と呼ばれるアメリカ人作家によるマンガ作品の注目が強まっている。2005年には、『ウォークラフト』や『メガトウキョウ』などのヒット作品も現われている。
 こうしたなかで、自らの手で日本スタイルのコミックである“Manga”を書きたいという需要がアメリカでも強まっている。TokyopopはOELに最も力を入れている会社で、先の『ウォークラフト』の出版元でもある。また、同社はOELを対象にした大規模なコンテストも実施しており、「Comic Studio3.0」の潜在的な顧客に最も近い場所に入る。

 イー・フロンティアは「Comic Studio3.0」の販売を行なううえで、Tokyopopとの連携することで、商品の販売の拡大が期待出来るだろう。そして、アメリカでのComic Studioの利用者拡大は、アメリカのマンガ市場でまだ小さなOELの市場の拡大に貢献するに違いない。

当サイトの関連記事  セルシス コミックスタジオ英語版発売
 
セルシス  
Comic Studio公式サイト    
イー・フロンティア e-frontier 
Tokyopop   

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コミック ][ 企業経営 ][ 著作権 ]
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 ウェッジホールディングス(ウェッジHD)は、グループ会社のブレインナビが新たに連載マンガの原案・原作の提供を行なうと発表した。今回、ブレインナビが原案・原作を提供するのは、月刊「コミックGUM」(株式会社ワニブックス)2月号から連載開始をする『デザーター』。
 バイオテクノロジーで生まれた姉弟が敵と戦う「変身モノ」ジャンルのマンガである。原作はブレインナビの松本修一氏、作画はこじまかずとも氏が手掛ける。
 ウェッジHDによれば、ブレインナビは今後も、ライセンスビジネスを視野に入れたマンガやゲームなどのコンテンツ制作を展開して行く予定である。

 ブレインナビはウェッジHDの中核会社で、主にマンガ・アニメ・ゲーム分野の出版編集を手掛けるほか、ゲームコンテンツの企画なども手掛けている。近年は、キャラクターコンテンツビジネスにも力を入れており、社内にライツ部を設けオリジナルコンテンツの開発を目指している。今回の原作提供はそうした事業展開の一環といえる。

 また、ウェッジHDは、アニメ制作会社のラディクスを初め、映像や音楽関連企業などのグループ化を進めている。今後は、こうしたグループとの連携を生かした、オリジナルコンテンツの多角的展開も進みそうだ。

ウェッジホールディングス 
ブレインナビ 
月刊「コミックGUM」公式サイト 

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2006.01.26
コミック ][ 米国 ]
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 バンダイナムコグループと言えば、おもちゃとゲームとアニメDVDの会社のイメージが強いだろう。こうしたイメージはアメリカでも同様だが、そのバンダイナムコグループの北米会社のひとつバンダイエンタテイメントは、この4月からマンガビジネスに乗り出す。
 しかし、日本国内でマンガ雑誌などの媒体を持たない同社は、国外で売りに出せるマンガ作品を十分持っていない。そこで今回売りに出されるマンガ作品は、同社の得意分野であるアニメと連動させたアニメ原作のマンガである。

 4月に発売が予定されているのは、『サムライチャンプルー』のフィルム・マンガとコミック版『エウレカセブン』の2作品である。
 『サムライチャンプルー』は、アメリカで人気の高い『カウボーイ』の渡辺信一郎監督の作品で、やはり非常に高い人気を持っている。また、『エウレカセブン』も『カウボーイビバップ』や『鋼の錬金術師』を制作したBONESの作品として注目度が高い。
 しかし、『サムライチャンプルー』がDVD発売後のマンガ展開なのに対して、『エウレカ』は、DVD、CD、マンガの同時展開という違いがある。

 バンダイナムコがマンガ分野に進出というのは意外ではあるが、その背景には、2005年のアメリカでのアニメ関連市場の厳しい状況と市場の変化があるだろう。つまり、アニメ作品の放映料の値下がりとアニメ関連での収益のかなりの部分を占めていたDVDの販売不振により、これまでの日本アニメのビジネスモデルが難しくなっているためである。
 それとは対照的なのが、昨年急成長を遂げたアメリカのマンガ市場である。その成長ぶりは、サブカルチャービジネス全体でも大きな注目を集めている。
 マンガ市場の拡大は、アニメとマンガが商品販売において大きく連動をするという新しい現象を起こしている。これは、マンガだけでなくカードゲームやゲームソフトでも同様である。

 アメリカでのアニメビジネスは単独カテゴリーに注力するのではなく、様々なカテゴリーの商品を組み合わせ全体で儲ける仕組みに益々移行しつつある。つまり、アニメ以外の領域に大きなビジネスチャンスが生まれつつあるとも言える。
 バンダイナムコグループは既に、北米の玩具事業の中心をカードゲームに切り替えつつある。今回のマンガビジネスへの進出は、必要であれば日本では行っていないビジネスも手掛ける、アメリカにおけるバンダイナムコのビジネスの大きな変化といえそうだ。

バンダイエンタテイメント(英語) 
バンダイナムコホールディングス 

続きを読む "バンダイ 米でマンガビジネス進出(1/26)" »
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2006.01.07
コミック ][ 企業経営 ][ 海外 ]
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 音楽・航空事業などを手掛けるイギリスのヴァージングループは、新たにアニメーション制作とコミックの事業に参入すると発表した。同グループがこれらの分野を手掛けるのは今回が初めである。
 ヴァージングループは、南アジア最大のコミック出版社ゴッサムエンターテイメントグループ、映画製作のShekhar Kapu氏、作家のDeepak Chopra氏と共同事業としてこれらのビジネスを行なうことになる。

 事業の特徴は、インドを中心とした南アジア市場に大きな力を入れている点にある。新たに設立されるアニメーション事業会社のヴァージンアニメーションは、インドのハイテク地区と知られるバンガロールに本社が置かれる予定である。
 また、コミック事業会社のヴァージンコミックLLCは、コミック出版の中心地ニューヨークに本社が置かれる。ヴァージングループは、今回の事業投資は1000万ポンド(約20億円)規模になると見込んでいる。

 ヴァージングループのインドとアジアに対する深い関心は、次の時代の娯楽産業の中心がアジアだと考えているためである。これは、エンターテイメントの消費地としてだけでなくクリエティブな活動についても同様だとしている。
 特にインド市場の急成長にヴァージングループは注目しており、現在インドで起こっている「クリエィブ革命」が、日本のマンガやアニメと同様に世界的な現象となりつつあると述べている。
 
 ヴァージングループは、個性的な音楽を送り出したいとして1970年代にイギリスで音楽出版社として設立され、その後急成長した。特定の産業でなく独自のライフスタイルを確立することを目標に、航空機やソフトドリンクなど様々な分野に進出している。グループ代表のリチャード・ブロンソンの個性的なライフスタイルと伴に、ポップカルチャー分野でブランドを確立している。
 そうしたヴァージングループが、ポップカルチャー分野で最も注目されるコミックやアニメーションに進出することにはあまり驚きはない。しかし、強力なブランド力といち早くインド市場に目をつけるなどポップカルチャーに対する確かな判断能力はあなどれない。
 当面は、既存のコミック出版社やアニメーション制作会社と競合しない市場の開拓を目指しているが、今後、思わぬところで既存企業大きな脅威になる可能性もあるかもしれない。

ヴァージングループ 
ゴッサムエンターテイメントグループ 

続きを読む "英ヴァージン社 アニメーションとコミックに参入(1/7)" »
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2006.01.03
コミック ][ 米国 ]
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 アメリカのコミック・マンガ業界情報企業ICV2は、2005年のアメリカのマンガビジネスに大きな影響があった作品・出版社を選出するICV2 2005年マンガ賞を発表した。最も注目される年間作品賞に『鋼の錬金術師』第1巻を、年間出版社賞には小学館、集英社、小学館プロダクションの共同出資現地企業のVizメディアを選出した。
 年間マーケティングキャンペーン賞には、Tokyopopのストライプ・プログラムが選出された。
 また、2005年のマンガ業界を取り巻く注目現象の1位に米国産の英語オリジナルマンガの試み、2位にマンガ・アニメの関連小説本の発刊開始、3位に人気を呼ぶやおいマンガ現象が選ばれている。
 さらに2005年の注目すべきビジネスとして、小プロ(米国)と旧Vizの合併による新会社Vizメディアの設立、2005年の注目すべき論争には「マンガの検閲(ローカライズ)の是非」が選ばれた。

 ICV2によるマンガ賞は、2004年から米国の伝統的なコミック部門の賞から分離されたもので、歴史はまだ浅い。ICV2がマンガ市場の成長によりマンガ部門には独自の賞が必要として2004年にマンガ賞を設立したためである。このため賞には、米国や韓国の作家によるマンガスタイルの作品は含まれているが、米国コミックとは競合していない。
  
 ICV2は、2005年の年間マンガに『鋼の錬金術師』を選んだ理由を、売上数ナンバー1に加えて、テレビシリーズと異なる独自のキャラクターや設定を挙げている。また、2005年で『鋼の錬金術師』に次ぐ作品として『NARUTO』と『フルーツバスケット』に言及している。
 年間出版社賞では、カートゥーンネットワークのテレビ放映と組み合わせた『NARUTO』のプロモーションを高く評価して、Vizメディアが選出された。Vizメデイアは、ほかにも『鋼の錬金術師』、『Bleach』、『ワンピース』、『デスノート』、『金色のガッシュベル』、『犬夜叉』など数多くのヒット作品を市場に送りだしている。

 2005年はVizメディアが、年間作品賞、年間出版社賞のふたつを独占したことになる。これは2004年の年間作品賞『るろうに剣心』、年間出版社賞旧Vizによる独占に続くもので、同社の米国マンガ市場における影響力の強さを示していそうだ。
 アメリカ市場で好調と言われる日本マンガだが、既にかつてのアニメDVDと同様に発売タイトル数の急増が消費者の購買能力や書店の棚のスペースを越えているとの指摘もある。このため今後は、市場競争の激化が予想されている。
 もしそうなれば、生き残りのためには企業の体力と質の高い作品のラインナップが重要になって来る。こうした面で、Vizメディアは他社から一歩抜け出していると言えそうだ。

ICV2  
  ICv2 2005 Manga Awards--Part 1 
  ICv2 2005 Manga Awards--Part 2 

Vizメディア 

続きを読む "ハガレンとVizメディア 米社の2005年マンガ賞受賞(1/3)" »
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2005.12.06
コミック ][ 米国 ]
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 米国のマンガ、コミック、アニメなどの情報会社ICV2は、来年2月にニューヨークで予定されているニューヨーク・コミコンにあわせアニメ、マンガ、グラフィックノベルのビジネスをテーマにしたイベント「ICV2グラフィックノベルコンファレンス」を開催すると発表した。
 NYコミコンは、コンベンション運営の大手企業リードが来年より開催を目指しているサブカルチャー分野に特化した大規模なビジネストレードショーである。ビジネスデイを設けることでビジネス目的を明確にし、既存のイベントと差別化を図っている。また、マンガ・アニメなどに代表される新興サブカルチャー分野に力を入れているのも特徴だ。

 今回のグラフィックノベルコンファレンスは、コンベンションの特徴を踏まえたうえで、NYコミコンを補完する役割を担うことになりそうだ。コンファレンスは、NYコミコンの前日2月23日木曜日の午後からマンハッタン地区にあるジャビットセンターで行われる。
 ICV2は、現在「ICV2白書:グラフィックノベルの成長と多様化」、「グラフィックノベル:新しい文学?」、「アニメとマンガ:期待されるもの」、「バイヤーパネル:グラフィックノベル 次の3年」の4つのパネルを発表している。
 いずれのパネルもアニメ・マンガ・コミック業界の大物ビジネスパーソンの講演が予定されており、ADVフィルム、Vizメディア、4Kidsエンターテイメント(カーン社長)、Tokyopop、セントラルパークメディアといった流通企業のほか、ミュージックランドやバーンズ&ノーブル、サンコースト、ミッドタウンコミックといった有力小売業者の参加も予定されている。

ICV2グラフィックノベルコンファレンス
ニューヨーク・コミコン 
ICV2 
リード(Reed)

続きを読む "NYでアニメ・マンガのビジネス会議開催(12/6)" »
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2005.12.03
コミック ]
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 故石ノ森章太郎作品の著作権管理を行っている石森エンタテイメントは、モバイルコンテンツ開発のクワトロメディア、モバイル端末事業のDGモバイルと共同で石ノ森章太郎のマンガ作品をモバイル向けに配信する石ノ森章太郎公式サイトの運営を開始する。
 公式サイトのタイトル「石ノ森章太郎」とし、Ezweb向けには12月1日から配信を始めており、Vodafone live!向けには、12月14日に開始する。

 サイトでは、石ノ森作品の電子コミックスのほか、石ノ森キャラクターの待ち受け画面やゲームなども提供する。第1弾として『サイボーグ009』、『仮面ライダー』、『人造人間キカイダー』、『がんばれロボコン』などの10作品が配信される。その後、他の石ノ森作品に加えて、石ノ森章太郎に関係の深い作家の作品も紹介していく予定になっている。
 利用価格は月額315円と525円のコースがあり、基本ポイント以上の利用には追加料金がかかる。

 石森エンタテイメントは、石森プロ、石森章太郎プロ、伊藤忠の出資によって設立された会社である。先日に発表された石ノ森作品のハリウッドでの映画制作の企画など、最近は、積極的なビジネス攻勢が目立っている。
 石ノ森作品は、作品・キャラクターのクリエーターである原作者が故人のため、今後も継続的にビジネスを続けるためには、キャラクターや作品の認知度を保つ必要がある。相次ぐプロジェクトには、作品・キャラクターの利用と伴に、積極的な露出戦略も理由のひとつにありそうだ。

石森エンタテイメント 
DGモバイル 
クワトロメディア 

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2005.11.23
コミック ][ ヨーロッパ ]
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 米国の日本マンガの翻訳出版2大大手であるVIZメディアとTokyopopは、ドイツ市場で日本マンガの翻訳出版ビジネスで業務提携すると正式に発表した。実際のビジネスは、VIZメディアとイギリスの大手版権管理企業コピーライトプロモーションライセンシンググループ(CPLG)がオランダに共同出資したVIZメディアB.ⅤとTokyopopのドイツ会社が行う。
 
 両社が提携をするのはドイツのマンガ市場における日本マンガの出版と流通で、集英社の持つ作品群から主に少年マンガと少女マンガを手掛ける。とりわけ、現在人気が盛り上りつつある少女マンガに力を入れたいとしている。現在、出版を考えている作品には『BLEACH』、『デスノート』、『テニスの王子様、』『いちご100%』、『マリア様がみている』、 『CRAZY FOR YOU』などの作品が含まれている。

 VIZメディアは小学館グループの出資によって米国に設立された会社で、海外でのマンガ出版と版権管理を手掛けている。また、Tokyopopはロサンゼルスに本拠地を持つ日本マンガ出版の大手企業である。 両社は、米国では日本マンガの翻訳出版の1位、2位であり、両社のシェアを合わせると市場のほとんどを占めることになる。
 一方、ヨーロッパの日本マンガ出版の現状は、各国別に日本マンガを得意とする有力出版社が市場で大きな存在となっている。しかし、VIZメディアやTokyopopのような大企業は存在しない。
 今回の提携は米国で成功している両社が提携することで、未開拓の市場での事業の拡大を目指すものだろう。米国市場と同様にヨーロッパ市場でもマンガの販売は急成長している。とりわけ、ドイツ市場での成長は著しく大きな注目を浴びている。
 こうした中に両社はビジネスチャンスを捉えたといえる。今後、地元のマンガ出版社は、日米両国の大企業同士のタッグマッチにいかに対抗するか難しい選択を迫られそうだ。

当サイトの関連記事
集英社、VIZメディアが独市場でTOKYOPOPと提携
小学館系のViz 欧州に版権管理会社設立

VIZメディア 
Tokyopop(日本語)
Tokyopopのドイツサイト 

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2005.09.09
コミック ]
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 日本アニメと米国カートゥーンに大きな違いが存在するように、日本マンガと米国コミックにも根本的で大きな違いが存在する。それは表現方法の違いや読者層の違いもあるが、それと同じぐらい大きな違いに商品流通を中心としたビジネスモデルがある。
 こうした違いについて、アメリカのコミック、マンガ双方の大手流通業者であるデル・レイ(DEL REY)が、「DEL REYマンガニューズレター」9月号の『ふたつの市場の話:A TALE OF TWO MARKET』で触れている。

 この記事で挙げられているふたつの市場とはコミックとマンガ(もしくはグラフィックノベル)のふたつの商品市場であり、それに対応したコミック専門店と一般書店の流通販路の違いである。つまり記事によれば、これまでコミックの流通はコミック専門店を通じて毎週新作が発売されるのが主流であった。しかし、それが日本マンガの出現によってこの6年で大きく変ったというのだ。つまり、コミック専門店だけでなく一般書店がグラフィックノベルとマンガを取り扱うようになったからだ。
 しかし、記事によればこの日本マンガの販売も最初から順風満帆というわけではなかった。当社、米国コミックスタイルで発売された日本マンガは、書籍スタイルや流通・販売の問題から、コミック専門店に通うファンから厳しい批判に会い完全に拒絶された。
 風向きが変わったのは2000年になってからで、『ポケットモンスター』や『美少女戦士セーラームーン』が大ヒットをし、TOKYOPOPがあらためて日本スタイルのマンガ出版に乗り出したことにある。つまり、当時は画期的であった書籍サイズで右開きというスタイルで、今日ではポピュラーな米国のマンガの出版形態である。そして、それが一般書店の流通に入っていったわけである。

 この記事の著者が指摘するのは、米国には伝統的なコミックのためのコミック専門店とマンガを主体とするグラフィックノベルのための一般書店のふたつの流通経路があることだ。コミック書店は回転が速く毎週通う必要があるが、他方で例えばCLAMPの『TUBASA』のような作品は全米の一般的な本屋ならいつでも手に入るという。これはまた、返品不能なコミックと売れ残ったら返品可能なマンガ・グラフィクノベルのビジネスのありかたの違いの反映でもある。

 現在、日本マンガの躍進がしばしば指摘されているが、これには米国のコミックが伝統的であるゆえに新市場の開拓が出来なかったことに大きな理由があるのではないだろうか。コミックはコミック専門店が扱うものとしてフォーマットやビジネス形態が特化し過ぎてしまったのだ。一方、マンガはコミックとは違うものとすることで、本屋がそれを取り扱うことについて偏見が少なかった。マンガがコミックと違ってよりストーリー重視だったことや書籍タイプの体裁がこれを助けた。
 コミック専門店は熱心なマニアを抱える一方で、販売店数は一般書店のほうの数が圧倒的に多いことは言うまでもない。マンガが一般書店で扱われることで、コミック販売のビジネスモデルにも今後なんらかの変化がもたらされるかもしれない。

デル・レイオンライン 

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2005.07.27
コミック ][ ヨーロッパ ]
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 米国市場でのマンガ翻訳出版を手掛けるTOKYOPOPと集英社、そして集英社の海外ビジネス関連会社のVIZメディアはドイツ語圏のおける戦略的提携を結んだ。TOKYOPOPの発表によると両社の提携はドイツ語圏における将来に向けたマーケット上の提携で、具体的な内容には触れていない。TOKYOPOPが現在ドイツにおいて既に契約が完了している『BLEACH』や『テニスの王子様』、『DEATH NOTE』といった集英社の作品は、今回の提携には含まれない。

 TOKYOPOPは成長するヨーロッパのマンガ市場を見据えて、昨年4月にドイツのハンブルグに支社を開設済である。日本マンガの市場が、比較的早く開拓されたフランス、イタリアに較べて、ドイツの日本マンガ・アニメ普及は半周遅れと言われている。そうしたことから、新規参入者でもビジネスチャンスがあるという判断があったと考えられる。
 一方、集英社の海外ビジネスは小学館や小学館プロダクションも含めた出資会社VIZメディアが戦略子会社だが、これまでは米国市場に注力しておりヨーロッパ市場は手薄になっている。こうしたことから、成長段階での市場確保のためイギリス支社、ドイツ支社を持ちヨーロッパでの日本マンガビジネスに実績を築いているTOKYOPOPとの提携を選択したと考えられる。

 TOKYOPOPとVIZメディアは、米国市場では日本マンガ市場のシェア1位と2位のライバル同士である。しかし、ヨーロッパ市場では既に成長を始めている地元の日本マンガ翻訳出版社に対抗するため日本企業と米国企業*のタッグマッチといえる。

*TOKYOPOPの本社は東京にあるが、ビジネスの基盤は米国に持っている。

集英社 
TOKYOPOP 
VIZメディア 

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2005.07.24
コミック ][ 米国 ]
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 米国のアニメ・マンガ関連市場で、小学館グループの戦略子会社であるVizメディアの積極的なビジネス展開が目立っている。今年初めの会社組織の再構築以来、アニメ・マンガ作品の小説版の書籍ビジネスやプレスクール向けのアニメ作品の提供、マンガ出版のニューレーベルの立ち上げなど積極的に米国ビジネスの拡大を図っている。
 なかでも、注目されるのは言うまでもなく米国初の少女マンガ誌『少女ビート』の発刊である。現在、米国版『少年ジャンプ』の発行部数は30万部に達しており4.99ドルという価格も含めてマンガ雑誌という文化のない米国市場で順調な結果をだしている。この『少年ジャンプ』の読者の40%が女性であること、ここ1、2年の少女マンガへの関心の高まりが大きな理由になっている。PDRM0951

 Vizメディアの優れた点は、国内ではライバル関係にある小学館、集英社、白泉社といった会社のコンテンツを一括して扱っていることである。こうした戦略は、まだまだ大きいとは言えない米国市場で大きなシェアを取り、市場の主導権を握るといった競争力を発揮している。また、豊富な作品を並べることで、コンテンツの優れたVizメディアといったブランド作りにも貢献している。
 マンガ出版を中心とするVizメディアであるが、現在、米国におけるマンガ出版は市場占有率1位のTOKYOPOPが大きな力を持っている。しかし、ここ半年のVizメディアの積極的なプロモーション活動は、TOKYOPOPの影さえ薄くさせるほどである。例えば、先日のアニメエキスポ2005では、『少年ジャンプ』のサンプル本、『少女ビート』のサンプル本、アニメリカのフリーマガジン版を配るなど多額のプロモーション費用がかけられていることが垣間見えた。
 近年、中国市場の大きさと成長性が注目されているが、実際には、当面ビジネスになる可能性が高いのは豊かな消費者が多く、著作権の保護されている米国市場なのであろう。
 
 しかし、こうしたVizの勢いもアニメ雑誌についてはライバルでADVが発刊する『Newtype』に押され気味である。Vizの発刊する老舗のアニメ雑誌『アニメリカ』は今年の6月を持って書店販売を停止している。これは、日本の角川書店の日本版『Newtype』との豊富な記事との連携を集める米国版『Newtype』の好調ぶりも原因のひとつと考えられる。
 2003年に創刊した米国版『Newtype』は、1号の発行部数が3万部、2号が6万部、創刊1年後には早くも10万部を超えている。その後も、『Newtype』は順調に発刊部数を伸ばし、現在では米国版はおよそ20万部に達し日本版の発行部数18万5000部(2004年実数)を越えたとも言われている。
 これは小学館グループのいずれもが、国内でアニメ雑誌を持たないことがネックになったといえるだろう。しかし、これによりむしろVizメディアはマンガビジネスとそして書籍ビジネスに経営資源を集中し、ビジネスの効率化をあげつつあるともいえる。

Vizメディア 
SHONEN JUMP 
アニメリカ 
Newtype USA版 

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2005.07.08
コミック ][ テレビ ]
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 映像制作会社でハルフィルムメーカーなどのアニメ制作子会社を持つTYOグループとマンガ出版を中心にゲーム・アニメビジネスを手掛けるマッグガーデンはコミック作品「ARIA」のアニメーション化において共同事業を行うことを発表した。
 今回の共同事業は、マッグガーデンが発行する月刊誌『コミックブレイド』に連載中の天野こずえ原作「ARIA」のアニメ化に関するものである。アニメは、TYOのアニメ制作会社ハルフィルムが行い、マンガ出版に強みを持つマッグガーデンとの協業により相互利益の最大化を図る。監督は佐藤順一、キャラクターデザインはケロロ軍曹の作画監督を手掛ける古賀誠が行う。また、資金調達は製作委員会方式が用いられる予定である。
 TYOはマッグガーデンの大株主でもあり、今回資本関係を通じた新たなアニメビジネスの展開といえる。TYOは先にもアニメ分野での中国進出を発表しており、アニメビジネスに意欲的に取り組む姿勢を強めている。

 アニメビジネスはキャラクタービジネスを中心に大きなビジネスチャンスがあると言われている。こうしたアニメビジネスブームと言える状況のなかで、アニメ分野への新規参入組が相次いでいる。しかし、アニメ制作本数はここ数年でうなぎ登りとなり供給過剰感が出ている。今回の両社の協業は、こうした新規参入組みが自社の得意な分野を提供し合うことで利益の最大化を図る動きだといえるだろう。また、緩やかなグループ化とも言える。
 アニメ作品の人気の2極分化が進む中、今後、新規参入組みや既存の企業も含めた業界における淘汰が進む可能性も高い。そうした中で、M&Aや今回のような協業関係を築くことで業界での生き残りをはかる企業は今後も増えてくるに違いない。

TYOグループ 
マッグガーデン 

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2005.06.30
コミック ][ 米国 ][ 調査 ]
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 6月29日にロサンゼルス市の書店で日本マンガの販売状況を確認したので、それをもとに日本マンガの米国進出状況の一端と競争力を考えてみたい。調査をしたのは、ロサンゼルスの最もポピュラーな繁華街のひとつであるロサンゼルス市サンタモニカの中心街サードストリートにあるボーダーズ(Borders)とバーンズ&ノーブル(BARNES&NOBLE)の2店である。米国のボーダーズとバーンズ&ノーブルは、日本で言えば丸善と紀伊国屋といった書籍を中心とした一般的なチェーンブックストアである。

 結論から言うと日本のマンガ進出の勢いは事前の想像以上に大きく、存在感も高くなっている。昨年も同時期に訪れたボーダーズのマンガ売り場でそのことが確認できた。ボーダーズのグラフィックノベル部門は、マンガを含んだ一般的な分類グラフィックノベルでなくグラフィクノベル&マンガ部門と分類されていた。それは、実際の売り場面積の実態を反映した分類方法である。
 なぜなら、ボーダーズのグラフィックノベル&マンガ部門は高さ2m超、幅1m程度の書棚8本からなるが、そのうち6本までが日本のマンガで占められており、実際にはほとんどマンガ売り場であるからである。米国のグラフィックノベルはサイズが日本のマンガのようにペーパーバックサイズに統一されてないこともあり、商品が探しにくく整然と並んだ日本マンガと比べるとそうした意味でも存在感が小さくなっている。
 また、昨年、同時期に比べても日本の書棚は明らかに増加しており、1.5倍弱程度の増加でそのぶんだけ米国コミックのグラフィックノベルの書棚が減少している。日本マンガの増殖分は勢いを増す少女マンガの取扱いの増加が反映されているようだ。昨年に比べてかなりタイトル数が増えていた。
 米国で一般的なコミック雑誌は、奥の回転式の書棚にまとめてあったが量的にも存在感も日本マンガに比べる小さかった。コミック雑誌は、バーン&ノーブルズでは売り場も発見出来なかったため、街中のスタンドや雑誌店で買うのが一般的なコミック雑誌とペーパーバック(書籍)スタイルの日本マンガは流通経路も異なった別の製品として見做されて可能性が高い。

 バーンズ&ノーブルは、ボーダーズに比べるとマンガ・グラフィックノベルの取扱いは少なく、全部合わせても書棚3本であった。しかし、そのうち2本が日本のマンガであつた。バーンズ&ノーブルは、少女マンガの取扱いが少なくボーダーズのマンガ分野への積極的な取扱いが目立った。
 
 出版社別では様々なディズプレイを用いた積極的なプロモーションを行なっているTOKYOPOPが目立っており、書棚のマンガのタイトル数でも一歩抜け出している。しかし、小学館グループ系のVIZの作品も多く、人気作品はVIZのほうが多く確保しているようだ。マーケティングのTOKYOPOP、作品のVIZといった表現が出来るかもしれない。ダークホースコミックなどの他のマンガ出版もあるが、店頭販売ではこの2社が飛び抜けた存在といえる。

 また、近年、積極的に宣伝、販売プロモーションがかけられていると言われる韓国産マンガ(マンハ)は、私が見た限りでは書棚に発見出来なかった。また、米国人によるマンガもほとんどなく、わずかにあった作品も現在のところレベル的には日本マンガにまだまだという内容であった。
 全体的に、近年、メディアでも指摘される日本マンガの勢いが確認できると伴に、いまのところ他国のマンガとの競争力も日本がかなり強い状態で維持されている。

ボーダーズ 
バーンズ&ノーブル 
VIZメディア 
TOKYOPOP
ダークホースコミック 

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2005.06.15
コミック ]
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 北米における日本マンガの翻訳出版社大手のTOKYOPOPが新たに日本市場でも出版事業に取り組む方針だと6月15日の日本経済新聞が報じている。記事によれば、TOKYOPOPが発馬するのは、ハリウッド映画の画像をマンガのようにコマ割にしてストーリーが展開する「シネマンガ」という形式のマンガになる。
 まず、ルーカスフィルムと提携した『スターウォーズ』シリーズ関連3作品を出版し、30万部、2億円弱の売上げを見込んでいる。今後は年に約10作品を発売し約10作品、5億円程度の売上げを目指すという。

 TOKYOPOPは、北米市場における日本翻訳マンガの大手、パイオニアとして知られており、現在100タイトル600冊以上を発売している。日本マンガ市場の開拓を積極的に進める一方で、現地でマンガコンテストを独自に開催するなど、米国において米国人によるマンガの才能の育成、市場開拓にも取り組んでいる。
 また、近年は北米市場での日本マンガ翻訳ビジネスの成功を基に、ドイツ(2004年3月)、イギリス(2003年5月)に拠点を設けて成長著しいヨーロッパの翻訳日本マンガ分野への進出も計っている。
 「シネマンガ」はこうしたTOKYOPOPの手掛ける新分野開拓の試みのひとつで2002年より北米で販売を開始した。本の体裁は、映画の画像をマンガ形式にアレンジした書籍で日本のフィルムブックに一番近いかもしれない。価格はおよそ8ドルでTOKYOPOPによれば、2003年の売上げは総計67万部に達したという。
 これまで北米で発売された「シネマンガ」には、『アストロボーイ鉄腕アトム』、『ファインディング・ニモ』、『シュレク2』、『スポンジボブ』といったアニメーション作品のタイトルのほか、『ファミリーガイ』、『シンプルライフ』といった人気ドラマも「シネマンガ」として発売されている。「シネマンガ」分野にけるTOKYOPOPの提携は、ディズニースタジオ、ドリームワークス、20世紀フォックスなどとハリウッドの数多くのハリウッドの大手スタジオに及んでいる。

 今回の日本市場への挑戦は、TOKYOPOPがコンテンツの供給国としていた日本に、自社が米国で開発したビジネスを持ち込むという逆上陸になる。マンガの本場である日本市場で、米国で開発された独自のビジネスがどこまで受け入れられるか今後の展開に注目したい。

日本経済新聞の記事 
米で漫画本のTOKYOPOP、日本で出版事業へ

TOKYOPOP 

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2005.05.31
コミック ]
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 出版業界紙新文化のウェッブサイトによると5月30日に大手出版社の小学館の決算が出された。売上高は1545億4400万円(前年期2.9%増)、経常利益54億8500万円(同38.6%増)と増収増益を確保した。決算の詳細については、非上場企業のため一般向けの発表は行なわれていない。
 小学館は単体では、売上高は1500億円あまりだが、小学館プロダクションの売上高約290億円、集英社の売上高約1400億円のほか白泉社、祥伝社も含む小学館グループ全体では、約4000億円の売上高となる。これは、小学館グループに次ぐ講談社(売上高約1700億円)や光文社(同約300億円)からなる講談社グループに較べても大きな規模である。
 特に、漫画出版については、漫画出版に大きな強みのある集英社や女性漫画に強い白泉社などがグループにあり、国内で大きな力を持っている。また、海外展開においても小学館、集英社、小学館プロダクションが設立したビズメディアを中心にグループ力を発揮している。

(情報元: 日刊がめニュース 5月30日)

新文化 
小学館 
小学館プロダクション 
集英社 
Vizメディア 

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2005.04.07
コミック ][ 映画 ][ 米国 ]
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 米国のロイター/ハリウッドレポートの報道によると浦沢直樹氏の人気コミック『MONSTER 』をハリウッドで実写映画化する企画が持ち上がっている。ハリウッドの大手製作会社ニューラインシネマが既に『MONSTER 』の映画化権を収得済であり、映画化に乗り出すという。ニューラインシネマは、近年『ロードオブザリング』の大ヒットなどにより急成長し、ハリウッドで存在感を高めている製作会社である。
 さらに記事によると、小学館がエグゼクティブ・プロデュースを行い、ニューラインシネマからはカール・ボイスター氏とマグナム・キム氏がプロダクションを統括にあたる。また、製作にはニューラインシネマのほか、TV版の『アウターリミッツ』、『キャリー』などを手掛けたトリオロジー・エンターテイメントも協力を行う。トリオロジーからネイル・カプラン氏、ペン・デンシャム氏、ジョン・ワトソン氏がプロデュースにあたるという。

 『MONSTER 』は数々の人気コミックを生み出してきた浦沢氏の作品で、1995年から2002年まで青年誌の『ビッグコミックオリジナル』に連載された。サイコスリラー的な内容が持ち味である。コミック全18巻は日本国内で合計2500万冊を売り大ヒット作になっている。また、1997年の文化庁メディア芸術祭優秀賞、1999年手塚治虫文化賞、2000年小学館漫画賞を受賞するなど作品としての評価も高い。国内では昨年より監督小島正幸氏、マッドハウスの制作によりアニメ化され日本テレビ系で放映中である。

ロイターの記事(英語) New Line Cinema to Adapt 'Monster' Manga

小学館 
アニメ版『MONSTER 』 
ニューラインシネマ 
トリオロジー・エンターテイメント 

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2004.12.21
コミック ]
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 オンラインストアの大手アマゾンドットコムとインターネットでの絶版、希少本等のオンデマンド出版販売サービスを手掛けるコンテンツワークス株式会社はアマゾンドットコムのオンラインストア内でのコミックオンデマンド販売で協力すると発表した。
 発表によるとアマゾンは自社のブックストア内のコミックカテゴリーにオンデマンドカテゴリーを設けて予約を受付る。注文されたコミックはコンテンツワークスが印刷・製本を行い、販売・発送・決済はアマゾンが行う。予約は12月20日から受付けているが、実際の販売は2005年1月15日以降になる。注文から配送まで1週間から2週間ぐらいかかるという。現在予定されているタイトルは石森章太郎、北見けんいち、里中満智子、大和和紀など60名の漫画家で、約200シリーズ、計約800タイトルである。価格は1冊一律1260円(税込)になる。
 オンデマンド出版は、注文が入るごとに印刷製本する受注生産で無駄を省き、少部数での出版を可能にしたものである。コンテンツワークスには講談社、小学館という日本の2大出版社のほか富士ゼロックスとマイクロソフトが株主に連ねている。取り扱い出版物には大手出版社の出版物だけでなく大学、財団等の論文やケーススタディなども含まれており、オンラインにおける幅広い出版を手掛けている。

アマゾンのコミックオンデマンド

コンテンツワークス 

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