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総合エンタテイメント企業のインデックス・ホールディングス(インデックスHD)は、10月31日に2008年3月期の通期決算を発表した。
発表によれば連結売上高は1235億3500万円と前年比4.8%減、営業利益21億4200円、経常損失110億6600万円、当期純損失301億7700万円と前年に引き続き厳しい結果となった。
こうした結果は株式市場の低迷により有価証券評価損の計上、貸倒引当金繰入額等の発生、不採算事業からの撤退や在外子会社のれん費用の減損処理などで209億1000万円の特別損失が発生したためである。
【2008年8月期マッドハウスは減益】
インデックスHDはエンタテインメント・コンテンツ関連の事業にも力を入れており、アニメ製作のマッドハウス、ゲーム企業のアトラス、CG映像のダイナモピクチャーズ、映画会社日活、スポーツビジネス関連会社などを子会社として保有する。
同社の中でエンタテインメントの占める位置は大きく、売上高でおよそ498億7000万円(前年同期比13.7%減)、全体の約4割を占める。また2008年8月期のエンタテインメント事業の営業利益はおよそ20億8000万円、こちらは前年比77%の増加である。
エンタテインメント事業の利益面の好調さは、ゲーム関連企業アトラスの好調な業績が貢献している。マッドハウスについては、劇場公開作品数が減少したことで減益となったとしている。
【マッドハウスの事業は海外、オリジナル強化】
一方で、同日インデックスHDが行った決算説明会の資料からは、同社のマッドハウスの事業に対する今後の高い期待が伺える。マッドハウスの売上規模は100億円以下とみられるから、エンタテインメント事業に占める割合は必ずしも大きくない。
しかし説明会の資料では、マッドハウスはエンタテインメント事業の筆頭に挙げられている。さらにそのなかでマッドハウスに言及する機会は非常に多くなっている。ヒット作品を次々に生み出し、話題性も高いマッドハウスは、インデックスHDのフラッグシップカンパニーの位置づけにあるようだ。
インデックスはエンタテインメント事業の今後の戦略として、収益性の高いビジネスへのリソースの集中とグロバール市場の展開を挙げている。
このなかで営業利益率の低い事業としてアニメ・CGの受託制作を指摘し、利益率の高い事業を映画への出資、オリジナル劇場映画の製作とする。ここ数年のマッドハウスの映画製作急拡大にはこうした事情もありそうだ。
そのうえでインデックスHDは、マッドハウスの事業の重点項目をマトリックスで示している。これによれば、現在は制作受注○、映画出資、オリジナル作品、海外展開のいずれもが△になっている。
これに対して今後は、制作受注、映画出資が○、オリジナル作品、海外展開が◎となる。アニメ制作の受託を維持しつつ、新たに製作出資に力を入れ、オリジナル作品と海外展開を重点的に強化して行く方針だ。
また受注、出資をハイブリッド化し、出資リスクの軽減の仕組みを作るとしている。製作ファイナンスの多様化を念頭に置いているようだ。海外からの受注見込みが多いともしており、海外事業への拡大意欲が高いこともわかる。
【中国、中東が新たな市場に】
インデックスHDは、海外市場で比較優位性あるアニメ、ゲームを積極的に展開するとしている。既にマッドハウスの海外事業はかなり活発化しているが、今後はさらにこうした動きに注力することになる。
インデックスHDはアニメについて、日本アニメ自体に対する高い評価、自社が制作してきた作品の評価と実績、ローカライズドのしやすさをビジネスの特性として挙げている。
そして、特に市場性の高い地域として、北米、ヨーロッパ、アジアに加えて、中国と中東地域を挙げている。
マッドハウスは既に北京に現地法人を持ち、中国最大の映画会社中国電影集団と『チベット犬物語』(仮名)を制作、共同出資している。また、インデックスHDはサウジアラビアのBasil Holdingと提携をしているから、今後は、中東地域での新たなプロジェクトも考えられそうだ。
このほか同社の主要なパートナーとして、シンガポールのメディアコープや米国のコミックス出版社マーベルなどの名前が挙がっている。
【製作相次ぐ劇場アニメ】
資料のなかでは今後展開予定の作品の一部も明らかにされている。劇場アニメは5作品、『REDLINE』(小池健監督 2009年公開予定)、『夢見る機械』(今敏監督 制作進行中)、細田守監督新作(制作進行中)、『よなよなペンギン』(りんたろう監督2009年公開予定)、『マイマイ新子と千年の魔法』(片渕須直監督2009年公開予定)である。
また既に発表されている、マーベルコミックスのアニメ作品もある。こちらは『アイアンマン』をはじめ合計4タイトルが2010年より放送予定としている。このアニメ番組は、ゲームや玩具などへのライセンスも可能になっており、これらの事業展開も想定している。
こうした戦略は頭打ちと言われることの多い国内アニメ市場から考えると、かなり強気でアグレッシブなものである。
マッドハウス http://www.madhouse.co.jp/
インデックス・ホールディングス http://www.index-hd.com/
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