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8月23日の日本経済新聞夕刊によれば、大手出版社の小学館と集英社が、2009年秋にヨーロッパでマンガの現地出版を開始するという。
報道によれば、最初の出版作品として『NARUTO』や『DEATH NOTE』が検討されており、まずフランスで出版後、英国やスペインなどにビジネスを進めるとしている。また、記事ではヨーロッパの日本マンガの市場は全体で250億円程度としている。
しかし、記事では現地出版を行うのが、既にパリに拠点を持つ小学館・集英社系のVIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe, S.A.R.L)どうかには触れていない。
小学館と集英社は共同出資の北米子会社VIZメディアを通じて、既に北米市場で大きな成功を収めている。同社の売上高は100億円規模で、北米の日本マンガの翻訳出版事業で圧倒的なシェアを獲得している。
VIZメディアの成功は、他の日本の出版社が現地出版社への翻訳ライセンスの提供を行うなか、自ら出版・流通を行っているためである。ヨーロッパでの出版事業もそうした成功経験に基づくものと思われる。
VIZメディアは2007年1月に、ヨーロッパ事業の開拓を目的にVIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe, S.A.R.L)を既に設立している。
しかし、ヨーロッパ地域では、小学館と集英社それぞれが独自に有力作品の翻訳出版権を、現地出版社に販売していたこともあり、現地出版は行わず、ライセンス業務だけに留まっていた。
一方で、集英社は、今年に夏にパリで開催された日本アニメ・マンガの大型イベント ジャパンエキスポで大掛かりなプロモーションを行い、ヨーロッパ市場への関心を深めている。
また、両社は今年6月に海外事業の共同開発を目指して、小学館集英社プロダクションを通じて事業提携を発表したばかりである。小学館集英社プロダクションは、小学館グループのライツ事業の管理を主に行う小学館会社だが、集英社が資本参加し、現在の社名に変更した。
もし小学館と集英社が、現地で出版事業を開始すれば、大きな方向転換であると同時に、ヨーロッパの日本マンガ市場全体が大きな影響を受けることになる。
焦点となるのは、現在、小学館と集英社が現地出版社に与えているライセンスの問題である。日経新聞が挙げた『NARUTO』と『DEATH NOTE』は、既に現地の翻訳出版権は販売されており、各国でマンガ単行本が刊行中である。例えば、最初に進出するとされているフランスでは、『NARUTO』と『DEATH NOTE』の両方を現地の有力出版社Kanaが発売している。
小学館と集英社がライセンスを取り戻すのか、ライセンスの契約期間が終わるのを待つのか、あるいは現地出版社との共同事業を目指すのかが今後注目を集めることになりそうだ。
同様のことは、9月から北米でマンガ出版事業を開始する講談社に言える。いずれにしろ、欧米地域で日系企業による現地出版の流れが今後強まりそうだ。
日本経済新聞 http://www.nikkei.co.jp/
小学館と集英社、漫画の海外出版拡大 09年秋にも欧州進出
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小学館 http://www.shogakukan.co.jp/
集英社 http://www.shueisha.co.jp/
小学館集英社プロダクション http://www.shopro.co.jp/
VIZメディア http://www.viz.com/
VIZメディア・ヨーロッパ(VIZ Media Europe) http://www.vizeurope.com/
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