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 第8回
 クールアニメ
 マーケティング・ヒストリー (4)
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2006年06月26日
企業経営 ][ 米国 ]
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 双日と日本政策投資銀行、そして双日系の映像配給会社クロックワークスが、米国のアニメDVD流通最大手のADヴィジョン(ADV)に出資することになった。
 出資のスキーム(方法)はやや複雑で、双日と日本政策投資銀行、クロックワークスがまず事業投資目的の日本コンテンツ投資事業有限責任組合を設立する。その会社がADVに出資すると同時に、さらに全額出資の子会社ARMを設立する。
 ARMの役割は日本アニメの買付を行いマスターライセンスの保有をする一方で、ADVなどにサブライセンスを供与することである。日本コンテンツ投資事業有限責任組合の出資比率は、双日が64%、日本政策投資銀行が28%、クロックワークスが8%で合計およそ21億円程度となる。

 双日は最近クロックワークスに出資するなど、アニメを中心とした映像コンテンツに力を入れている。また、日本政策投資銀行は政府系金融機関だが、ユニバーサルスタジオジャパンを運営するUSJやアニメーションクリエーター育成のアニメイノベーション東京に出資するなどコンテンツ分野への政策投資に積極的である。

 ADVは全米最大のアニメDVD流通だけでなく、米国で最も発行部数の多いアニメ情報雑誌ニュータイプUSAの発刊やアニメ専門チャンネルでのケーブル配信を行っている。また、アニメファンの間では、米国版エヴァンゲリオンの実写映画化企画を進めていることでも知られている。米国のアニメファンにとって、最も馴染みの深いアニメ会社のひとつである。
 今回の日本企業によるADVへの出資は、昨年から相次ぐ米国でのアニメ流通会社の経営変革の一連の動きをさらに印象づけさせる。
 米国のアニメDVD流通企業では、昨年5月に業界第2位のファニメーションが大手エンタテイメン流通企業ナバレの傘下に入っている。また、先日は日系の現地流通会社ジェネオンUSAに三菱商事系のディーライツが出資すると発表されたばかりである。

 今回の発表によれば、ADVの2005年の売上高は約4300万ドルとされている。しかし、2004年9月に米国の経済誌フォーブス誌が報じたADVに関するレポート「Why Grow Up?」では、2003年、2004年の同社の売上高は1億ドル以上とされていた。フォーブス誌の記事を信じるならば、ADVの売上高が昨年から今年にかけて急激に縮小したと考えられる。
 2004年から米国のマニア向けのアニメDVD市場は急激に縮小している。また、ADVは昨年、個別タイトルで大ヒット作品が出てない。そうした状況が今回の外部資本の受け入れの大きな理由であるだろう。
 今回の双日グループの資本受入れで、ADVは新会社から人気作品の安定的なライセンス供給を目指すことになる。一方、双日グループは、ADVによる映像ソフト販売とその流通網を確保出来る。同時に、新会社を通じた海外向けのマスターライセンスの管理が出来るなどメリットが大きい。

ADヴィジョン 

双日 
日本政策投資銀行 
クロックワークス 

参考:フォーブスの記事 「Why Grow Up?」

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posted by animeanime at 2006.06.26
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