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 第8回
 クールアニメ
 マーケティング・ヒストリー (4)
  「宇宙戦艦ヤマト」=前編



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2006年04月23日
マーケティング ][ 米国 ]
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 昨年、バンダイビジュアルがアメリカに設立した現地法人バンダイビジュアルUSAは、4月25日にデッラックスDVDBOX『機動警察パトレイバー 劇場版』(Patlabor: The Movie)を発売する。販売にはバンダイビジュアルのアメリカレーベル「オネアミス」が利用される。今回はオネアミスレーベルの第1弾である。
 今回のDVDBOXは、バンダイビジュアルが日本で得意とする高付加価値DVDのビジネスモデルのアメリカ市場への展開である。発売されるDVDには様々な特典映像や資料をつけることでDVDの販売単価と利益を上げる方針である。

 米国版『機動警察パトレイバー 劇場版』は、今回のための描き下ろしイラストのついた豪華BOXケースやメイキング映像の特典DVD、押井守氏による300ページのストリーボード、184ページのピクチャーブックなどがついてくる。
 価格は、通常のDVDより高い89.99ドルである。日本のアニメDVDBOXともあまり変わらない価格設定になっている。また、この豪華版以外に29.98ドルの通常版も発売される。

 これまでバンダイビジュアルのアメリカでのDVD・ビデオの発売は、現地流通企業にビデオグラム化権をライセンスし、自らの製造・販売は行って来なかった。このため数百億円といわれるアメリカでのアニメDVD市場に対して、同社の海外からライセンス収入は数億円に過ぎない。
 自社の豊富な作品を米国で直接展開することで、作品からの収入を大きく拡大させる可能性がある。

 一方で、アメリカで直接DVD事業を行うことは、大きなリスクも存在する。現地法人の立ち上げと運営でコストが大幅に増加するためである。
 また、激しさの増すアメリカのアニメDVD市場は、価格の下落リスクや在庫リスクも大きい。仮にアメリカ法人の売上高が伸びたとしても、経常赤字になる可能性もある。

 しかし、今回の試みは、高付加価値DVDビジネスモデルのアメリカへ導入以外にも、これらのビジネスリスクを回避する点でも重要である。
 ひとつは、販売作品を少数に絞ることで、現地の人件費や流通コスト、在庫リスクを大幅に軽減することが出来る。また、高額商品・高付加価値商品に特化することで、既存のDVD市場との差別化が行われ価格競争を避けられるかもしれない。

 アメリカのアニメファンに、日本人のようなコレクションアイテムとしてのDVD購買需要があるか現在は判らない。しかし、アメリカのDVD市場では販売単価の低下やインターネットの違法流通がある一方で、日本から高額のDVDを輸入するアニメファンも存在する。
 バンダイビジュアルの今回の戦略が成功するかは、こうしたマニア層がどの程度存在するにかかっている。また、発売作品が少ないだけに、アメリカのマニアに受ける作品の選択も重要になる。

 今回のアメリカへの高付加価値DVDの販売モデルは、バンダイビジュアルにとってはハイリスク・ハイリターンである。そして、その最初のビジネスの結果は4月25日に発売される『機動警察パトレイバー 劇場版』によって明らかになるだろう。

バンダイビジュアル 
バンダイビジュアルUSA 

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posted by animeanime at 2006.04.23
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