「タイガーマスクW」オカダ・カズチカ×森田成一インタビュー 声優とプロレスラーの意外な共通点とは? 2ページ目 | アニメ!アニメ!

「タイガーマスクW」オカダ・カズチカ×森田成一インタビュー 声優とプロレスラーの意外な共通点とは?

2016年10月より放送がスタートしたテレビアニメ『タイガーマスクW』。今回、本人役で出演するプロレスラー、オカダ・カズチカさんと、オカダを演じる声優・森田成一さんにインタビューを実施した。

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――すでに『タイガーマスクW』の放送も始まっていますが、実際に視聴しましたか?

オカダ
僕はもう大満足です。元々希望していた森田さんに演じてもらえて、しかもキャラクターの雰囲気にもピッタリ合っているので。それと衣装に関しても、リング上だけでなく私服も僕と似ていて嬉しいですね。とてもクールなイメージで描いてもらえてありがたいです。僕は控室だと基本的に笑顔なので(笑)。

森田
Twitterを見ているとほかの選手の方にイタズラしていたり、おちゃめな一面がありますよね。

オカダ
ロッキー・ロメロとか、海外プロレスラーのコスチュームを着たりしてますね。コスチュームを着たうえでその人の携帯電話で写真を撮ったり。アニメではそういったシーンが描かれていないので助かります(笑)。

森田
1話くらいあっても面白そうですけどね。「カズチカのイタズラ」というタイトルで(笑)。

――お二人はオリジナルの『タイガーマスク』を見たことはあるのでしょうか。

オカダ
僕は原作漫画の1巻を読んだくらいですね。

森田
僕は再放送で見ました。原作版は最終回がすごく悲しい展開ですけど、あれが僕のヒーロー像の原点なんです。それこそオカダさんがプレイした『FFX』のティーダにもつながるんですけど、ヒーローは最後に舞台から去るものというイメージが『タイガーマスク』で付いたんですよ。今回の『タイガーマスクW』も、原作版と比べるとポップに描かれていますが、終盤に向けて昔ながらの戦いに発展していくのではないかと思っています。

――オカダさんはアニメの放送を経て、プロレス会場の客層の変化を感じることはありますか?

オカダ
現時点で具体的なことは分かりませんが、普段プロレスを観戦する人から「『タイガーマスクW』面白かったよ」と話してくれることもありますし、良い感触がある印象です。

――森田さんはアニメの放送で周囲の状況に変化はありましたか?

森田
オカダさんのファンと思われる方が、Twitterアカウントをフォローしてくださるんです。『タイガーマスクW』やプロレス関連のツイートをすると、 “いいね”がたくさん付くんです(笑)。オカダさんのファンは女性の方が多くて、プロレスが幅広い層に浸透しているんだなとあらためて感じましたね。フォローしてくれた方はもちろん、もっと多くのプロレスファンに『タイガーマスクW』を広めていけたらと思っています。


――アニメの中で「オカダ・カズチカ」を演じる上で、使ってみたい技はありますか?

森田
そうですね…。フラップジャックは実際に使ったんですけど、本領を発揮しているとも言えませんからね。オカダさんとしてはなにかありますか?

オカダ
プロレスで戦っているときって、実は声があまり出ないんですよね。だから演じるとなると結構難しいんだと思います。

森田
そうなんですよ! そこもアニメとリアルの違いで、僕だけじゃなく棚橋選手を演じる鈴村(鈴村健一)とも「どうしていこうか」と話しました。そのままだと、アニメに声を当てる作業そのものが成立しなくなりますからね。だからアニメはアニメで、役者として脚色していこうと考え、現在の演技に至ったんです。しかしあまりにも乖離すると現実のプロレスファンに怒られてしまいますし、バランスをどう取るかが難しかったです。

――ということは、現実のプロレスを見て研究することも?

森田
あらためて研究したというより、僕の場合は子供のころからずっとプロレスファンだったので、会場で聞こえる音は以前から深く知っていました。子供のときは佐山聡さんが実際に使った虎の覆面が展示されるということで、何時間も並んで見に行ったくらいです。なのでテレビ中継で聞こえる音も昔から慣れ親しんでいましたし、それをアニメの中で再現していこうと考えたのです。

オカダ
リング上で聞こえる効果音も実際の道場で収録したということで、すごく良い音がするんです。ロープがしなる音とかも聞き慣れたもので驚きました。

森田
プロレス中継もアニメも、テレビから音が出てくることには変わりありません。実際の音を再現したいという思いは、キャストもスタッフも同じです。

――ご自身の声だけでなく、全体の音にもこだわっているのですね。

森田
はい。個人的には、エプロンサイドで関節技を決められているときのレスラーの吐息を表現したいなと思っています。試合の中盤あたりに聞こえる、レスラーの苦しそうな息使いはぜひ挑戦してみたいです。さすがにこれをアニメにすると地味すぎるかもしれませんが(笑)。でも、音としての声を追求したい思いは常に持っていますし、こだわりを持って作っています。


――役作りという点では、苦労したことはありますか?

森田
オカダさんも話していたとおり、レスラーは試合中に意外と声を出さないんですよね。それに試合後の会見もそこまで話すわけではありませんし、参考にできる箇所が少ないのは苦労したところです。いっそのこと、オカダさんに声を出しやすい新技を考えてもらいたいです(笑)。

オカダ
ははは(笑)。確かに最近は新技を作っていないですし、面白いかもしれませんね。だけど相手にダメージを与えて、格好良くて、さらに声も出せる余裕がある技となるとちょっと難しいですね…(笑)。相手を持ち上げると声を出しづらくなるので、走りながらのほうがいいですね。

――声優とプロレスラーはどちらも人に見せる、エンターテインメント性のある仕事だと思います。お互いに共通している部分を感じることはありますか?

森田
エンターテインメントをいかに構築していくかという考え方は共通しているかもしれません。

オカダ
声優さんは役によって声を変えるじゃないですか。僕たちプロレスラーもコスチュームを着たときはキャラクターが変わりますし、オンとオフの切り替えがあるのは似ていると思います。僕自身も、リング上と普段とではまったく違う性格ですから。

森田
僕たちが表現する物語に序破急があるように、リング上にも序破急は存在すると思うんです。ただ僕たちは台本が用意されているのに対して、オカダさんたちプロレスラーは瞬的に間ごとでダイレクトな構築をしていくので、そこは違うところですね。

――オカダさんは来年1月4日にはケニー・オメガ選手とのIWGP戦が控えていますよね。

オカダ
『タイガーマスクW』でプロレスに興味を持った人にも見てもらって、「プロレスってこんなにすごいのか!」と驚いてほしいですね。そして試合に勝って「オカダ・カズチカってすごいんだな」と思ってもらいたいです。アニメも楽しんでもらいたいですけど、1月4日の主役は僕ですから。

――おそらく『タイガーマスクW』はプロレスファン以外の人も見ていると思います。そんな人がプロレスを見るとき、どんなところに注目したらいいですか。

オカダ
なにを見ればいいのか分からなかったら、まずは生でオカダ・カズチカの試合を見てください。試合だけではなく入場から試合後のマイクパフォーマンスまでがプロレスで、そのすべてをもっとも楽しめるのがオカダ・カズチカです。あとはテレビ中継ではなく、生で観戦してもらいたいですね。熱を感じ取れたほうが魅力にもつながるはずです。

森田
会場の雰囲気は確かにプロレスの魅力ですね。僕が特に注目してもらいたいのは会場で飛び交う野次です。野次がまた面白くて、根っからのプロレスファンだと怒っているように聞こえても実は愛にあふれているんですよ。そういった野次はテレビ中継では聞こえてこないので、ぜひ会場に足を運んでください。そして悩んだら、オカダ・カズチカの試合を見てほしいです(笑)。

――それでは最後に、今後の『タイガーマスクW』の展開に向けて、一言お願いします。

森田
ファンの皆さんと新日本プロレスさんの協力もあって『タイガーマスクW』は好発進を切ることができました。現場の雰囲気も非常に良くて、主演の八代拓君、梅原裕一郎君もプロレスに目覚めたみたいで、この間は両国大会を観戦していました。今までプロレスに触れてこなかったキャストと、僕や鈴村君といったプロレス世代、そして初代『タイガーマスク』にも出演していた大先輩方、この3つの世代が力を合わせて作っています。非常に層の厚い作品なので、昔からのプロレスファンもそうですし、若い世代の方にもぜひ見てもらいたいです。

オカダ
アニメの中でオカダが戦っている姿はまだ見ていないので、早く自分の目で確かめたいです。どんな技をどう見せてくれるのかは選手として、とても期待しています。そしていつかは、自分自身も声の出演をしてみたいですね(笑)。

――ありがとうございました。

《animeanime》
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