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八田鮎子インタビュー 映画『オオカミ少女と黒王子』原作“何かひとつでも感情を動かせたら嬉しい”

廣木隆一監督の実写映画『オオカミ少女と黒王子』が5月28日より全国公開。その魅力を探るべく、作者の八田鮎子に映画をの感想やマンガ執筆の裏側について話を伺った。

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──原作の日下部は女の子っぽさがあるのですが、実写で吉沢さんが演じる日下部はまた違ったかっこよさがありました。

八田
原作では女の子っぽくて頼りない日下部が、ちょっと男らしくなっていましたね。メガネなのもまたいいです! 吉沢さんが演じる日下部だったらついていけそうな感じがします。あとは、健も好きです。男らしくて明るいし、一緒にいて楽しそうにしてくれるのがいいですね。読者に人気なのはダントツで佐田くんです。

──印象に残っているシーンはありますか?

八田
エリカが隠し撮りした佐田くんの写真をマリンたちに見せて、同じ学校にいる佐田くんだと気づかれたあと「見に行こう!」とみんなで廊下を走っているところ。リアルな感じもあって、楽しそうで可愛いシーンです。エリカが「待ってよ~!」と追いかけていくのもいいなと思います。


──八田先生は撮影現場も見に行ったそうですね。

八田
最後のシーンの撮影は見に行きました。神戸は地元なのですごくなじみのある場所で。この作品のロケ地だと思ったらもう、いつもと同じ目線で中華街を見られなくなってしまいました(笑)。この場所でエリカがこうしてたな……とか、佐田くんが……とか、絶対に思い出しちゃいそう。

──現場の雰囲気はいかがでしたか?

八田
二階堂さんも山崎さんもすごく仲良しでした。「これが今時の若者か~!」なんてこちらも眺めるのが楽しかったですよ。本当に高校生がそこにいるという感じで。最後のシーンはふたりのそんな仲の良さがフィルムに反映されているので、注目して欲しいですね。

abesan──この作品を描こうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

八田
とにかくインパクトがあるものを描いてみようと考えたんです。ドS男子がいるワンシーンが頭に浮かんで、何を伝えたいかよりも先にそこを描こうと思って生まれたのがこの作品です。そのあとどんなお話にするかで苦労することになるのですが……(笑)

──『オオカミ少女と黒王子』はとても胸キュン要素が多い作品。どのようにこの胸キュンを生み出しているんですか?

八田
実は、あまり胸キュンしてもらおうとは思っていないんです。そこを考え始めると空回りしてしまいそうなので、佐田くんらしさを出していくようにしています。物語としても佐田くんにスポットを当てているのでそこが中心。寂しがる佐田くん、謝る佐田くん、「会いたい」とポロリとこぼす佐田くん……という風に、あまり感情を表に出さない佐田くんに何をさせるか、どう掘り下げるか、そうした佐田くんのちょっとした行動や感情から思考をスタートさせていて。読み切り形式が多いのはそれが理由でもあります。

──最後に、読者にメッセージをお願いします。

八田
『オオカミ少女と黒王子』を実写でやるとこんな作品になるんだと、とても入り込みやすい映画になっていると思います。「可愛かった」と言ってもらえたり、ニヤニヤしたり、何かわき上がってくる感情をお持ち帰りいただけたら嬉しいです。「面白かった」よりは「かわいい」「ニヤニヤした」のほうが率直な感想のような気がして、感情を揺さぶることができたのかなと思っています。同じように「ムカついた」も作り手としてはしめしめ、と(笑)。何かひとつでも感情を動かせたら幸いです。原作ももうすぐ終わりなので、ぜひ最後までお付合いください!

《川俣綾加》
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