ミュージカル「テニスの王子様」3rd シーズン 青学vs 山吹、リョーマvs亜久津で最高潮に

連載・コラム

(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
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高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義
連載第160回

■ 伝統のある山吹中のテニス部、ダブルスが有名な名門校が相手

今度の対戦相手は東京にある私立山吹中学校。テニス部は創部70年以上。実績もあり、手強い相手だ。
3年生で部長の南健太郎はダブルスプレイヤーで堅実なスタイルが持ち味でサインプレーも上手い。同じく3年生の千石清純、”ラッキー千石”と呼ばれる程の強運の持ち主で類希な動体視力を持つ関東地区でも屈指のプレーヤー。得意技は高く上げたトスから最短距離でセンターコートにたたきつけるサーブ”虎砲”と跳躍力を生かしたダンクスマッシュ。しかもオールラウンダーで青学にとってはかなりの好敵手。
3年生の亜久津 仁、その風貌からもわかるように、かなり暴力的。指図されるのを極端に嫌う性格、青学の河村とは幼なじみだ。身体能力はずば抜けており、テニスのセンスも抜群、そのために小学生の頃にテニススクールのセミプロに完勝してもテニスに情熱を持つことはなかったとか。波乱を呼び起こしそうなキャラクターだ。また、
山吹中の”名物”『地味's(ジミーズ)』、影が薄いが実力は決して”薄くない”ダブルス”の活躍も見逃せない。

■ ”テニミュ”は”テニミュ”、観やすい舞台構成で清々しく、楽しく!

山吹中、異色のプレイヤー・亜久津 仁、原作やアニメでもわかるが、風貌、発言、かなり挑発的。口癖は「俺に指図するな!」。
河村はそんな亜久津を心配するが、当の本人はそういった河村がうっとおしい様子。千石は優しい風貌でツキを呼ぶ男。占いや方角を気にするが、決してネガティブではなく、常に前向き。そういった姿勢が運を呼ぶのだろうか。亜久津役、千石役、共に新人ながら健闘、キャスティングの絶妙さには感心させられる。

1幕は青学内での練習試合がメインだが、青学のライバル・山吹中の亜久津と越前リョーマや1年生トリオのエピソードが盛り込まれており、2幕で描かれる試合の”伏線”的な場面で、物語がよりよくわかる構成となっている。原作を知らない観客には嬉しい1幕だ。

2幕はいよいよ都大会の決勝、両校、テンションが上がる気分をアップテンポのミュージカルナンバーで盛り上げる。試合のシーンを緩急つけてわかりやすく見せる。今回は原作にはない試合シーン(新渡米稲吉&喜多一馬vs河村&不二・ジャンプスクエア編集部監修)もあって丁寧なステージ運びだ。 
ここの見どころは大石・菊丸ペアvs南・東方(『地味's』)と桃城vs千石、そして越前vs亜久津の試合であろう。この『地味's』のための新曲は、正統派ミュージカルナンバー。試合中にも関わらず、楽しいシーンで”ショーストッパー”な場面だ。
千石は持ち前の前向き発言、ダンクスマッシュシーンは文句なくかっこいい。そして何と言っても越前vs亜久津の対決で試合は最高潮に達する。このシーンに至るまでの舞台構成・脚本、見せるところはキッチリと見せ、スピード感を持たせるところはぐいぐいと力いっぱいに観客を引っぱる。

オリジナル演出は上島雪夫だが、演出は本山新之助、脚本・作詞は三ツ矢雄二、流石の力量。青学キャストは、シーズンが始まってから相当数のステージをこなしているだけあって、ダンススキルが格段に進歩、それに合わせてダンスの難易度も上がっており、短期間で大きく成長している。
対する山吹中の面々も大舞台で臆することなく張り切って演じていたのが印象的、ここが”テニミュ”の真骨頂と言える。

今年はスポーツ物の新しい舞台がいくつか登場したが、やはり”テニミュ”は”テニミュ”、観劇後は、清々しくもウキウキ気分になれる。フ
ァンお楽しみ部分、新曲は合計7曲、”本編”終了後のカーテンコールの楽曲『シャカリキ・ファイト・ブンブン』はYouTubeで振り付きでアップされているとのこと(前公演は『ニュー・ウェーブ』)。アップテンポで歌いやすく踊りやすい楽曲だ。観劇に行くなら予め予習してキャストと一緒に歌って踊ってみては。
《高浩美》

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