アニメライターの仕事術-第14回 深夜2時に仕事をするのは効率が良いか否か!? | アニメ!アニメ!

アニメライターの仕事術-第14回 深夜2時に仕事をするのは効率が良いか否か!?

連載・コラム

■毎日同じ時間に寝られない!

毎日コツコツ作業をこなすことが苦手な人のための仕事術。
今回のテーマは「自分の軸を作ろう」です。

家の話で恐縮ですが、私も夫も同じことで悩んでいました。
「早く目が覚めちゃったときに、二度寝できない問題」。

前の晩にあまり寝られなかったとか、なぜだかいつもよりうんと早い時間に起きてしまったとか。一度目が覚めてしまうと、なかなかもう一回寝付けないんですよね。

特に夫の場合、「寝るリズム問題」は結構大きかったみたいです。
「僕は1日の活動が25時間周期みたいで、自然体でいると寝る時間が毎日1時間づつズレていってしまうんだよー」。

頑張って寝ようとしても目が冴えて、3時間以上無駄な時間が過ぎていた……ということもよくあったそうです。
「なんとか地球のリズムに合わせないと……!」。え、話大きくない!?

とはいえ、深夜は寝る時間という「世の人の大勢がこなしていること」から外れてしまうと、なんとなく罪悪感がありますよね……。

そんなある日、夫から喜びの報告がありました。
「目が覚めてしまったら、起きて仕事することにしたら、うまくいったよ!」。

どんなに早い時間に目が覚めてしまったとしても、無理矢理二度寝しようとせずに、仕事に取りかかってしまえば意外とできてしまうことに気がついたのだそうです。
「たとえ寝不足でも、起きてしまえば2時間くらいは目が冴えている」と夫。なるほど。私もやってみようと思いました。


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■「朝一コアタイム」がもたらした安心感
そんな夫が次の段階として編み出したものがありました。
「最近、《朝一コアタイム》を設けていて、それから仕事が早く進むようになったよ」。
《朝一コアタイム》? 何だろうそれは!?

やり方はこうです。
(1)朝は起きたらすぐに仕事に取りかかる
(2)取りかかる仕事は、その時一番敷居が高いものにする
(3)コアタイムは1日1回のみ

一日のうちで一回だけコアタイムを設けて、それを朝一に終わらせることで安心感を得るのが目的です。「この時間さえ頑張ればいい」「もう今日のノルマの最低限はこなした」と思うことで安心できるし、心の敷居も下がる。進めていくうちに「これならもっとできるかも」と思い始めたりして、作業に没頭できる時間が自然に増えていったそうです。

コアタイムを朝一にしたのには理由がありました。
フリーランスでSEをしている夫は、家でプログラムを書くことも多いのですが、会社の始業時間(9時ぐらい)になると、電話がかかってきたり急ぎの対応をすることになったりと、プログラムに集中できないことが悩みでした。
なので、コアタイムは朝の6時から9時まで、電話がかかってこない時間帯にしたそうです。

この方法を知り合いの編集さんに話したら、「始業前に集中してひと仕事終えるようにしたら、効率良くなったよ~」との報告が上がってきました。会社員の皆さん、電話やその他での「割り込み」が本当に多いんですね……!

■世間標準よりも自分の軸を作ろう
私も「朝一コアタイム」を設けて、一番敷居が高いものに手を付けてしてみることにしました。
そうしたら、気の重いタスクであっても進められる日が増えてきました。
「この辛さも1日1回だけだから」と思うことでガマンできて、それが終わる頃には「なんだ、意外と簡単にできた」という気持ちになったりしました。

「朝起きたらすぐ、何かしら有益なタスクを始めてしまう」。
これは日課になって、今でも続いています。
こうした《心の軸》ができたことで、少し自信がつきました。

面白かったのが、友人たちもそれぞれに《心の軸》を持っていたことでした。
朝、出社するときにどうしても遅刻がちになってしまうと悩んでいた友人女子は、「会社に行く前に、お気に入りのカフェでお茶をする」ことを日課にしたら、遅刻がなくなったそうです。カフェという楽しみのために1時間早く起きるようになったのが勝因だとか。

マンガ家の友人男子は、新人時代、仕事とアシスタントをかけもちしていたために、自分の原稿を描く時間が持てずに悩んでいました。そこで、自分の原稿は早朝にやることにしたら生産性が格段に上がったそうです。「朝は頭がクリアだから丁寧に描くようになったのも良かった」とのこと。

深夜3時に仕事を始めてみたり、出社前にカフェに寄るのは一見非効率に見えるかもしれません。でも、世間的に見てどうかではなく、《自分の欲求に従ったほうが結果的に効率が上がる》のかなと思います。

■「調子はどう?」身体の声を聞く
私は「朝一コアタイム」を始めてから、自分なりのルールを作りました。
「敷居が高い作業がどうしてもできない時は、別の作業に切り替える」。

もともと私は我慢力があるタイプではないのです……。我慢力があったらこんなに仕事術頑張らなくてもいいのです(笑)。
「別の作業に切り替える」を最初にルール化してしまうことで、罪悪感が減ると思いました。

今の自分の状態はどうなのか? 《身体の声》を聞くのは大事です。自分の身体の声を聞く方法を幾つか知っていると、その時に取るべきベスト(ベター)な行動が早くわかります。

たとえば、朝早く目が覚めたら仕事に取りかかるというのも、ちゃんと頭が回るか不安だったりします。本当はもう少し寝たほうがいいんじゃないか、寝た後にやったほうが頭がすっきりして進むんじゃないか……など、一番効率の良い方法を求めてぐるぐる悩んで何もできなかったりします。

なので、「眠いけど仕事ができるか心配な時」には、軽くチーズやナッツといった軽食を食べてみることにしました。
目が覚めるようだったら→仕事をする。
眠くなってしまったら→もう一回寝てしまう。
食べることが、身体の声を聞く方法になっているのでしょうね。

重要なのは、できるだけ神経をすり減らさないこと。
寝起きのリズムが狂って午前3時に仕事を始めたって、ストレスがないのだから結果的に健康的なんですよ! うん。

社会が理想とする時間帯に合わせるのではなく、身体の声を聞いて、自分に合ったやり方で仕事ができれば良いんじゃないかと思いました。

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■ 渡辺由美子(わたなべ・ゆみこ)
アニメを専門にするカルチャーライター。インタビュー記事、評論、エッセイなどの原稿を書いたり、誌面を構成したり。web媒体『ASCII.jp』で「誰がためにアニメは生まれる」を、隔月刊『Febri』で「妄想!ふ女子ワールド」等を連載中。単行本『ワタシの夫は理系クン』(NTT出版)など。渡辺由美子ブログはこちら。
イラスト・宮原美香
《渡辺由美子》
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