「ひと夏のアクエリオン」 時間も場所も飛び越えた究極の愛が”合体” | アニメ!アニメ!

「ひと夏のアクエリオン」 時間も場所も飛び越えた究極の愛が”合体”

■ 「異質な物が1つに融合していく感覚、舞台上で役が降りてくる感覚を実際に目撃した感覚が得られました」(河森正治)

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『ひと夏のアクエリオン」 一万年と二千年前から愛してる(C)河森正治・サテライト/ALC/GP
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連載第132回
高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]

■ 「異質な物が1つに融合していく感覚、舞台上で役が降りてくる感覚を実際に目撃した感覚が得られました」(河森正治)

2014年から始まった河森正治監督の挑戦、”Fool企画”。昨年は織田信長を題材にした『ノブナガ・ザ・フール』、アニメ、舞台と同時展開し、話題を集めた。この舞台、俳優が役を演じるだけではない。声を声優(LiveVoice)、演技を俳優(LiveAct)が演じ、そこに映像、音楽、効果音を加え、今までにないパフォーマンス、ライブを見せてくれた。そして最後の回は有明コロシアムで、スケールの大きい舞台を展開、新しい風を吹き込んだ。今年は、その第2弾である。

このFool企画、初めてづくしであったが、その手応えと課題については
「何しろ、生身の役者と声優の声が二人で一役を生の舞台で表現するという前代未聞の試みなので、実際に本番を迎えるまでは冷や汗ものでした。実際に見てみたところ、かつてない不思議な昂揚感や、熱さを感じることが出来て、やってよかったと思いました。異質な物が1つに融合していく感覚、舞台上で役が降りてくる感覚を実際に目撃した感覚が得られました。その時のLiveActとLiveVoiceがどんどんシンクロしてひとつになっていく感じが、舞台ならではの合体感覚だったので、それをもっと追及したくて多次元プロジェクト第2弾としてアクエリオンを題材にする事を決めました」と語る。そして「LiveVoiceの声優さんから言われたことでもあるのですが、LiveActの役者さんたちにもしゃべらせてあげたいという事、見る人によっては二人で一役の表現が、どちらを見たらいいのか戸惑うかもしれない、最初の内は。
そこで、今回はLiveActの方にも、現代の高校演劇部員という独立した役を設け、LiveVoiceの方にも12000年前の魂の役を演じてもらうことにしました」

今回の公演のポイントや見どころに関しては「12000年前の天使と気高き人間たちの時代と、さえない高校演劇部のドタバタコメディの対比。それと拳一や波瑠斗が、12000年前の魂であるライハやガレと、初めはぎくしゃくしながらも、次第に合体して聞くプロセス、前回よりも踏み込んで、合体していくプロセスを見せたい」とコメント。
さらに「12000年前のはざまの巫女イリアとその転生者である優花を巡るライハとガレ、そして拳一と波瑠斗の時空を超えた3角関係」そして「演じるとは何か?アニメの現場にいる者としては、リアルな舞台装置、世界観設定に頼る訳じゃなく、LiveActの演技と、LiveVoiceの声と、TVに引き続き菅野さんの音楽を合体させて、12000年前の世界と現代をまず対比させて描き、それがだんだん混ざり合っていつの間にか稽古場を12000年前の力が侵食していく。その感じを見てもらいたい」とアピールした。
「アクエリオンの持ち味である、神話の持つ神秘性と、その対極にある壮大なバカバカしさ。そのバカバカしさが単なる、ドタバタコメディで終わるのか、舞台上での合体力によって、聖なる力を発動できるのか?その一点にかけた、きわどいチャレンジをしています」と語ってくれた。

苦労した点に関しては「演劇部を舞台にする事で、敢えてロボットを出さない事、映像に頼らず、無限拳(むげんパンチ)をどうやって表現するか?そこでノブナガに引き続き、柿木さんに演出をお願いし、自分と柿木さん、スタッフキャストの力を合体させて、公演に挑んでいきます」と抱負を語ってくれた。
《高浩美》
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