「アドベンチャー・タイム」初の翻訳コミック発売 鮮やかに描かれる混沌の世界 | アニメ!アニメ!

「アドベンチャー・タイム」初の翻訳コミック発売 鮮やかに描かれる混沌の世界

3月10日に『アドベンチャー・タイム』初の翻訳コミックが発売された。全ページフルカラーとなっていて、アニメでは見られない物語が広がっている。

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カートゥーンネットワークで放送されている『アドベンチャー・タイム』の人気が沸騰している。2015年3月からはTOKYO MXでの放送も決定、イベント開催や関連商品発売などで盛り上がっている。
そうしたなかで今回、初の翻訳版コミックがKADOKAWA/角川書店から発売された。鬼才ペンデルトン・ウォードの原作をライアン・ノース、シェリィ・パロライン、ブラデン・ラムが描き、伊藤里香が訳した。全編フルカラーで鮮やかなページが続くのが魅力だ。『アドベンチャー・タイム』の世界観がより濃く表現されている。

作中には主人公のフィンやジェイクの他にゲーム機型ロボットであるBMOやプリンセス・バブルガムも登場する。人気の高いマーセリンや、ランピー、アイスキングなども姿を見せ、アニメを見ているファンにも嬉しいストーリーだ。
『アドベンチャー・タイム』はフィンが正義のヒーローであることがコンセプトだが、本作ではそのヒーローぶりを発揮されたストーリーで構成される。

『アドベンチャー・タイム』は核戦争が起こった1000年後で魔法が復活した世界という設定、独特の世界観を持った作品だ。アニメではもちろんだが、コミックになるとよりその独特な世界やセリフが広がりを隅々まで見ることができる。
特にセリフは二度、三度読みたい。ストーリーの合間にはイラストもあり、休憩ができる。ページの隅に描かれた小さなマンガも楽しく、読むたびに新たな発見があるだろう。

本の後半はイラストギャラリーになっており、趣が一変する。コミックの表紙の他、サンディエゴ・コミコンなどのコミコンイベントのために特別に描かれたイラストも収録されている。イラスト集としてもかなり貴重だ。
各スタッフの絵柄にかなりの違いがあり、個性が浮かびあがる。さらにコミックの制作過程も描かれ、資料的な価値もある。作品を楽しむだけでなく、デザインや美術的にも興味深い1冊であり、ファンにはたまらないだろう。
ソフトカバーで開きやすいのも良い。セリフの訳はかなり困難だったと思うが、『アドベンチャー・タイム』ならではの活き活きとした言葉になっている。次作にもぜひ期待したい作品だ。

『ADVENTURE TIME』
原作: ペンデルトン・ウォード
著: ライアン・ノース/シェリィ・パロライン/ブラデン・ラム
訳: 伊藤里香
発売日:2015年3月10日
定価(税込): 2138円

《タカロク》
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