1月15日に、米国・ロサンゼルスにて映画芸術科学アカデミーが発表した第87回米国アカデミー賞のノミネートが、世界中のメディアで話題を呼んでいる。日本からは高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が長編アニメーション賞に名前が挙がり大きなニュースだ。 これに加えて本年はもう一人の日本人監督作品が、ノミネートされているのに注目したい。短編アニメーション賞に挙げられた『ダム・キーパー(The Dam Keeper)』である。監督は日本人の堤大介と日系米国人のロバート・コンドウが共同で務める。米国作品であるため、国内では『かぐや姫の物語』に比べるとやや目立たないかたちなのが残念だ。 短編アニメーション賞の日本人のノミネートは、前回『九十九』で名前が挙がった森田修平に続き2年連続である。アニメーション部門での日本人アーティストの継続的な活躍が続く。
『ダム・キーパー』以外のノミネートは、4作品が選ばれている。『愛犬とごちそう(Feast)』は、劇場で『ベイマックス』と同時上映されたディズニーのCGアニメーション。犬と食事がテーマになっている。 『Me and My Moulton』はノルウェーからだ。イラストレーションのようなスタイルで、少女の世界の関わりかたを描く。監督のトリル・コーバは、2006年に『The Danish Poet』で、すでに米国アカデミー賞に輝いており、ノミネートは3度目である。 『The Bigger Picture』はオランダのCGアニメーションだ。年を老いた母親についての二人の兄弟の議論がテーマになっている。壁に描いたような絵をCGで動かす表現が特徴の英国の作品である。
短編アニメーション賞ノミネート作品(Animated Short Film) ■ 『ダム・キーパー(The Dam Keeper)』 Robert Kondo and Dice Tsutsumi ■ 『愛犬とごちそう(Feast)』 Patrick Osborne and Kristina Reed ■ 『Me and My Moulton』 Torill Kove ■ 『A Single Life』 Joris Oprins ■ 『The Bigger Picture』 Daisy Jacobs and Christopher Hees
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