7月17日から8月7日までカナダのモントリオールで開催されたファンタジア国際映画祭(Fantasia International Film Festival)にて、日本の作品が存在感を発揮した。映画祭のグランプリにあたるシュバル・ノワールのベストフィルムを落合賢監督の『太秦ライムライト』が受賞した。同作主演の福本清三さんも主演男優賞に輝いた。また主演女優賞はやはり日本の映画である『福福荘の福ちゃん』の大島美幸さんだった。 映画際の主要部門でもあるアニメーションでも日本作品が活躍した。アニメーショングランプリの今敏賞の長編部門に日本の西久保瑞穂監督の『ジョバンニの島』が選ばれた。『ジョバンニの島』はアニメーション部門の観客賞も獲得し、ダブル受賞となった。さらに映画監督・押井守さんが生涯功労賞(Lifetime achievement awards)を受賞している。
押井守監督は『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』、『イノセンス』などのアニメ映画で世界的に知られている。実写映画でも『アヴァロン』などの代表作がある。 現在は、日本カナダ合作の実写映画『The Last Druid: Garm Wars』を制作中だ。カナダの映画祭での大きな賞の受賞は絶好のタイミングとなった。カナダではトロント国際映画祭でも押井守特集が組まれており、押井監督への関心が高まっている。