日本アニメの海外配信の未来は? 国内外の主要企業がビジネストーク@AnimeJapan2014 2ページ目 | アニメ!アニメ!

日本アニメの海外配信の未来は? 国内外の主要企業がビジネストーク@AnimeJapan2014

AnimeJapan 2014、ビジネスセミナーで「アニメ海外配信ビジネス最前線~アニメ海外配信の未来~」と題されたパネルが開催された。世界各国のアニメ配信事業者が集い、アニメ配信ビジネスの現状と将来について議論した。

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次に数土氏は、動画配信サービス全体から見た時のアニメコンテンツの位置づけをHuluのキム氏に尋ねた。
Huluのサイトには、コンテンツが「テレビ」、「映画」、「キッズ」、「ラテン」、「その他」といったジャンル別に分かれている。アニメは「その他」に入っており、Huluとしては一般の視聴者が気軽に試聴する一つの選択肢として捉えているようだ。
またコンテンツのレコメンドサービスのような取り組みも行っており、『ファミリー・ガイ』といった米国製のコメディアニメを見た人に自然と日本のアニメをオススメすることも可能だ。このように今まで日本のアニメを知らなかった幅広い視聴者層に、その魅力を伝えることがHuluの強みの一つと言える。

さらに話題は動画配信サービスのビジネスモデルにも及んだ。Huluの収益の分配構造は、サブスクリプションサービスということもあって、コンテンツがどれだけの人に視聴されたかによって決まってくる。コンテンツによってはレベルニューシェア型の収益モデルを採用しているものもあるが、基本的には再生数にフィックスされた値がかけられた収益がコンテンツホルダーに届く仕組みだ。

ドワンゴではコンテンツの公衆送信ライセンスを販売している。現在、ライセンスを購入してくれる中国の会社は広告やサブスクリプションといったビジネスモデルを採用しているが、太田氏はサブスクリプションモデルに未来があると考えている。特に東アジア圏では、オンラインゲームの市場規模がかなり大きいので、ウェブ上のコンテンツを購入することに対する消費者の障壁は低い。そのため、有効なビジネスモデルを構築し、なおかつ信用できる会社ならば、ドワンゴとしては積極的に業務提携を行っていく構えだ。

クランチロールは有料会員と広告という二つのビジネスモデルが柱となっている。日本のアニメで収益を挙げているのは広告の方であり、ゲーム、清涼飲料水などのスポンサーが広告を掲載しているそうだ。現在は1000万のユニークビューワー、有料会員数は20万以上と急激な成長を記録しており、それらの数の強みから広告ビジネスで収益を上げている。
《animeanime》
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