公募部門を短編作品と長編作品のコンペティション部門とし、新たに国際アニメーション映画祭とする。その長編コンペティション部門のファイナリスト5作品がこのほど決定、発表された。 東京アニメアワードでは、長編は公募の対象としていなかった。今回新設された長編コンペティション部門に、どのような作品が集まるのか注目されていた。 ファイナリストとして選ばれた5作品は、『Ernest et Celestine』(バンジャマン・レネール、ヴァンサン・パタール、ステファン・オビエ)、『Is the man who is tall happy?』(ミシェル・ゴンドリー)、『Cheatin’』(ビル・プリンプトン)、『The Congress』(アリ・フォルマン)、『Minuscule - La valleee des fourmis perdues』(エレーヌ・ジロー、トーマス・サボ)である。
『Ernest et Celestine』の監督のうち、ヴァンサン・パタールさんとステファン・オビエさんは、日本でも話題となった『Panic in the Village』の監督としても知られている。この作品は、3月3日に発表となる第86回アカデミー賞の長編アニメーション部門に宮崎駿監督の『風立ちぬ』などと並んでノミネートされている。 『Is the man who is tall happy?』のミシェル・ゴンドリー監督は、これまでビョークのミュージックビデオで話題になり、お馴染みだ。今回は初めて長編アニメーションに挑戦したことでファンからも注目されている。
『Cheatin’』のビル・プリンプトン監督は、第77回アカデミー賞の短編アニメーション部門に『Guard Dog』でノミネートされたこともあるなど、短編では知られていた存在だ。 『The Congress』のアリ・フォルマン監督は、第81回アカデミー賞の外国語映画部門で滝田洋二郎監督の『おくりびと』と賞を競った『戦場でワルツを』で知られている。今作も『戦場でワルツを』と同様に実写とアニメーションを併用している。 『Minuscule - La valleee des fourmis perdues』は、日本でもNHKで放送されたショートアニメシリーズの長編化である。監督のうち、エレーヌ・ジローさんはバンド・デシネの巨匠・メビウスさんの実娘であることも知られている。