良質のフランス映画をまとめて、オンライン上で紹介するユニークな試みがマイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルだ。フランス映画の振興を目指すユニフランス・フィルムズが運営している。その第4回が、1月17日より2月17日までの1ヵ月間開催される。今回は、コンペティションとして長編10作品、短編10作品が選ばれた。(長編は日本では9作品のみ配信)オンライン映画祭は、世界189ヵ国・地域に配信され、日本語字幕付きでも楽しめるのが特徴になっている。前回は世界で約75万回の視聴を記録するほどの人気を博している。今回は、昨年12月21日にすでにエントリーされた短編を全て無料配信したところ、前回の約2倍の視聴を記録した。さらに認知度が高まり、人気になっているようだ。映画祭は長編映画が1作品1.99ユーロ、短編映画は1作品0.99ユーロとなっている。また、長編のみ公式サイト以外にiTunesでも鑑賞できる。コンペティション部門に選ばれたなかには、アニメーション作品もある。長編では『森に生きる少年~カラスの日~』、短編は『ア・ラ・フランセーズ』と『モンパルナスのキキ』の計3作品が選出されている。長編の『森に生きる少年~カラスの日~』は、アヌシー国際アニメーションフェスティバルでワールドプレミア上映された話題作である。本作は人間界との交わりを絶って森の奥深くで暮らす父親に育てられた少年が主人公。動物と人間が融合した不思議な精霊たちに見守られ、森の中で自由な生活を送っていたが、ある日、怪我をした父親を病院に運ぶため山の麓の村を訪れたことで大きな転機が訪れる。短編の『ア・ラ・フランセーズ』は、2013年にシティ・オブ・ライツ・シティ・オブ・エンジェルス映画祭にて観客賞を受賞している。フランス・ルイ14世の統治時代が舞台で、ヴェルサイユ宮殿での出来事が語られる。もう1つの短編『モンパルナスのキキ』は、20世紀初頭に前衛美術の巨匠たちから賛美された伝説の歌姫を題材としている。キャバレーの歌姫やモデルとしてだけでなく、画家、イラストレーター、文筆家と様々な才能で活躍した女性が描かれている。12月21日の無料配信でトップ3に入る人気となった作品でもある。開催期間は2月17日までである、なお配信される作品は、フランス映画祭などの特集上映を除いては、全て国内の配給は未定となっている。この機会に鑑賞しておきたい。[真狩祐志]マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル/http://www.myfrenchfilmfestival.com/日程: 2014年1月17日~2月17日長編作品日本語字幕協力: 映画美学校 映像翻訳講座
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