オタコン2013 米国・ボルチモアリポート(1)今年はまるで“るろ剣祭り” 3ページ目 | アニメ!アニメ!

オタコン2013 米国・ボルチモアリポート(1)今年はまるで“るろ剣祭り”

8月9日から12日まで米国・ボルチモアで開催されたアニメイベント・オタコン2013は、今年で20周年を迎える。記念の年に相応しい大盛況となった現地のレポートを3回にわたり伝える。

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コスプレイヤーでごったがえすコンベンションセンターの入り口付近。
  • コスプレイヤーでごったがえすコンベンションセンターの入り口付近。
  • 開場直前の『るろうに剣心』原画展。転載不可 All rights reserved. 
  • ボルチモアの街並み。チェサピーク湾を臨む。
  • Anime Pavilionのブース。

■今年はまるでるろ剣祭り

今回、筆者は黒碕さんのコーディネーター兼通訳アテンドとしてオタコンに初参加したのだが、根強い『るろうに剣心』人気に圧倒された。
まず、初日のパネルは金曜日の午前11時~で、大会開会式前だったのにもかかわらず、パネルルームは観客でいっぱい。和月先生ご自身がスケジュールの都合上、今回参加を見送られたため、こちらで準備したパワーポイントのプレゼンも皆興味津々に聞き入っていた。質疑応答では、かなりつっこんだ、いい質問も飛び出した。例えば「剣心は長州派なのですか?それとも一匹狼なのですか?」「黒碕さんは倒幕派よりも新撰組の方が今はお好きですか?」などなど。
アメリカ人の女性ファン二人から歴史的な質問もあり、アメリカにも歴女がいる!と確信した。90年代の作品にもかかわらず、大会期間中はるろ剣のコスプレをした人たちをあちこちで見かけた。

実は前日ホテルに到着し次第、『るろうに剣心』の原画展設営のため、パネル開始時間ギリギリまで原画展会場でてんてこ舞いに準備に追われていたのだが、原画展も大盛況に終わった。大会開催の3日間、常に会場前には入場待ちをする人たちの列が。金曜日と土曜日は会場が夜11時に閉場だったが、列が途切れることはなかったそう。列に並んで待つのを嫌うアメリカ人は多いので、嫌気がさしてしまうのでは、と危惧したが、訊ねてみると「待ち時間は20分くらい。全く苦にならなかった。」と言ってもらえてホッとした。
さらに、並んでいる人自らが列を見て驚いている人に対して「It’s totally worth it.(並ぶだけの価値はある)」と語りかけているのが聞こえてきて、本当に来て良かったと思えた。どうやらリピーターのようだった。

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いや、列に並んでも見る価値は本当にあったのである。デビュー当時から最新作の『るろうに剣心 特筆版』にいたるまで、合計130点もの漫画生原稿とカラーイラストをキャプション付で展示した。
オタコンにとっても初めての原画展だったのだが、実は和月伸宏先生にとっても人生初の原画展(個展)。原画選びからキャプション作り、レイアウト決め、額装など、すべて手探りの状態で進めたが、一番苦労したのが、紙サイズ(規格寸法)の違い。当然のことだが、日本の漫画原稿用紙のスタンダードであるB4サイズ(257×364mm)がアメリカにはないのだ。結局、アメリカの12x16インチの展示用フレームを使用した。見開きはどうしてもB3サイズのフレームが必要なため、黒碕さんが日本から持参したものを使用。近くのComic Book Museumからお借りした、絵画を入れるような立派な額縁も使わせていただき、なんとかすべてを展示することができた。

《animeanime》
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