ボカロP・マチゲリータさんは、その楽曲のプロモーションビデオがニコニコ動画で総再生回数1000万回を越えるほど大人気を誇る。その才能は音楽だけでなく、小説にも発揮される。2013年に発表された「暗い森のサーカス」に続き、ボカロ小説と銘を打った小説の第2弾を発刊した。7月19日に発売された「キャンディ アディクト フルコォス」だ。「キャンディ アディクト フルコォス」では、マチゲリータさんが作詞・作曲を手掛けた人気曲『ツギハギ惨毒』、『夏と廊下と花畑』、『キャンディ アディクト フルコォス』、『サンセットラブスーサイド』の4曲を、自身の手で小説化した。それを短編集にまとめたホラー小説集だ。表題の「キャンディ アディクト フルコォス」は両親の行き過ぎた「教育」を受け、甘いものすら食べることができなかった少女が主人公。不慮の事故で両親が他界すると、少女は「教育」の反動から毎日のように甘いものを食べていた。そんなある日、あるお菓子やさんのお菓子職人に恋をする。「夏と廊下と花畑」は、小さな頃から「蟻を殺すこと」に快楽を覚えた男が主人公が、「ある花畑」の夢を見たことで「快楽殺人」を計画し、実行することになるというものだ。「ツギハギ惨毒」は「シングルマザー」の母から虐待を受けていた少女が主人公となる。ある日、急に優しくなった母親に対して疑問を覚えた少女は、生きる希望だった1体の人形「メアリー」の言葉に従い、母親を手にかけてしまう。そして時が経ち、再び「メアリー」が彼女の前に現れる…。「サンセット ラブ スーサイド」は同い年の彼氏と幸せな時間を過ごしていた17歳の女子高校生ある日突然、彼氏の様子が豹変する事態に遭遇する。浮気現場を目撃した彼女は最後の手段に出る。いずれも自身の楽曲への想いが、色濃く反映されている。音楽の熱心なファンも、作品を読むことで新たな世界が体験できる。さらに楽曲の中にも新たな発見が出来るに違いない。『キャンディ アディクト フルコォス』/http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=15109著者： マチゲリータイラスト： 猫将軍、yukaman、花蟲、GENk
村上春樹原作「めくらやなぎと眠る女」7月26日公開！“かえるくん”ら描いた日本版ビジュアル＆予告もお披露目 2024.4.10 Wed 18:00 村上春樹原作の初の長編アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』が…
