リアル 迂闊な月曜日に何が起きた 「東のエデン」イベントレポ | アニメ!アニメ!

リアル 迂闊な月曜日に何が起きた 「東のエデン」イベントレポ

『東のエデン』のスペシャルイベント「2010.11.22 リアル 迂闊な月曜日」が行われた。ここだけでしか体験出来ない企画が盛り込まれた。

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ukatu2.JPG 2010年11月22日は、『東のエデン』ファンにとっては特別な日だ。『東のエデン』の物語の発端になる正体不明のミサイルが日本に飛来した日、「迂闊な月曜日」が、2010年11月22日に設定されていたからだ。ほんの少しだけ未来を描いた作品の時代に、早くも現実に追いついた。
 この記念すべき日に合わせて、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲では『東のエデン』のスペシャルイベント「2010.11.22 リアル 迂闊な月曜日」が行われた。作品はテレビシリーズの放映開始から1年半以上、『劇場版II Paradise Lost』映画公開からも8ヵ月が過ぎている。しかし、依然衰えぬ人気で会場は満員となった。

 『東のエデン』ではこれまでにも幾つものイベントを行ってきた。いずれもファンとのコミュニケーションを活かしたものだった。今回の「リアル 迂闊な月曜日」も、ここだけでしか体験出来ない企画が盛り込まれた。
 オープニングは「迂闊な月曜日」をコンセプトに『東のエデン』の映像を大胆に再構成したマッド風の映像でスタート。そして、米国版 英語による『東のエデン』を上映し、神山監督がそれにコメントする。
 映像の中には第3話「レイトショーの夜に」もありイベント会場となったユナイテッド・シネマ豊洲が登場、さらに映像を見ているスクリーン自体がアニメの中でスクリーンとして現れる洒落た試みだ。しかも、2010年11月22日、ストーリーは英語で展開する。
 作品づくりにおいて、幾つもの重なりを持った緻密な構成を得意とする神山監督だが、イベントでも同様の多層的な試みがされている。

 このほか監督によるトークは勿論、恒例の豪華なプレゼント抽選会も行われた。さらに来場者の出演による劇中のスナップ写真の再現企画など、最初から最後まで飽きさせない。
 さらに来場者を驚かせたのは2つの発表だ。ひとつは作品に登場する人工知能ジュイスがナビゲーターとなる『東のエデン』バージョンのカーナビゲーションの発売決定。ジュイスの声優を務めた玉川紗己子さんが数百にも及ぶセリフに挑んだ。ナビゲーションはPSP版と携帯版もあるので、車がなくても十分楽しめる。PSP版、携帯版は11月24日から購入可能となる。
 もうひとつは神山健治監督による『攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society 3D』の2011年3月26日公開決定である。神山監督の代表作が3D(立体視)で新たな作品となる。

ukatu1.JPG 最後の挨拶で神山監督は、「長く残る作品を作りたいと思って来ましたが、1年以上経った作品なのに、これだけの人に愛されている。『東のエデン』はまだまだ続けて、再開できるように頑張りたい。その時は、是非、もう一度体感して貰えればと思います。」と、今後も機会があれば新たな展開をしたいとの意欲を見せた。
 さらに石井プロデューサーから次回作について「話せる範囲で」と振られると、「言えないです」と慎重な言葉。それでも、脚本を準備中と話し、むしろ着実に取りかかっているようだ。また、「『東のエデン』の先の世界のような感じで、着々と取りかかっています。」と期待させる。

 イベントはわずか一晩だけのためとは思えない程、凝ったものだった。これまでと同様に、来場したファンをどれだけ楽しませるのかをかなり考え抜いたことが窺える。傍目からはその労力に対するコストパフォーマンスは?と少し心配になるほどだ。
 しかし、そうした目先の採算でなく、ファンコミュニケーョンを大切にする姿勢こそが、『東のエデン』を長く愛される作品として実現させたに違いない。そして、こうした積み重ねが、さらに今後につながって行くだろう。アニメをビジネスとして成り立たせるのが難しくなって行く時代に、『東のエデン』では新たな試みが続けられているようだ。

『東のエデン』 公式サイト /http://juiz.jp/
『東のエデン』 ブログサイト /http://juiz.jp/blog/
《animeanime》
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