米国最大のポップカルチャーイベント コミコン(Comic-Con)を運営するコミコンインターナショナル(Comic-Con International)は、これまでに引き続き2015年までサンディエゴ・コンベンションセンターを会場にすることを明らかにした。コミコンはサンディエゴ・コミコンと通称される様に、1970年よりサンディエゴ市で開催され、同市を代表するビッグイベントとなっている。 しかし、90年代以降イベントが急成長し、2000年代後半からは展示会場や周辺ホテルの収容能力が増大する需要に追いつかなくなり始めた。このため現在コミコンがサンディエゴ市と結ぶ開催契約が切れる2013年以降は、開催都市をより大きな会場と多くのホテルを持つロサンゼルスやアナハイム、ラスベガスに移転するのではという見方が浮上していた。今回の決定はそうした見方を覆し、今後もコミコンがサンディエゴに留まることなる。 コミコンは、実際にロサンゼルス市とアナハイム市から開催の申し出があったことを明らかにしている。そのうえでサンディエゴ市を含めた3つの市の提案の中から、ベストのものとして今回の決定をした。 3つの市が提案した条件の内容についてコミコンは明らかにしていない。しかし、今回の選択はイベントの参加者全てにとっても、組織自身にとってもベストなものだと説明する。コミコン自身が40年にわたり本拠地にしてきたサンディエゴに愛着を持っていることも決定の理由かもしれない。 経済的な側面もある。西海岸のミドルサイズの都市であるサンディエゴにとって、毎年ホテルやレストラン、ショッピングに大量の客を運んで来るコミコンの経済効果は無視出来ない。大都市ロサンゼルスやディズニーランドのあるアナハイムより、コミコンへの依存はより大きい。サンディエゴが他の2都市よりよい条件を提案した可能性は強い。また、現在のイベント開催における問題解決について、幾つかの提案がされただろう。 最大の問題はコンベンションセンターの収容力の問題だ。コミコンは参加者の人数について、2007年より実数12万5000人程度までと入場制限を設けている。この結果、コミコンの参加パスは半年も前から売切れといった状況になっている。また、展示ホールへの企業出展も、新規企業はウェイティングリストで数年越しの順番待ちとなっている。展示会場の拡張が、今後の重要な問題になる。 また、ホテルについては、2010年に巡回ルートを周辺地域に大きく拡大した巡回バスの強化をさらに進めることで対応するとみられる。バスを運行する市の負担は大きくなるが、コミコンの経済波及効果をさらに周辺部に広がることも出来る。 問題は、今後、その規模と影響がどこまで大きくなるかである。過去数年ハリウッドの映画やテレビドラマの影響が大きくなったとされるコミコンは、ここ1、2年でさらにゲーム業界の進出も始まっている。来場する俳優などのスターも多い。さらなる大規模化の兆しがある。一方で、その収容力が問題になり、拡大は一転収縮に向う可能性もないわけではない。 今後もこうしたお祭りが続くのか、続くとしてどの様にコミコンと市は対応し行くのか、その課題は小さくない。コミコンインターナショナル(Comic-Con International)/http://www.comic-con.org/
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