フランス・マンガ(バンド・デシネ)の代表作として知られる『ヴァレリアンとローリエーヌ』を取り上げた企画展覧会、シンポジウムが、京都国際マンガミュージアムで開催される。 3月27日から5月31日までを予定する「ヴァレリアン展」、「日仏SFマンガの世界展」である。また、5月3日と4日には、『ヴァレリアン』の作者であるジャン・クロード・メジエールさん、ピエール・クリスティンさんらが参加するトークショー『日仏SFマンガサミット』を行う。 これらの企画は、京都国際マンガミュージアムが3月20日から5月23日まで行う「京都マンガフェスタ2010」の一環である。イベントは多様なマンガ文化を発信することを目的としている。マンガやコミックスのグローバルな広がりを紹介する企画として、長年にわたりフランスで人気を集める『ヴァレリアン』を取り上げる。 『ヴァレリアン』はフランスでは40年にわたり連載が続くなど広く知らる。また、映画『スター・ウォーズ』にも大きな影響を与えたとされ、国際的にも注目され続けてきた。今回は作者2人を京都に招き、その創作の世界を紹介する。 京都国際マンガミュージアムは、これまでもフランスのマンガ(バンド・デシネ)を積極的に取り上げている。ミュージアムのこれまでの研究の流れを受けた企画でもある。 展覧会では『ヴァレリアン』を中心に作品展示を行う。さらに日本とフランスのSF作品を多数紹介することで、日本のマンガ、フランスのバンド・デシネのSF世界の魅力に迫る。 日仏SFマンガサミットは、5月3日、4日、いずれも13時半から15時半までを予定する。3日はジャン・クロード・メジエールさん、ピエール・クリスティンさんと海外で広く知られたマンガ家谷口ジローさんが語る。4日はやはりバンド・デシネの大物作家として名高いジャン=ダヴィッド・モルヴァンさんを招く。安彦良和さんや藤原カムイさんらともコラボレーションする、ジャン=ダヴィッド・モルヴァンさんの発言が注目される。 『ヴァレリアン』は『TIME JAM:ヴァレリアンとローリエーヌ』のタイトルで、2007年にアニメ化もされている。製作費に17億円(当時)を投じたとされる全40話の作品は、日仏共同製作の大作テレビシリーズである。アニメ制作には『マクロス』シリーズで知られるアニメスタジオのサテライトが全面参加した。 ただ、残念なことにこのテレビアニメシリーズは、現在まで日本国内では未公開となっている。原作である『ヴァレリアン』の日本での大掛かりな紹介と同時に、アニメ作品の今後の国内紹介も期待したいところだ。 京都国際マンガミュージアム /http://www.kyotomm.jp/京都マンガフェスタ2010 /http://www.kyotomm.jp/event/evt/kyotomangafesta2010.php『TIME JAM:ヴァレリアンとローリエーヌ』 公式サイト(フランス語)/http://www.valerian-et-laureline.com/ (動画有)当サイトの関連記事/製作費17億円 日仏合作「ヴァレリアン」欧州で放送開始
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