映画批評家だけによって選ばれる日本映画批評家大賞の第18回受賞作品が、3月31日に発表された。このうち映画音楽賞を久石譲さんが受賞した。
 受賞対象作品は、宮崎駿監督の劇場アニメ『崖の上のポニョ』と今年の米国アカデミー賞外国語映画賞も受賞した滝田洋二郎監督の『おくりびと』である。ふたつの作品を受賞対象作品とした珍しいケースとなった。

 久石譲さんは既に日本アカデミー賞では、『崖の上のポニョ』と『おくりびと』で優秀音楽賞を受賞、さらに『崖の上のポニョ』は最優秀音楽賞を受賞している。今回はそれに次ぐもので、2008年から2009年に最も話題になった映画のうち2つに関わった久石さんの活動の広がりが感じさせる。
 『崖の上のポニョ』の音楽では、3月23日に香港国際映画祭にて発表されたアジア・フィルム・アワードのオリジナル音楽賞も受賞している。『崖の上のポニョ』は、今年北米、ヨーロッパを中心に広く劇場公開がされるから、今後のさらなる活躍も期待出来そうだ。

 受賞者のなかには、独自の世界で映画を撮り続ける河崎実監督が、特別敢闘賞に選ばれている。2008年に河崎監督作品は、『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』、『髪がかり』、『猫ラーメン大将』 の3作品が公開されている。
 『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』は、1967年の特撮映画『宇宙怪獣ギララ』の怪獣の設定を使用した作品である。映画はヴェネチア国際映画祭に出品され注目を浴びた。また『猫ラーメン大将』は、そにしけんじさんのマンガ『猫ラーメン』を原作とする。この原作はアニメ化もされている。

 特撮つながりでは、女優の桜井浩子さんが、ゴールデングローリー賞(水野晴郎)の一人に選ばれている。桜井浩子さんは、60年代、70年代の映画、テレビドラマの活躍で知られている。
 しかし、特に印象深いのは『ウルトラマン』の科学特捜隊フジ・アキコ隊員役や、『ウルトラQ』のカメラマン江戸川由利子役といった特撮番組だ。2008年の劇場映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、フジ・アキコ役で再びスクリーンに登場した。

 また、作品賞は『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』が受賞した。日本現代史の中でも特異さで際立つ事件が、いかに生まれたのか追った作品である。監督賞は米国アカデミー賞受賞で話題を呼んだ滝田洋二郎監督の『おくりびと』となった。
 このほかの詳しい受賞結果は日本映画批評家大賞の公式サイトで確認できる。授賞式は4月23日に品川プリンスホテルで開催する。

日本映画批評家大賞 公式サイト http://www.jmca-official.com/ 《animeanime》