1979年に登場し、日本のアニメ界だけでなく、様々カルチャーシーンに影響を与えてきた『機動戦士ガンダム』をモチーフに、学問的な研究を行う組織が誕生するようだ。詳細は不明だが、今夏、開催される広島アニメーションビエンナーレの公式サイトの一角に、「国際ガンダム研究会(仮称)」 と題されたセクションが設けられた。
 広島アニメーションビエンナーレは、2年に一度広島で開催される国際映画祭広島国際アニメーションフェスティバルと合わせて行われる一大イベントである。映画祭を超えてアニメーションを取り上げ、アニメーション文化の振興と市民への普及を目指している。

 「国際ガンダム研究会(仮称)」 の研究テーマは、都市論と文化論の二つの側面になるようだ。サイトでは、『機動戦士ガンダム』シリーズで提起されている未来都市への展望とその都市の諸問題の観点、作品が20年に渡って人気を博し、国際的に評価されている文化産業論の観点を取り上げるとしている。
 そのうえで国際的に認められた「ガンダム」という作品をモチーフとすることで、国際的に広くアピールことを目指ざす。
 具体的なテーマ案として、「宇宙世紀の実現性」、「地球と宇宙の人類の対立構造」、「宇宙人類(スペースノイド)の社会心理学」、「地球愛と故郷愛に関する考察」、「ジオン革命に関する考察」、「テクノクラート(地球連邦)の政治学」、「戦場における人の意識の革新可能性」、「『ガンダム』の国際的普及動向と経済効果」などが挙げられている。

 また、ガンダムの学問的研究については、金沢工業大学のガンダム創出学、ミノフスキー学会が既に存在しているという。
 しかし、これらの研究は工学的観点から『ガンダム』を研究しているものであり、国際ガンダム研究会(仮称)では、人文学的、社会学的あるいは経済学的観点から研究を行う。これまでの理系的なアプローチでなく、文系的なアプローチという見方が出来そうだ。

 一見、アニメイベントのひとつとも見えるが、その目的を見る限り極めて学問的な取り組みのようなだ。 研究会の参加予定者には、代表の橋爪紳也大阪市立大学都市研究プラザ専任教授のほか、山口悦子大阪市立大学医学研究科専任講師、また事務局に杉浦幹男阪市立大学都市研究プラザ特任講師らが名前を連ねている。
 広島アニメーションビエンナーレとどうつながるのか、具体的どのようなアクションを行うのか、興味は尽きない。「国際ガンダム研究会(仮称)」の今後の動向に注目である。

広島アニメーションビエンナーレ
http://www.hiroshima-animation-biennale.jp/
「国際ガンダム研究会(仮称)」
http://light-novel.hac.or.jp/hab/gundam_academy/ 《animeanime》