「ヱヴァンゲリヲンの世界を再構築するデジタルアプローチ」レポート | アニメ!アニメ!

「ヱヴァンゲリヲンの世界を再構築するデジタルアプローチ」レポート

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 11月1日に3DCG作成ソフト3ds Maxのユーザー向けの大規模なコンファレンス「Autodesk 3ds Max User Conference」が開かれた。コンファレンスは、3DCGソフトとして広く利用されている3ds Maxの最新機能と展望を紹介するものである。
 コンファレンスのなかではソフトの紹介と伴に、3ds Maxのユーザーデモストレーションとして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』で注目を浴びる株式会社カラーによる講演が注目を集めた。

audodesk eva1.JPG 「ヱヴァンゲリヲンの世界を再構築するデジタルアプローチ」と題された講演は、カラーのデジタル部からCGI監督の鬼塚大輔氏と小林浩康氏が登壇した。大ヒット映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』をCGの面から取り上げ、制作での特徴や苦労などを語った。
 制作にあたってCGチームがまず考えたのは、総監督庵野秀明氏が求めるものの理解だったという。そうしたなかでフェティシュなCGを目指すことにし、また特撮的なCGを考えることになった。

 制作にあたっては、3ds Maxをメインとして据えた。その理由はこの作品がアニメーションであること、3ds Max が2Dアニメに対応可能なセルライクな環境があったためである。
 またレンダリンには、illustratorとfinalToon、Pencil+の3つを主に利用した。当初はillustratorはじめ次々にレンダラーを変えていったが、illustratorは落ちやすいこともあり、最終的にはfinalToonでほとんどを行い、後半のラインの計算などをPencil+で補ったという。

audodesk eva2.JPG 講演ではモデル制作の流れも説明された。テレビ版の設定画から始まり、さらなるディテーィルの追加された劇場版設定画、そこからさらにディテーィルが加えられる。
 庵野監督のよるモデルチェック経て、さらに追加設定が入るという。

 その細かな映像へのこだわりが、今回の映画の制作の絵や設定に対する思いが伝わってくるのに十分であった。
 モデルチェックで印象的だったのは、庵野監督が紙に出力されたモデルにあたかも原画修正のごとくチェックすることである。

 また、今回CGならでは実現したこととして、映画のモブシーンを挙げていた。TVシリーズで実現出来なかった第3東京市の生活感をだすためにモブシーンにCGを大きく取り入れている。
 画面のなかで展開する細かな人の動きとそのリアリティー、今の時代、CGだからこそ実現できたものだという。

 オートデスクは昨年のエイリアス社買収により、事業のなかに今回紹介された「3ds Max」と「Maya」という2つの業界を代表する3DCGアニメーションソフトのラインナップを持つことになっている。
 これについて今回オートデスクは、「3ds Max」や「Maya」に様々な噂があるのは承知しているが、同社がどちらか一方を選択することはないと述べた。両ソフトは現在も開発が続いており、今後もユーザーには安心して使って貰えるとした。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版公式サイト
/http://www.evangelion.co.jp/

Autodesk 3ds Max
/http://www.autodesk.co.jp/
《animeanime》
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