10月11日、文化放送本社で映画監督押井守と作曲家川井憲次の両氏を招いた記者会見が行われた。
 これは11月4日に横浜・パシフィコ横浜国立大ホールで開催されるコンサート「川井憲次コンサート2007」と文化放送の新ラジオ番組「押井守の世界シネマシネマ」の内容を披露するものである。
 また、これらの企画は、両氏が関わった実写映画『紅い眼鏡』を起点に、押井守監督の実写映画20周年、川井憲次氏の映画音楽20周年、両氏のコラボレーション20周年を記念するものでもある。

二度目はない巨大コンサート
 そうしたなかで開催される「川井憲次コンサート2007」は、20周年に相応しく空前絶後の規模になりそうだ。これまでありそうでなかった川井憲次氏のフルオーケストラコンサートは、川井憲次氏の楽曲の幅広さがゆえに実現しなかった。

 実際に『攻殻機動隊』、『劇場版機動警察パトレイバー』などの押井作品のほか、『DEATH NOTE』、『墨攻』など映画音楽だけでも川井氏の音楽の世界は驚くほど多様だ。これにTVアニメやゲーム音楽、オリジナルの楽曲も加わる。
 川井氏によれば、あまりにも構成楽器が多く、それぞれのイメージが違うので、無理だと思っていたという。しかし、今回は大規模な予算とパシフィコ横浜国立大ホールという大会場を用意することでそれが実現する。

 実際に100名を超えるオーケストラに、民謡コーラスの西田社中、太鼓の茂戸藤浩司さん、ソプラノ歌手エルジビタ・トワルニッカさん、ボーカルに坂本美雨さん、児島由美さんと大勢の多彩な参加者となる。さらに川井氏自らもギター演奏として壇上に上がるという。

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映画の半分は音楽である
 川井氏は、映画に対す敬意を大切にしたいと、なるべくCDに近い音源を大切にしたいとする。また、演奏を観てもらうと同時に、会場で作品の映像を流すことも考えていると語った。
 しかし、押井監督は、映画の半分は音楽である、音楽を聴いた瞬間に映像が浮かび上がるのが音楽で、音楽の記憶と映像の記憶はつながるものと言う。そして、川井憲次氏の音楽は楽曲として優れているだけでなく、映画に魂を与える力を持っているのだと、その音楽の魅力を語った。

oshi kawi2.JPG2人のお薦めは西田社中とVoyage TO AVALON
 また川井憲次氏は、一番のお薦めとして『攻殻機動隊』のイメージを決定づけたことで知られる西田社中の歌声が、生で初めて公開されることを挙げた。これはお薦めであるだけでなく、自分でも楽しみにしており、是非体験して欲しいという。

 一方、押井守監督は、映画『アヴァロン』のメインタイトルである「Voyage TO AVALON」の名前をあげた。『アヴァロン』の映画のラストシーンを印象づける名曲である。
 この歌パートを担当したポーランドのソプラノ歌手エルジビタ・トワルニッカさんは、今回のコンサートのために来日にしてその美声を披露する。押井監督は、ソプラノ音楽はそもそも大きな会場で聞く音楽である、この声を聞くだけでも、コンサートを聴く価値があるとする。

押井守 ラジオドラマには意外な音楽が
 記者会見のもうひとつの話題、「押井守の世界シネマシネマ」は、この秋から押井氏がパーソナリテイーになる新ラジオ番組である。
 こちらの番組は、押井氏が自分が語って何か伝えることが出来るとしたら映画という考えで、映画をテーマにしたラジオ番組が実現した。ラジオのなかでは映画に関するあらゆることを語るつもりだとしている。

 また、こちらでも音楽が話題になり、番組の音楽には押井氏が普段聴いている音楽、これまで聴いてきた音楽を選ぶ。いつもと違う音楽が流れてラジオの視聴者は驚くだろうと押井氏は笑っていた。
 さらにラジオ番組にはあっと驚くようなゲストも招きたいとする。押井監督は、スタジオジブリのプロデューサーで親しい鈴木敏夫さんがラジオ番組を始めたことにも言及し、ライバル意識を燃やす。
 その一方で、具体的なことは考えながらやりたいと、自由な番組づくりを目指していることが感じ取られた。
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川井憲次コンサート2007 Cinema Symphony公式サイト
http://www.cinema-symphony.jp/

押井守の世界シネマシネマ
http://www.kerberos-saga.jp/

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