TGS2007に見る ゲームショウとアニメフェアの違い | アニメ!アニメ!

TGS2007に見る ゲームショウとアニメフェアの違い

レビュー イベント

 JAPAN 国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)開催の先陣を切る形で始まった東京ゲーム2007は、幕張メッセの全ホールを借り切る巨大な催しである。コンテンツ分野においての比較対象は東京国際アニメフェアであると考えた場合、やはりこちらのイベントの方が規模の大きさを感じることができる。
 アニメフェアの歴史がまだ5年、対するゲームショウ今年で11年の歴史で、2001年までは春と秋の2回開催していた。入場者数はアニメフェアは4日間開催で約11万人(2007年)、ゲームショウは約20万人(2006年)である。ファン向けイベントとして見た場合、知名度的にも一日の長がある。

 今年、ゲームショウには過去最高の217の企業や団体が出展したという。2007年のアニメフェアは、270の企業と団体が参加したという点で勝っているが、それぞれの企業規模と出展ブースに目を遣ると、やはりゲームが巨大産業であることが分かる。
 業界の雄である、ソニーコンピュータエンタテイメント、マイクロソフトをはじめ、コナミ、セガ、スクウェアエニックス、バンダイナムコゲームスなど巨大企業の出展ブースは否が応でも目に止まる。これらは近年、“勝ち組”企業のM&Aによる業界の再編が進んだ結果である。
 豊富な資金力がある企業が吸収し、さらに制作ラインを増やして拡大していっている様がよく分かる。ちなみに、業界再編が進んだにもかかわらず、過去最高の出展者を記録したはビジネスソリューションや海外パビリオンの増加によるものである。

 売上高で言うと、例えばアニメの場合、業界最大手の東映アニメーションが約200億円。対してゲームの場合、ソフトウェア大手のスクウェアエニックスだと約1200億円と、業界規模が文字通りひと桁違う。また、“異業種”であった携帯ゲーム業界も拡大し大きな資本力を背後に持つ3つのキャリアは、どれも大きなブースを構えていた。これらの産業規模の違いが、そのまま見本市の規模の大きさや派手さに反映した感じを受けた。
 また、率直なところ、それぞれのブースにおけるコンテンツの多様性というものを強く感じられたのはゲームショウの方である。アニメフェアの場合、ある一定のフォーマットで表現されるという制約もあるが、絵柄を含めもっと多様性のある表現が叫ばれても良いのではないだろうか。

 ライトユーザーとヘヴィユーザーの二極化やゲーム離れが叫ばれる昨今であるが、業界全体のシュリンクは一昨年で底を打った感がある。
 脳トレなどの過去に開拓してこなかった層や、携帯ゲームの多様な拡大、そして今回出展されていた数々の魅力的なゲームを見ると、ゲーム業界の復調というものを非常に身近に感じることができる。

 日本初のコンテンツ産業としてこのところ表に立つのは、アニメやマンガであることが多い。しかし、これは、なかば業界の成長とインターナショナル化が進んでいった結果でもある。
 海外進出とコンテンツの直接発売を同時に行い、日本のコンテンツ産業で唯一、輸出超過になっているのはゲーム産業だけである。それらを実感する意味でも、アニメやコンテンツ業界に少なからず関心がある人は、今回のゲームショウや、コ・フェスタの数々のイベントに可能な限り参加することをお勧めしたい。

【日詰明嘉】

東京ゲームショウ2007公式サイト /http://tgs.cesa.or.jp/
東京国際アニメフェア2008公式サイト /http://www.tokyoanime.jp/ja/index.php
《animeanime》
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