「新SOS大東京探検隊」初日舞台挨拶:レポート | アニメ!アニメ!

「新SOS大東京探検隊」初日舞台挨拶:レポート

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 セルタッチの新しいCGアニメーションとして注目を浴びる『新SOS大東京探検隊』が、5月19日に劇場公開された。
 作品は昨年の東京国際映画祭 animecs tiff 2006で正式出品上映され、その全く新しい映像で大きな反響を呼んだ。それから半年を経て、劇場公開のかたちでもう一度姿をみせることになり、ファンの期待も大きくなっている。

 この『新SOS大東京探検隊』の初日舞台挨拶が、東京・新宿のバルト9で行われた。舞台挨拶には監督の高木真司さん、脚本の村井さだゆきさん、キャラクターデザインの小原秀一さん、音響音楽監督の百瀬慶一さんが揃う豪華な顔ぶれとなった。
 舞台挨拶では限られた時間にもかかわらず、各氏の挨拶は内容盛りだくさんで、この作品で語られるべき話題がまだまだ多いことを感じさせた。

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 最初に挨拶にたった高木監督は、皆さんのおかげで公開が出来るようになり、ほっとしたところと語った。企画から公開までの長い道程を感じさせるものであった。
 そのうえで今回の制作チームの多くが関わった映画『スチームボーイ』の完成後から、作品が生まれるまでのいきさつを話した。

 脚本の村井さんは、幻に終わった『スチームボーイ2』のあと、当時『SOS大東京探検隊2006』とされていた作品の出会いを語った。
 村井さんによれば制作は最初から新しいことをやろうと考えていたが、そうした新しさは実は『スチームボーイ』にも既に表れていたという。『SOS』は新しいだけでなく、また過去からの技術の積み上げの中で生まれたものでもあるのだ。

 小原さんはキャラクターを作るにあたって、最初から基本的に3Dを考えており、大友克洋さんの世界観を大切にすることを考えていた。そのうえで、シンプルにキャラクターを作ることを目指した。
 一方で、キャラクターはシンプルにすればするほどのっぺりとしてしまうため、立体感を演出したという。2Dの雰囲気を残しつつ3Dを感じさせる工夫をこらしたが、そのひとつが鼻をテキスチャーで貼り付けることである。この鼻のテキスチャーだけで一ヶ月間考えたそうである。

 音響音楽監督の百瀬さんもCG映像となると音の演出も難しくなるという、CGアニメの意外な部分での苦労を披露した。
 百瀬さんによれば、CGアニメの動きとこれまでに2Dアニメになれた役者の声の演技をなじませるのはなかなか大変なのだという。さらに『SOS』特有のリアルでもない、カワイイでもないキャラクターとの演技の調整も難しかったという。
 
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         (C)2006大友克洋・講談社/バンダイビジュアル・サンライズ

 『新SOS大東京探検隊』を観ることは、少しおおげさに言えばアニメ制作のひとつのパラダイムチェンジ(転換点)に立ち会える瞬間といえる。あるいはもっと肩の力を抜いて、これまでにない映像体験を楽しむだけでも十分価値のある映画である。
 『新SOS大東京探検隊』は、東京、大阪、名古屋、札幌は5月19日より公開中、北九州地区では、6月中旬より公開予定となっている。

新SOS大東京探検隊公式サイト /http://www.tokyotanken.com/
新SOS大東京探検隊公式ブログサイト /http://tokyotanken.cocolog-nifty.com/blog/ 

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         (C)2006大友克洋・講談社/バンダイビジュアル・サンライズ
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