ヴァージンコミックスが狙う インド発の日本アニメスタイル(4/8)

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 映画やアニメーション、音楽に至るまで次世代のエンタテイメント市場として、依然中国が大きな注目を浴びている。そして、中国のエンタテイメント市場への参入を狙う企業は多い。
 しかし、奇抜なビジネスで有名なイギリスのヴァージン・グループは中国ではなく、もうひとつの大国インドのエンタテイメント市場に力を入れている。

 ヴァージン・グループのコミック出版社ヴァージン・コミックスは、人気俳優ニコラス・ケイジを主役に自社コミック『The Sadhu』を原作にした映画制作をインドで行なうと発表した。映画はインドで撮られるだけでなく、原作もインドを舞台にしたもので、コミック原作もインドで制作されている。
 ヴァージン・コミックスはインド企業と合弁により、現在インドのハイテク都市と知られるバンガロールで今回の『The Sadhu』を始めとする数々のコミックを生み出している。しかし、作品はインド市場だけでなく、インド発でアメリカ、さらには全世界の市場を目指している。

 今回の映画化発表で、あらためてヴァージン・コミックスの今後の市場戦略にスポットがあたっているが、意外なことにここでは日本のアニメ・マンガも関係してくる。
 これまでヴァージン・コミックスは、インドでアメリカン・コミックのスタイルのコミックを開発してきた。ヴァージン・コミックスはこれらの作品を、さらにポケモンのような日本スタイルのアニメかマンガとしてキャラクター開発するプランを持っているのである。
 ヴァージン・コミックスによればその理由はシンプルで、こうした日本スタイルはアメリカをはじめとする世界中の子供たちに馴染み深いものだからである。
 
 現在、東アジアからヨーロッパ、アメリカまで広がりつつある日本スタイルのアニメ、マンガの自国での開発は、遂にインドにまで達したようだ。そして、さらにそこから世界に向けて発信される。
 こうした現象は日本人のちょっとした愛国心を満足させる一方で、日本企業にとってはビジネス上の大きな課題を含んでいる。こうした日本スタイルの作品は、これまで世界のテレビアニメーションやマンガ(コミック)市場の大きなシェアを占めてきた日本オリジナルの作品の手強いライバルとなる可能性があるからだ。
 日本スタイルが広まれば広まるほど、逆に日本のコンテンツが世界の市場から締め出されるかもしれないという皮肉な状況になっている。

ヴァージン・コミックス /http://www.virgincomics.com/
《animeanime》

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