玩具会社大手のバンダイは、本年4月28日にトイや発明をテーマにした施設「おもちゃのまちバンダイミュージアム」を栃木県・壬生町にオープンする。 今回オープンするミュージアムは、人々に「発明や工夫のすばらしさ、ものづくりの楽しさ」を体感してもらうことを目的とする。また、バンダイはミュージアムを通じて、子供たちや研究者に学習や研究、レクリエーションの場を提供し、社会に対する貢献を行うとしている。 施設の面積は4240㎡に及び、おもちゃ歴史ミュージアム、エジソンミュージアム、企画展スペース、ホール、屋外スペースの5つのエリアから構成される。 ここにバンダイが所有する3万点の玩具などのコレクションから、およそ7000点が展示される予定である。コレクションにはトイコレクションのほか、トマス・エジソンの発明コレクション3000点やアンティークトイや鉄道模型のコレクションも含まれている。とりわけエジソンの発明コレクションは、世界トップレベルのコレクションとして知られたものである。 今回、ミュージアムの場所とし壬生町が選ばれたのは、同町にはもともとバンダイの所有するコレクションを管理する「バンダイコレクションセンター」が存在するためである。 また、壬生町は玩具産業の集積地とし知られており、このほかバンダイの物流センターやタカラトミー、エポックなどの有力玩具メーカーの工場も存在する。さらに1995年に開業した壬生町おもちゃ博物館も地域に存在する。おもちゃのまちバンダイミュージアムのオープンは、玩具を中心とした同町の地域活性化にも貢献しそうだ。 バンダイミュージアムと言えば昨年8月まで、松戸の運営されていた「松戸バンダイミュージアム」が思い出される。しかし発表を見る限りでは、松戸の施設が人気キャラクターを中心としていたのに較べて、壬生町の施設はより玩具に焦点を充てたものになる。 バンダイではガンダムなどのホビー系の展示施設は、昨年オープンした静岡市のバンダイホビーセンターで展示・紹介を行なっている。こちらは予約制となっているが、常に予約が埋まる人気施設となっている。 さらに、長野県北佐久郡軽井沢町にある軽井沢ワールドトイミュージアムでは、バンダイが所有する世界のアンティークトイの展示も行なわれている。バンダイナムコグループでは、このほか娯楽施設の花屋敷の運営も行なっている。 こうした大型エンターテイメント施設の運営は社会貢献であると同時に、今後は同社のビジネスの広がりとしても期待出来るのでないだろうか。 /バンダイ /バンダイホビーセンター /軽井沢ワールドトイミュージアム /壬生町おもちゃ博物館