また、日本コンテンツのファンという限られた市場のパイの奪い合いも懸念される。実際に2005年にViz(現Vizメディア)が刊行する『アニメリカ』が規模を大幅に縮小したのは、他誌との競争に負けたためと見方が強い。 『アニメリカ』は、現在アニメコンベンションや書店での無料配布を行なっている。今回、「Otaku USA Magazine」の編集長になったパトリック・マシアス氏は、同誌での編集経験も持っている。
今回のソブリン・メディアの「Otaku USA Magazine」も、アメリカのポップカルチャーのなかの成長分野日本のポップカルチャーをビジネスとして取り込む動きである。 しかし、最有力誌の「少年ジャンプ」、「Newtype USA」も、実売数は20万に達していないとみられている。「Otaku USA Magazine」が目指す12万5000部は決して楽な数字でない。 今後は、「Otaku USA Magazine」が既存の市場シェアを奪わずに読者を獲得出来るのかどうか、実売数がどの程度になるかが注目される。