知られざる北朝鮮のアニメーション産業(12/8)

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 北朝鮮といえば核問題や拉致問題で揺れる国として、国内、国外とも政治問題以外で注目されることはほとんどない。
 しかし、アジア圏のニュースをアジア9ヶ国語(日本語は含まれない)と英語で独自に配信するRFA(Radio Free Asia)が、北朝鮮のアニメーション産業の意外な姿をレポートしている。
 このレポート「北朝鮮 アニメ産業主要国として静かに浮上する:North Korea Quietly Emerges as Major Player in Animation Industry」によると、北朝鮮は過去10年間で世界のアニメーション産業で重要な国のひとつになりつつあるというのだ。

 レポートによれば北朝鮮の映画産業とアニメーション産業の発展は、金正日の個人的支援が大きな影響を与えている。このため従業員1600人を抱える国営アニメーション制作会社SEKを中心に、北朝鮮のアニメーションの制作技術は非常に高いという。
 韓国のアニメーション関係者も、同国のアニメーション制作技術が高いと考えて、実際に韓国のアニメーション『ポロロ 小さなペンギン』などではその制作の一部を北朝鮮に発注している。
 また、レポートによれば同国のアニメーション企業は、欧米企業や日本企業の下請けも行っている。その中には『ライオンキング』や『ポカポンタス』、『忍者タートルズ』なども含まれている。
 しかし、現状では北朝鮮の企業とコミュニケーションを行うことが極めて難しいことが、海外とのビジネスを行う妨げになっているとしている。 

 現在の北朝鮮の状況が続く限り、日本がアニメーションに限らず同国と何らかのビジネスを行うことは困難だろう。しかし、日本のアニメ業界では、韓国や中国へのアニメ制作のアウトソーシングが必ずしもコスト低下につながらないとの指摘もある。
 もし、北朝鮮の現在の状況に何らかの変化があれば、その時に北朝鮮が日本のアニメ制作の新たなアウトソーシング先として注目されることがないとは言い切れない。
 いずれにしてもRFAのレポートは、世界で最も閉ざされた国の意外なアニメ産業事情を伝える興味深いものである。

/RFA /North Korea Quietly Emerges as Major Player in Animation Industry
《animeanime》

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