香港に拠点を持つCGアニメーション会社IMAGIアニメーションスタジオは、手塚治虫氏の名作マンガ『鉄腕アトム』の劇場版CGアニメーションを製作するオプション権利を獲得した。同社は2009年の公開に向けて企画を進行中である。 この新アトムはIMAGIの米国スタジオでこれまでとは異なる物語を練ったあと、香港のスタジオでCGアニメーション化される見込みである。 IMAGI社は香港に本社を持つCGアニメーションの有力企業で、『時空冒険記ゼントリックス』などの代表作がある。また、現在は2007年3月に全米公開されるフル3DCGアニメーションの『忍者タートルズ』を製作中である。 さらに今年6月には、日本の往年の人気アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』のCGアニメーション化の権利獲得を発表したばかりである。 これで同社の『忍者タートルズ』、『科学忍者隊ガッチャマン』、『鉄腕アトム』と米国で知名度の高い2Dアニメーションを劇場向けの3DCGアニメーションにリメイクするビジネス戦略が明確になったといえるだろう。 また、米国で高まる日本のマンガ・アニメ原作への関心という潮流をうまくビジネスに取り込みつつある。映画の原作を日本、制作を香港、市場を米国と使い分けているわけである。 これまで『鉄腕アトム』の劇場映画は、ソニーピクチャーズによる実写版の製作企画があるとされていた。しかし、脚本段階のストーリー作りで難航し、また、2004年に米国で放映された新作アニメーション『鉄腕アトム アストロボーイ』のビジネスが好調とはいえず、製作の動きは止まっているようだ。 企画は多いがなかなか実現しないとされる日本アニメ、マンガ原作のハリウッド大作映画に対して、IMAGIのビジネスは思わぬ伏兵といえそうだ。/IMAGIアニメーションスタジオ /手塚プロダクション 当サイトの関連記事 /ガッチャマン 香港社が劇場映画化
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